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●大石あきこ氏のつぶやき…〝文通費〟を《吉村知事。…飲みしろに使ったんですか? 「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね》

2021年11月20日 00時00分01秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


 (20211117[])
リテラの記事三連発。【吉村知事や橋下徹の「国会議員の“文通費”批判」に盛大ブーメラン…維新議員は文通費公開と言いながら不適切流用や使途隠しだらけ】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6075.html)と、
【吉村知事「自ら1日で文通費100万円」問題の卑劣ごまかし手口! リテラの直撃のあとに自ら公開した体で認めるも悪質手口は隠蔽】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6076.html)と、
【吉村知事「1日で文通費100万円、記憶ない」は嘘!当時、橋下相手に「もうちょっと内緒に」「第2の財布」と発言、違法疑いの横流し記録も発見】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6077.html)。

 《「身を切る改革」を訴える維新にとっては、この問題提起によって、さらに全国知名度をあげようという目論見なのだろう。だが、はっきり言って、この問題を維新が取り上げることは、まったくもってちゃんちゃらおかしい。いや、まさに盛大なブーメランとしか言いようがない》。
 《これが大反響を呼ぶと、橋下徹までしゃしゃり出て大キャンペーンを開始し、メディアも大きく取り上げはじめている。ところが、この文通費の問題を焚き付けてきた張本人である吉村知事に、とんでもないブーメランが判明した。吉村知事が、衆院議員時代に月の在職日数が1日しかなかったにもかかわらず、文通費を100万円、満額受け取っていたと認めたのだ》。

   『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
      命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代
   『●《「中等症以下は自宅療養」の方針。…そんななかこれを「菅首相の
     大英断」と褒め称えた人物がいる。橋下徹・元大阪市長だ》(リテラ)
   『●「公務日程なし」としてあまり登庁しない松井一郎大阪市長・元大阪
     「ト」知事…「ルールに従えないなら、組織を出るべきだと思う」ねぇ?
   『●大阪の直接的・間接的お維支持者の皆さん、大阪「ト」知事三代らに
     イジメられることが快感にでもなっているの? それにしても酷い面子…

 《志位委員長は「あの共産党ウオッチャーの松井さんがご存知ないとは驚きましたが、私たちはホームページで文通費の使途をすでに公開している」と反論。さらには維新の杉本議員の使途報告書では、100万円の文通費の全額を杉本氏が支部長を務める政党支部に入れ、領収書の発行も受け取りも杉本氏自身であることを突き付け…》。ぐうの音も出なかった松井一郎元大阪「ト」知事。記者の前で大恥。関西マスコミでは報じられてはいないようだが。
 日刊ゲンダイの記事【橋下徹氏も“1日100万円支給”を糾弾! こぞって「文通費」批判の維新どの口が?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/297394)によると、《文通費は以前から「税金の無駄遣い」と指摘され、国会議員の「第二の給与」といわれるが、維新は2019年7月、使途を公開している当時現職の国会議員21人全員が、文通費の領収書を自分で自分に切っていただけでなく、自分の政治団体に寄付していたことが判明、ネットでは「#セルフ領収書」問題として大炎上した。寄付した金額は、維新が受け取った約7.6億円の文通費(2015年10月~19年3月)のうち5.7億円だ。これだけ“キャンペーン”を繰り広げるなら、まずは「身を切る改革」を訴えている「日本維新の会」の国会議員が率先して国庫に返納するなどの手本を示したらどうなのか》。

 そして、驚きのオチが待っていた。吉村洋文大阪「ト」知事に、巨大なブーメラン。ブーメラン好きなお維の皆さん達。関西マスコミの皆さんも当然大報道してますよね? これが、相当に悪質なんですよ。《今回の選挙で初当選した元熊本県副知事の小野泰輔・衆院議員》、是非、お維内部でしっかりと追及をお願いします。《コス》いことをやったわけでしょ?
 日刊ゲンダイの記事【維新「文通費」全額寄付パフォーマンスでブーメラン!政治資金への流用常態化が蒸し返される】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/297475)によると、《だが、吉村知事は2014年12月19日から15年101まで衆院議員を務めていた。文通費について初めて知ったような言いぶりはおかしいし、大阪市長選に出馬するため1日だけの在職で辞めた10月分の文通費を当時は満額受け取っていた。この件について、15日の会見で吉村知事は「6年前の文書通信費になるが、日割りで返還したい。寄付を考えている」と表明したが、自分のことを棚に上げて猛批判していたのはお粗末極まりない。文通費が話題になって過去を蒸し返されたのは、吉村知事だけではない。維新は15年から文通費の透明化をうたって、所属議員の使途を公開しているが、呆れた支出だらけなのだ》。

 産経系広報紙zakzakの記事タイトル【文通費「1日100万円」の“議員特権”に猛批判! 10・31当選の新人ら121人にも満額支給 維新は全額寄付へ 識者「常識的にはおかしい」】。《吉村氏も大阪市長選に立候補するために2015年10月1日付で衆院議員を辞職した際、10月分100万円を支給された可能性があるとして、党を通じて同額を寄付する意向を示した》。
 お維は《全額寄付》!!、って、あのぅ~、タイトルには吉村大阪「ト」知事が、9月末ではなく10月1日に議員辞職して、100万円貰っていた件が書かれていないのですが。なんで9月末じゃなかったのでしょうね? 意地汚いよね。

 さらなるブーメラン…一体どこまで醜悪な大阪「ト」知事なのか。大阪「ト」知事三代、底なしの醜悪さだ。
 リテラの記事【吉村知事「1日で文通費100万円、記憶ない」は嘘!当時、橋下相手に「もうちょっと内緒に」「第2の財布」と発言、違法疑いの横流し記録も発見】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6077.html)によると、《ドヤ顔で「どうやら1日だけでも国会議員の身分となったので、10月分、100万の札束、満額支給らしい」「これが国会の常識。おかしいよ」と批判していた張本人が、まったく同じように100万円を受け取っていたというのに、「社会が良くなればそれでいい」って、よくもまあここまで開き直れるものか。しかも、吉村知事の「当時の記憶がない」「意図的に10月1日に辞めたわけではない」という言い訳が大嘘だったことが明らかになった》。

 大石あきこ氏のつぶやき…《飲みしろに使ったんですか? 「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね》。大阪「ト」知事三代が、楽しそうにオシャベリ:

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https://twitter.com/oishiakiko/status/1460746923594313729

大石あきこ れいわ新選組 衆議院議員(大阪5区)@oishiakiko

吉村知事。
2015年10月、退職の1日で文通費100万円を得た、5日後の吉村発言
文通費、内緒にしててもらったら(苦笑)」
「公開してないとこは、飲みしろやなんやに消えてるでしょうね
→吉村さんは10月分だけ公開せず

飲みしろに使ったんですか?
「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね

https://pbs.twimg.com/ext_tw_video_thumb/1460746850194325505/pu/img/k6dtEiYG3KU1_Mmt?format=jpg&name=small

 ……

午前8:09 2021年11月17日
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https://lite-ra.com/2021/11/post-6075.html

吉村知事や橋下徹の「国会議員の“文通費”批判」に盛大ブーメラン…維新議員は文通費公開と言いながら不適切流用や使途隠しだらけ
2021.11.14 05:00

     (吉村洋文公式サイトより)

 先の衆院選で議席を増やして勢いに乗っている日本維新の会が、大キャンペーンを展開しはじめている。問題視しているのは、国会議員に毎月100万円が支給され、領収書の届け出が不要な「文書通信交通滞在費」だ。

 ことの発端は、今回の選挙で初当選した元熊本県副知事の小野泰輔・衆院議員の指摘だった。小野議員は12日、「note」に〈文書通信交通滞在費の額がどうにもおかしいのです。10月31日に当選したということで、歳費(いわゆる給料)は日割り計算(約3万円)となっているのですが、文書通信交通滞在費は満額の100万円が支払われました〉と投稿。

 これに反応したのが、維新の副代表である吉村洋文・大阪府知事だった。吉村知事は昨日13日、このようにツイートした。

〈維新の新人議員、小野さんから。なんと10月分の文書通信交通滞在費100万円が現金で満額支給されたとのこと。10月分?選挙の投開票日が10月31日なんだけど。どうやら1日だけでも国会議員の身分となったので、10月分、100万の札束、満額支給らしい。領収書不要。非課税。これが国会の常識。おかしいよ。〉
〈しかも、その任期って10月31日の投開票日のこと。1日で1ヶ月分、満額の100万の札束支給。僕は記者会見場でカツサンドの支給。うまかったけど。〉

 この投稿が大きな反応を集めると、吉村知事は本日このように畳み掛けた。

〈このお金、経費と言いながら、領収書が要らないのは、やっぱりおかしいよね。文書通信交通滞在費とかまどろっこしい名前をつけてるけど、領収書は要らない。領収書不要の経費ってある?〉
〈維新の新人議員は、国会のおかしいと思う所をどんどん外に向けて発信して欲しい。内に向けて縮こまる必要はない。賢く無難に小さくまとまった所で巨大自民党には対抗できない。〉

 「国会の非常識」「経費と言いながら領収書が要らないのはおかしい」──。こうした問題提起に対し、ついにはあの人も参戦。本日放送の『日曜報道THE PRIME』(フジテレビ)では、橋下徹がこの問題をぶち込み、こう憤ってみせた。

橋下「たった4時間、10月は4時間の在職時間でね、100万円の現金もらうって、どうですかこのいまの国会の仕組み!」
司会者「いままで問題になってなかったんですかね」
橋下「いや、たぶん維新の会は問題提起してきたのに、みんな黙っちゃうの国会議員」

 そして橋下氏は、「こういうこと正さないと、分配だとか国民への負担なんてね、国民納得しないですよ! 国会議員ちゃんとしっかりやってくれ!」とカメラ目線で吠え、番組は終了した。

 たしかに、吉村知事や橋下氏の言うとおり、「文書通信交通滞在費」が日割りされずに満額支給されるというのは問題があるかもしれない。「身を切る改革」を訴える維新にとっては、この問題提起によって、さらに全国知名度をあげようという目論見なのだろう。

 だが、はっきり言って、この問題を維新が取り上げることは、まったくもってちゃんちゃらおかしい。いや、まさに盛大なブーメランとしか言いようがない。


維新議員の文通費の64%、18千万円が、議員本人の政治団体に流れていた

 そもそも、「文書通信交通滞在費」がもっとも問題なのは、吉村知事が指摘したように「経費と言いながら領収書が要らない」という点だ。公費は金の流れが透明化されるべきであるというのに、領収書が不要であるため、その使途はまったくわからないのだ。

 実際、橋下氏が言ったように維新は「領収書なしはおかしい」と問題提起し、2014年、当時維新の代表だった橋下氏が使途公開を表明。さらに維新は、2017年の特別国会に「文書通信交通滞在費」の使途公開を義務付ける歳費法改正案を提出している。

 このように、自ら「身を切る改革」を実践しているように見える維新だが、しかし、実態はあまりにも杜撰なものだった。いや、杜撰どころか、その使途は不適切なものだったことが明るみに出たのだ。

 というのも、維新が「文書通信交通滞在費」の使途公開を義務付ける改正案を提出した2017年に公開された維新所属25人の国会議員の2016年分の使途報告書や政治資金収支報告書を朝日新聞が分析したところ、以下のような事実がわかったのだ。

〈前年からの繰り越しを含む総額2億8千万円のうち、64%にあたる1億8千万円が、議員本人の政治団体に寄付されていた。25人中8人は寄付が80%以上で、うち3人は90%を超えていた。〉
〈16年分の政治資金収支報告書を確認したところ、各政治団体の資金の使途には、維新が内規で禁じる飲食費や政治資金パーティー券の購入、贈答品の支出がある。議員が団体に貸した現金の返済や、別の団体への寄付もあった。〉

 ようするに、「文書通信交通滞在費」が領収書もなく支給されるのはおかしい!と維新は吠えていたのに、公開された使途を確認すると、ほとんどが議員の政治団体に寄付として流すことで実際は何に使ったのかがわからない状態になっていた。そして、金を流した先では内規で禁止している飲食費やパー券、贈答品の購入がズラズラと並んでいた……というわけだ。

 この維新所属の国会議員による「文書通信交通滞在費」の使途に対し、岩井奉信・日本大学教授は「税金で政治資金を賄っていることになり、ふさわしくない使われ方だ」と指摘している(朝日新聞2017年12月27日付)。


松井市長は「共産党は使途公開していない」とデマ攻撃、逆に志位委員長に「維新議員の“セルフ領収書”」を突きつけられ

 一体これのどこが「身を切る改革」かという話だが、恥知らずな維新はその後も「文書通信交通滞在費」の使途について厳格なルールを設けることもなく、議員自身が自分の政治団体や資金管理団体宛てで領収書を切り、寄付をおこなってきた。その結果、維新が2015年10月〜2019年3月に受け取った「文書通信交通滞在費」の総額約7.6億円のうち、なんと約5.7億円が議員が代表を務める政党支部や資金管理団体などに寄付されていたのだ(日刊ゲンダイ2019年7月19日付)。

 しかも、開いた口が塞がらないのは、このように不適切な使い方をしておきながら、維新はその事実を伏せたまま「俺たちは使途を公開している!」と大手を振ってきたことだ。

 そのことを示す、象徴的なシーンもある。それは2019年の参院選の日本記者クラブ主催・党首討論会でのこと。維新の松井一郎代表は「文書通信交通滞在費」の見直しを自分が訴えたことを誇らしげに語り、日本共産党の志位和夫委員長に「志位さんは『(領収書の公開を)やる』とはっきりと言った。2年が経過しているが知らぬ存ぜぬで実行されていない。志位さんの公約はそういう軽いものなのか」などと絡む一幕があった。

 だが、その場で志位委員長は「あの共産党ウオッチャーの松井さんがご存知ないとは驚きましたが、私たちはホームページで文書通信交通滞在費の使途をすでに公開している」と反論。さらには、維新の杉本和巳・衆院議員の使途報告書では、100万円の文書通信交通滞在費の全額を杉本氏が支部長を務める政党支部に入れ、領収書の発行も受け取りも杉本氏自身であることを突き付けたのだ。

 ものの見事に返り討ちにあった松井代表は「ぐぬぬ」と言わんばかりの表情を浮かべ、その様子はTwitter上でも大きな話題を集めたが、今回も性懲りもなく維新はブーメランを飛ばしているのである。

 しかし、悪質なのは、維新の連中は揃いも揃って、ブーメランが返ってくることをわかっていてもこうして大きな声で平然と「維新は身を切る改革をしている!」「自分たちに厳しい政治をやってきた」と叫びまくることだ。


吉村、松井、橋下のマスコミ利用と大声で、維新の無駄遣いの実態は隠されていく

 維新が主張する、公費である「文書通信交通滞在費」の使途を公開しよう、法改正をしようというのはもっともな動きだが、しかし、その実態はほとんどが政治資金となり使途がわからなくなっているのは本末転倒であり、大きな問題がある。だが、吉村知事や松井知事、さらには橋下氏の声はあまりに大きく、発信力も圧倒的であるため、維新の問題を指摘する声はかき消されてしまう。

 ましてや、テレビ番組で橋下氏が「維新の会は問題提起してきた」などと主張したとき、「でも、維新の議員は“セルフ領収書”を切っているのが実態では?」と志位委員長のように切り返せる司会者やコメンテーターがいるわけもなく、結局、「維新の指摘は正しい」「維新は『身を切る改革』を進めている」というイメージだけが醸成されていくのだ。

 これは「文書通信交通滞在費」にかぎった話ではない。維新はすぐに「国会・国会議員の無駄遣い」を叫ぶが、維新政治の舞台となっている大阪では、ろくなコロナ対策も打たないまま大阪都構想住民投票に邁進し、2013年以降、都構想関連に公金を100億円以上も費やしてきた。その事実ひとつをとっても、維新は大衆の「無駄遣いは許せない」という劣情を煽ることで党勢拡大を図ってきたにすぎない。

 しかも、維新所属の音喜多駿・参院議員は昨年3月、れいわ新選組の舩後靖彦・参院議員がコロナ感染防止のため国会を欠席したことに対して歳費返納を要求したが、これは明らかに「国会議員の無駄遣いは許せない」という感情に付け込もうとしただけではなく、「障害者は特権を享受している」という妄想を抱く層に対する「障害者にも容赦はない」というアピールだった。つまり、自分たちの「身を切る改革」「改革政党」を強調するためには、どんな下劣な手でも平気で打ってくるのが維新なのだ。

 今回の「文書通信交通滞在費」を足がかりに、参院選に向けて維新はさらに「国会・国会議員の無駄遣い」問題を喧伝していくはずだ。だが、その前に維新は、不適切な使い方が指摘されている自身の「文書通信交通滞在費」のあり方についてどう考えるのか、しっかり説明をおこなうべきだろう。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2021/11/post-6076.html

吉村知事「自ら1日で文通費100万円」問題の卑劣ごまかし手口! リテラの直撃のあとに自ら公開した体で認めるも悪質手口は隠蔽
2021.11.15 10:55

     (吉村知事Twitterより)

 日本維新の会副代表である吉村洋文・大阪府知事がツイートして大きな波紋を広げている、国会議員に毎月100万円が支給される「文書通信交通滞在費」(文通費)の問題。10月31日に当選した在職日数がたった1日しかない衆院議員にも日割りではなく満額の100万円が支払われたことを吉村知事が問題視して、「どうやら1日だけでも国会議員の身分となったので、10月分、100万の札束、満額支給らしい」「これが国会の常識。おかしいよ」とTwitter上に投稿。これが大反響を呼ぶと、橋下徹までしゃしゃり出て大キャンペーンを開始し、メディアも大きく取り上げはじめている。

 ところが、この文通費の問題を焚き付けてきた張本人である吉村知事に、とんでもないブーメランが判明した。吉村知事が、衆院議員時代に月の在職日数が1日しかなかったにもかかわらず、文通費を100万円、満額受け取っていたと認めたのだ。

 吉村知事はまず、本日15時45分ごろからの会見で、「僕自身のことで、6年前のことになるが、議員をやめて大阪市長に挑戦することになった。そこも日割りになってないと思う。なので、僕も6年前の文書通信費になるが、日割りで返還したい。寄付を考えている」などとさらっと発言。16時半ごろには自身のTwitterに〈僕自身、6年前に国会議員の身分を捨て、橋下市長の後を受けて、大阪市長選挙に挑戦しました。その際、議員辞職日が10月1日だったので、記憶が曖昧ですが、文通費を受けています〉などと投稿した。

 これだけをみると、あたかも“俺は自ら受け取ったことを明かしたうえに、寄付をする、偉いだろ”と言わんばかりだが、冗談ではない。

 じつは、吉村氏が月の在職日数1日で100万円を受け取っていたという問題は、吉村知事が今回の衆院議員当選組の100万円支給問題を騒ぎはじめた段階からTwitter上で指摘されていたのに、ずっと知らぬ存ぜぬを決め込んでいた。

 ところが、2008年に当時の橋下大阪府知事に抗議した元大阪府庁職員で、先の衆院選で初当選を果たしたれいわ新選組・大石あきこ議員が、本日の13時37分に〈吉村知事が衆議院議員を退職した2015年10月1日。10月の文通費100万円を受け取ったか、衆議院担当部署に問い合わせたら「100万円受け取った」「返金してない」との回答でした〉とツイート。

 さらに、本サイトも衆議院事務局に事実を確認した上、14時30分過ぎに、日本維新の会の党本部に電話でこの問題を直撃。吉村知事が100万円を受け取っていたのは「事実である」という確認をとっていた。

 すると、吉村知事はさすがに事実自体をごまかしきれないと思ったのだろう。前述したように、本サイトの党本部直撃から1時間後に会見で「寄付する」などというごまかしを入れながら事実を認め、その直後にドヤ顔で事実を認めるツイートをしたのである。

 姑息としか言いようがないが、しかも、吉村知事は事実を認めただけで都合の悪いことは何も説明していない。


吉村知事はわざわざ101日に議員辞職、意図的に1日で100万円をゲットしようとした疑惑が

 その最たるものは、吉村知事の「1日で100万円」が意図的な“血税かすめとり”である疑惑だ。吉村知事が批判してきた今回新たに当選した衆院議員たちの100万円受け取りは、10月31日が選挙の投開票日で、その1日が10月分の在職日数にカウントされたという不可抗力だが、吉村氏の場合、自分が月はじめの1日にわざわざ辞職願を出した結果、たった1日で100万円の文通費が支給された。しかも今回新たに当選した衆院議員は今後の議員活動に使うことになるのだろうが、吉村氏が支給されたのは議員を辞職した後だ。辞職したのに100万円を一体何に使ったのかというのも大きな疑問だ。

 吉村氏は、2014年の衆院選に維新の党公認で大阪4区から出馬し、小選挙区では敗れたものの比例復活で当選。しかし、2015年に橋下徹・大阪市長の任期満了を受けておこなわれた大阪市長選に出馬するために同年10月1日に辞職願を衆院議長に提出、同日、国会議員を辞職した。だが、大阪市長選への出馬については、辞職する1か月以上前の8月下旬から「維新は市長選候補として吉村議員を軸に調整するとみられる」などと報道されていた。

 当時から維新は文通費の問題を取り上げており、その問題意識に基づけば、9月30日までに決断し、辞職願を出すこともできたはずだ。しかし、吉村氏はそうはせず、月はじめの10月1日に辞職願を出した。これは文通費の100万円を受け取るためにわざと10月1日に辞職願を出したと見られても仕方がないものだ。

 吉村知事はきょうの会見で2015年の満額100万円受け取りの事実を認めた際、「(当時は)市長に挑戦することで頭がいっぱいで、日割りかどうか記憶にないが、制度上、日割りになってないはず」「僕自身も大きな声で訴えているわけなので6年前とはいえ、日割りで計算して寄付をしたい」とごまかしたが、「記憶にない」などとすっとぼけるとは無責任にも程があるだろう。

 また、仮に何かの事情で辞職願を出すのが10月1日になったのだとしても、前述したように、100万円を受け取った当時、すでに維新は文通費を問題視し改正法案を提出していた。なぜ、吉村氏は「これが国会の常識。おかしいよ」などと問題提起したり「寄付する」と明言することもなかったのか。

 さらに問題なのは、「自分たちは文通費の使途を公開している」と鬼の首を取ったようにわめいている維新が、この吉村氏の満額100万円の使途報告書を公開していないことだ。

 本サイトは本日、維新の会の党本部に電話取材をおこなった際、その点についても問いただしたのだが、すると、維新の担当者はこのように答えた。

「基本的に辞められたということは議員会館とか引き取りますし、その次のやつ、選挙だとかありますから。議員会館片付けたりとか後始末ありますよね」


吉村知事の文通費の公開をしないのかという問いに維新事務局は「古すぎますので」

 維新は「文通費の使途を公開しないのはおかしい!」「維新は公開している!」と声高に叫び、それを明記する改正案まで提出してきたというのに、肝心の使途報告書を公開していない理由を「議員会館の片付けや選挙があったから」などと言うのだ。

 当然、本サイトは「すぐは難しいかもしれませんけど、吉村知事は(辞職から)5年も経っている。その間に整理して公開できたのでは」と更問い。だが、維新の担当者は「そこは事務的な手続きの話ですので、たんにその手続きができていないというだけです」と主張。「今後、公開する予定は?」と問いただすと、こう答えた。

「古すぎますのでね。事務的にミスがあったということでしたら、謝らせていただきますが。少なくとも我が党にかんしましてはできる限り公開していこうということで公開していますので。前進させているという意味では公開しているんですけど、それだとダメだというお話ですか?」

 月の在職日数が1日であろうと2日であろうと吉村氏が党所属の国会議員であった事実は揺るぎないものだ。そして、維新は党として文通費を公開していることをさんざんアピールしてきた。にもかかわらず、非公開となっている吉村氏の文通費の使途は「古すぎる」を理由に公開する気もみせず、挙げ句、「前進させているという意味では公開しているんですけど、それだとダメだと?」などと開き直ったのである。

 そこで本サイト側が「ダメというか、維新は公開しているとおっしゃっているので。でもHPを拝見したらなかったので」と述べると、維新の担当者は「はい、それは申し訳ありません。はい、努力はさせていただきます」と回答。その後も以下のような回答を繰り返した。

──ただ、古いので難しいと?
「まあ担当者も変わっていますし、当時のことをわかっている者がどれだけいるかってことになりますね」
──当時はなんで公開しなかったんですか?
「そのときすぐ選挙ありましたしね。知事選挙(編集部注:正しくは大阪市長選挙)。事務方もドタバタしますし。当時(の者)でないとわかりませんけれども、当時のいてた者がいたとしても、そんな前の話ですとなかなか明解にというわけにはいかないですね」
──今後、公開は?
「努力はしようとしますけど、なにぶん時間が経ちすぎてますのでね」
──吉村知事は文通費のこと、おっしゃってますよね?
「ですから、できる限り努力します」
──2015年10月の時点でも、維新は文通費の問題を重視してましたよね。
「まあ、おっしゃる通りですけど、とはいうものの、事務的には100%できていなかったのは申し訳ありませんってことですね」

 さらに最後には、維新の担当者は「またいろいろ書いていただけるんですか」「かなり厳しい、違法だみたいなことも書いてますけど」「共産党(の使途報告)なんかペラっと1枚」「なぜ私どもだけこんなに書かれるのか」など、リテラへの文句が続いたのだった。


吉村知事以外にも2日間の在職で100万円をせしめた維新議員が

「自分たちは使途を公開している!」と息巻きながら、公開すべき報告書を公開もせずに「ドタバタしていた」「古すぎる」などと幼稚な言い訳を繰り返しておきながら、「またいろいろ書いていただけるんですか」とは……。

 しかも、この維新担当者の口調や吉村氏のきょうの会見を見る限り、維新はおそらくこれだけで幕引きを図るつもりなのではないか。吉村氏が意図的に1日で100万円をゲットするために10月1日に辞職した疑惑も、使途報告書の公開も、このままなかったことにするつもりではないか。

 言っておくが、維新には吉村氏と同じようなケースがほかにもある。2020年4月2日には維新の谷畑孝・衆院議員が病気を理由に辞職し、同月に維新の美延映夫氏が繰り上げ当選しているのだが、維新のHPでは谷畑氏の2020年4月の使途報告書は掲載されていない。

 その上、吉村知事は本日の会見で「文通費はいまの制度上、領収書もいらない経費ということになっている。領収証の入らない経費そのものがやっぱりおかしい。領収証を付ければいいということ。まずそこが重要な部分」などともっともらしく語っていたが、本サイトが昨日指摘したように、維新が公開する文通費の使途報告書では、議員による“セルフ領収書”によって議員が自身の政治団体や資金管理団体に還流させるという不適切な処理が繰り返されているのだ。

 ようするに、「使途を公開すべきだ!」「領収書なしはおかしい!」「これが国会の常識か」などと吠えている張本人である吉村知事を筆頭とする維新自体の文通費の貰い方、使い方がデタラメもいいところなのだ。

 しかし、問題が深刻なのは、メディアがこうした維新の「口だけ」ぶりをまったく報じないことだ。実際、テレビなどのメディアでは、吉村知事や橋下氏が声高に叫ぶ主張を取り上げるだけで、維新の不適切な文通費問題に触れようともしない。本日、吉村知事が100万円受け取りを認めた問題を明日のワイドショーが取り上げるのかは不明だが、すでにこの問題に対してYahoo!ニュースのコメント欄では〈吉村さん、行動が早いですね〉〈後出しだとしても批判や揚げ足取りしかされない方よりは行動に移している吉村氏の方が私は好印象です〉〈本当に男気のある方だと思う。政治家の本来あるべき理想の姿だと思う〉という称賛するコメントが集まっており、ワイドショーもあたかも吉村知事が自ら自分の問題を明かしたかのように報じる可能性は高い。

 コロナではヨーロッパ並みの致死率を大阪が叩き出したというのに、それでもなお吉村人気が高いのは、在阪メディアを中心としてテレビや新聞が事後検証も放棄して吉村知事を持ち上げてきた結果でもある。その姿勢はいまや東京キー局に広がり、文通費問題を野党攻撃に転嫁させている橋下氏らの主張だけを取り上げつづけている。

 この“共犯関係”がある限り、維新はどんなデタラメをやっても許される、恐ろしい状況というほかはない。

(編集部)
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吉村知事「1日で文通費100万円、記憶ない」は嘘!当時、橋下相手に「もうちょっと内緒に」「第2の財布」と発言、違法疑いの横流し記録も発見
2021.11.16 10:58

     (大阪府公式チャンネルより)

 案の定と言うべきか。日本維新の会副代表の吉村洋文・大阪府知事が火付け役となった「文書通信交通滞在費」(文通費)の問題で、昨日、本サイトでお伝えしたように、吉村知事も衆院議員時代、月の在職日数が1日しかなかったにもかかわらず文通費を満額である100万円受け取っていたと認めた。しかし、本日放送された『ひるおび!』(TBS)や『バイキングMORE』(フジテレビ)などのワイドショーでは、吉村知事の100万円受け取り問題は一切批判せず、『バイキング』にいたっては野党叩きが繰り広げられる始末だった。

 こうしたメディア報道に調子づいたのか、問題の張本人である吉村知事は、きょうの会見でこんなことを言い出した。

「ブーメランだと思いますけど、良かったと思ってます。これがきっかけで大きく動いて、与党も返金するってことまでなったわけですから。我々が大騒ぎしてなかったら、そんなんなってなかったですからね」
「ブーメラン刺さってますけど、社会が良くなればそれでいいと思います」

 ドヤ顔で「どうやら1日だけでも国会議員の身分となったので、10月分、100万の札束、満額支給らしい」「これが国会の常識。おかしいよ」と批判していた張本人が、まったく同じように100万円を受け取っていたというのに、「社会が良くなればそれでいい」って、よくもまあここまで開き直れるものか。

 しかも、吉村知事の「当時の記憶がない」「意図的に10月1日に辞めたわけではない」という言い訳が大嘘だったことが明らかになった。

 吉村知事は昨日の会見やTwitterでの説明において、「当時の記憶というのは正直あまりない」「当時、市長選に挑戦するということに頭がいっぱいだったので、あまり日割りがどうとか記憶はない」と身に覚えがないことを主張。さらに、本日の会見でも、「2015年10月1日に辞職したのは10月分の文通費をもらうためだったのではないか」という疑義の声に対し、「文通費を細かく考えて対応するのであれば、文通費を受けれる立場、権利のある国会議員を続けていた」「そういうコスいことはしない」と反論。記者から「当時は文通費について問題意識はなかったということか」と問われると、吉村知事はこう答えた。

「うん、あの、いま2015年の意識というのを振り返ったことを言ってもあんまり意味がない」
「2015年の頃というのは、文通費とかいろんな議員の厚遇の問題も指摘されはじめてますけど、それ全部、放棄を自分でして、通るか通らないわからない選挙に挑戦すると判断したのが、僕の頭の中の99%だった」

 ようするに、衆院議員を辞めて大阪市長選に挑戦することで頭はいっぱいで文通費のことを考える余裕もなく、文通費を満額ゲットしようなどというそろばんを弾くようなコスいことはするはずもない、といったわけだ。

 だが、吉村知事は、2015年、たった1日で文通費をもらったと思われる前後に、橋下徹と松井一郎を前にして、文通費に言及。「もうちょっと内緒にしといてもらったら(笑)。あれ、完全に第2の財布ですからね」などと語っていたのだ。


■当時、吉村氏が橋下徹に文通費について笑いながら「もうちょっと内緒にしといてもらったら(笑)。完全に第2の財布ですから」

 発言があったのは、2015年10月6日にニコニコ生放送で配信された「【大阪維新の会特番】鼎談 橋下徹・松井一郎・吉村洋文~吉村洋文の素顔を大公開~」というもの。この鼎談は番組タイトルにもあるように、同年5月の「大阪都構想」住民投票が否決されたことを受けて政界引退を決めた橋下市長の後任候補予定者として吉村氏をアピールしようという内容だったのだが、“国会議員のVIP待遇”について語るなかで、このような会話が繰り広げられていたのだ。

吉村「何も信念とか理念とか『こういうことやりたい』っていう思いがないまま当選しちゃうと、勘違いするって言い方悪いんですけど、こんな待遇になるとなかなか抜け出せないし、議員は辞めれないと思いますね」
橋下「それで給料だってね、普通に民間人になってそれだけ稼げるメンバーが国会議員に何名いるかと言ったらねぇ。2000何百万貰って、しかも毎月100万円? 経費をもらうわけでね。文通費ね」

 ここで橋下氏が文通費の問題を持ち出すと、すかさず吉村氏は、間髪入れずにこうつづけるのだ。

吉村「でも、文通費の公開。あれは本当、市長と幹事長がいいところに目をつけたというか、ウィークなところ突いていただいて(橋下氏と目を合わせて笑い合う)」
橋下「うん(笑)。あれ、だって地方議員は政務調査活動費で……」
吉村「もうちょっと内緒にしといてもらってもねえ(笑)。もうちょっと内緒にしといてもらったら(笑)。あれ(文通費)、完全に第2の財布ですからね」
橋下「あれね」
吉村「まあ、維新の会、維新の党は公開するっていうのでもう公開してますけど、あれを公開しないとこは本当にもう第2の財布で、飲み代や何やに消えてるでしょうねぇ
橋下「それで税金もそこかかってないわけですからね」
吉村「そうです。だから税金がかからないああいう所得……所得じゃないんですけど。僕らは弁護士やっていろいろ会社の経営の方とか見ますけど、あり得ないですからね。税がかからず自由に使っていいお金。それが税金だっていうのが、あれはおかしいし、第2の財布になってると思いますね」
橋下「でも、それをいままでの国会議員が『改革だ、改革だ』って言ってる国会議員、誰一人それを変えようとせずにね、結局、僕と知事が『これ、おかしいやないか』って言って」
松井「ワーワー言ってね」
橋下「ワーワー言って変わったわけだよね」
吉村「あれ、国会議員からしたらもう大迷惑だと思いますよ(笑)。『そこは言わんといてよ』っていう。『そこは言わんでええんちゃうん?』みたいなところやったと思う。でもそこはあるべき姿と思いますね。やっぱり税ですんでね」

 前述したように、吉村知事はきょうの会見で「2015年の意識というのを振り返ったことを言ってもあまり意味がない」「当時の頭の中の99%は市長選のことでいっぱいだった」と主張していたが、ご覧のとおり、当時の吉村氏は自ら文通費を槍玉に挙げ、「文通費は第2の財布」「あり得ない」「(維新は)ウィークなところを突いた」とその問題意識をあらわにしていたのだ。


■「当時は文通費の意識なかった」と言い訳も、100万円受け取り後に橋下徹、松井一郎との鼎談で「文通費は第2の財布」と

 しかも、本サイトが昨日、衆議院事務局に確認したところ、「文通費は辞職日から7日以内に支払われる」という説明だった。一方、吉村氏が辞職したのは10月1日で、この生放送は6日。つまり、「文通費は第2の財布」「おかしい」と口にしていた前後に、吉村氏は月の在職日数がわずか1日であったのに満額の100万円を受け取っていたのである。

 普通に考えれば、これだけ文通費について問題意識を持っていたのであれば、在職日数1日で100万円も支払われた際に「これはおかしい」と思うはずであり、その出来事は強烈に記憶に残っているはずだ。むしろ、市長選を控えて、今回のように「1日で100万円はおかしい!」と声をあげ、知名度向上に利用することだってできた。だが、吉村知事は「記憶が曖昧」だの「頭の中は市長選でいっぱいだった」などと言うのである。

 さらに言えば、橋下氏は2014年の年末には「大阪市長を頼むよ」と吉村氏に話をしたと当時の会見で明かしているように、急転直下で10月1日直前に吉村氏が市長選の候補者になったわけではない。また、大阪維新の会が吉村氏を大阪市長選で擁立することを決定したのは2015年9月26日であり、この時点で吉村氏は辞職することもできたはずなのだ。ようするに、吉村知事にとって文通費への問題意識とは、いまも昔もその程度の話でしかないのだろう。

 いや、問題意識どころか、文通費はたんなる政争の具でしかなく、「公費の透明性を担保しなければならない」といった信念や理念さえ、吉村氏は持ち合わせていない。

 吉村氏はこの鼎談のなかで「あれを公開しないとこは本当にもう第2の財布で、飲み代や何やに消えてるでしょうねぇ」と述べていたが、当の吉村氏自身、文通費を「第2の財布」にしていた疑いがあるのだ。

 維新は文通費の使途報告書をネット上に公開しており、それを「身を切る改革政党」の証明であるかのように喧伝してきたが、本サイトでは昨日も言及したように、吉村氏が在職日数1日で100万円を受け取った2015年10月分の吉村氏の使途報告書は公開されていない。他の議員については、維新のHPが2015年10月から使途報告書を掲載しているが、なぜか吉村氏の分は文通費をどのように使ってきたのかがわかる報告書が現在確認できない。

 その理由を、昨日本サイトが維新の党本部に問い合わせると、維新の担当者は「議員会館の片付けや選挙があったから」とし、今後公開する予定についても「古すぎますのでね」などと言い、公開に後ろ向きな姿勢を見せた。

 だが、衆院議員時代の吉村氏の政治資金収支報告書を確認すると、その理由が浮かび上がってきた。


■吉村は1〜9月の文通費を政治資金団体に横流し、10月分はまったく不明で、使途に大きな疑惑が

 吉村氏が代表を務めていた政党支部「維新の党衆議院大阪府第4選挙区支部」の2015年分の政治資金収支報告書。そのなかの「寄附の内訳」の項目には、「吉村洋文(文書通信交通滞在費)」という記載がズラリと並んでいたのだ

 これは、文通費を不適切流用するために横行している「政治団体への文通費横流し」「セルフ領収証」のやり口そのものではないか。

 吉村知事はさんざん「経費と言いながら領収書が要らない」ことを問題にし、維新はその使途ならびに領収書を公開していると胸を張ってきたが、本サイトでも指摘してきたように、維新議員の実態は、文通費を議員が自分宛てで領収書を切って自分の政治団体に寄附するという抜け道が横行していた。これは、文通費の使い道を明らかにするどころか、公金を政治資金に化けさせ、さらには何に使ったのかがわからない状態にするものだ。

 この維新所属の国会議員による文通費の使途に対し、岩井奉信・日本大学教授は「税金で政治資金を賄っていることになり、ふさわしくない使われ方だ」と指摘(朝日新聞2017年12月27日付)。また、上脇博之・神戸学院大学教授も「文通費を政党支部や資金管理団体に繰り入れて寄付することは、公金の目的外支出になるので違法です」と述べている(日刊ゲンダイ2021年5月7日付)。

 だが、吉村氏はまさにその「違法」「不適切なやり方」をしていた。2015年1月の39万8400円を皮切りに、9月まで毎月30万〜65万円もの文通費を寄附として自身の政党支部に横流し。つまり、吉村氏は文通費として受け取った月100万円のうち、ときには半分以上の文通費を自分の政党支部に寄附し、どういう使われ方をしたのかがわからない状態にしていたのだ。

 さらに、問題なことがある。1〜9月分については、前述したように政治資金収支報告書に記載があるのだが、在職日数1日で満額100万円を受け取った10月分については記載がないのだ。ちなみに、吉村氏が代表を務める政治団体「吉村洋文後援会」および資金管理団体「友洋会」の2015年分政治資金収支報告も確認したが、これらにも文通費の横流しと思われる寄附の記載はなかった。

 たった1日で100万円もの文通費を使い切れるとは、到底思えない。吉村氏はいったいどのように100万円を使ったのか。プライベートに使ったのか、あるいは時期を考えると出馬した大阪市長選の選挙費用に使ったのではという疑惑も頭をかすめる。

 当時、文通費を「第2の財布」などと問題にし、橋下氏と大合唱しておきながら、その一方であっさり100万円を受け取り、いまごろになって「記憶が曖昧」などと言い張る。この事実ひとつ見ても怪しさしかないが、その上、文通費を違法性も指摘されるかたちで使い、挙げ句、問題となっている2015年10月分の100万円の使途さえいまだ明らかにしようとしないという態度では、「確信犯で100万円をかすめとった」という誹りは免れないだろう。

 再度言う。吉村知事は「コスいことはしない」と述べたが、それを証明する使途報告書を維新および吉村知事は一刻も早く示すべきだ。

(編集部)
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