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●《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件…南彰さん《ついに質問妨害が、実力行使に発展…安倍晋三首相の記者会見での出来事だ》

2020年09月02日 00時00分07秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



南彰さんによる、dot.の記事【質問に答えない安倍首相を共犯者メディアが守る戦後75年の“報道事変”】(https://dot.asahi.com/dot/2020081100026.html)。

 《事前に記者から質問を集め、想定問答を読み上げるスタイルに批判を浴びてきた安倍晋三首相の記者会見。8月6日の広島での会見では、事前通告のない質問をする記者を官邸職員が妨害して制止。ついに質問妨害が、実力行使に発展した》。

   『●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話もさせて
         いただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」
    「《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》…。アベ様による
     《メディアコントロール》の成果…《世論調査でも国民の8割が国会を
     開くべきと言っているのに、日本テレビは安倍政権が国会を拒否している
     ことを一切批判せず、逆に正当な要求をしている野党ののほうを
     あげつらったのだこんな御用マスコミがのさばっているかぎり、
     安倍政権の横暴はまだまだ続くだろう》。一方、ぶら下がり
     キシャカイケンでは、《安倍首相に「国会をすぐに開くべき」
     「逃げないで下さい」と迫った毎日新聞記者はYouTuber
》な
     宮原健太記者。従来から、ぶら下がりさへも《台本劇
     《台本営発表》化していたのも衝撃。そこに、宮原記者が風穴か?」

 《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》事件。
 《メディアコントロール》の成果…総理会見・首相会見についての事件。見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》が続いていた…。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》と化していた。そして、久しぶりの4問限りの《台本劇》《台本営発表》で何が起きたのか?
 それが、《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》。(リテラ)《だが、釈然としないのは、記者クラブや他の記者たちの姿勢だ》《そのとき他の記者たちは抗議をおこなったのか本当ならば、その場で記者たちが猛抗議し、朝日のみならず他の社も一斉に抗議文を出し、報道すべきではないのか》。でも、傍観…。《傍観者を決め込んでいる》場合ではないはずなのに。
 最低の官房長官らは《腕をつかまれたのか否か、という水掛け論にして、うやむやにしようとしたのである。しかし、質問中の記者に近寄り、「ダメだよ」と制止するだけでも十分な妨害行為であり、そこが本質である》。

   『●新聞労連・南彰中央執行委員長による声明【オープンな
     首相記者会見を求める】…「質問をする機会はすべての取材者に…」
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●内閣記者会政治部記者の露骨な本音は? Passiveな《官邸による
     「望月いじめ」を「黙殺」する形で「加担」》かと思いきや…
   『●#COVID19 記者会見モドキから「逃げるは恥だし役立たず」…
           《首相動静 29日…6時、記者会見。7時12分、自宅。》
   『●アベ様の緊急事態宣言で私権が制限され、報道は統制される…
     《ヒトラーのナチス・ドイツ…ワイマール憲法48条の緊急措置を利用した》
    「2020年3月14日(土)18時に開かれた総理会見。《とっさに
     「まだ質問があります」と声を張り上げた。同時に、全国メディアや
     フリーの記者が抗議していた》、一歩前進。つぎは、《更問い》を、
     是非、取り戻しましょう。記者の質問が尽きるまで、質疑をやって
     もらいましょう。ママに叱られる門限か何かがあるのか知らないが、
     《帰宅》しか《予定》がないんでしょ、アベ様には。第一、土曜日に
     開催する〝重要〟な総理会見の後に、《予定》なんて入れないでよ

   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
          《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》

 それにしても、アベ様広報紙産経新聞の卑屈さよ。南さんの〆の言葉、《第2次世界大戦中…国体を明確に把持し公正廉直の者が資格条件になっていた。こうして政権に疑問を差し挟む記者が排除され、報道は「大本営発表」に染まった日本メディアは政権の共犯者となり、多くの国民・市民の平和な生活と人権を打ち砕いたのである。75年前の戦争に思いをはせる8月。この過ちを決して繰り返してはいけない》。
 以前も引用したが、小杉みすず氏による、リテラの記事【安倍首相の会見はなぜ「出来レース」になったのか? 官邸記者の経験を持つ新聞労連委員長が語った“安倍政権下で起きた変化”】によると、《今回のMICと「国家パブリックビューイング」による「オープンな首相記者会見を求める」ウェブ署名等の取り組みには賛同したいが、やはり、もっとも根本的な課題は、マスコミが異常すぎる首相会見の共犯者であることだ》。

   『●《日本のメディアの閉塞状況》《閉塞するメディア、政権批判に
                   対して圧力がかかる不健全な言論状況》…
    「リテラの二つの記事【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」57/
     政権の圧力を押し返した韓国のテレビ記者と、吉田調書報道を「誤報」
     にされた元朝日新聞記者が語った“日韓ジャーナリズムの差”】…
     《ドキュメンタリー映画『共犯者たち』(2017年製作)が上映され、
     「日本の『共犯者たち』は誰だ? 権力と『マスコミ』」と題された
     シンポジウムが開かれた…一方、日本のメディアの閉塞状況を語った
     のは、福島第一原発の吉田昌郎所長(当時)の調書報道を手がけた
     元朝日新聞記者の木村英昭氏、渡辺周氏の2人だった。ちなみに、
     渡辺氏はこの上映会・シンポジウムを主催したジャーナリズムNGO
     「ワセダクロニクル」の編集長でもある》」

   『●➀《吉田調書…取り消しという虚報扱い…メディアとジャーナリズムの
     将来に禍根》(青木理さん)…アベ様による「報道統制」が可能になった今
    「《日本の『共犯者たち』は誰だ?》 アベ様の広報紙・誌や取り巻き
     連中がまっとうな報道を攻撃。アベ様の政で唯一〝上手くいっている〟
     《メディアコントロール》の下、これで、緊急事態宣言でも出された
     日には、報道統制によって…怖すぎる。記事末尾、福島の被災者の言葉
     《第二次大戦の時は、良心的な人が牢屋に入り、新聞は戦争を煽った。
     同じ失敗を繰り返すのか。》」

   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
       批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》

 そして、2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました。でも、何も解決していません。数々のアベ様案件の真相が明らかとなり、アベ様が真の「責任」をおとりになるまで。アベ様の〝唯一上手くいった〟「政」である《メディアコントロール》の呪縛からメディアは早く解き放たれてほしい。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

    『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
             説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》


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https://dot.asahi.com/dot/2020081100026.html

質問に答えない安倍首相を共犯者メディアが守る戦後75年の“報道事変”
南彰
 2020.8.13 09:00 dot. #安倍政権 #朝日新聞出版の本 #読書

     (記者会見する安倍晋三首相=2020年8月9日午後、長崎市 
      (c)朝日新聞社)
     (政治部不信 権力とメディアの関係を問い直す (朝日新書) 南彰)

 事前に記者から質問を集め、想定問答を読み上げるスタイルに批判を浴びてきた安倍晋三首相の記者会見。8月6日の広島での会見では、事前通告のない質問をする記者を官邸職員が妨害して制止。ついに質問妨害が、実力行使に発展した。新著『政治部不信 権力とメディアの関係を問い直す』(朝日新書)の著者で、朝日新聞政治記者として取材現場を知る新聞労連委員長・南彰氏が、特別に寄稿した。

*  *  *

 ついに質問妨害が、実力行使に発展した

 原爆投下から75年を迎えた8月6日。広島で行われた安倍晋三首相の記者会見での出来事だ。

 首相側は事前に準備された4つの幹事社質問への答弁の台本を読み上げて、15分あまりで記者会見を一方的に打ち切ろうとした

 首相の正式な記者会見は49日ぶり。官邸記者クラブ内閣記者会)は、幹事社以外の質問にも応じるよう、首相側に求めていた。待ちわびていた記者から次々と声があがり、安倍首相が「節目、節目で会見をさせていただきたい」とその一部にだけ答えて、終わろうとしたときだ。

「ダメだよ、もう。終わり、終わり」

 質問を続けていた朝日新聞記者が官邸報道室の職員に制止され、腕をつかまれたのだ

 この記者は自席から冷静に質問を重ねていた。その質問内容はどのようなものだったか。

なぜ50日近く十分に時間を取った正式な会見を開かないんでしょうか
(今日の会見時間は)十分な時間だとお考えでしょうか
「(国会の)閉会中審査には出られるのでしょうか

 いずれも国民・市民の疑問を反映したまっとうなものだった。それを制止してきた官邸側の対応は、報道の自由」や国民・市民の「知る権利」を侵害する行為だった。

 官邸側は朝日新聞の抗議に対し、「速やかな移動を促すべく職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていない。今後とも、記者会見の円滑な運営を心掛ける所存」(報道室)と妨害行為を正当化した。菅義偉官房長官は翌7日の記者会見で、職員が記者の体に触れた有無を繰り返し問われると直接は否定せず、「腕をつかむことはしていないと(報道室から)報告を受けている」という間接的な言い回しで逃げ切ろうとした

 腕をつかまれたのか否か、という水掛け論にして、うやむやにしようとしたのである。しかし、質問中の記者に近寄り、「ダメだよ」と制止するだけでも十分な妨害行為であり、そこが本質である。官邸の主張は、テレビ朝日の女性記者に対する財務事務次官によるセクシュアルハラスメントが発覚した時の対応とそっくりだった。

 新聞労連も7日に官邸に抗議する声明を出したが、驚いたのは、産経新聞が8日付朝刊に掲載した1面コラム「産経抄」だ。

「官邸側が高圧的に都合の悪い質問をやめさせたような印象を受けるが、実際はどうだったか」

 筆者はそのように疑問を投げかけ、「報道室は4問のみ受け付けると告知していた」「空港への移動時刻が迫っていた」「腕をつかんだことも否定している」といった官邸側の主張を列記。朝日新聞や毎日新聞の記者が安倍首相に食い下がって質疑に挑んだ例をあげて、「マスコミは性悪だ」「底が浅すぎて、下心が丸見え」と中傷したのだ

 記者が様々な角度から質問をぶつけ、見解を問いただすことは、為政者のプロパガンダや一方的な発信防ぎ、国民・市民の「知る権利」を保障するための大切な営みだ。しかし、官邸の記者会見を巡っては近年、事前通告された質問だけで終了したり、官邸の意に沿わない記者の質問を妨害したりすることが繰り返されてきた。

 

 東京新聞の望月衣塑子記者の質問中に、上村秀紀・官邸報道室長(当時)が7~8秒ごとに「簡潔にしてください」などと妨害行為を行っていたのが象徴的である。そして緊急事態宣言を理由に狭めた「1社1人」という人数制限を宣言解除後も続け、望月記者らの参加自体も封じるようになっている

 こうした報道の自由知る権利の危機において、官邸記者クラブが結束して対抗することを妨げてきた正体を示したのが、8日付の産経抄だ。このコラムに守られるように、9日に行われた長崎市での首相記者会見では、官邸側は事前に準備された幹事社質問の2問に答えただけで打ち切ったまるで戦前の「大本営発表」のようだった

 8月6日から9日にかけて起きた出来事は、記者会見で「質問できない国」になっている内側を描き、嘘や強弁がまかり通る政治の現状に警鐘を鳴らした前著『報道事変』と、そうした政治権力と共犯関係に陥っているメディアの存在を描いた新著『政治部不信』の同時進行を象徴する出来事だった。原爆死没者を追悼し、核兵器廃絶世界恒久平和の実現を願う広島・長崎にとって特別な日に起きたことはあまりにも悲しい

 第2次世界大戦中、準統制団体である「日本新聞会」のもとで記者登録制が敷かれ、自由な報道や取材活動が大きく制限された。1942年3月に策定された「日本新聞会記者規定」では、国体を明確に把持し公正廉直の者が資格条件になっていた。こうして政権に疑問を差し挟む記者排除され、報道は「大本営発表」に染まった日本メディアは政権の共犯者となり、多くの国民・市民の平和な生活と人権打ち砕いたのである。75年前の戦争に思いをはせる8月。この過ちを決して繰り返してはいけない。
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コメント
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●アベ様「あの、今回もですね…あの、わりと時間をとってお話もさせていただきました…日々、西村担当大臣、また官房長官からも…」

2020年08月12日 00時00分19秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラの二つの記事【安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ! 官邸の報道室職員が朝日新聞記者の挙げた腕をつかみ……】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5562.html)と、
野尻民夫氏による記事【記者クラブで安倍首相に抵抗の動き! 広島で質問制止された朝日記者だけでなく毎日記者も“ぶら下がり”で安倍首相に「逃げないで下さい」】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5564.html

 《安倍首相は、その後、じつに約1カ月半ぶりとなる総理会見を開いたのだが、会見をたったの約15分で強制終了しただけではなく、「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者に対し、首相官邸の報道室職員が腕を掴み、質問を阻害しようとしたというのだ》。
 《菅義偉官房長官がこの問題を問われ、官邸報道室の見解と同様に「(首相の)広島空港への移動時刻が迫っていた中での出来事で、速やかな移動を促すべく職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていないとの報告を受けている」と否定した。しかし、記者から「身体に触れてもいないのか」という質問が飛ぶと、菅官房長官は「いま私が申し上げた通り」「腕をつかむことはしていないと報告を受けている。詳細については報道室に照会いただきたい」と接触を否定しなかった》。

   『●3.11後にヒロシマで原発推進・輸出を語れるその神経……
   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
       唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
   『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」なアベ様の
              「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?
   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、見捨てられ続けてきた
                 という被爆者としての思いを深くした」

 「核兵器なき世界」さへ目指さないアベ様の言う「核なき世界」が如何にいい加減かが分かろうというもの…「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」というアベ様の思想は何も変わっていない。敵基地攻撃論の先には、何が待っていることやら。
 リテラの記事【広島原爆の日も核廃絶にやる気なし安倍首相 ノーベル平和賞ICANは防衛予算でPCR検査センター130カ所以上設置できると試算】(https://lite-ra.com/2020/08/post-5561.html)によると、《だが、この空疎な「橋渡し」という言葉や、安倍首相の核廃絶へのやる気のなさ、被爆者の思いを軽視する姿勢に対し、今年も松井一實・広島市長は「平和宣言」でNOを叩きつけた。「日本政府には、核保有国と非核保有国の橋渡し役をしっかりと果たすためにも、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いを誠実に受け止めて同条約の締約国になり、唯一の戦争被爆国として、世界中の人々が被爆地ヒロシマの心に共感し「連帯」するよう訴えていただきたい」 さらに、湯崎英彦・広島県知事は、はっきりと「裏切り」という言葉を用い、安倍政権の姿勢を痛烈に批判したのだ。 「なぜ、我々広島・長崎の核兵器廃絶に対する思いはこうも長い間裏切られ続けるのでしょうか。それは、核による抑止力を信じ、依存している人々と国々があるからです。しかしながら、絶対破壊の恐怖が敵攻撃を抑止するという核抑止論は、あくまでも人々が共同で信じている『考え』であって、すなわち『虚構』に過ぎません」》。

 《不戦の誓い》《恒久平和の希求》どころか、敵基地攻撃能力の保持を求める狂った独裁者ブリ。しかも、アベ様ときたら《憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね》…。
 琉球新報の記事【原爆投下75年 玉城知事が広島へメッセージ「不戦の誓いつなげたい」】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1169957.html)によると、《玉城デニー知事は6日、太平洋戦争末期に広島に原爆が投下されてから75年の節目に合わせ、単文投稿サイトのツイッターにメッセージを投稿…「今から75年前、広島市に原爆が投下され、多くの尊い命が犠牲となった。今なお心身に深い傷を負い苦悩を抱えながらも、戦争の理不尽さを、平和の尊さを語られる皆様の思いに、先の大戦でかけがえのない命が失われた沖縄からも、不戦の誓いと恒久平和を希求する願いをつなげたいと祈念する」などとつづった》。

 さて、本題はこちら…《メディアコントロール》。
 総理会見・首相会見について。見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》が続いていた…。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》と化していた。そして、久しぶりの4問限りの《台本劇》《台本営発表》で何が起きたのか?

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
          《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》

 《官邸職員による“腕つかみ質問阻止”》。リテラの記事が云うように《だが、釈然としないのは、記者クラブや他の記者たちの姿勢だ》《そのとき他の記者たちは抗議をおこなったのか本当ならば、その場で記者たちが猛抗議し、朝日のみならず他の社も一斉に抗議文を出し、報道すべきではないのか》。
 《傍観者を決め込んでいる》場合ではない。

 アベ様による《メディアコントロール》の成果…《世論調査でも国民の8割が国会を開くべきと言っているのに、日本テレビは安倍政権が国会を拒否していることを一切批判せず、逆に正当な要求をしている野党ののほうをあげつらったのだこんな御用マスコミがのさばっているかぎり、安倍政権の横暴はまだまだ続くだろう》。
 一方、ぶら下がりキシャカイケンでは、《安倍首相に「国会をすぐに開くべき」「逃げないで下さい」と迫った毎日新聞記者はYouTuber》な宮原健太記者。従来から、ぶら下がりさへも《台本劇》《台本営発表》化していたのも衝撃。そこに、宮原記者が風穴か?

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https://lite-ra.com/2020/08/post-5562.html

安倍首相の“原爆の日”会見で暴力的な質問封じ! 官邸の報道室職員が朝日新聞記者の挙げた腕をつかみ……
2020.08.06 11:56

     (首相官邸HPより)

 この国は独裁国家そのものではないか──そう言わずにおれない“事件”が起こった。本日、広島市でおこなわれた「原爆死没者慰霊式平和祈念式」に出席した安倍首相は、その後、じつに約1カ月半ぶりとなる総理会見を開いたのだが、会見をたったの約15分で強制終了しただけではなく、「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者に対し、首相官邸の報道室職員が腕を掴み、質問を阻害しようとしたというのだ。

 この問題は、時事通信、共同通信、毎日新聞などが報じたあと、22時38分に、当の朝日新聞も報じた。朝日新聞の記事によると、本日の会見について、官邸側は会見時間は10分間だと内閣記者会に伝え、内閣記者会と地元記者会の幹事社から2問ずつ質問に答えるとしていたが、朝日は3日、〈より多くの質問の機会を確保するよう、内閣記者会を通じて官邸側に要望〉していたという。

 しかし、その要望は聞き入れられず、会見は幹事社の4問で終了。その際、こんなことが起こったという。

〈幹事社質問のやりとりの後、座ったまま挙手して「総理、まだ質問があります」と聞き、首相は答えた。記者は質問を続けたが、司会役の広島市職員が会見終了を宣言し、首相は退席した。この際、官邸報道室の職員が短時間、記者の右腕をつかんだ。〉

〈質問を続けていた朝日新聞記者の腕を、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながらつかんだ。〉

 つまり、記者が質問しようとあげた手を、官邸報道室の職員が質問を妨害するために降ろさせようと、腕をつかんだのだ。朝日新聞社は「質問機会を奪う行為につながりかねず、容認できませんとして報道室に抗議したという。

 一方、この抗議に対して官邸報道室の富永健嗣室長は、「予定の4問と回答を終えた時点で貴社から質問があり、総理がお答えした。広島空港への移動時刻が迫っていた中での出来事であり、速やかな移動を促すべく当室職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていない」と弁明したという。腕をつかんだことは否定しているが、「速やかな移動を促すべく注意喚起を行った」ことは認めたわけだ。こういうトラブルでは弱腰が目立つ朝日が正式に抗議していることから考えても、官邸報道室の職員が暴力的に質問を制止したのは間違いないだろう。

 本来、記者からの質問が出尽くすまで答えるのが総理大臣に求められる姿勢だというのに、それもせず、官邸職員が記者に実力行使までして質問を妨害しようとするなどということは、民主主義国家では考えられない、独裁国家のやることではないか。

 だいたい、本日おこなわれた会見は「会見」などと呼べるようなものでは到底ない、一方的な「独演会」のようなシロモノだった。


4問に答えただけで安倍は「わりと時間をとってお話もさせていただきました」

 実は本日の会見は、前述したように広島の市政記者クラブと内閣記者会の幹事社が事前通告していた代表質問2問ずつの計4問しか許されていなかった。最初に質問に立った市政記者クラブの幹事社・中国放送の記者からの代表質問は、1問目は「黒い雨訴訟」、2問目は河井克行前法相・案里議員夫妻の買収事件について。この質問に対し、安倍首相は淡々と答えるのみだった。

 そして、内閣記者会の幹事社・日本テレビの記者からの代表質問は、1問目が新型コロナ対応と内閣改造について。すると、安倍首相は「Go Toトラベル」について「ウィズコロナの時代の安全で安心な新しい旅のスタイルを普及・定着させていきたい」だの、「直ちに緊急事態宣言を出すような状況ではない」だの、感染者の急増について「検査体制が大幅に拡充されてきたことも大きい」などと滅茶苦茶な説明を7分以上も長々とつづけたのだ。

 ところが、日テレの記者が「2問目をお伺いさせていただきます」と口にすると、司会者は「質問時間が予定の5分を超えております。内閣記者会からの代表質問はこれで終了させていただきます」とカットイン。しかし、このとき安倍首相は「もう一問でしょ? いい、いい」と司会者を制止し、質問に応じた。ちなみに、日テレ記者の2問目の質問は、「敵基地攻撃能力の保有について」だった。

 繰り返すが、この代表質問の4問は事前に通告されていたものだ。そもそも、新型コロナが過去最多の新規感染者数を更新しつづけるなかで約1カ月半も正式な会見を開かず、国民に説明責任を果たしてこなかったというのに、「会見は10分間」というその短さは一体どういうことなのか。だいたい、長々と喋り倒して時間を浪費させたのは安倍首相だ

 そして、問題はこの後だった。会見開始から約15分、日テレ記者の2問目の質問に安倍首相が答え終わると、「総理、まだ質問があります!」と声があがった。

 しかし、安倍首相は何も語らずじっとしたまま。すかさず司会者が「予定のお時間が過ぎておりますので、これで終了させていただきたいと思います」とアナウンスしたが、さらに記者から「国民の不安が高まっているなかで、なんで50日間も正式な会見を開かれないんでしょうか」という声があがる。それでも安倍首相は表情を変えず、司会者が「当初ご案内しておりますとおり、予定のお時間が過ぎておりますので、これにて代表質問を終了させていただきます」と繰り返したのだが、ここで安倍首相が口を開き、こう言い出したのだった。

「あの、今回もですね、コロナウイルス感染症について、あの、わりと時間をとってお話もさせていただきました。節々……節目節目において会見をさせていただきたいと考えておりますし、また日々、西村担当大臣、また官房長官からもお話をさせていただいていると思います。ありがとうございました」

 そして、安倍首相は足早に立ち去り、会見は強制終了したのだ。


内閣記者会はなぜ代表質問4問だけで手打ちしたのか、なぜ暴挙に全社で抗議しないのか

「わりと時間もとって話した」って、それは自分の言い分を一方的にまくし立てただけ。ご存じのとおり、すでに「Go Toトラベル」が全国で感染を拡大させていることは明白であり、さらには現在、「症状があっても検査が受けられない」という声が再びあがっているような状況にある。安倍首相は「検査体制が大幅に拡充されている」と言うが、人口100万人あたりの検査数は発展途上国なみの水準だ。こんな状況下にあって、一方的な説明だけで納得しろというほうがどうかしているのだ。

 しかも、このときに質問をしようと手をあげていた記者の腕を、官邸の報道室職員がつかんで質問を制止させようとしていたとは──。質問に答えない、答えられない総理大臣を守るために記者に手を出すことなど、言語道断の行為だ。

 だが、釈然としないのは、記者クラブや他の記者たちの姿勢だ。そもそも、繰り返すが約1カ月半も会見が開かれない異常事態だというのに、内閣記者会はどうして事前に通告した代表質問4問で“手打ち”していたのか。広島の市政記者クラブも同様だ。原爆投下から75年の節目を迎えても核兵器禁止条約批准しようとしない問題のみならず、広島は河井夫妻の買収事件の舞台となった場所だ。票を金で買おうという県民を冒涜する行為を働いた選挙運動の責任を、地元メディアの記者は徹底的に追及すべき場ではないか。

 それだけではない。記者が質問しようとあげていた腕を官邸の報道室職員がつかむという蛮行を働いた現場に居合わせていたというのに、どうしてその事実が報道されたのが朝日新聞社の抗議文が出てからなのか。いや、そのとき他の記者たちは抗議をおこなったのか本当ならば、その場で記者たちが猛抗議し、朝日のみならず他の社も一斉に抗議文を出し、報道すべきではないのか

 言っておくが、こんな状況はまともな民主主義先進国では考えられないことだ。たとえば、アメリカのトランプ大統領の会見で、政権に批判的なCNNニューヨーク・タイムズなどが締め出された際には、AP通信やタイム誌も一緒になって会見をボイコットし、ホワイトハウス記者会も抗議声明を発表。また、会見でトランプを厳しく追求したCNNの記者が記者証を取り上げられた際も、ライバル社でありトランプ寄りのFOXニュースも含め、メディア一丸となって記者を支援した

 さらにアメリカでは、報道官が菅官房長官のようにまともに質問に答えず、批判的なメディアに対して強権的な姿勢を見せても、記者たちは食い下がって何度も質問を繰り返し、ときには紙面や番組ではっきりと「嘘つき」「バカ」「大バカ」「最悪の返答」と批判を浴びせている。これこそが不誠実な政権担当者に対するジャーナリズムの本来のあり方なのだ。

 かたや、これまでの総理会見はどうだったか。最後まで質問に答えず、適当な用事をセットして会見を強制終了する官邸側に対し、「短すぎる!」「こんなものは受け入れられない」と突っぱねることもせず、挙げ句、打ち合わせにまで応じ、一連のコロナ会見でも当初はフリージャーナリストの江川紹子氏が質問を求める声をあげても白い目を向けていた有様だった。もし、これで記者に対する“実力行使”を伴った質問妨害に対し、黙ってみていただけだったとしたら──。

 事前通告がなされた代表質問にしか答えないものを「会見」と呼び、記者の質問を妨害するためについに手まで出した安倍官邸の行為は許されるものではなく、徹底的に追及されなければならない。だが同時に、内閣記者会やメディアが抱える問題についても、あらためて批判・検証が必要だろう。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2020/08/post-5564.html

記者クラブで安倍首相に抵抗の動き! 広島で質問制止された朝日記者だけでなく毎日記者も“ぶら下がり”で安倍首相に「逃げないで下さい」
2020.08.07 11:53

     (#ブンヤ健太の記者倶楽部より)

 安倍首相の広島での記者会見で「まだ質問があります!」と声をあげていた朝日新聞の記者に対し、首相官邸の報道室職員が腕をつかみ、質問を封じ込めた問題。きょう午前の記者会見で、菅義偉官房長官がこの問題を問われ、官邸報道室の見解と同様に「(首相の)広島空港への移動時刻が迫っていた中での出来事で、速やかな移動を促すべく職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていないとの報告を受けている」と否定した。

 しかし、記者から「身体に触れてもいないのか」という質問が飛ぶと、菅官房長官は「いま私が申し上げた通り」「腕をつかむことはしていないと報告を受けている。詳細については報道室に照会いただきたい」と接触を否定しなかった

「朝日を目の敵にしている安倍政権のこと。もし、官邸職員が本当に腕をつかんでいないなら、『またでっち上げをするのか』とかなんとか、もっと強気に朝日を責め立てるでしょう。おそらく、官邸は朝日が腕をつかまれたシーンの証拠写真か動画をもっている、あるいは他社の記者で目撃者がいると考えているのではないか。それでいつものように強気の対応には出られないんでしょう」(全国紙政治部デスク)

 しかし、この問題の本質は、腕をつかんだかどうかではない。安倍首相が新型コロナの感染拡大、「GoToトラベル」強行など、説明責任を問われる状況が起きている1カ月半も会見を開かず、ようやく開いた会見で質問を4問に制限し、約15分で打ち切ってしまったたことだ。前出の全国紙政治部デスクがこう解説する。

「官邸は広島市政記者クラブと内閣記者会の幹事社である中国放送と日本テレビが2問ずつ、会見時間は10分に制限していた。実際の質疑応答は安倍首相が日本テレビの質問時間の延長を許して、15分になったが、これはも官邸のシナリオ通りと言われている。日テレの1問目の質問で司会者が終了させようとするのを、安倍首相が『もう1問いいよ』と許すことで、丁寧に説明しているポーズをアピールするという作戦だったんじゃないか、と。実際、日テレの2問目は安倍首相の語りたがっていた敵基地攻撃能力の保有について』でしたからね」

 まったくとんだ茶番だが、そんななか、朝日新聞は今回の会見前から官邸に対して、幹事社だけでなくもっと多くの質問を受け付けるよう要求していた。

 

 ところが、官邸はこれを却下。そこで、朝日の記者が当日の会見で行動を起こし、予定の質問が終わった後に「まだ質問があります」と手を挙げ続けた。その結果、起きたのが今回の官邸職員による“腕つかみ質問阻止”だったのである。


■安倍首相の「ぶら下がり取材」でも記者クラブは事前に質問を提出していた

 そういう意味では、今回の問題では安倍政権の相変わらずの言論弾圧体質が改めて浮き彫りになった一方で、これまで政権と裏で談合していた大新聞の政治部がようやく抵抗を開始した兆しと言ってもいいのではないか。

 実際、こうした安倍首相の批判封じ込めへの抵抗は、広島での会見の前々日、4日のぶら下がり取材でもみられた。

 ぶら下がり取材というのは、首相が官邸に入邸、もしくは退邸するときに総理担当記者が声がけをして、1〜2問の質問をおこなうもの。会見を拒否する安倍首相も、このぶら下がり取材にはときおり応じていた。

 この日は記者から「コロナ感想者が急増していますが、臨時国会を開くお考えはないのでしょうか」という質問が出て、安倍首相は結局、いつものようにまったく答えになっていない空疎な言葉を並べ立てるだけ。

「現下の情勢についてはですね、高い警戒感を持って注視しておりますし、自治体としっかり連携しながらサポートをおこなっております」
「国会につきましてはですね、いままでも与野党が合意して適時、国会において閉会中審査が開催されているというふうに承知しています。臨時国会については、いま、コロナ対策を含め諸課題を整理した上で与党としっかり相談して対応していきたいと考えています」

 コロナ対策をすべて自治体に押し付け、臨時国会どころか閉会中審査にも出席せず、会見からも逃げ回っている総理大臣がいったい何を言っているのか、という話だが、しかし、安倍政権のぶら下がり取材では、首相がこういう中身のないゴマカシ回答をしても、真っ赤な嘘の言い逃れをしても、記者たちは一切つっこまず、取材はあっさり終了するというのがパターンになってしまっている。

 それもそのはず。8月4日放送の『ひるおび!』(TBS)でTBSの政治部官邸キャップ・後藤俊弘記者が解説したところによると、このぶら下がり取材も、いきなり安倍首相に声をかけるのではなく、事前に幹事社が総理会見と同様、官邸に取材を要請。質問は1問か2問に限られ、事前に質問を提出するのだという。ようするに、ぶら下がり取材もまた、総理会見と同じく、安倍首相と内閣記者会・総理番記者との予定調和の出来レースだったというわけだ。


■安倍首相に「国会をすぐに開くべき」「逃げないで下さい」と迫った毎日新聞記者はYouTuber

 ところが、この日のぶら下がり取材はまったく違っていた。安倍首相の空疎な答えの後、質問をした記者とは別の毎日新聞の記者が「菅長官と西村大臣が特措法や規制について考え方が違うんじゃないかという指摘も出ています」「国会や記者会見を開いて総理自身がしっかりと説明する必要があるんじゃないでしょうか」と、食い下がったのだ

 予想していなかったのか、安倍首相はしどろもどろになりながら「菅長官と西村大臣が考え方が違っているというわけではない」「私もこうした形でお話をさせていただいている」などと言い逃れをするが、この記者は一歩も引かず、さらに畳み掛ける

「総理、それでもですね、国民はやっぱり不安に思っています。『GoToトラベル』についてもちぐはぐじゃないかと思っている方はいっぱいいます。それに対して総理が自分の声でしっかり説明する必要があると思うのですが」

 さらに、安倍首相が『GoToトラベル』については官房長官からも西村大臣からも政府の考え方としてお話をさせていただいている」などと、弁明にならない弁明を話し始めると、この記者は逆に安倍首相の話をさえぎり、こう迫った

「臨時国会については準備できれば早急に開いていただけるのですか、総理」

 これに対して、安倍首相は「臨時国会については、コロナ対策をはじめ諸課題を整理した上で与党としっかり相談してまいります」と繰り返し、その場を立ち去ろうとする。

 しかし、この記者はあきらめず、こう叫び続けた

すぐ開く必要あるんじゃないですか、総理。諸課題を整理している時間ないですよ、総理。感染者数増えてますよ、総理。しっかりと国会で説明する必要あるんじゃないですか。総理。総理、逃げないでください。総理

 結局、安倍首相は答えず、そのまま姿を消してしまったが、首相のぶら下がり会見で政治記者のこんな激しい追及を見たのはいつ以来だろう安倍首相の詐術やゴマカシにまったく黙らされず、本質的な質問を次々投げかけ、切り込んでいく立ち去ろうとする安倍首相に「逃げないでください」と迫る──。記者クラブの記者にこんな気骨と鋭さをもつ記者がいたとは驚きではないか。

 もっとも、この毎日新聞記者、現役の総理番記者ではないらしい。現在は野党担当として取材を続けながら、政治の情報をわかりやすく発信するYouTuberとして活動し、話題になっている宮原健太記者。宮原記者のツイートによると、〈臨時国会の早急な開催を拒否している政府与党に痺れを切らし、担当外なのですが(社内の了承を貰い)官邸で先ほど安倍総理に「臨時国会を開かないのか」と声かけ〉したのだという。実際、今回の自身と安倍首相のやりとりの模様もYouTube に動画をあげ、臨時国会を早く開くべきだと主張している。

「宮原記者はもともと総理番として、鋭い切り込みをしていた記者。YouTuber活動を本格化させたのは野党担当になってからですが、東大の演劇部出身で弁も立つということで、社も活動を公認しています。今回も宮原なら何か暴れてくれるだろう、とあえて、担当外のぶら下がり取材を許可したんじゃないでしょうか」(毎日新聞関係者)


■日本テレビは国会拒否を批判せず、国会開催を求める野党を攻撃する御用ぶり

 現役の総理番記者が反乱を起こしたわけではないが、大新聞の政治部がこういう記者をぶら下がり取材の現場に送り込むというだけでも大きな進歩と言えるだろう。安倍首相と政権のあまりの酷さに、記者クラブの談合マスコミもようやく目が醒めてきたということかもしれない。

 しかし、認識しておかなければならないのは、こうした動きはあくまでまだ少数派でしかないということだ。安倍政権がこれだけコロナでひどい対応を繰り返し、支持率が30%を切ろうかという状況になっても、多くの記者クラブマスコミ、新聞・テレビはまだ、安倍政権を恐れ、忖度し、その手先のような活動を続けている

 たとえば日本テレビは、5日、野党の臨時国会開催要求を与党が拒否したことを伝えるニュースで、こんな解説を垂れ流していた。

「(野党が臨時国会開催を求めたのは)野党側としては、安倍首相が国会出席を避けていることを印象付け、政権にダメージを与えたい狙いもあります。
しかし、与党幹部からは『野党は無理だと分かって要求しているだけ』と、本音を見透かすような見方を示しています」

 世論調査でも国民の8割が国会を開くべきと言っているのに、日本テレビは安倍政権が国会を拒否していることを一切批判せず、逆に正当な要求をしている野党ののほうをあげつらったのだこんな御用マスコミがのさばっているかぎり、安倍政権の横暴はまだまだ続くだろう

野尻民夫
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コメント
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●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任

2020年08月09日 00時00分50秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/コロナ感染者増は政治無策の「人災」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html
リテラの記事【NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html)。
ビデオニュースドットコム【メディアはコロナをどう報じてきたか 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授) マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/)。

 《★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない…結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう》。
 《当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ》。
 《コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した》。

 《政治の無策による人災》…マスメディアにも、COVID19人災の〝戦犯〟の罪を報じない非常に大きな責任。

   『●小池百合子「ト」知事が《圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な
       記者は“排除”》…居ても〝居ないことにされてしまった記者〟ら

 《「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価》…NYTのデジタルニュース部門のアジア報道拠点をソウルに、それは当然の選択でしょうねぇ…。例えば、首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」等々々々々々。《ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ》…どこまで情けないのか。《安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている》。
 例えば、総理会見首相会見一つとっても…見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》。めんどくさくなったのか、総理会見首相会見さへ開かれず、この期に及んでも国会は閉じたまま、閉会中審査に出席することさへない。

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
   『●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん
            《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》


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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202007150000107.html

コラム
政界地獄耳
2020年7月15日9時32分
コロナ感染者増は政治無策の「人災」

★東京の感染者増大で官房長官・菅義偉と都知事・小池百合子の間でさや当てが続いているといくつかのメディアが報じている。菅が11日に講演で「この問題は圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど、東京中心の問題になっている」と発言すると、13日に小池が「逆に言えば、圧倒的に検査数が多いのが東京だ。それによって陽性者が出てきており、無症状の方がかなり含まれていることが分かってきた」と返す。

★続けて小池は「Go To キャンペーンが始まろうとしている中、その辺の整合性を国としてどう取っていくのか。体調不良の方は都外へお出かけにならないよう伝えているが、無症状の方も出ている中、どう仕切りをつけていくのか。冷房と暖房の両方をかけるようなこと。これはむしろ国の問題だ」と収まらない。菅は、小池が頼りにする自民党幹事長・二階俊博と盟友関係。その相関図もわかって見ていると、面白おかしくやりとりを見ることができる。

★メディアはおおかたそんな報じ方だが、この舌戦は国民が考える政府の無策と中途半端な行動、都のあいまいな政策のツケを露呈させただけで、笑い話にもならない。「夜の街関連」と責任転嫁しながら、大した策も講じない都だが、無症状感染者が気付かず旅行に行って全国に感染者をまん延させるのも、すべては行政の臨機応変に政策を変えられない身動きのとれなさにある。経済再生担当相・西村康稔の「注意をしながら進めていかなければならない。感染防止策と経済、社会活動を両立させる段階。感染防止策を徹底しながら経済活動を広げていく」との発言に至っては、どうやればいいのか具体的に教えてほしい。結局どこかに責任転嫁しながら、感染した人の自己責任としか政策を持たない政府も都も、責任のなすり合いをしているだけだ。これから先の感染者増は、政治の無策による人災といえよう。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2020/07/post-5529.html

NYタイムズが報道拠点を東京でなくソウルに移す理由に「報道の独立性」を…「日本に報道の自由がない」という国際社会の評価
2020.07.18 11:45

    (報道拠点をソウルに移すNYタイムズ)

 ニューヨークタイムズがデジタルニュース部門の拠点を香港から韓国・ソウルに移すことを発表した。中国政府が、香港における言論の自由など人権を著しく弾圧する「国家安全法」を施行したことを受けたもの。

 ニューヨークタイムズの香港支局は、何十年ものあいだ、アジアにおける英語ニュースの発信拠点となっていたのに加え、24時間年中無休のデジタル運用において、グローバル本社であるニューヨーク、ロンドンとともに重要な役割を担っていた。

 しかし、国家安全法には「外国メディアの管理強化」も明記されており、中国本土並みにメディア規制が厳しくなるのではないかとの見方が強まり、ニューヨークタイムズは〈香港国家安全法が、ジャーナリズムにどのような影響を与えるか不透明〉として、拠点を分散させる必要があると判断したという。

 当然の措置だと思うが、問題は、ニューヨークタイムズが、香港の代わりに、日本の東京でなく韓国・ソウルを選んだ理由だ。

  ニューヨークタイムズによれば、移転先としては韓国・ソウル以外にも、シンガポール、バンコク、そして日本の東京も検討されたが、「他の様々な理由のなかでとりわけ、外国企業に対して友好的であること、報道の独立性、主要なアジアのニュースにおける中心的な役割であることが、魅力的であった」としているのだ。

The Times, in seeking a suitable location outside Hong Kong, considered Bangkok, Seoul, Singapore, Tokyo and other cities in the Asia-Pacific region. South Korea proved attractive, among other reasons, for its friendliness to foreign business, independent press, and its central role in several major Asian news stories.

 言い換えれば、シンガポールやタイのバンコク、東京はソウルに比べると、外国企業に対して排他的で報道の独立性にかけると判断されたということだ。

 たしかにシンガポールは「明るい北朝鮮」とも呼ばれるほど、報道の自由が制限されているし、バンコクのあるタイも軍政時代復活かといわれるほど近年言論統制の動きが強まっている。しかし、日本の東京がなぜ、これらの国と同列なのか? と思う人もいるかもしれないが、これはある種、国際社会の評価をそのまま反映した結果ともいえる。

 本サイトでもたびたび報じてきたが、ここ数年、安倍政権によるメディアへの報道圧力によって日本に報道の自由がなくなってきていることは、国際社会で半ば常識になっている

 たとえばフランスに本部を置く国際的なジャーナリストのNGO「国境なき記者団」が毎年発表する「報道の自由度ランキング」では、民主党政権時代の2010年には11位だったのに対し、第二次安倍政権発足以降急落し2013年53位、2014年59位、2015年61位、2016年72位、2017年72位、2018年67位、2019年67位。今年4月に発表されたランキングでも、政権批判をした記者がSNSで攻撃を受けているなどとして、66位だった。G7のなかで最下位なのはもちろん、日本より下にランクされているのは多くは独裁国家や軍事国家ばかりで日本は民主主義先進国とは言えない状態だ

 2016年には「国境なき記者団」は、具体的に沖縄における報道の自由が侵害されていると指摘する声明を公表したこともある。


国連でも「政府による圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出している」との報告

 安倍政権の報道圧力は、国連でもたびたび問題を指摘されてきた。同じ2016年4月には、国連特別報告者、デイビッド・ケイ氏(米カリフォルニア大学教授)による調査で「日本の報道機関の独立性は深刻な脅威に直面している」と指摘された。

 ケイ氏は、訪日し日本における「表現の自由」の状況を調査し都内で会見を行ったのだが、そこでなされた指摘は、安倍政権の報道圧力を批判し、日本のメディアの萎縮を強く懸念するものだった。

「多くのジャーナリストが、自身の生活を守るために匿名を条件に私との面会に応じてくれましたが、国民的関心事の扱いの微妙な部分を避けなければならない圧力の存在を浮かび上がらせました。彼らの多くが、有力政治家からの間接的な圧力によって、仕事から外され、沈黙を強いられたと訴えています。これほどの強固な民主主義の基盤のある国では、そのような介入には抵抗して介入を防ぐべきです」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 さらに、安倍政権が放送法を盾に放送メディアに圧力をかけていることをズバリ指摘。ケイ氏は、放送法4条に記されている政治的公平について「何が公平であるかは政府が判断するべきではない」とし、当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言したことに関連して、「政府は脅しではないというが、メディアは脅しと受け取る」などと、政府による報道圧力を危惧。そして、「政府は放送法4条を廃止して、メディア規制から手を引くべきだ」と述べ、政府以外の独立行政機関が監督すべきだとの考えを示したのだ。

政府による『中立性』と『公平性』への絶え間ない圧力が、高いレベルの自己検閲を生み出しているように見えます」(「国際連合広報センター」ウェブサイト2016年4月19日付より)

 他にもケイ氏は、自民党が2012年に公開した改憲草案で、表現の自由を保障する憲法21条を「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」と制限を加えようとしていることが、国連の「市民的及び政治的権力に関する国際規約」19条に矛盾していると指摘。また、特定秘密保護法における特定秘密指定の曖昧性及び同法による報道機関の萎縮や、学校教科書から慰安婦問題の記述が削除されたことに対する政治的意図の介入を問題視。ヘイトスピーチに対しては、定義が曖昧なまま規制するのではなく、まずは雇用や住居に関する人種差別を禁止する法制定が必要だとした。いうまでもなく、すべて第二次安倍政権の成立前後から持ち上がっている社会問題や政策の問題だ。

 ケイ氏は、2017年6月に国連の人権理事会で、こうした政府・自民党によるメディア圧力などについて報告。強い懸念とともに日本政府に対し法律改正するなどしてメディアの独立性を強化するよう勧告した。

 さらに2年後にあたる昨年2019年にも、ケイ氏は国連人権理事会で、日本は勧告をほとんど履行していないとして、あらためて、日本のメディアは政府当局の圧力に晒され独立性に懸念があると報告。日本政府はジャーナリストへの非難をやめるべきだとした。


■日経とNHK はNYタイムスが東京でなくソウルを選んだ理由から「報道の独立性」だけをカット

 こうした日本メディアの状況を考えると、ニューヨークタイムズが「報道の独立性」に懸念を抱き、日本に報道拠点を置くことを避けるという判断も当然なのである。

 しかも、このニューヨークタイムズの拠点移転をめぐる報道でも、日本のメディアの情けない姿をさらすことになった

 実は、ソウル移転については、国内メディアでも報じられているのだが、東京も候補に上がりながらソウルが選ばれた理由について、日本の主要メディアはこう報じたのだ。

〈移転先としては東京、バンコク、シンガポールも候補にあがっていたということですが、ニューヨーク・タイムズは最終的にソウルを選んだことについて「外国企業に友好的であることや、アジアの主要なニュースにおいても中心的な役割を果たしているためだ」と説明しています。〉(NHK 7月15日)

〈同社は移転先にソウルを選んだ理由として、外国企業が活動しやすく、アジア地域の主要な報道拠点になっている点などをあげた。バンコク、シンガポール、東京も候補だったと明かした。〉(日本経済新聞7月15日)

 そう。ニューヨークタイムズがソウルに決めた理由として挙げていた3つのうち、「外国企業に対して友好的」「アジアの主要な報道拠点」については報じながら、「報道の独立性については一切触れていないのだ

 「報道の独立性」に懸念をもたれていることについて同意するわけでも反論するわけでもなく、ネグってしまう──これこそが、日本のメディアが「報道の独立性」にかけていることの証明といえるのではないか。

 韓国に負けたとかそういうレベルでなく、現在の日本で「報道の自由」は民主主義国としてヤバイというレベルに危機に瀕している。メディアがこのままでは、仮に安倍政権が倒れたとしても、権力者のやりたい放題が変わることはないだろう

(編集部)
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https://www.videonews.com/marugeki-talk/1006/

メディアはコロナをどう報じてきたか
ゲスト 林香里氏(東京大学大学院情報学環教授)
番組名 マル激トーク・オン・ディマンド 第1006回(2020年7月18日)



https://youtu.be/Ue_HeYauy5c

 「普段研究者として指摘しているメディアの問題を、身を以て体験しました。」

 東京大学大学院情報学環教授でメディア学が専門の林香里氏は、自身が3月に新型コロナ感染症に罹患し、右へ倣えの貧弱なメディア取材の現実を自ら経験する貴重な機会を得たという。特にメディア報道については、発症した当初、どれだけ自分の味覚や嗅覚に異常があることを訴えても誰も相手にしてくれなかったのに、3月下旬になって阪神の藤浪晋太郎投手がコロナに感染し、味覚や嗅覚異常を訴えたことがニュースになった途端に、取材に来る記者が全員味覚と嗅覚の事しか聞かなくなったと苦笑する。

 ここに来て東京都の新型コロナウイルスの感染者数の200人超えが続き、危機感が高まっている。確かに緊急事態宣言が解除されて以降、社会全般でコロナに対する警戒心が弱まってきていることは事実だろう。このまま放っておけば再び感染爆発を招きかねない以上、注意が必要なことは言うまでもない。

 しかし、それにしてもコロナを巡るメディア、とりわけテレビ報道はどうだろう。感染者数の200人超えは4月上旬以来のことだというが、そこでいう「感染者」とは実際はPCR検査を受けた人のうち陽性反応を示した人の数であり、当然検査数にある程度比例する形で陽性者数は増える。また、陽性者が200人とは言え、37.4度の熱が4日以上続いていることが条件だった4月と比べると、今回は症状の有無にかかわらず「夜の街」関係者には重点的に検査を行っているので、陽性者は多くてもほとんどが無症状者だ。重症者にいたっては10人しかいない。200人のほぼ全員が症状を呈していた4月とは明らかに状況が大きく異なっている。にもかかわらず、テレビはコロナのニュースを報じる際、「どのような人を対象に何人を検査したかについて一切の断り書きをせずに、単に「感染者数」として報じ続けている。このような恣意的な報道は誰のどのような意図を慮った結果なのだろうか。

 新型コロナウイス感染症の蔓延が始まって以来、どういうわけかテレビは常に煽り気味の報道を続けている。より危険な側に立って報道しておくことは予防原則上は好ましいことなのかもしれないが、事実を正確に伝えない報道には予防原則もへったくれもない。その一方で、危機を煽り恐怖感や危機感を刺激することによって、2月以降テレビは例年と比べると大幅に視聴率を稼いできた。もっとも、危機を煽りすぎて経済活動が萎縮してしまった結果、放送局全体では広告収入の大幅減となっているのだが、コロナの流行が始まった当初、少なくとも現場レベルでは煽り気味の報道が高い視聴率を稼げることが意識されていたことは間違いないだろう。番組内容から窺える現場の認識は、「コロナなら何でもいいから持ってこい」、しかも、「コロナを相対化したり、コロナはそこまで恐れる必要はないというような言説は一切持ってくるな」だったのだろう。

 一旦恐怖を煽られてしまったテレビの視聴者は、途中から「今はそこまで恐れる必要がない」などという話をされても納得しない。しかも、僅かでも安心側に立って報道した結果、その何週間か後にコロナがオーバーシュート状態になったりすれば、その報道の責任を問われることにもなりかねない。つまり、一旦エンジンを吹かしてしまった以上、途中からブレーキをかけるような報道は受け入れられないし、むしろエンジンは吹かしっぱなしにしておいた方が報道する側にとっても安全なのだ

 確かに新型コロナにはどうなるか予想がつかない面がある。用心するに越したことはない。しかし、いたずらに恐怖を煽れば、何らかの形でそのつけは回ってくる。例えば、学校の全国一斉休校は、新型コロナという感染症で重症化するのがほとんど高齢者や基礎疾患のある人に限られていることを念頭に置くと、ほとんど意味がない措置だった。実際にネット上では教育の関係者のみならず感染症の専門家からもそういう指摘はなされていたが、マスメディアがそうした指摘を取り上げることはほとんど皆無だった。子供が家にコロナを持ち帰ると、3世代同居の家庭ではおじいちゃんやおばあちゃんを危険に晒すことになるとの指摘もあるが、その防止のために子供を学校に行かせないというのは、休校の子供や働く親への負担の大きさを考えると、あまりにも法外な対応だった。

 しかし、恐怖を煽り続けてきたメディアにとっては、コロナ対策に「やり過ぎ」ということはあり得ない。「学校の一斉休校までやる必要はないのではないか」という言説を明確に打ち出したメディアがほとんど見られなかったのはそのためだろう。

 PCR検査についても、4月から5月にかけて検査数が一向に増えないために感染状況が把握できないでいる中、検査を増やすべきだと主張したり、なぜ検査が増えないかを踏み込んで調査報道するメディアは皆無に近かった。検査件数を増やすことで無症状の陽性者が大量に出ると、医療崩壊を招く恐れがあるという脅し文句が、常にメディア報道にブレーキをかけていた。結果的に政府の側でも6月に入るまで本気で検査を増やすための措置が取られなかったし、何よりも、医療崩壊を回避するためのICUのベッド数の増強(キャパシティ・ビルディング)に本気で取り組む動機が削がれてしまった。今、あらためて陽性者数が急増する中、その間、病床数がほとんど増えていない事実に愕然とした方も多いだろうが、そもそも問題が顕在化することを避けるような報道を続けてきたことのつけがそこに回ってきていることは否めない。

 問題はなぜそのような報道になってしまうのか、ということだ。メディア学が専門の林氏の見立ては「メディアが十分な問題意識を持たないまま惰性で報道を続けている結果」だという。無理をしてリスクのあるスタンスを取ったところで報われる可能性は低い。それよりも横並びで危険を煽っている方が遙かに安全で、しかもそれで数字が取れるのであれば、それ以外のことをやろうと思う動機は起きないのは当然のことなのかもしれない。

 しかし、このような「子供騙し」の報道を続けていると、誰も既存のメディアを信用しなくなるのは時間の問題だ。実際、新聞やテレビを主たる情報源としている人は60代以上がほとんどで、その下の世代では新聞、テレビの情報を頼りにしている人の割合は今や少数派だ。10代、20代にいたっては新聞を読む人の割合は1桁台に落ち込んでいるし、一人暮らしの大学生で家にテレビがある人もほとんどいなくなった。

 コロナ危機は、もはやマスメディアが報道機関としてこのようなスケールの危機に対応する能力も気概を持ち合わせていないことを露わにした。しかし、マスメディアが社会から完全に見放されたとき、われわれの社会はコロナのような危機に対応していくことができるのだろうか。新聞やテレビが果たしてきた社会を束ねるような機能をネットが代替することは可能なのか。コロナ報道で見えてきたマスメディアの終焉と社会への影響などについて、林氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。


■PROFILE
林香里(はやし かおり)
東京大学大学院情報学環教授
1963年愛知県生まれ。87年南山大学外国語学部英米科卒業。88年ロイター通信東京支局勤務を経て、95年東京大学大学院人文社会学研究科修士課程修了。97年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。2002年ドイツ、ハンベルグ大学社会学講座客員研究員、04年東京大学社会情報研究所助教授、09年より現職。著書に『メディア不信 何が問われているのか』、共著に『足をどかしてくれませんか。 メディアは女たちの声を届けているか』など。
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●畠山理仁さん《報道に携わる者が対峙すべきは権力者だ》…立岩陽一郎さん《驚かされるのは、周囲の記者の反応…傍観者を決め込んでいる》

2020年08月06日 00時00分34秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/相次ぐ異様な会見 気骨ある記者を背後から撃つ“傍観者”へ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276304

 《市長のマスコミへの圧力ともとれる発言の真意を問うのは当然だ。驚かされるのは、周囲の記者の反応だ。まったく発言せず、自らに降りかかる問題にもかかわらず傍観者を決め込んでいる。…日本は総理会見を頂点に、各地で異様な記者会見が続いているということだ。その状況を変えようと取り組んできた新聞労連委員長の南彰氏が「政治部不信」という本を出した。南氏は間もなく任期を終えて朝日新聞政治部記者に戻る。…そして、NHKも朝日も、権力と一緒になって志ある記者を背後から撃つような真似しないで欲しい》。

 コラムの中にある《CNNの記者が会見で大統領の怒りを買い、会見に出る権利を剥奪されそうになった時のことだ。ライバル社がCNNの側に立って大統領の対応を批判した。彼らは傍観者にならなかった》…というのは、以下の件。

   『●『記者会見ゲリラ戦記』読了
    「畠山理仁著。…《ようやくその第一歩、扉がわずかに開いた。
     記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら
     「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」。
     …記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の
     本当の戦いが始まる。…記者会見が真剣勝負の場になれば、
     政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも出るだろう。
     さあ、一刻も早く試合を始めよう。開かれた日本の民主主義のために》

   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、報道が発達し、
              憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
    《新聞労連・南彰委員長…トランプ政権がCNN記者の記者証を
     取り上げた際、政権寄りのFOXも異議を唱えました
     新聞労連ではこのとき、ホワイトハウス記者協会と連帯する
     という声明を出し、〈ホワイトハウスでの出来事は、日本で働く
     私たちにとっても他人事ではありません〉と書いたんです。
     対岸の火事じゃない、いま官邸で起きていることも同じだ、と。
     NHKをはじめ、日本のメディアはトランプ政権のそうした問題を
     面白がって報じるけれど、そんな場合じゃないですよ、と。でも、
     そうした危機感も広がらず、ズルズルときてしまった。それが
     いまの現状であり、将来世代がまともに取材できる環境に変えて
     いくための最後のチャンスなんだと思っています》

   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…
    「最悪の返答」と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機
    《対して米国のメディアはどうか。トランプ政権のホワイトハウス報道官
     だったショーン・スパイサー氏が政権に批判的なCNNや
     ニューヨーク・タイムズなどを会見から締め出した際には、AP通信や
     タイム誌はいっしょになって会見をボイコットホワイトハウス記者会も
     抗議声明を発表した。もちろん、スパイサー氏が菅官房長官と同様に
     まともに質問に答えず、批判的なメディアには強権的な姿勢を見せても、
     記者たちは食い下がって何度も質問を繰り返す。スパイサー氏が詭弁を
     振りかざした際には露骨にシラけた表情を向け、紙面や番組ではっきりと
     「嘘つき」「バカ」「大バカ」「最悪の返答」と批判を浴びせている。これこそが
     不誠実な政権担当者へのジャーナリズムの本来のあり方ではないのか》。

 総理会見・首相会見について。見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》。首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》。

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》

 小池百合子「ト」知事も相当に酷い。

   『●小池百合子「ト」知事が《圧勝の裏で露骨にメディア選別、批判的な
        記者は“排除”》…居ても〝居ないことにされてしまった記者〟ら
    《“発信力”が評価される小池知事だが、連日続く記者会見を無難に
     終えるため、都の職員が奔走して記者の座席表を作成。批判的な記者を
     指名せず“排除”していることはあまり知られていない。
     (ダイヤモンド編集部 岡田悟)》

 そして、最低の官房長官望月衣塑子記者は、ウルトラ差別主義者の会見へと移っておられるようだ。相も変わらず、その応答の酷いこと…「強い特権意識」「想像力の欠如」「自覚の欠如」な財務相・副総理…このウルトラ差別主義者を《(政府も自民党も本当に)野放し》にしているのはマスコミも同様だ。なにが「麻生節」か、そりゃぁ「アホウ節」。人様に向かって、「アホ」「バカ」ということは控えているつもりだが、この真の意味での「ばか」をいつまで野放しにするのか? ウンザリだ。

   『●暴言連発「あなたに答える必要はありません」「ここは
      質問に答える場所ではない」「その発言だったら、指しません」
    「リテラの記事【「令和おじさん」の本当の顔が露わに! 菅官房長官が
     望月衣塑子記者への“質問妨害”を復活、国連報告でも問題に】…
     《5月29日の定例記者会見で、東京新聞・望月衣塑子記者の質問に対し、
     こう言い放ったからだ。「その発言だったら、指しません」 
     これまでも菅官房長官は会見の場で、望月記者の質問に
     「あなたに答える必要はありません
     「ここは質問に答える場所ではない」などと職責を放棄して暴言を
     吐いてきた》」

   『●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばれば
     みんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)
   『●阿部岳さん《菅氏の会見でも食い下がる記者…。問い続けることが、
         あらがうこと。…対話という血管が詰まれば、民主主義が死ぬ》
   『●《東京新聞の記者が質問をしようと挙手しても菅氏が
     指名しない》…なぜに《官邸報道室長が司会役を務めている》のか?
   『●あぁ、やっぱりねぇ…、イジメを見て見ぬふり。内閣記者会
      政治部記者達が作り出す〝居ないことにされてしまった記者〟
    「あ~ぁ、ちょっと酷すぎやしませんかね? 内閣記者会政治部記者達は、
     他社とはいへ、社会部記者を報道の同志とは思わないのかね? 
     イジメを見て見ぬふりとは、政治部記者を名乗るのはだな。」

   『●内閣記者会政治部記者の露骨な本音は? Passiveな《官邸による
             「望月いじめ」を「黙殺」する形で「加担」》かと思いきや…
    「最低の官房長官のバンキシャ殿は、質問を《6月とか国会が
     終わった後にやれば》?、だそうです。アホですか? さらに、
     《質問が下手すぎる。完全に喧嘩売っている。もう少しうまく
     やらないと引き出せない》…だそうですが、記者会見やぶら下がり、
     オフ懇、夜討ち・朝駆けで一体どんな素晴らしい《回答》を引き出した
     のでしょうかね?」

   『●阿部岳さん《望月衣塑子記者への攻撃が、新たな段階に入ったようだ。
              首相官邸だけでなく、他のメディアまで列に加わっている》

 最後に、賭けマージャン

   『●金平茂紀さん《…政府の方針、頭がクラクラしてきます。ウィルスの
      せいではありません。魚と組織はアタマから腐ると言われています》
   『●アベ様の独裁人治主義的《閣議決定の撤回こそが信頼回復につながる
         第一歩であり、唯一の進むべき道》、そして、朝日新聞の対応は?

 そうそう、南彰記者の提言。

   『●新聞労連・南彰中央執行委員長による声明【オープンな
     首相記者会見を求める】…「質問をする機会はすべての取材者に…」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/276304

立岩陽一郎 ジャーナリスト
ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

ファクトチェック・ニッポン!
相次ぐ異様な会見 気骨ある記者を背後から撃つ“傍観者”へ
2020/07/22 06:00

     (静岡市長の定例会見(ユーチューブから))

「市長は、こうおっしゃいました。矛盾があったら追及するという姿勢の人もいるが、あなたの会社は違う。私はあなたの会社の幹部を知っている。(あなたは)組織の中でやりたいことができなくなるリスクがある……こうした発言についてその真意をお答えください」

 今月7日の静岡市長の記者会見だ。動画で見ることができる。記者は取材に圧力をかけた市長の発言について真意を問う。すると、広報が割って入って、「個人的なやりとりだ」として質問を止める。

「あらゆるパワハラは密室で個人的に行われる。それを個人的と言っていては解決しません。市長、お答えください」

 記者は丁寧な言葉で食い下がる。しかし広報は質問させない。動画を見続けると、記者にはそれを問う理由があることがわかる。何度も説明を求めたが無視されてきたという。市長のマスコミへの圧力ともとれる発言真意を問うのは当然だ驚かされるのは、周囲の記者の反応だまったく発言せず、自らに降りかかる問題にもかかわらず傍観者を決め込んでいる

 この広報が質問を制限する状況には既視感がある。総理会見だ。広報官が長々と説明し、質問者を指定し、そして切り上げを宣言する。こうした取材制限が全国で行われていることをこの記者会見は明らかにしている。異様だ。例えば、アメリカ。大統領会見では、大統領が自ら質問者を指し、質問に答えている。普通のことだ。そのトランプ大統領の会見で起きたことがある。それはCNNの記者が会見で大統領の怒りを買い、会見に出る権利を剥奪されそうになった時のことだ。ライバル社がCNNの側に立って大統領の対応を批判した。彼らは傍観者ならなかった

 日本は総理会見を頂点に、各地で異様な記者会見が続いているということだ。その状況を変えようと取り組んできた新聞労連委員長の南彰氏が「政治部不信」という本を出した。南氏は間もなく任期を終えて朝日新聞政治部記者に戻る。その南氏が、権力にあらがえない記者の現状について書いている。その中に次のようなエピソードが書かれていた。

 ある記者が安倍総理に厳しい質問をした。その後、総理の側近が、その記者がいると全ての社の取材を受けなくなった。すると、その記者は、他社の記者から、「君がいるとみんなが取材にならないと言われたという。その南氏も復帰後は、「君がいるとみんなが取材にならない」と言われるかもしれない。南氏の覚悟の書を読んでいて、涙で文字がかすんだ。

 冒頭の静岡で食い下がった記者はNHKの記者だという。実は、記者の気骨に会社名は関係ない。南氏が戻る朝日に権力に迎合する記者は少なからずいるし、逆にNHKにも気骨のある記者はいる。静岡の事例も、南氏の覚悟の書も、この国のメディアにまだ望みがあることを物語っている。だから、私は希望を持ち続けたいし、多くの人に彼らを応援してもらいたい。そして、NHKも朝日も、権力と一緒になって志ある記者を背後から撃つような真似しないで欲しい
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●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》

2020年07月11日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/実態は総理の慰労会 “国民だまし”に加担するメディアの罪】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275012)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/一番の問題は政治家もどきの官僚】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006240000068.html)。

 《その後、定期的に開かれたわけだが、この日、1つの事実が明らかになった。この記者会見が儀式であり、演説会であることは既に明らかになっていたが、実はそのレベルにとどまらず単なる安倍総理の慰労会だったことが明確になったからだ。そこには暗黙のルールがある。安倍総理に気持ち良く思いのたけを語ってもらう。そうでないやりとりはあってはならない》。
 《一方、こちらも元経産官僚ながら、日本の先行きへの不安や官邸政治批判の急先鋒(せんぽう)なのが古賀茂明だ…「…電通、経産省、安倍政権という3チャラトリオに国を委ねた国民の悲劇」と厳しい》。

   『●①内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者に
       さらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ
   『●記者会が仕切り役を取り戻し、《総理会見では更問い(追加質問)が
     できないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう》ことの改善を
   『●《〈「大幅に時間を超えて対応」した構図を演出…〉…14日の会見も
        批判のガス抜きのため官邸がより巧妙にコントロールしていた》
   『●政治判断の《根拠》は? 《国家のリーダーとして、権力を預かる者は
       その責任と、権力行使の影響を、十分に自覚しなければならない》

 見るに堪えない《慰労会》《台本劇》《台本営発表》
 首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》。《メディアが総理をもてなす場》。
 (経産省出身)《佐伯耕三…は首相の会見原稿と記者との質疑応答をその場で書いてプロンプターに出して首相が読むという離れ業をはじめ》…振付が無けりゃぁ、答えれない無能ぶり。それに手を貸す、官邸記者クラブ。(経産省出身)仕切り役の首相補佐官・長谷川栄一氏に好き放題やらせている官邸記者クラブ

 《元経産官僚ながら…古賀茂明…「…電通、経産省、安倍政権という3チャラトリオに国を委ねた国民の悲劇」と厳しい。…一連のコロナ禍の責任については1に官邸、2に経産省といわれるが、一番の問題は政治家でもない「官僚の政治家もどきが取り仕切ることだ》。
 元経産省出身の慶大教授・岸博幸氏も思い出したよ。

   『●元経産省出身の慶大教授・岸博幸によると「どうやら経産省では
                文書書き換え・改ざんは日常茶飯事」らしい

 《経産省内閣》とも呼ばれている。
 アクセスジャーナルの山岡俊介さんの【<記事紹介>「コロナにかこつけ予算分捕り 甘い汁を吸う政府御用達企業」(『ベルダ』7月号。本紙・山岡)】(https://access-journal.jp/52257)によると、《同記事で一番いいたいことは「電通」を中心とする政府御用達企業のことというより、今回のコロナ禍対策と称して我々国民の貴重な血税を無駄遣いするのは、安倍内閣が経済産業省主導で「経産省内閣」とも揶揄されている事実。コロナ禍対策として出て来、過大な中抜き疑惑で国会でも槍玉に上がった「持続化給付金事業」(給付予算約2・3兆円)にしろ、「Go Toキャンペーン事業」(約2・8兆円)にしろ経産省主導。コロナ対策を盛り込んだ第2次補正予算に前代未聞の10兆円もの「予備費」が計上されたのも同様だ。この趣旨と符合する記事が、6月25日の「毎日」に載っていた…。「電通」が出て来るのは、経産省との深い関係かつ同省は事業執行、管理する自己処理能力がないから丸投げになると。もし、厚労省や国交省主導ならこんなことにはならなかったと》。

   『●《人材の宝庫》のはずが…《「経産省内閣」と揶揄される
     安倍政権は歴史に残る犯罪者集団と言われても仕方あるまい》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275012

立岩陽一郎 ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

ファクトチェック・ニッポン!
実態は総理の慰労会 “国民だまし”に加担するメディアの罪
2020/06/24 06:00

     (安倍総理に気持ち良く思いのたけを語ってもらう。
      そうでないやりとりはあってはならない儀式(C)共同通信社)

 国会閉幕を受けた6月18日の安倍総理の会見は、歴史に残るものかもしれない。新型コロナ対策としての一連の総理会見は、2月29日を最初に、その後、定期的に開かれたわけだが、この日、1つの事実が明らかになった。この記者会見が儀式であり、演説会であることは既に明らかになっていたが、実はそのレベルにとどまらず単なる安倍総理の慰労会だったことが明確になったからだ。そこには暗黙のルールがある。安倍総理に気持ち良く思いのたけを語ってもらう。そうでないやりとりはあってはならない。


■実態は安倍総理の慰労

 当然、記者会見にあるべき厳しい質問も、事実を引き出すような問いも出ない。例えば、その日に逮捕された河井議員夫妻についても、さらりとは触れる。それは事実を確認するという作業ではなく、安倍総理の真摯な姿勢を国民に見せるための仕掛けでしかない。

 拉致問題についてのNHKの質問も同じだ。総理が拉致被害者の家族と共有した長い時間を振り返り、断腸の思いでありますと語るための仕掛けでしかない。本気で拉致問題を解決するには日朝関係を前に進める必要があるわけだが、この政権がその逆の行動しか取ってこなかったことは容易に指摘できる。北朝鮮との対話を拒否することまで国連で各国に求めている。それでどうやって拉致問題を解決できるのか? 当然出てくる疑問はこの場で出ることはない

 ポスト安倍についての質問などは、無上の喜びを噛みしめながら語っていたのではないか。この時、質問した記者が口にした候補者以外にも候補はいると語るなど、キングメーカーとしての存在感まで示している。

 この慰労会の決まり事の1つが20分に及ぶ総理の独演会だ。ここで安倍総理が最初に思いを語るわけだが、実は、この中には、事実の検証が必要な内容が含まれている。例えば安倍総理は、日本が行ってきた「クラスター対策」について「世界の中で注目が集まっています」と話した。つまりPCR検査を幅広く行わずにクラスター対策に重点的に振り分けたことを世界が評価しているということだ。

 それは本当なのだろうか? アメリカ政府が日本でのPCR検査の少なさに懸念を示し在日アメリカ人に帰国を促したことがあるが、評価したとは聞かない。事実を言えば、クラスター対策はPCR検査を拡充できない中での苦肉の策だった。尾身茂専門家会議副座長は記者会見で、PCR検査を拡充できない「根深い」問題があって、その結果としてクラスター対策を選択せざるを得なかったと説明している。もちろん、災い転じて福となすということもあるだろう。では、どの「世界」が注目しているのだろうか? この点を海外のジャーナリストに問い合わせているが、皆、戸惑うばかりだ。しかし、こうした疑問は慰労会の場で語られることはない

 この「慰労会」の主催は官邸記者クラブだ。つまりメディアが総理をもてなす場ということだ。もちろん、一部には、まともな記者会見を行ったジャーナリストはいた。恐らく、その人は次の「慰労会」には呼ばれない

※コラムへの感想や意見は以下のアドレスへ。
 tateiwa@infact.press
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202006240000068.html

コラム
政界地獄耳
2020年6月24日7時9分
一番の問題は政治家もどきの官僚

★官邸官僚という言葉は最近の言葉だが、第2次安倍内閣以降、首相・安倍晋三を支える官邸官僚は首相首席政務秘書官兼首相補佐官・今井尚哉が経産省出身ということもあり、経産省出身が多い。今井の側近で総理秘書官・佐伯耕三は経産省入省の時、同省と警察庁のどちらを選ぶか悩むも経産省入り。今では最年少首相秘書官だ。

★佐伯は首相の会見原稿と記者との質疑応答をその場で書いてプロンプターに出して首相が読むという離れ業をはじめ、「全国民に布マスクを配れば不安はパッと消えますよ」と首相に進言したといわれ、予算委員会では控え席から「違う」とやじを飛ばして大問題になったこともある。内閣広報官兼総理補佐官・長谷川栄一も経産省出身。中小企業庁長官退官後、持続化給付金の業務を委託した一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」の外注先のイベント会社「テー・オー・ダブリュー」に長谷川が過去に顧問を務めていた。

★一方、こちらも元経産官僚ながら、日本の先行きへの不安や官邸政治批判の急先鋒(せんぽう)なのが古賀茂明だ。雑誌に「1980年代以降、経産省の産業政策は失敗続き。失業寸前の経産省は、毎年新しい事業を立ち上げ、中身がなくても何とか立派に見せて予算を確保する。おもてなし規格認証、プレミアムフライデーなど。クールジャパンでは巨額ファンドを作ったがほぼ全滅。電通、経産省、安倍政権という3チャラトリオに国を委ねた国民の悲劇」と厳しい。

★経産省出身で、民主党などで衆院議員を2期務めた福島伸享もネットで「永田町と霞が関ではコロナ終息と時を同じくして安倍政権は終焉(しゅうえん)を迎えることは既定路線として捉えられており、経産省はその道連れとなることが確実視されている。持続化給付金や『GO TOキャンペーン』に関する経産省のあきれた対応と発言は、同省の断末魔の叫びなのかもしれない」と一刀両断だ。一連のコロナ禍の責任については1に官邸、2に経産省といわれるが、一番の問題は政治家でもない官僚の政治家もどきが取り仕切ることだ。(K)※敬称略
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