[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]
(2023年05月14日[日])
入管法改正という名の改悪。《「人権国家」返上の入管法改悪》《“非人道的”と国連も勧告》《国際人権基準を逸脱》《生存権すら与えぬ処遇》(長周新聞)。《入管法改正案に「人を殺す法律」と批判の声》(AERA)とまで。
長周新聞の記事【「人権国家」返上の入管法改悪 無期限拘束や問答無用の強制送還を可能に 外国人労働者受け入れ拡大しながら “非人道的”と国連も勧告】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26550)によると、《入管法(出入国管理及び難民認定法)改定法案が4月28日、衆院法務委員会で、自民、公明、維新、国民民主の与野党4党の賛成で可決された。今回の法改定の大きな柱は、難民認定の申請について、3回目以降からはたとえ申請中であっても「難民認定すべき相当の理由」を示さなければ強制送還が可能になるというものだ。これは、2021年にも国会に提出され「戦後最悪の入管法改悪」といわれ廃案に追い込まれた入管法改定案とほぼ同様の内容だが、それでも政府は再び法改悪を強行しようとしている。日本の入管法とその下にある入管施設でおこなわれていることは、以前から国内外で非人道的であり、国際人権基準を逸脱しているとして大きな問題となってきたが、今回の法改定はそれをさらに深刻化させるものとして批判を集めている》。
『●《日本の司法は中世なみ》《日本の前時代的な刑事司法制度を
笑われて「シャラップ」と言い放つ始末》…その司法からの逃亡』
安田菜津紀さんは《…という「常識」が削(そ)ぎ落とされた閉鎖空間に、司法の介在なく収容され、何度訴えても適切な医療が受けられないこと自体が拷問ではないか。》、とも。また、以前、《政治姿勢が大きく見直されていないことを考えると、いまだに私たちは安倍政権下に生きているようなものかもしれません。安倍政権下で生まれ、続く菅政権と岸田政権に引き継がれた「膿(うみ)」を出し切るのはこれから。そのためには、できる形で声を上げることが大切です。昨年、難民申請者の送還などを盛り込んだ入管法改正案が、反対の声に押されるように廃案となりました》とも仰っていたのだが、今回は、ほぼ同内容、あるいは、さらなる酷い法案であるにもかかわらず、入管法改悪が行われてしまおうとしている。
(政界地獄耳)《国連人権理事会は改正案を国際人権基準に満たないと勧告》されることなど、相当な国際的な恥ではないのか? これが、G7議長国? 《勧告では出入国在留管理庁の医療体制の改善や、LGBTQなどの性的マイノリティーへの差別の解消、同性婚の合法化など、欧米で常識ながら自民党が拒否しているテーマが並ぶ》。
『●「殺す側の論理」、ついには人の「死」にまで「自己責任論」を持ち
出すようになったよ。あなたは「殺す側」に居るつもりらしいが…』
『●安田菜津紀さん《安倍政権とは何だったのか…「強きにすり寄り、弱き
をへし折る政権」…「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」》』
『●亡くなられてこの世に居ないウィシュマさんも、斎藤健法相同様、《自分
がそういうことになれば、公開してほしくない》と思っただろうか?』
『●《坂本さんは…『声を上げる。上げ続ける。あきらめないで、がっかり
しないで、根気よく。…』。本当にそう。勇気を出して諦めないで…》』
『●映画『主戦場』〝主演〟で言いたいことを言いまくる「妖怪の孫」の
〝子供たち〟…「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」の継承が未だに…』
『●《…「常識」が削ぎ落とされた閉鎖空間に、司法の介在なく収容され、
何度訴えても適切な医療が受けられないこと自体が拷問ではないか》』
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【https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26550】
「人権国家」返上の入管法改悪 無期限拘束や問答無用の強制送還を可能に 外国人労働者受け入れ拡大しながら “非人道的”と国連も勧告
政治経済 2023年5月8日
(多くの外国人を収容している
東京出入国在留管理局(東京都港区))
入管法(出入国管理及び難民認定法)改定法案が4月28日、衆院法務委員会で、自民、公明、維新、国民民主の与野党4党の賛成で可決された。今回の法改定の大きな柱は、難民認定の申請について、3回目以降からはたとえ申請中であっても「難民認定すべき相当の理由」を示さなければ強制送還が可能になるというものだ。これは、2021年にも国会に提出され「戦後最悪の入管法改悪」といわれ廃案に追い込まれた入管法改定案とほぼ同様の内容だが、それでも政府は再び法改悪を強行しようとしている。日本の入管法とその下にある入管施設でおこなわれていることは、以前から国内外で非人道的であり、国際人権基準を逸脱しているとして大きな問題となってきたが、今回の法改定はそれをさらに深刻化させるものとして批判を集めている。
ブラックボックスの入管庁
入管法とは、日本に出入りする人すべてが対象とされ、出入国時の管理規制や難民の認定手続きの整備を目的とした法律だ。日本人にとっては、出入国の管理が主な内容になる。一方、外国人の場合は問題のある人が日本に入国しないように、同法に基づきパスポートやビザで確認する。また、不法滞在の取り締まりや難民についても、同法によって認定の可否が定められている。難民認定を受けると、日本の一定の生活水準が保証される。
今国会に提出されている入管法改定案は、今年3月7日に閣議決定され、4月13日に衆議院で審議入りし、同月28日に法務委員会で可決した。与党は大型連休明けにも衆院を通過させようとしている。
法案の内容には、
①3回以上難民申請している人の強制送還を可能にする。
②退去命令に応じない人に刑事罰「送還忌避罪」を科す。
③被仮放免者(一時的に収容を解かれた者)を「監理人」が監督監視する「監理措置」制度を創設する。
などが盛り込まれている。
今回の改定法案の最大の問題点を要約すると、「難民申請者の送還に道を開く」ことにある。現行法では、いわゆる「不法滞在者」は原則として入管施設に収容され、国外退去処分が決まれば、みずから帰国するか、強制的に送還される。しかし、難民申請中であれば、何回目の申請であっても国に送還されることはない。
だが政府は、この仕組みが不法滞在を続ける手段になっていると問題視している。入管庁(出入国在留管理庁)によると、21年12月時点で約3200人が帰国を拒み、これが長期収容の要因となっているとしている。また、このうち約1600人は難民認定を申請中であり、送還を回避するために申請をくり返しているケースもあるというのが入管庁側の主張だ。そのため、改定法案では、難民申請中であっても3回目以降の申請からは新たな資料を提出するなどしない限り、強制送還になりうるとした。
入管庁は、こうした在留資格のないいわゆるオーバーステイなどを理由に退去を命じられた外国人を速やかに送還することなどを名目に、法改定に動き、2021年2月にも同法改定案が国会に提出された。内容は「不法滞在者の帰国を徹底」「強制送還を拒む人に対しては、刑事罰を加えることも可能」など、今国会に提出されている改定法案と同様のものだった。
しかし、その翌月、名古屋市の入管施設で収容中だったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリ氏が医療体制の不備などの劣悪な環境下で死亡したことを機に、日本の入管の実態に対し全国的に、また国際社会からも批判が強まった。ウィシュマ氏の死亡事件を機にこうした実態が少しずつメディアでもとりあげられるようになっていった。
(収容中に苦しさを訴えるも医療を受けられず
亡くなったウシュマ氏の最期の様子を映していた
名古屋入管のカメラ映像(2021年3月6日)
そして国会での法案採決が見送られ、同年10月に法案は廃案となった。
こうした経緯を経て、今年になり再び改正案が提出され、衆議院の法務委員会可決まで手続きが進んでいる。改定法案の内容は、以前廃案になったものと大きく変わっておらず、この間批判を集めてきた問題点は解消されていない。
国連も日本の入管法の下でおこなわれている実態や制度に対し、再三にわたって懸念を示し、改善を求めてきた。そして今回の改定法案提出をうけ、4月18日にも日本の入管法には国際人権基準を下回る点が多いことなどの指摘をおこない、改定案を徹底的に見直すよう求めている。
生存権すら与えぬ処遇 密室隔離で死亡も
入管施設とはどのような施設なのか、そして今、どのようなことが問題になっているのか。
入管施設は入管庁の施設で、在留資格がなく国外退去を命じられるなどした外国人を収容している。日本に住む外国籍の人は、日本にいる資格(在留資格)を取得して暮らしている。この資格を審査し、可否を判断しているのも入管庁だ。
収容は人身の自由を奪う行為であるため、刑事手続きであれば裁判所の令状が必要となる。しかし入管の手続きにおいては不要とされており、入管という一つの行政機関に、いわば警察官、検察官、裁判官、刑務官の役割・権限が集中していることになる。このため、外部からのチェック機能が働かないうえに、入管側からは情報も公開されず、「ブラックボックス」と化した内部実態がここ数年で問題視されてきた。
日本の入管法では、強制退去が決まった外国人を速やかに送還しなければならないとしている。だが、ただちに送還できない場合は送還可能なときまで入管施設に収容することができると規定しており、収容期限の上限を設定していない。これが、日本の入管施設における「無期限拘束」の根拠にもなっている。
しかし、国際人権法では、すべての人の身体の自由が保障されている。送還を目的とした収容は、本来ならば移送のための飛行機や船を待つ時間といった、送還手続きをすぐに実行するために必要な時間に限られるべきものだ。にもかかわらず、いつになるかもわからない「送還までの間」であれば、無期限の収容を可能とする異常な日本の入管収容施設の実態がある。これに対し、国連人種差別撤廃委員会など複数の国際人権条約機関は何年も前から問題だと指摘してきた。
在留資格がない外国人に対しては、入管施設への収容が原則とされているが、その間の難民審査が長期化した場面や、子どもだった場合などは「仮放免」となり、施設外生活も認められる。この仮放免の可否もまた入管の審査に委ねられている。
仮放免といっても、収容施設の外に出られるだけで、生活にはさまざまな制約がある。就労は禁止され、入管の許可なく居住都道府県からは出られない。健康保険にも加入できず、生活保護も受けられない。義務教育は受けられるが、高校授業料の無償化は受けられない。そして、仮放免中は月に1回程度入管当局に出頭して仮放免の延長を受けなければならない。そのさい、延長されれば良いが、不許可になれば再び入管施設に収容される。しかもその場合、入管からはほとんど判断の理由については示されない。
就労が許されなくても、収入源がなければ生きていけない人たちは、結局生活のために働くしかない。入管当局もこれまでは、こうした「不法就労」を黙認し、特別厳しい対応はとってこなかった。
しかし仮放免の運用は年々厳しくなっており、その契機は2013年の東京オリンピック開催決定時期だったといわれている。各地方の入管局(当時)には取り締まりの強化が指示され、生活のために働いていることが見つかれば、条件違反としてまた入管施設に収容されるようになった。
たとえ仮放免となっても、生きていくことさえ困難な状況に変わりはない。それでも入管施設収容者にとっては仮放免が一つの目標になっているのだという。裏を返せば、それほど入管施設の処遇が絶望的に劣悪なのだ。
施設内の実態について、入管当局は積極的に広報しないため、ほとんどの国民は知ることはできず、関心も持ちにくい。だがその内情は、暴行、隔離、監禁、医療放置等々によって肉体的・精神的に収容者が追い込まれ、絶望のあまり自殺や自殺未遂、ハンガーストライキによる餓死などがくり返されている。
資格判断も基準不透明 ボランティアに聞く
こうした状況に置かれた収容者をサポートするために、全国に市民ボランティアチームがあり、入管収容施設で面会をおこなったり、施設内の処遇など情報を集めて公にし、改善を求めたり、ときには裁判をおこなったりして人道的な支援を求める活動を無償で続けている人々がいる。あるボランティアメンバーに話を聞いた。
入管施設収容者をはじめ、在日外国人の支援をおこなう市民ボランティアは、全国に存在している。そして各地の入管施設収容者や仮放免となった人々と繋がり、メンバーたちの間で情報を共有しながら、さまざまなサポートをおこなっているという。
このボランティアの一人である男性は、入管施設に通いながら、収容者と面会して話を聞いたり、仮放免となった人のサポートや、日本での在留資格である在留特別許可取得のための働きかけなどをおこなっているという。
さまざまな外国人と出会い、支援をおこなうなかで入管施設の実態も目の当たりにしてきた。個人的なエピソードはここで示すことは難しいが、肉体・精神的な苦痛から自殺未遂を図ったり、ハンストをおこない衰弱したり、仮放免になっても一度逮捕歴があり日本国内では生きるすべがなくなり、日本で生まれたにもかかわらず家族と別れて海外への逃亡を余儀なくされたり……。なかには10年以上入管の収容施設に押し込められたまま、精神を病んで誰とも話さなくなってその後どうなったのかもわからない人もいるという。
こうした劣悪な環境に押し込められた人々にとって、ボランティアによる面会が外の世界と繋がることができる唯一の手段でもあるのだという。また、世間から閉ざされ「ブラックボックス」と化した入管施設の実態を外の人間が聞き、公にしていくことで、入管側に対しても人道に反したおこないを牽制する意味合いもあるのだという。
だが、男性は「入管の状況をよくしたいと思ってかかわり続けているが、国の姿勢は今回の法改定のようにどんどん悪い方向に進んでいて状況は悪化している。その影響が、入管庁と外国人が直接対峙する入管施設においてひずみとなって表面化している」と話す。また、「仮放免のあと、特別在留許可が下りることもあるが、なぜ許可されたのか、入管からは明確な理由が示されないため、収容者は何をすれば在留資格が得られるのかわからない。何年間も星空さえ見えない施設のなかに押し込められ、出口が見えない。あまりにも不条理だ。自国に帰れない根拠を示すために“自国の政府から狙われている証拠を出せ”といわれても、いつ襲われるかもわからず、逃げ出すしかない状況でどうやってそんなものを用意できるのか。彼らは日本が国連の難民条約に批准している国だから、難民としてやってきている。それなのに、いざ来てみると難民認定は1%未満というのが日本の実情だ」と話していた。
外国人労働者は増大も 法制度未整備のまま
国外退去処分、強制送還を命じられている外国人のうち、統計で圧倒的に多いのは、日本での在留期間が切れてしまったまま滞在し続ける「オーバーステイ」で、全体の7割以上を占めるといわれている。
難民申請する人には、パスポートを持っていなかったり、自身の命を守るために身分を隠して偽造パスポートを作って日本へ来ている人が非常に多いといわれる。そのことが「不法上陸」や「不法入国」と見なされ強制送還の理由にもなる。そのため難民申請中の人が退去強制令書を発付されるケースも少なくない。
日本で普通に暮らしているだけでは、迫害や紛争などという生命が危険に晒される状況に実感が湧かない。だが世界中の難民は年々増え続けており、昨年6月、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、紛争や内戦、迫害などで住む場所を追われた難民や国内避難民らの総数が初めて世界で一億人をこえたと発表した。
昨年は、ウクライナ戦争により、新たに1000万人が住む場所を追われ難民となっている。さらに今月1日にUNHCRは、戦闘が続くアフリカ北東部スーダンからの近隣諸国への避難民が約81万5000人に達する可能性があるという推計を示している。
難民条約を締結している国には、こうした人々を迫害の危険に直面する国へ送還してはいけないということが求められ、難民条約の33条(ノン・ルフールマン原則)にも明示されている。そして、日本も1981年に国連の難民条約を批准している。「国が守ってくれない人を、国際社会で助ける」という認識を世界で共有し、日本も批准国として世界に向けてそのポーズをとっていながら、実際にはほとんど難民として受け入れておらず、難民認定率はわずか0・7%(2021年)と世界各国に比べて著しく低い【図1】。
また、2018年の入管法改定により、日本政府は「特定技能」を創設し、農漁業や介護、外食や製造業等14種の業種において、外国人労働者の受け入れ拡大に道を開いた。入管法改定によって、人手不足といわれる業種において海外の安い労働力を大量に確保するという経団連をはじめとする財界の要求が強く働いてきたからだ。
だがそれ以前から、技能実習生として日本国内で働いていた外国人労働者が、低賃金や劣悪な労働条件に耐えかねて失踪するケースが急増していた。労働現場の受け入れ体制整備もままならないなか、さらに大量に海外からの労働力確保を進める国の政策こそが、日本で非正規滞在者が増える原因にもなっている。そのような状況を作り出していながら、今国会で審議されている新たな入管法改定によって、非正規滞在者をより強権的に都合良く日本国内から排除する方向を強めている。
日本政府による人権無視の非人道的・差別的政策や、難民受入を巡る二重基準こそが、入管という最前線で極限の環境を生み出し、外国人を苦しめ続けている。
他国を笑えぬ人権感覚 名ばかりの難民条約
この実情は、国際的にも問題視されており、日本で入管の問題が浮き彫りとなった名古屋市入管施設でのウィシュマ氏の死亡事件以前から、国連関係諸機関から何度も改善を求める勧告がおこなわれてきた【図2】。
EU(欧州連合)は2008年の指令で、収容期間が原則6カ月をこえないよう加盟国に求めている。そして送還先の国や地域の協力が得られないなどで送還できない場合であっても、収容期限は最長1年半と定めている。
国連の国際法委員会は、2014年に外国人の追放に関する法案で、収容のあり方を示した。そのなかでは、恣意的で刑罰的でないことや特別な事情がある場合のみ収容すること、合理性と必要性がある期間に限定すること、収容期間の延長は司法審査により判断されることをあげている。
だが、日本は依然として収容に上限をもうけず、10年以上も入管施設に収容され続けている人もいる。これまでに、国連の拷問禁止委員会や自由権規約委員会、人種差別撤廃委員会などの諸機関が日本の入管収容制度に懸念を示し、無期限の収容や収容の適否を判断する司法審査がないことなどを問題視し、再三にわたって代替措置の検討を求めてきた。
4月18日にも、入管法改定法案の提出に合わせて国連人権理事会の特別報告者らが、日本政府に向けて同法改定案に関する懸念表明と対話を求める共同書簡を発した。
このなかでは、日本の入管法には国際人権基準を下回る点が多いことを指摘している。そして法案についても「常に収容が優先される点」について懸念を示し、「国際人権基準によれば、出入国管理を目的とした収容は最後の手段であるべきで、成人に対してのみ、もっとも短い期間、より制限の少ない手段が利用できない場合にのみ許容される」「合理性、必要性、正当性、比例性の観点から正当化されない場合、入管収容は世界人権宣言第九条および日本が1979年から締結国となっている自由権規約第9条で禁止されている恣意的監禁となりかねない」と厳しく指摘している。
その他にも、前回の法改定案に引き続き今回も依然として収容の期間の上限も、収容の継続においての定期的な司法審査も定めていない点を問題視し、「国際基準では、出入国手続きにおける収容を含むあらゆる形態の拘禁は、裁判官その他の司法当局によって命じられ、承認されなければならない」こともあげている。
入管への収容を巡り、司法による承認と審査を導入すること、出入国手続きにおける収容期間の上限を明確に規定することなどを日本政府に求め、「ノン・ルフールマン原則を尊重し、拷問、虐待、宗教的な迫害、その他人権上の義務の深刻な逸脱による回復不能な侵害を受ける危険性のある国に、いかなる個人も移送しないという国際人権法の下での義務を喚起する」と訴えている。
このように、日本の入管体制は国際常識、また人道的見地から見ても世界の水準から大きく逸脱している。こうした国際的な勧告を無視し続けながら、今も日本政府は国際社会に向けて恥ずかしげもなく「難民条約批准国」をアピールしている。
入管の非人道的・差別的体制は、戦前から戦後にかけての日本社会のあり方とも関係があるともいわれている。戦前の入管業務は内務省の管轄下にあり、実務の担い手は特高警察の外事係だった。当時朝鮮や中国を植民地支配していた天皇制政府にとって、外国人は共に生きる隣人ではなく、「治安を乱す恐れのある敵」だった。
敗戦後、警察業務は日本を単独占領し、アジアへの侵略を意図するアメリカに移った。そして1947年にGHQが日本政府に「外国人登録令」を交付させて以降は、日本政府に移管された。
その後長らく、法務省の内部部局だった入国管理局を、2019年4月に「出入国在留管理庁」(入管庁)へと格上げし、現体制に至っている。あらゆる権限が一局集中し、世間や組織的な監視の目から隔絶された状況にあるなか、今回進めようとしている法改定によって、入管庁にさらなる権限を付与し、外国人に対しよりいっそう強引に権力を振りかざす方向へと進もうとしている。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]
(2023年04月23日[日])
東京電力核発電人災を起こしたニッポンこそが最初にやるべきなのに、恥ずかし過ぎる。《原状回復》どころか、《原発回帰》へと暴走し、核に「寄生」する人々が大手をふって、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》。一体《脱原発の約束はどこに》行ってしまったのか?
『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン』
東京新聞の記事【<社説>独の脱原発完了 危険性を踏まえた賢慮】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/245378?rct=editorial)によると、《ドイツが稼働中だった最後の原発を停止させ、脱原発を完了した。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安という逆風の中でも原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な判断を評価したい》。
核発電人災から、おおよそ1年と数カ月の2012年6月、(東京新聞社説)《「原子力の憲法」といわれる原子力基本法がこっそり変更されていた。国会でほとんど議論されぬまま「安全保障に資する」の文言が加えられた問題は、原子力の平和利用の理念をゆがめるものだ。二十日に成立した原子力規制委員会設置法で、原子力基本法の一部が改正された。基本法は、原子力の研究と開発、利用の基本方針を掲げた「原子力の憲法」である。核を「持たない」「つくらない」「持ち込ませず」の非核三原則の初め二つの基礎だ。しかも今回の改正の対象となったのは「公開・民主・自主」をうたった基本法二条という重要条項だった》。
当時…「大飯原発再稼働ごり押しの陰で、そして、消費税増税のドサクサに紛れて姑息な「原子力の憲法」改正とは。この第2自民党、本家自民党、公明党の三党の姑息さ、全く腹立たしい限りだ。原子力の「平和」利用であり、原爆の開発の意図を隠し持つなどあり得ないと、原発推進派は一笑に付してきたはずだが、今回の「憲法」改悪をどのように見るのだろう。平和憲法をも踏みにじる行為ではないのだろうか。首相官邸前でも大飯原発再稼働反対のデモが続き、関西電力前でも同様。電力消費地からも原発不要、原発電力使用お断りのろしが上がっているのに、なぜこの三党にはそれが伝わらないのか。」
『●原発再稼働ごり押しの陰で、
消費税増税のドサクサに紛れて姑息な「憲法」改正』
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●嘘吐きと本音』
「GX」=核発電?? カルトとヅボヅボ壺壺な自民党の直接的・間接的支持者の皆さん、教えて下さい。一体、どういうこと? アタマがどうかしていないでしょうか?
東京新聞の【<社説>脱炭素電源法案 フクシマ忘却宣言だ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/245379?rct=editorial)によると、《「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法案」が国会で審議されている。「脱炭素」を掲げてはいるものの、原発復権を国が後押しするために「原子力の憲法」といわれる原子力基本法の改正にまで踏み込んだ》。
(東京新聞)《メルケル政権は福島の事故後、技術者ではなく、哲学者、社会学者、宗教指導者ら幅広い識者で構成する倫理委員会を設置》…何か、大きな民度の違いを見せつけられた思いだ。「今だけ、カネだけ、自分だけ」…のチッポケで、姑息で、哀しい国・ニッポン。《「原発のない社会」を築き、脱原発の正当性を示す必要がある》のはニッポンではないのか? 情けない…。被ばく国が「核なき世界」を目指さず、核発電人災で世界中に迷惑をかけた国が「原発のない社会」を目指さない。
GXの名の下に核発電を進め、「フクシマ忘却法案」…正気なのかね、この国は? 《3・11以前への回帰であり、「フクシマはもう忘れよう」と、政府として宣言するようなものではないか》。核発電人災の教訓はどこに? 《脱原発の約束はどこに》?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/245378?rct=editorial】
<社説>独の脱原発完了 危険性を踏まえた賢慮
2023年4月21日 07時50分
ドイツが稼働中だった最後の原発を停止させ、脱原発を完了した。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー供給不安という逆風の中でも原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な判断を評価したい。
二〇一一年の東京電力福島第一原発事故を受け、当時のメルケル政権は十七基の原発稼働を二二年末までに停止する方針を決定。
その後、ウクライナ侵攻に対する欧米の経済制裁に反発したロシアが天然ガス供給を停止し、電力やガスの供給が不安定になったため、現在のショルツ政権が残る三基の原発稼働を今月十五日まで延長していた。
最近の世論調査では、ドイツ国民の半数以上が原発停止に反対している。エネルギー危機への不安からだろう。それでも脱原発方針が揺るがないのは、原発は危険性が高く、事故が起きれば取り返しがつかないとの認識からだ。
メルケル政権は福島の事故後、技術者ではなく、哲学者、社会学者、宗教指導者ら幅広い識者で構成する倫理委員会を設置。委員会は「日本のようなハイテク国家でも原子力事故が起き、ドイツで事故は起こり得ないという確信はなくなった。事故の損害は限定されているという見解も説得力を失った」として脱原発を提言した。
政権が交代しても提言に基づく脱原発の方針は維持され、連立政権に参加した環境政党、緑の党も脱原発完了を強く後押しした。
ドイツの発電量に占める原発割合は一〇年の22%から二二年には6%に減少。今回の運転停止で原発依存から完全に脱却する。
今後は発電量の46%をまかなう再生可能エネルギーを三〇年には80%に増やし、現在三割を占める石炭の割合を減らすという。こうした政策は、脱原発と温暖化対策が両立することを示す。
ドイツには原発の廃炉作業や、核廃棄物を保管するための最終処分場の確保などの課題が残るが、「原発のない社会」を築き、脱原発の正当性を示す必要がある。そのことが、日本をはじめフランスや中東欧諸国など原発推進国へのメッセージにもなるだろう。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/245379?rct=editorial】
<社説>脱炭素電源法案 フクシマ忘却宣言だ
2023年4月21日 07時50分
「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法案」が国会で審議されている。「脱炭素」を掲げてはいるものの、原発復権を国が後押しするために「原子力の憲法」といわれる原子力基本法の改正にまで踏み込んだ。
岸田文雄首相は昨年夏のGX実行会議で、脱炭素の要請とエネルギーの安定供給を名目に「原発依存度を可能な限り低減する」とした福島第一原発事故以来の大方針を「原発を最大限活用する」に百八十度改めた。再稼働の加速などに向けて「国が前面に立つ」との姿勢も打ち出した。
GX脱炭素電源法案は、首相の方針転換を具体化するために、五つのエネルギー関連法の一括改正を図る「束ね法案」だ。
このうち原子炉等規制法と電気事業法では「原則四十年、最長六十年」とする原発の運転期間を定めた規定を、原子力規制委員会管轄の炉規法から削除。経済産業省所管の電気事業法に移し、一定の条件下で六十年超の運転を経産相が認可できる仕組みに改める。
基本法の改正案には「国の責務」という項目が新たに加えられ、「国は、原子力発電を電源の選択肢の一つとして活用することによる電気の安定供給の確保に資することができるよう、必要な措置を講ずる責務を有する」などと明記。国が率先して原発復権に関与する姿勢を明確にした。
福島の事故のあと、原発規制の管轄は、推進側である経産省の原子力安全・保安院から、独立機関の原子力規制委に移された。
法案がこのまま通れば、3・11の重要な教訓である「規制と推進の分離」は崩れ、「国策」の旗のもと、経産省主導で老朽原発の延命が進んでいく恐れが強い。
3・11以前への回帰であり、「フクシマはもう忘れよう」と、政府として宣言するようなものではないか。
複数の法案をまとめて提出し、一度の採決で賛否を決する束ね法案には、審議の中で対立点が鮮明になりにくく、あいまいなままで国会を通しやすいとの批判も多い。しかし、五つの個別法案のひとつひとつが、国民全体の暮らし、そして命にかかわる重大な案件だ。「自主、民主、公開」という原子力基本法の三原則に見合う熟議が欠かせない。
「フクシマ忘却法案」を、このまま成立させるべきではない。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]
(2023年04月23日[日])
《脱原発の約束はどこに》? 《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本ではそれができないのか》?…ではなく、《経産省とタッグを組んできたのが安倍・菅自民党政権》・キシダメ政権であり、そんなことをやる気など全くない。《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
東京電力核発電人災を起こしたニッポンこそが最初にやるべきなのに、恥ずかし過ぎる…核に「寄生」する輩が大手をふり…。
日刊ゲンダイの記事【ドイツは脱原発を完了 首相襲撃にかき消された「原発汚染水」を巡る国際会議の大混乱】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321793)によると、《大メディアが連日、岸田首相の襲撃事件ばかり報じているために気付いていない国民もいるのではないか。ほとんど黙殺扱いされていると言っていい「ドイツの脱原発完了」のニュースのことだ。ドイツは原発の安全性への懸念から、2002年に脱原発を法制化した。そして11年に…》。
日刊ゲンダイの記事【ドイツは脱原発なのに…なぜ日本は真逆の道を歩むのか? この裏にも安倍政権の負の遺産】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/321869)によると、《このところ、メディアのニュースは岸田首相への襲撃犯のことで埋め尽くされている。そのため隅に追いやられている重大なニュースがある。欧州最大の経済大国ドイツで今月15日、国内で稼働していた3基の原発が役割を終え、ドイツは脱原発を完了したのである》。
一方、ニッポン。原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、経産省を中心に、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
こういうのは、原子力「規制」委員会なんて呼べるのかね。核に蝟集する核「寄生」委員会。《決定の性急さを問われた山中伸介委員長は、記者会見で「(炉規法改正)法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方ない」と釈明しましたが、原発推進のためには規制を緩めても仕方がない、とも聞こえます》。
(古賀茂明さん)《危ない原発ばかりが延命されると言えば、そんな馬鹿な、と思う。だが、現にそういうとんでもない法律改正に向けて岸田文雄首相が原子力規制委員会の山中伸介委員長と二人三脚で暴走を始めた。安倍晋三元首相もできなかった「40年ルール」の撤廃を目指しているのだ》。無責任極まるあの東京電力に、あの柏崎刈羽核発電所を再稼働させようというのですから、まともな人達ではありません。
ドイツでは《脱原発完了》、一方、ニッポンは《原発回帰》《原発復権》、マトモな国の行いだろうか? 《言うまでもないが、岸田政権は真逆のことにひた走っている》(日刊ゲンダイ)。《こうして将来的な原発再稼働の道を残しつつ、再生エネルギーについては本腰を入れずに、むしろ、再生エネルギーの問題点やコスト高を国民に一生懸命に刷り込んできたのが経産省です》。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》』
『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…』
『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/321869】
ドイツは脱原発なのに…なぜ日本は真逆の道を歩むのか? この裏にも安倍政権の負の遺産
公開日:2023/04/20 06:00 更新日:2023/04/20 12:33
(映画「妖怪の孫」の原案者で「分断と凋落の日本」の
著者である古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ)
このところ、メディアのニュースは岸田首相への襲撃犯のことで埋め尽くされている。そのため隅に追いやられている重大なニュースがある。欧州最大の経済大国ドイツで今月15日、国内で稼働していた3基の原発が役割を終え、ドイツは脱原発を完了したのである。
ドイツはシュレーダー政権が1998年に原発全廃の流れをつくり、その後のメルケル政権は揺れたが、福島第一原発の事故を契機に再び、脱原発に舵を切った。シュルツ政権はウクライナ危機で運転延長を決めたが、その期限が15日だった。そして、予定通り、最後の原発は発電量を低下させ、電力網から切り離されたのである。
言うまでもないが、岸田政権は真逆のことにひた走っている。福島の事故の当事国なのに、2022年9月、米国での講演でウクライナ危機を理由に休止中の原発再稼働や次世代革新炉の開発を宣言した。同年12月には脱炭素を議論するGX実行委員会で「原発を最大限活用する」との基本方針を掲げた。これにより、原発の新増設や建て替え、さらには老朽化原発を止める40年ルールも見直されることになった。専守防衛をかなぐり捨てたのと同様に、岸田首相はいとも簡単に廃炉に向けた原発政策も大転換させたのである。
なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本ではそれができないのか。ここにも「妖怪の支配」を見ることができる。原発再稼働は安倍政権のころから着々と練られてきたものだからだ。映画「妖怪の孫」の原案者で「分断と凋落の日本」の著者である古賀茂明氏はこう言う。
「岸田さんが突然、暴走したように見えますが、違います。原発再稼働の方針は福島第一原発の事故後わずか2週間で決められた。もちろん、主犯は経産省。賠償金の免責は認めないが、その代わり、東電は破綻させないという方針を決めたのです。その結果、事故対応や汚染水対策は東電が潰れない範囲内でという制約がついて、抜本策が見送られた。こうして将来的な原発再稼働の道を残しつつ、再生エネルギーについては本腰を入れずに、むしろ、再生エネルギーの問題点やコスト高を国民に一生懸命に刷り込んできたのが経産省です。再生エネルギーを高値で買い取ることにして、それを再エネ賦課金という形で、電気料金に上乗せし、それを電力料金の明細表で明記させた。その一方で原発事故処理関連のコストはひた隠しですから、国民は『再エネは高い』と思い込んでしまう。再エネのための送電線強化もこれから本腰を入れるという。つまり、これまで何もしなかった。そして、総仕上げが40年ルールの撤廃ですが、巧妙に運転期間に関する規制権限を原子力規制委員会から経産省に移管している。事故の責任者がジャッジするなんて、あり得ないような話です」
もちろん、この間、経産省とタッグを組んできたのが安倍・菅自民党政権であるのは言うまでもない。
政府は二言目にはウクライナ危機を理由に挙げるが、電力が足りないというキャンペーンは嘘だ。2022年3月22日に史上初めて「電力需給逼迫警報」が出されたが、この時だって、ピーク時の数時間に数%足りなくなるかもしれないという話なのだ。これで原発回帰とは大きな飛躍だ。このくらいの節電は国民に呼びかければよい。EUは目標値を掲げて、国民に理解を求めている。しかし、日本は具体的目標を掲げて国民に節電を呼びかけることもなく、いきなり原発稼働である。これも原発を動かしたい経産省、自民党政権の巧妙な悪知恵なのだ。
こうしたことを大メディアも報じないから、反原発の世論も盛り上がらない。安倍的な妖怪支配から抜け出さないと、一部の利権のためのやりたい放題の政治が続いてしまうことになる。
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[『俺たちはどう生きるか』(大竹まこと著) 《みんなが協力し、かばいあい、ヨタヨタと時間が過ぎた》(https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/special/otake/)↑]
(2023年04月02日[日])
ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党・公お維コミの直接的・間接的支持者の皆さん、いい加減に目覚めて下さい。彼や彼女らに投票したツケ、投票に行かなかったツケがこの国・ニッポンの凋落です。《戦争などできない国…「戦争などやるもんじゃない」の一言に尽きる》《戦争に向いてない国》《柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外とつながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」》。
文化放送の記事【大竹まこと「日本の食料自給率は38%しかない」 防衛費が増えても”兵糧攻め”されれば……】(https://www.joqr.co.jp/qr/article/85730/)によると、《3月30日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)では、酪農の危機敵な現状について取り上げた》。
ニッポンの《有事》は少子化(浜田敬子さん)。なのに、軍事費倍増って、バカなのか? これは、農業や酪農にも言えること。最近の鈴木宣弘さんの農畜産業への危機意識、なぜにズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党・公お維コミの直接的・間接的支持者の皆さんには伝わらないのか…。鈴木宣弘さん《食料と農業を守ることが安全保障》。
『●《もう、この風景は戦争だよ》《戦争を得意とする国ではない…戦争に
向いてない国》《戦争とは血を流す政治…外交とは血を流さない政治》』
《戦争などできない国…「戦争などやるもんじゃない」の一言に尽きる》。長周新聞の武蔵坊五郎さんの仰ること、本当に素晴らしい。ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党議員やその直接的・間接的支持者の皆さんが、以下を理解できないことが不思議でならない……《安倍晋三からこの方、執拗に「戦争ができる国」作りに邁進してきたが、現実的には「戦争などできない国」であり、邦人の生命を脅威にさらさないためには「戦争などやるもんじゃない」の一言に尽きる。非戦の誓いを貫くことこそが、最大の防衛策なのである。それを粋がって、カモネギがたくさん武器を買い集めたからといってマッチョになったような勘違いをするというのは悲劇的である。戦争の脅威を抱えないためには、東アジアのなかで友好平和の力を強め、いかなる国であっても不断に平和外交に努めるほかないことは、火を見るよりも明らかなのである》。
誰の声に耳を傾けたか、〝検討使〟のはずが、国葬モドキや軍事費倍増だけは異常に素早く決断。後者については、番犬様への気遣いか。《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない「対外有償軍事援助(FMS)」は現代の不平等条約》なのに、ホシュを自称する皆さんは平気なのね。増税してまで軍事費倍増…《米国の覇権を維持…。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン、哀れ過ぎはしまいか? ホシュを自称する皆さん、それでいいの? ニッポンに「主権」は本当に在るのかね?
『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」』
《まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》《安全保障というより、米国の覇権を維持…》(斎藤貴男さん)。《柳沢協二・国際地政学研究所理事長・自衛隊を活かす会代表…「日本は国土が狭く、食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外とつながらなければ生きていけない。少子化も進み、戦争を得意とする国ではない。武力強化ではなく、戦争を防ぐ新たな国際ルール作りに向け、もっと外交で汗をかかなければいけない」 ほんに、それです。戦争に向いてない国なんだから、敵基地攻撃能力とかいう前に、徹底的に戦争回避の方法について議論すべき。抑止をちょっとでも超えてしまったら大変なことになるのは、誰にでもわかることだろう。まず外交努力、最後まで外交努力。》(室井佑月さん)。
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【https://www.joqr.co.jp/qr/article/85730/】
大竹まこと「日本の食料自給率は38%しかない」 防衛費が増えても”兵糧攻め”されれば……
番組レポ 3/30, 2023
3月30日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)では、酪農の危機敵な現状について取り上げた。
ロシアのウクライナ侵攻による飼料高騰や需要減少などにより、酪農家たちは「生産すればするほど損」という状況に追い込まれている。
中央酪農会議による調査では、離農を検討している酪農家は60%を上回ったという。
番組では『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。まったく希望が持てない』という、酪農家のコメントも読み上げた。
大竹まこと「輸入穀物が安くなった時期とかがあって、それでこういう輸入に頼った飼育法になったんだろうけど。食料自給率が38%……これに牛乳とかチーズ作ったりとか全部含まれてるわけだよね? えー……フランスのあたりって、食料自給率って確か120%とかだよ? 20%余分に作ってんだよ? 余った分を輸出したりなんだりしてるんでしょ」
岸田文雄首相は、防衛費の増額を打ち出している。
だが有事の際、食料関連の輸出を止めて「兵糧攻め」されてしまえば――
大竹「これからくる色々なことに備えるときに、”食料”ってどうなってんだって……ここもちゃんと真剣に考えてくれないかって思うよねえ。細かい事情はたくさんあるとは思うけども」
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]
(2023年03月27日[月])
《相反する立場》を分離したはずじゃないの? 《規制と推進の分離》は一体どこに? 「規制」する立場のはずが、核に「寄生」するとはねぇ。(こちら特報部)《他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。》《ところが山中委員長は今月15日の会見で「問題があるというふうには思っていない」ときっぱり。「そういう習慣だったのだろう」とみじんも罪悪感をにじませなかった》。
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》――――
すごく控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
木原育子・西田直晃両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/なぜか駅で、原子力規制庁職員がエネ庁職員から内部文書を受け取ってた 相反する立場「面談記録避けるため?」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/239644)によると、《岸田文雄首相がウクライナ入りした。占拠された原発についても耳を傾けたようだが、日本の原発問題も忘れてもらっては困る。例えば原子力規制委員会の事務局、原子力規制庁では「そんなことはせず」と否定していた話が起きていた。他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。(木原育子、西田直晃)》。
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。《原状回復》は一体どうなっているのか? 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
しかも驚いたことに、それ以上のデタラメな実態が。《「裏委員会」として実質的な意思決定をする事前会議の場が設けられており、そこで検討された案や議論は議事録すら残っていないため、情報公開請求をしても「不存在」として一蹴されてしまう。…そして表の規制委員会の審議はこれ見よがしに公開され、ネット中継まで行われているが、それは既に決まっている結論を上塗りするだけのセレモニーでしかないというのが実情なのだ》…驚愕だ。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/239644】
こちら特報部
なぜか駅で、原子力規制庁職員がエネ庁職員から内部文書を受け取ってた 相反する立場「面談記録避けるため?」
2023年3月23日 12時00分
岸田文雄首相がウクライナ入りした。占拠された原発についても耳を傾けたようだが、日本の原発問題も忘れてもらっては困る。例えば原子力規制委員会の事務局、原子力規制庁では「そんなことはせず」と否定していた話が起きていた。他省庁の官僚と面会する場所として、なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制当局の文書管理は、こんな具合で大丈夫か。(木原育子、西田直晃)
【関連記事】規制委委員長が知らない間に…原子力規制庁と経産省の職員が非公開の場で情報交換「頭の体操のため」
◆言い淀む委員長、漂う微妙な空気
(文書管理について記者の質問に答える原子力規制委員会の
山中伸介委員長=22日、東京・六本木で)
22日午後、原子力規制委員会の定例会見。山中伸介委員長が時折、まゆをひそめる。言い淀(よど)むと「事務方から補足します」と黒川陽一郎総務課長。会場は終始、微妙な空気だった。
事の発端は2月3日の報道官会見。フリーライターのまさのあつこさんが「内部告発があった」と切り出し、「駅のホームなどで打ち合わせとか資料のやりとりが行われているとの情報がある」とただした。その際、黒川課長は「そんなことをしているとは思わない」と2度、完全否定した。
一転したのは今月10日の衆院環境委員会。立憲民主党の近藤昭一氏が同様の質問をすると、規制庁の金子修一次長は「職員によく聞いてみると…」と語り始め、駅での資料の受け渡しを認めた。続けて「資料にメモ書きした職員がおり、きれいなコピーをもらいたいということで…オフィスに来るのも大変なので駅で渡していただいて…」と話すと、近藤氏は「にわかには信じ難い」と唖然(あぜん)とした。
くだんの資料は、経済産業省資源エネルギー庁の職員から受け取ったという。
◆そもそも接触すること自体慎重になるべきなのに…
原子力規制を担う規制庁は本来、推進側のエネ庁と接触すること自体、慎重になるべきだ。ところが昨年末、原発の運転期間の見直しを巡り、エネ庁の担当者と非公開で7回にわたって会い、面談録も作成していなかったことが判明した。これを受けてルールを改め、原子力推進に関係する省庁職員との面談は、面談録や資料をサイト上で公開する方針を決めた。
その中で浮かび上がったのが「駅でエネ庁職員と面会」「資料の手渡し」だ。規制と推進の分離という点で疑問を抱くほか、情報漏れしないか、強奪されないかと心配になる。
ところが山中委員長は今月15日の会見で「問題があるというふうには思っていない」ときっぱり。「そういう習慣だったのだろう」とみじんも罪悪感をにじませなかった。
◆完全否定していた課長は発言を一変「割とありそうな話」
2月の会見で「そんなことをしていると思わず」と述べた黒川課長は発言を一変させた。「本件は非常に情報管理を厳しくしていた」「メールで送れば転送があり得る」「基本、紙でやりとり」と述べた上で「こちらがもらいに行く関係だが、向こうも譲って駅まで行くとなった」とし「割とありそうな話」と続けた。
そして冒頭の会見。エネ庁から受け取った資料について、黒川課長は「7回分の面談一式の資料だ」「厳密にいえば、きれいな資料もあったかもしれないが、中途半端に取り寄せてもと、担当としては全部いっそ取り寄せた」と明かした。
「こちら特報部」の取材にも「駅で受け取った資料は封筒に入るほどのレベルの量に過ぎない」と悪びれた様子は全くなかった。
とはいえ、相反する立場の面々があえて駅で会い、内部文書を受け渡す行為はやはり理解しがたい。
まさのさんは「スパイ映画じゃないんだから…」と嘆息。「面談録を記録したくないので、場所を駅にしたのではと勘繰りたくもなる」と推し量る。
◆ずさんな情報管理次々「丸投げ、管理不在、なれ合い」
今回の一件で不信感を抱かせる規制庁。公文書の扱いや情報管理に関しては、これまでもずさんだった。
例えば、昨年6月に明らかになった内規違反。使用済み核燃料の保管方法を巡る調査の一般競争入札で、核燃料廃棄物研究部門の非常勤職員が仕様書の草案を業者に作らせていた。
実際の入札ではこの案がほぼそのまま仕様書となり、入札予定価格は示された見積額と近似。この業者が1社応札で落札した。当時の規制委員長は「あり得ない」と切り捨て、非常勤職員は文書による厳重注意処分を受けた。
規制庁の元技術参与、松田文夫氏は「庁内で調査研究を担う部署には旧原子力安全基盤機構がそのまま移籍したが、元々は原子炉メーカーなどの余剰人員を収容した組織なので技術力を欠く。だから、特定の業者に丸投げする。そこに無責任な上司の管理不在が重なり、なれ合いを生んでしまったのでは」とみる。
ずぼらな事例は他にも。「こちら特報部」が2019年、政府の原子力災害対策本部医療班が震災直後に取得・作成した文書を情報開示請求した際、規制庁の担当課は該当文書を探す作業を怠っていた。
担当課の課長補佐は「時間や手間がかかるので(文書を全部探すことは)やっていない」とサボっていた内実を吐露した。内部文書の公開を不必要に控えれば、外部からの監視をかわす形になってしまう。
「説明責任を果たさなくてもいいように、巧妙に逃げ道を用意するのが日本の官僚だ」と語るのは、富山大の林衛准教授(科学技術社会論)。「文書開示のルールを設けても、具体例として示されていない事柄は『出さなくてもいい、廃棄してもいい』と逆に活用する恐れがある」
◆改ざん、機密文書破棄…でたらめさは電力会社も
(関西電力高浜原発のゲートを警備する警察官ら
=2017年5月、福井県高浜町で)
文書の扱いがでたらめな原子力ムラだが、電力会社も例外ではない。
20年2月の日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)の審査会合では、原電が提示した地質データに改ざんが見つかり、規制委側の出席者が「絶対にやってはいけない。倫理上の問題」と猛批判し、審査自体が一時中断された。
21年6月には、中国電力が規制委から借りた核防護関連の機密文書を無断で廃棄したことも判明している。しかも、中国電は規制委への報告を廃棄から6年以上も怠った。
今年に入ると、東京電力は停止中の柏崎刈羽原発3号機(新潟県)の審査書類に149カ所の誤りがあったと発表。書類に必要な材料の名称が分からず、すでに審査を終えた同型の2号機の記載内容が一部で流用されてもいたという。
原発の審査は文書を基に行われるのに、正確性に疑いが持たれる事態が続いてきた。ムラ全体を緩みきった空気が覆う。ここは「国民の信頼回復」を旗印に発足した規制庁こそが、文書管理のだらしなさをすすんで払拭しないと、一向に改まらないのではないか。
規制庁の現状について、新潟国際情報大の佐々木寛教授(政治学)は「文書管理や説明責任を軽視する文化が根強い。庁内全体に緊張感が足りず、近代的官僚機構としての資質を全く欠いている」と強調した上で「駅で内部文書を受け渡し」のようなケースを危ぶんだ。
「そもそも、原発関連の資料を外部に持ち出すこと自体がセキュリティーの面で問題という認識があるのか。流出した紙に発電施設や核燃料の記載があれば、あっという間にテロ被害の温床になり得てしまう」
◆デスクメモ
放送法絡みの文書で、ねつ造と訴えた高市早苗氏。彼女を疑う声が相次ぐが、文書管理を担う官僚も信用ならない。今回の件でいえば「駅で受け渡し」という行為、開き直りがそう思わせる。一回限りか、他もないか。官僚の文書管理に不信があるなら、こちらもただしては、高市さん。(榊)
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]
(2023年03月27日[月])
〝反核燃サイクル〟派…反核燃サイクルを唱えただけですが、それが、いまや「核武装」支持派になり果てて…。発送電分離(所有権分離)についてもいいこと言ってるよね、2013年3月野党自民党当時に。【電力行政の基礎をつくった自民党にも責任あり ウラで蠢く“電力族”はオモテに出て議論すべし ――河野太郎・衆議院議員インタビュー】では、《――発送電分離の議論はどのように見ているか。…発送電分離はあたりまえだ。電力利権に事故の原因があることは、国民のだれもがわかっているはずだ。所有権分離にまで踏み込むのは当然だ。そうでなければ、分離にならないでしょう。社内カンパニー制にすることはまったく意味がない。体質がそもそも問題なのだ。福島第一原発でおきた臨界事故を28年間も隠していた会社ですよ、東京電力は。》《――東京電力はどうすべきだったのか。…今のようにゾンビ企業にしないで出直させるべきだった。だいたい、資本主義の世界で、当時官房長官だった枝野氏は特定の会社を取り上げて破綻させないと言った。こんなことがあっていいのか。しかもその会社の株は、市場で自由に売り買いされている。知り合いの中小企業のオヤジさんたちは「じゃあ、うちの会社も破綻させないっていってくれよ。なんでもやるよ」と笑っている》。
『●原発人災、犯罪者を追求すべし:
なぜ自民党議員は口を閉ざし、マスコミは黙り込むのか?』
『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」』
『報道特集』(2017年12月2日)《核廃絶 問われる日本の姿勢》にて。河野洋平・河野太郎親子の天地の違い…。息子は、大惨事アベ様内閣で入閣して以降、壊れゆく一方だ。「反核燃料サイクル派」さへかなぐり捨てていたかと思えば、外部大臣として自身の「ブログを読め」との御宣託だが、「核武装」支持派に回るとはね。あまりの情けなさ、壊れっぷりに呆れ果てた。
『●行政改革担当相兼COVID19ワクチン接種担当相の河野太郎氏に、
大変に名誉なことに、いつの間にかツイッターをブロックされていた…』
『●《「ブロック太郎」…過剰な自慢話は醜悪…長期にわたって新型コロナ
ワクチン行政を混乱させた張本人が、何を血迷っているのか、と。》』
さて、西田直晃・山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【河野太郎氏も警鐘を鳴らした使用済み燃料プールの危険性とは 原発への攻撃はウクライナ侵攻で現実化】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/232485)によると、《使用済み核燃料を巡り、貯蔵プールのもろさを指摘する声は過去にもあった。「3.11で脆弱性がはっきりしたのは使用済み核燃料プール」「警備体制はどのように変わるんですか」 発言の主は河野太郎氏。今のデジタル相だ。東京電力福島第一原発事故から半年余りたった2011年11月、衆院決算行政監視委員会でこうただした。野党議員だった頃だ。翌12年9月にも自身のブログで「原子炉と使用済み核燃料プールは、テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」と書きつづった。いまも当時と同じ考えなのか。事務所を通じて質問したが、今月21日夕までに回答はなかった》。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…』
『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視』
『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/232485】
河野太郎氏も警鐘を鳴らした使用済み燃料プールの危険性とは 原発への攻撃はウクライナ侵攻で現実化
2023年2月22日 12時00分
ロシアのウクライナ侵攻から24日で1年。この間、原発への攻撃が世界に衝撃を与えた。日本で備えを考える時、重要になるのが使用済み核燃料の扱いだ。原子炉で役目を終えると主に貯蔵プールで保管されるが、あの団体、あの政治家が問題視するのがプールの脆弱ぜいじゃくさだ。今のままでは原発が攻撃された際に「泣きどころ」となり、甚大な被害を招きかねない。岸田政権は原発稼働ばかりに力を注ぐ場合ではない。(西田直晃、山田祐一郎)
【関連記事】核のごみ最終処分は「国の責任」っていうけど…大丈夫? 文献調査が進む北海道の町村で起きていること
◆ロシアは侵攻直後から原発を狙った
(ザポロジエ原発=ウクライナの原子力企業
エネルゴアトムの公式サイトより)
ロシアメディアがウクライナの原発への電源供給を遮断させるため、関連施設への攻撃を提唱している—。18日、米シンクタンクの戦争研究所はそんな見解を示した。
翌19日。ロシア軍が占拠し、軍事拠点化しているウクライナのザポロジエ原発を巡り、同国の外務省は声明を発表した。ここでは安全確保のために常駐する国際原子力機関(IAEA)の専門家の交代をロシアが拒んでいると非難した。
原発への攻撃は早くから危惧された。昨年1月の段階でウクライナ駐日大使のセルギー・コルスンスキー氏が懸念した。悪い見立ては的中し、ロシアの侵攻直後から原発は狙われた。
攻撃は続き、使用済み核燃料の貯蔵施設付近にも着弾したという。ロシア側はウクライナ側から攻撃を受けたと主張したほか、攻撃による最大のリスクは原子炉ではなく、使用済み核燃料の貯蔵施設と訴えた。
甚大な被害をもたらしかねない使用済み核燃料は、ウランを原料とする。原子炉内で4〜5年間使用した後に取り出される。
原子力資料情報室の上沢千尋氏によると、この状況でも発熱量や放射線量はなおも高いままだ。国内では主に原子炉建屋内の貯蔵プールに保管し、水を循環させることで発熱量などを下げている。
保管方法は貯蔵プールだけではない。プールで5〜6年冷やした後に「乾式キャスク」という金属製の容器に入れ、空気循環で冷却するタイプもある。「安全面では頑丈なキャスクのほうが数段上と言えるが、コスト面の事情もあり、まだ普及は道半ば。欧州に比べ、乾式キャスクの普及が遅れている」(上沢氏)
◆「外部攻撃に脆弱」と指摘するのは…
ウクライナ侵攻後、貯蔵プールの脆弱性を問題視してきたのが、笹川平和財団の小林祐喜研究員だ。
財団のサイトでは「原子炉が鋼鉄製で、さらに格納容器に守られ、外部からの攻撃に一定の頑強さを有する」とつづった一方、使用済み核燃料の保管は「多重防護の仕組みになっていない場合が多い」「外部攻撃に脆弱」「(水が尽きるなどして)使用済み核燃料が大気にむき出しになれば、高濃度の放射線が広範囲に放出される」と訴えた。
東京電力福島第一原発事故でも4号機で水素爆発が起きた際、使用済み核燃料の貯蔵プールで異変が起きた可能性が取り沙汰された。取材に応じた小林氏は「福島事故後も日本はどう対策していくかが定まらなかった。やや認識が甘かったとも言える」と語る。
ちなみに笹川平和財団の名誉会長だったのは故笹川良一氏。流れをくむ別団体の「笹川保健財団」の評議員には、福島県立医科大副学長の山下俊一氏がいる。福島原発事故後の講演で「放射線の影響はニコニコ笑っていれば来ません」と楽観論を披歴した人物だ。
笹川平和財団も警鐘を鳴らす貯蔵プールの脆弱性。前出の上沢氏も「有事の際に貯蔵プールなどが破壊されると、建屋に近付けなくなる。取り返しの付かない事態が起きる」と話す。
◆野党議員時代の河野太郎氏も「潜在的な弱点」
(河野太郎氏=1月28日、名古屋市で)
使用済み核燃料を巡り、貯蔵プールのもろさを指摘する声は過去にもあった。
「3.11で脆弱性がはっきりしたのは使用済み核燃料プール」「警備体制はどのように変わるんですか」
発言の主は河野太郎氏。今のデジタル相だ。東京電力福島第一原発事故から半年余りたった2011年11月、衆院決算行政監視委員会でこうただした。野党議員だった頃だ。翌12年9月にも自身のブログで「原子炉と使用済み核燃料プールは、テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」と書きつづった。
いまも当時と同じ考えなのか。事務所を通じて質問したが、今月21日夕までに回答はなかった。
では、岸田政権はどう対応しているのか。
昨年10月の衆院予算委では、立憲民主党の岡田克也幹事長が「プールにある使用済み核燃料、本当に厄介だ」「ミサイルが当たったらどうなる」と質問。使用済み核燃料は貯蔵プールから出した上、金属製容器の乾式キャスクに移すことにより、防護力を高めるよう求めた。
これに対し、答弁した西村康稔経済産業相は「原子力規制委員会が一元的に所掌している」「経産省としては差し控えたい」と述べ、所管外と言わんばかりの姿勢が際立った。
◆規制委は「事実上無理だ」
(新型転換炉ふげんの使用済み核燃料が保管されている
プール=茨城県東海村の東海再処理施設で)
名指しされた規制委がどうかといえば、ウクライナ侵攻直後の昨年3月、委員長だった更田豊志氏が会見で「武力攻撃に対して堅牢(けんろう)性を持つ施設という議論は計画もしていないし、事実上無理だ」と語り「お手上げぶり」をあらわにした。その上で一般論として「使用済み燃料プールよりも乾式キャスクのほうが防御力は高まる」と語った。現在の山中伸介委員長も見解を踏襲する。
この1年で対策は進んだのかというと、規制委の広報担当者は「原子炉等規制法は、武力攻撃を想定していないという見解に変わりはない。テロ対策として乾式キャスクへの移行を改めて規制委が指示したということはない」と明かす。
元原発設計技術者の後藤政志さんは「各電力会社はキャスクへの移行を計画してはいるが、使用後の燃料はプールで冷やした上で移す必要がある。この時間が相当かかる」と述べ、原発を運転し続ける限り、貯蔵プールでの保管は避けられない問題だと指摘する。
岸田政権の鈍さにはこう憤る。「事故やテロといった大きなリスクがあるにもかかわらず、発生確率が低いと見なし、有効な対応を打たずにいる」
◆核燃料サイクルが破綻しているのに活用に前のめり
日本国内で原発で貯蔵している使用済み核燃料は、膨大な量だ。およそ2万トンに上り、多くは貯蔵プールで保管する。政府は「核燃料サイクル」を掲げて再利用をもくろむが、青森県六ケ所村で建設中の再処理工場は完成が延期され続けている。再利用で減らそうにも、要の施設が機能せず、思うようにいかずにいる。
だが、岸田政権は原発活用に前のめりだ。原発の60年超運転や次世代型への建て替え容認にかじを切った。脆弱なプールに貯蔵される使用済み燃料は増え続け、それだけ防護に手間も時間も要することになる。
「サイクルがずたずたに途切れているのに、政府は回っているように扱い、問題に向き合うことを避けている」。青山学院大の本間照光名誉教授(原子力損害賠償制度論)はそう語る。
福島で原発事故が起き、ウクライナ侵攻で原発稼働に大きなリスクがあることが露呈したと訴え、こう続ける。「手に負えないリスクとコストに責任を持たないで来た。原発を動かす判断をするならば最低限、前提となるテロ対策、安全対策に手を打つべきだ」
◆デスクメモ
原発が、使用済み核燃料の貯蔵プールが標的になる恐怖は容易に想像できる。攻撃されたときに生じる民間人の被害も。にもかかわらず、備えの議論は滞る。対して自衛隊は、防護対策として司令部の地下化まで論じられる。誰かを見捨て、誰かを守る。そんな国を愛せと言うのか。(榊)
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[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]
(2023年03月26日[日])
《常識的感覚》のない、ウルトラ差別主義者らしい振舞いだ。《血まみれの勲章》、ご本人は、血塗られた「老人のワッペン」で、鼻高々でしょうね。どうせ利権絡みでしょう、カネに蝟集する意地汚さ。福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください。マスコミも、相も変わらずの《あまりにもアホすぎる》ド「アホウ節」を、記者会見などで《麻生節》などと持て囃してきたツケ。鼻面にマイクを突き付け、ド「アホウ節」なコメントでも吐かせては如何か? こんなウルトラ差別主義者を未だにのさばらせている政界、正気なのかねキシダメ首相ら。
(東京新聞)《ミャンマー出身のナンミャケーカイン京都精華大特任准教授は「蛮行に走る国軍が与えた称号に名誉などあると思うか。両氏はミャンマーで(第2次世界大戦のミャンマー占領時の首相)東条英機と肩を並べて伝えられていくだろう」と非難する》。
『●確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・麻生太郎殿の
その体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず』
北川成史、大杉はるか両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/麻生太郎氏、クーデター首謀者から勲章 ミャンマー国軍の後ろ盾のロシア、中国要人と同列に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/233079?rct=tokuhou)によると、《クーデターを主導したミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官から、麻生太郎元首相と日本ミャンマー協会長の渡辺秀央元郵政相が名誉称号と勲章を贈られた。有権者に選ばれた政権を武力で転覆させ、抗議する市民を多数殺害している人物からの表彰を受け入れるとは、常識的感覚からして信じ難い。苦境にあるミャンマー市民に理解される振る舞いだろうか。(北川成史、大杉はるか)》。
ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)。日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/今ほど異常な政治はない! コオロギよりタチが悪い“国に巣くう虫たち”の愚かさ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319439)によると、《ここんとこ、週に1回の連載じゃ間に合わないぐらいに腹の立つことが多い。今回は「この世は狂ってる」と思うようなことをまとめて書いてみる。》《■ミャンマー軍事政権から麻生大臣が勲章を授与》《とまあ。狂っていることは他にも山ほど。今ほど異常な政治はないのに、マスコミは沈黙、そして何よりも国民が無関心。頼むよ。せめてこっち側は一枚岩でいきましょうや》。
「一番大きな理由は出産する時の女性の年齢が高齢化しているから」? 斎藤貴男さん《考えてもみられたい。深刻きわまる少子化問題に本気で取り組む政権が、金融緩和でミソに塗れた「異次元」なんてバカ用語を持ち出すか。実際、児童手当だの育休制度の拡充だののメニューに新味は皆無。適齢期の男女が結婚しないのも、子どもを産みたがらないのも、絶望的な政治に弄ばれる社会に、夢も希望も抱き得ないからではないか。とすれば「少子化対策」などしょせんは口実、カネの調達だけが目的なのは必然だ。専守防衛を維持するか否かのテーマが、いつの間にか“財源”問題にすり替えられたのも、つい先日のこと。当面は法人税や所得税で、の体裁ではあるものの、そこへの過程や経験則に照らせば、どうせ目くらましでしかない実態は自明である。自民党の独裁体制が根絶されない限り、いずれ軍拡の財源も消費税増税で賄われる》。
『●(政界地獄耳)《麻生に一貫して流れているスピリッツは
弱者をさげすみ、バカにする体質》…選んだ人々の責任』
《★「食いたいだけ食って飲みたいだけ飲んで糖尿病になって
病院入っている奴の医療費を払っている」と日常的に言い
続けている。》
『●鮎川哲也さん『死者を笞打て』 ――― 《ディーゼル車》規制以外、何か
《功》がありましたっけ、《空疎な小皇帝》氏に? 10・23通達etc.…』
『●《『空疎な小皇帝…』…苦い記憶しかない。…卑しさ、浅ましさを、
剥き出しで見せつけられるような取材の日々が、辛くてならなかった》』
『●ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること
自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)』
『●軍事費倍増や増税について「多くの国民の理解を得た」? 繰り返さ
れるド「アホウ節」…いつまでヅボヅボ党・下駄の雪党の独裁が続くの?』
アベ様が首相時、相棒の副首相・財務相はド「アホウ節」の麻生太郎氏だし、彼はウルトラ差別主義者。何度も言うが、野中広務氏へのウルトラ差別「陰口」を忘れられない。
『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識』
『●『野中広務 差別と権力』読了(2/3)』
「「永田町ほど差別意識の強い世界」… はなく、「総裁選の最中に
ある有力代議士は…「…総理になれるような種類の人間じゃないんだ」
(…) と言ったそう。さらに、最近、ネット上で話題になっていた部分。
当時、「総裁選に立候補した元経企庁長官」 (であり現総理) の
「麻生太郎は…「あんな……を日本の総理にはできないわなあ」と言い放った」
(…) そうである。2003年9月、野中は、最後の自民党総務会に臨み、
当時の小泉総裁や麻生政調会長を前に発言を求めた。「…私の最後の発言と
肝に銘じて申し上げます…政調会長。あなたは『野中のような…を総理には
できないわなあ』とおっしゃった。君のような人間がわが党の政策をやり、
これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできよう
はずがないんだ。私は絶対に許さん!」、野中の激しい言葉に総務会の空気は
凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった」
『●「さっさと死ねるようにしてもらわないと」:
麻生太郎副総理・安倍自公政権の本音』
『●自公議員投票の大罪: 「九電元幹部は
「政治家側から支援を頼んでくるのが昔からの伝統」」』
『●麻生太郎副総理・財務相舌禍: 「考えないことの罪」を
自覚すれば「つくづくどうかしている」を理解可能』
『●斎藤貴男さん「家柄だけのボンボン爺さんのチョイ悪ぶりっ子ほど
みっともないものはない。恥を知ろう…」』
『●「膿」で出来上がった政権、政党…
ウルトラ差別主義者=麻生太郎財務相の「責任」は有耶無耶に?』
『●「謝罪会見の場に、被害女性を散々おとしめた麻生氏の
姿はなかった」…ウルトラ差別者の責任は有耶無耶?』
『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
…福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください』
「《人の税金を使って学校に行った》…ねぇ~? まさかアレは
税金じゃないですよね、《“愛人のクラブ”に745万6150円もの
巨額支出》って。」
『●《相変わらず「麻生節」の何のと甘やかす。石原慎太郎の時もこう
だったが、日本社会の根源的な愚劣さを見せつけられているようで悲しい》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/233079?rct=tokuhou】
こちら特報部
麻生太郎氏、クーデター首謀者から勲章 ミャンマー国軍の後ろ盾のロシア、中国要人と同列に
2023年2月25日 12時00分
(麻生太郎元首相)
クーデターを主導したミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官から、麻生太郎元首相と日本ミャンマー協会長の渡辺秀央元郵政相が名誉称号と勲章を贈られた。有権者に選ばれた政権を武力で転覆させ、抗議する市民を多数殺害している人物からの表彰を受け入れるとは、常識的感覚からして信じ難い。苦境にあるミャンマー市民に理解される振る舞いだろうか。(北川成史、大杉はるか)
◆国軍擁護の発言重ねる渡辺秀央元郵政相にも勲章
ミャンマーの国営紙によると、ミンアウンフライン氏は20日、麻生氏と渡辺氏に名誉称号と勲章を贈った。首都ネピドーでの授与式に出席した渡辺氏に「両国と両国民、両国の軍隊が友好関係と協力を強化することができた」と謝意を表明。渡辺氏は「生涯、ミャンマーの発展と国軍の地位のために努力する」と約束した。麻生氏は欠席したが、渡辺氏を通して謝意を伝えたという。
(ミャンマー国営紙の記事。ミンアウンフライン総司令官(右)
から、麻生元首相への勲章を受け取る渡辺氏の姿を伝える
(同紙のウェブサイトから))
渡辺氏が会長の日本ミャンマー協会は、ミャンマーが民政移管した2011年、交流促進の目的で設立された。麻生氏を最高顧問に据え、ミャンマーに進出する日系企業が会員に名を連ねる。
渡辺氏は11〜16年の国軍出身のテインセイン大統領時代、大規模な経済特区を日本が開発する話を取り付け、存在感を示した。一方で、国軍系企業と共同で商業施設を建設する計画を進めるなど、国軍との関係を深めた。21年2月のクーデター後もミャンマーに度々渡航し、国軍擁護の発言を重ねている。
ミャンマーの独立系メディア「イラワジ」は昨年11月と今年1月、それぞれ渡辺氏と麻生氏への表彰の話を報じた。イラワジによると、ロシアのショイグ国防相、中国の孫国祥特使、仏教僧ウィラトゥ師らも表彰対象とされた。ロシアと中国はクーデター後の国軍の後ろ盾。ウィラトゥ師も国軍に近く、イスラム教徒少数民族ロヒンギャへの差別発言を繰り返してきた。麻生氏らは人権面で問題のある国や人物と同列視された格好だ。
◆林芳正外相「政府としてコメントする立場にない」
日本政府はクーデター後、民主的な政治体制への復帰を求め、国軍支配を認めていない。受章はその立場と反する。取材に対し、麻生氏の事務所は「ミャンマーがいかなる状況で顕彰したのかなど詳細を知らず、答えられない」と回答。渡辺氏が会長を務める日本ミャンマー協会も「本人が不在」としてコメントを出さなかった。
22日、衆院予算委で立憲民主党の源馬謙太郎議員が表彰について質問。林芳正外相は「個人として勲章を受章したと承知しており、政府としてコメントする立場にない」と述べるにとどめた。
◆「国民の苦難を顧みない日和見主義者として歴史に残る」
ミャンマーの人権団体によると、クーデター後の国軍の弾圧で死亡した人は3000人を超え、拘束された人は約2万人に上る。
ミャンマー出身のナンミャケーカイン京都精華大特任准教授は「蛮行に走る国軍が与えた称号に名誉などあると思うか。両氏はミャンマーで(第2次世界大戦のミャンマー占領時の首相)東条英機と肩を並べて伝えられていくだろう」と非難する。
クーデター前、与党「国民民主連盟(NLD)」政権下で経済開発を担当し、渡辺氏とも交流したチョーワンナ氏は「彼は両国の友好関係を壊した。ミャンマー国民の苦難を顧みない日和見主義者として歴史に残るのは間違いない」と切り捨てる。
民主派が作った「挙国一致政府(NUG)」のチョーゾー大統領府報道官は「戦争犯罪と人道に対する罪をはたらいた犯罪者」とミンアウンフライン氏を糾弾。「ミャンマー人は日本に対し、ロシア軍へのウクライナ人の抵抗を支援するように、国軍への抵抗を支援するように望んでいる」と訴え、「血まみれの勲章」を拒むように求めた。
【関連記事】クーデター2年 薬物犯罪放置、カジノ開発、強制労働…ミャンマー軍政、市民置き去りで違法経済拡大
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[※ 石川文洋さん 【NNN ドキュメント'19/平成ニッポンを歩く 報道カメラマン80歳 日本縦断】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/user_images/oa_190818.jpg)↑]
(2023年03月04日[土])
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。「はだしのゲン」は批判される。被爆地の広島市教育委員会が平和教育の教材からゲンの漫画を外すことを決めた ▼浪曲を歌うこまは「児童の実態に合わない」、池のコイを盗むこまは「誤解を与える」と外部識者が疑問視したのだという。どちらも家族を助けるためにゲンたちがやった。一家は戦争の愚かさを批判し、「非国民」扱いされて窮乏していた…》。
(大弦小弦)《もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめ》るべきなのか? 広島市教育委員会は正気なのかね? 《外部識者が疑問視》? 《教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという》…一体誰??
『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
「「きれいな戦争というのはないんだ。戦争の残酷な実態を
知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
死ぬまで変わらぬ思い」
だったそうです。
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる』
《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
「黒い雨にうたれて」を発表した》
《◆福島第一事故でも訴え 人間、制御できない》
《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
核利用がなくならない状況を嘆いていた》
『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる』
『●「国家と教育」『週刊金曜日』
(2013年3月22日、936号)についてのつぶやき』
「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
による松江市教委への抗議活動があった・・」」
『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件』
「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」」
『●コドモに見せないようコッソリ画策する
情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い』
『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき』
「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出
『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
どんな社会にしたいのか」?」
『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき』
「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」』
《過去には図書館で漫画「はだしのゲン」の閲覧をさせないように
する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》
『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める』
《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさも
伝える》
《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
となっている》
『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》』
核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/広島の学校教材から消える「はだしのゲン」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html)によると、《その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない》。
東京新聞の記事【こちら特報部/「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou)によると、《広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲)》。
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html】
コラム
政界地獄耳
2023年2月18日7時30分
広島の学校教材から消える「はだしのゲン」
★首相・岸田文雄が政治生命をかけ、5月19日から開催される広島サミット。超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」はサミットまでに「LGBTの人たちへの理解を増進するための議員立法」を成立させる努力をすると15日に開いた議連で確認した。またウクライナのゼレンスキー大統領もサミットの参加に意欲的と報道され、岸田の考える被爆地・広島で世界の首脳たちが集い、平和や非核が語られるという思惑は世界の注目となった。
★ところが、その広島の教育委員会は広島市立の小中高校で教材として10年前から掲載されてきた漫画「はだしのゲン」が「被爆の実相に迫りにくいと判断した」としてこの4月から別の教材に差し替わる。教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという。漫画の中に出てくる「街角で浪曲のまね事をして小銭を稼ぐ場面。栄養不足で倒れた身重の母親に食べさせようと、池のコイを盗むシーン」が「なぜコイを盗むのか。浪曲とは何か。子どもたちに説明しなければいけない。それで本質に近づくための説明が増える」からやめるという。
★「はだしのゲン」は13年ごろ、反戦色が濃く戦争や被爆の模写がきついなど「間違った歴史認識を植え付ける」という声が上がり、全国の図書館から撤去する動きが高まった。児童が読めないように閉架扱いにしろとか、貸し出し禁止にせよ、有害図書に指定せよといったものだ。これらは結果、多くの自治体の議会で否決されたり、図書館が図書の自由を守るために戦い、大筋で事なきを得た。その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない。(K)※敬称略
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou】
こちら特報部
「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由
2023年2月18日 12時00分
(世界中で親しまれている「はだしのゲン」。
すでに23言語に翻訳されている)
広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲)
【関連記事】「戦争は女の顔をしていない」漫画でヒット 「ゲン」「火垂る」に続く定番に
◆「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」
同市の全小中学校、高校では、2013年度から平和教育プログラムが始まり、市教委が学齢に応じて作った教材「ひろしま平和ノート」が使われている。
「はだしのゲン」は小学校3年生向けの教材に掲載。家計を助けようと浪曲を歌って小銭を稼いだり、栄養不足で体調を崩した母親に食べさせようと池のコイを盗んだりするシーンが引用されている。家屋の下敷きになった父親がゲンに逃げるよう迫る場面も使われてきた。
だが、13年度のプログラム開始後、市教委が設置した大学教授や学校長による会議が教材の改定を検討する中で、引用された漫画の場面が「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」「コイ盗みは誤解を与える恐れがある」などの指摘が出ていたという。
市教委の高田尚志指導第1課長は「ゲンは市民に広く読まれており、市にとって大切な作品という認識は変わらない」としつつも、「漫画の一部を切り取ったものでは、主人公が置かれた状況などを補助的に説明する必要が生じ、時間内に学ばせたい内容が伝わらないという声があった」と説明。23年度版からはゲンの掲載をやめ、被爆者の体験を親族に聞き取って再構成した教材を使うという。
◆総発行部数1000万部、アニメやミュージカルにも
「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を亡くした少年・中岡元が、たくましく生き抜く姿を描く長編漫画。1973(昭和48)年から87年にかけ、「週刊少年ジャンプ」などで連載された。故中沢啓治さんが、自らの被爆体験を基に描いた。
愛蔵版などを含めた総発行部数は1000万部を超える。エンターテインメントとしても評価され、アニメやミュージカルにもなった。多数の言語に翻訳されていて、2007年には、核拡散防止条約(NPT)の委員会で日本政府が英訳版を配布する一幕もあった。
それだけに今回、作品が平和教材から消えることのショックは小さくない。
中沢さんの妻ミサヨさん(80)は「市教委が決めたことだから仕方がない」としつつ、残念さをにじませた。中沢さんは、原爆の悲惨さをどう描けば子どもたちに伝わるか、面白く読んでもらえるか、必死に掘り下げて考えながら一コマ一コマ描いていたといい、教材に採用されることを知った時は喜んでいたという。
ミサヨさんは「これまで子どもに親しまれていて、理解してくれていると思っていた。物語で描いているから、全部読んでもらえば、戦争の悲惨さやなぜ戦争が起きたかも分かってもらえると思う」と話す。
◆子どもの世界を広げるのが教育なのに…
「はだしのゲンは多くの人に読まれてきた社会的価値のある作品」と評価する名古屋大の中嶋哲彦名誉教授(教育行政学)は「授業で使うことで作品を読むきっかけになり、学習が広がる。子どもの世界を広げていくのが教育。切り出した場面が分かりにくければ、違う場面を使う方法もあったのでは」と指摘する。
ゲンを巡っては12年、松江市教委が「描写が過激」として、学校図書館の倉庫に移して閲覧を制限するよう市内の小中学校に要請し、後に撤回する騒動もあった。この件も踏まえ、中嶋氏は「今回のことをきっかけにして、学校からゲンがなくなることにつながってはいけない。これまで以上に学校図書館に置いてあるといったことをアピールしていくべきだ」と話す。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]
(2023年02月26日[日])
原発人災被災地は放置で、ちゃっかり東電テレビCMは「原状回復」かょ…。電気代に上乗せされるのかと思うと、はらわた煮えくりかえる。テレビ局も、節操なさ過ぎる。
大杉はるか・中沢佳子両記者による、東京新聞の記事【東京電力「でんこちゃん」CM復活の謎 原発事故後から約11年ぶり、電気料金値上げの一方で広告費は…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/229019)によると、《ジャーナリストの政野淳子さんも処理水や除染土の問題に触れ、「事故処理の終わりは見えない。にもかかわらず、東電が再稼働を狙う柏崎刈羽原発では、不祥事が続発だ」とあきれる。同原発を巡ってはID不正の他、核物質防護の不備や7号機の冷却用海水配管の腐食が判明。今年に入ってからも、原子力規制委の審査を受けている3号機の書類に149カ所もの誤りがあり、大半はすでに審査を終えた2号機の記載内容の流用だと分かった。「ハードだけでなくソフトもボロボロ。東電にはもはや、原発を運転する能力はない。そんな中で、でんこちゃんが省エネや節電をアピールするのは、安全を願う人々の感覚とズレている」》。
東電核発電人災から12年も経ってしまったのに《原状回復》することも無く、《原発回帰》へと暴走し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?』
『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』
やはり、小出裕章さんの講演は凄い。実行委員長は武藤類子さん。悲痛な⦅福島からの声⦆を聞いて下さい。
国はなぜ汚染水を海洋放出したいのか? 六ケ所村の再処理工場が稼働できなくなるから…。デタラメ過ぎる。
【「汚染水はなぜ流してはならないか」小出裕章講演会】
(https://www.youtube.com/watch?v=nxpVO0bL5X8)
「汚染水はなぜ流してはならないか」小出裕章講演会
日時:1月21日(土)13:00~15:30
会場:三春交流館まほら大ホール
主催:小出裕章講演会実行委員会
00:00 開会あいさつ
00:40 武藤類子実行委員長あいさつ
「原発汚染水はなぜ流してはならないか
〜これまでの経過と市民の活動〜」
13:25 小出裕章さん講演
1:18:00 福島からの声 小野春雄さん(新地町)
1:30:17 福島からの声 片岡輝美さん(会津若松市)
1:41:35 質疑応答
2:13:20 閉会挨拶
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/229019】
東京電力「でんこちゃん」CM復活の謎 原発事故後から約11年ぶり、電気料金値上げの一方で広告費は…
2023年2月3日 11時30分
東京電力の広報キャラクター「でんこちゃん」がテレビCMで復活した。東日本大震災による福島第一原発事故後に姿を消してから、11年ぶりとなる。燃料高騰で、東電を含む大手電力9社は2023年3月期、計1兆円超の赤字を計上する見込み。東電は約3割の値上げを申請している。ちゃめっ気のあるキャラクターで、庶民の気持ちをなだめたいのか。それにしても、なぜ今? (大杉はるか、中沢佳子)
(テレビCMに再び現れたでんこちゃん。
同様の映像がネット上でも見られる)
◆原発事故とともに消えたキャラ 「おひさしぶり!」と突然の復活
「おひさしぶり!」というメッセージとともに「でんこです」で始まるテレビCMは15秒で、冷蔵庫の温度設定を弱めるなど節電を呼びかけ、「電気を大切にね!東京電力」で終わる。昨年12月3日から、東電のエリア(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡)で流れている。
東電広報によると、現在、この「省エネ・節電方法編」と「省エネプログラム促進編」を使用中。電力事情がさらに厳しくなった時の「需給ひっ迫発令対応編」も用意している。
でんこちゃんの本名は「分電でんこ」。20代で夫と二人暮らしの設定だ。作者は「南くんの恋人」などで知られる漫画家の内田春菊さん。1987年に、キャラクターとして登場した。テレビCMでは、冷蔵庫の開けっ放しなど、電気の無駄遣いをしている場面に、「じゃん!」とでんこちゃんが現れ「電気を大切にね!」と呼びかけていた。
人気キャラだったが2011年3月、東電福島第一原発事故が発生。深刻な事態にでんこちゃんは出番を失い、テレビCMは同年2月が最後になった。
12年3月末にはキャラクターの使用契約期間が満了。16年に再契約したものの、ホームページなどでの使用にとどめていたという。
今回テレビCMも復活させたのはなぜか。東電広報は「ウクライナ情勢の影響で燃料不足に陥っているところもあり、エネルギーの安定確保は予断を許さない状況。より多くの皆さまに節電に協力いただきたい」と狙いを語る。
新たなキャラクターではなく、でんこちゃんを再登用した理由は「30代〜50代には懐かしさ、それ以外の世代にも親しみを感じていただけるから」と説明。ただ、広告費は「回答を差し控える」と明かさなかった。
◆復活は今の時代、SDGsで何でも再利用だから?
でんこちゃん復活を街の人はどう思うのか。東電本社(東京都千代田区)近くで聞いてみた。
弁当を販売していた飯倉みなみさん(25)は「久しぶりに見たという感じ」としつつ「東京電力のキャラクターだったんですね」と印象はおぼろげ。復活の理由は「思い付かない」と首をかしげた。
東京都八王子市の無職長岡剛さん(57)は、昔のでんこちゃんを「よく覚えている」と懐かしそうに語り、復活は「今の時代、SDGsで何でも再利用だからじゃないか」と推測する。
同品川区のパート小谷礼子さん(75)は「そんなことより、電気代を何とかしてほしい」と強調する。言われるまでもなく節電しているが、昨年は月8000円台だった電気代が、今年は1万2000円まで上がっているという。「また値上げするんでしょ。CM代を使うなら、電気料金を下げてもらいたい」
都内の高校に通う高原若葉さん(17)と前原優理さん(16)は、でんこちゃん自体も、復活したことも「知らない」と口をそろえた。イラストを見せて感想を聞くと、「かわいいけど、古めかしい感じもする」とのことだった。
◆原発推進政策と同時期に復活したのは偶然か?
やや唐突なでんこちゃん復活劇。時期は政府の原発政策の転換と重なり合う。
岸田文雄首相は昨年8月、脱炭素社会の実現に向けた「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」で、次世代型原発の開発と建設に言及。同年12月に決定したGX実現への政府の基本方針に明記した。基本方針には最長60年だった原発の運転期間の延長も盛り込んだ。原発活用に向け、急速に前のめりになっている。
(GX実行会議であいさつする岸田首相(中)。
原発の建て替え推進などの基本方針を決めた=首相官邸で)
首相は同年7月には、冬の安定的な電力供給のため、原発を最大9基稼働させるとも表明している。
これについて、NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇事務局長は、原発の必要性を印象付けるまやかしだと切り捨てる。「もともと電力会社の計画で決まっていたことで、稼働しても電力不足の解消にならない。逼迫と絡めたのは、原発の必要性を強調したいからだろう。電力が足りないから再稼働、という理屈は国民の耳に通りやすい」
そこへ再登板した、でんこちゃん。松久保さんは「電力の大切さを宣伝するキャラクターで、ソフトな企業イメージを演出している。再稼働や電気料金の値上げを受け入れてもらいやすくする策では」とみる。
「(ソフトなキャラクターは)メッセージをマイルドに伝え、親近感をかき立てる」と、ゆるキャラ研究家の犬山秋彦さん。「懐かしのアイドル」とも言えるでんこちゃん登用についてこう分析する。「東電のマイナスイメージが薄かった原発事故前に活躍し、知名度はある。新たなキャラをつくるより費用もかからない。事故後、東電にはこれといったPRキャラがなかっただけに、若い人には目新しさもあるだろう」
◆2年前にはトリチウムゆるキャラ化→炎上で公開中止に
(放射性物質トリチウムをキャラクター化したチラシの
一部(左)と、トリチウムをTに直した修正版
(復興庁ホームページより))
とはいえ、原発絡みでキャラが炎上したことも。2021年、復興庁が福島第一原発の処理水に関するチラシや動画で、放射性物質トリチウムをゆるキャラ化して安全性をPRし、物議を醸した。犬山さんは安易なキャラ頼みにくぎを刺す。「キャラの効果は使う側次第。トリチウム問題のように、不謹慎ととられれば逆効果になる」
東電や原発には、とかく問題が絶えない。処理水の海洋放出や、除染作業で出た汚染土(除染土)の再利用に、人々の不安は根強い。柏崎刈羽原発(新潟県)では20年、他人のIDカードで中央制御室に入室する不祥事が発生。昨年も、運転期間延長を巡る原子力規制委員会の検討前に、事務局の原子力規制庁と経済産業省が事前協議していたと分かり、「規制と推進の分離」の原則が揺らいだ。
山積みの問題をよそにキャラで省エネを語る東電に、原発事故後、福島県南相馬市から横浜市に避難した村田弘さん(80)は「先祖返りした岸田政権の原発政策に、便乗したのでは。東電には甚大な被害を出した責任がある。事故は風化したと言わんばかりに、事故前のPRキャラを生き返らせたのは問題の本質から外れたやり方。責任の棚上げだ。事故で被害を受けた側には許せない」と憤る。
ジャーナリストの政野淳子さんも処理水や除染土の問題に触れ、「事故処理の終わりは見えない。にもかかわらず、東電が再稼働を狙う柏崎刈羽原発では、不祥事が続発だ」とあきれる。
同原発を巡ってはID不正の他、核物質防護の不備や7号機の冷却用海水配管の腐食が判明。今年に入ってからも、原子力規制委の審査を受けている3号機の書類に149カ所もの誤りがあり、大半はすでに審査を終えた2号機の記載内容の流用だと分かった。「ハードだけでなくソフトもボロボロ。東電にはもはや、原発を運転する能力はない。そんな中で、でんこちゃんが省エネや節電をアピールするのは、安全を願う人々の感覚とズレている」
◆デスクメモ
人気テレビ番組でシャワーカーテンを窓に掛けると保温効果があると聞き、100円ショップに行ったら売り切れていた。代わりに非常用アルミシートを掛けている。でんこちゃんにさらなる節電をお願いされても、その先には値上げが…。すっきりしない気持ちを抱く人は多いだろう。 (北)
【関連記事】「トリチウム」がゆるキャラに? 復興庁「親しみやすいように」原発汚染処理水の安全PR
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑]
(2023年02月25日[土])
《原状回復》することも無く、《原発回帰》へと暴走し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
『●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》』
『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》』
AERAの記事【岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念/野村昌二】(https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html)によると、《福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。》《福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた》。
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…原子力「推進」委員会、核に巣食う核「寄生」委員会。例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。
琉球新報の【<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html)によると、《原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた》。
ホントに原子力「寄生」委員会。《規制》したためしなどなく、役立たずにも程がある。《昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている》(琉球新報)。《国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない》――― いやぁ、絶望的ですニッポンは……。
『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」』
『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》』
『●《東京電力は処理水を「希釈すれば飲める」》…政府、自公お維の
議員、原子力「寄生」委員会の皆さん、「どうぞ、どうぞ御飲み下さい」』
『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)』
『●核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した〝汚染水〟の海洋
放出に断固反対する…〝汚染水〟の放出からX年後を恐れぬ愚行である』
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
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【https://dot.asahi.com/aera/2023020300019.html】
岸田政権「原発回帰」は事故教訓の破棄 専門家は「40年超え」長期間運転リスクを懸念
2023/02/06 08:00
野村昌二
(処理水を入れたタンク群がひしめく福島第一原発。
奥のドームに覆われた建屋が3号機、その右が4号機。
海洋放出は、この沖合1キロで始めることになる)
福島第一原発の事故から12年。廃炉作業は多くの課題を抱える中、岸田政権は「原発回帰」を打ち出した。長期間運転のリスクは何か。日本のエネルギーはどうあるべきか。AERA 2023年2月6日号の記事を紹介する。
【図】原子力発電所の現状はこちら
* * *
福島の教訓を忘れたのか、岸田文雄政権は原発政策の「大転換」を正式に決めた。
昨年12月、国は脱炭素の方策を議論する「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」を開き、原発を「最大限活用する」として新たな基本方針案を示した。
方針案の大きな柱は(1)次世代革新炉の開発・建設、(2)原発の運転期間の延長──の二つ。福島第一原発事故以降、原発の新増設や建て替えを「想定していない」としてきた政府方針を大きく転換した。特に議論となっているのが、運転期間の延長だ。
原発の運転期間は、福島第一原発事故前は明確な規定はなかった。
しかし、原発事故の翌年に原子炉等規制法が改正され、運転期間は原則40年とし、1回に限り最長20年の延長を認めた。「40年ルール」と呼ばれ、原発事故の教訓をもとに決めた政策的な判断だった。今回示された新方針案は、「40年ルール」の骨格を維持した上で、「一定の停止期間に限り追加の延長を認める」と盛り込んだ。原子力規制委員会による安全審査を前提に、原発事故後の審査で停止していた期間などの分を延長する。例えば、10年間停止した場合、運転開始から最大70年運転できるようになる。
経済産業省の原子力小委員会で委員を務めた、NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇・事務局長は、政府の決定は福島第一原発事故の教訓を放棄するものだと厳しく批判する。
「わずか3カ月で原子力推進に舵を切りましたが、重大な政策転換にもかかわらずその間、国民の意見を聞くことはありませんでした。国が定めるエネルギー基本計画にも、エネルギー政策は『国民の理解を得ながら進めていく』などと書かれていますが、きれいごととしか思えない。進め方が強引です」
■決定は「出来レース」
当初、原発の政策転換に慎重だった岸田首相が「原発回帰」にアクセルを踏んだのは、脱炭素社会の実現に加え、昨年2月のロシアのウクライナ侵攻がきっかけだ。
ロシアが天然ガスの供給を絞ったことで、世界はエネルギー争奪戦に突入した。電力が逼迫し、政府は原発の活用が不可欠と判断。昨年8月下旬、岸田首相は原発の運転期間の延長などの検討を指示していた。だが、松久保さんは政策の「時間軸」が間違っていると語る。
「再稼働できる原発はすでに再稼働していて、電力需給の逼迫の解決策ではありません。新設に関しても、建設開始は早くて30年代。運転期間延長もいま決めなければならない話ではないはずです」
エネルギー問題に詳しい国際大学の橘川武郎・副学長は、政府の決定を「官邸と電力業界の出来レース」だと批判する。
「狙いは最初から運転期間の延長にあります。次世代革新炉の建設には5千億円から1兆円規模必要ですが、運転延長にかかるコストは数億円で済みます。また政府方針では、最長で70年の運転が可能になると言われていますが、停止期間は原発事故前も適用可能になると思います。そうすると、80年以上可能になる。古い炉を延長するのは、最悪のシナリオです」
原発の長期間運転には、どんなリスクが潜んでいるのか。
日本で初めて「原子の火」が灯ったのは1957年8月、茨城県東海村の実験用原子炉だった。
原子力開発はここから加速した。現在、国内に原発は、停止中も含め33基ある。そのうち17基は稼働開始から30年を超え、4基は40年を超える。2021年6月には、稼働開始から44年(当時)が経過した美浜原発3号機が再稼働し、40年超原発では初めて運転延長した。さらに今夏以降、7基が再稼働するが、うち高浜原発1、2号機など3基が40年を超えている。
■「心臓部」劣化の懸念
東京大学の井野博満・名誉教授(金属材料学)はこう話す。
「金属は古くなると腐食や疲労などによって劣化し、その分リスクも高まります」
井野さんによれば、原発の「寿命」は40年を想定して設計されているという。
特に井野さんが懸念を示すのが、原発の「心臓部」に当たる、核燃料が入った圧力容器の劣化だ。
圧力容器は原発の中心部にあり、厚さ10センチ以上の鋼鉄でできている。それが、核分裂の過程で生じる高エネルギーの「中性子線」という放射線に晒されると、圧力容器自体がもろくなる。これを「中性子照射脆化(ぜいか)」と呼ぶ。脆化によって劣化した容器が破損すれば、メルトダウンが起き、放射性物質が外部に出る可能性がある。
中性子照射脆化は基本的に防ぐ手立てがない。しかも、圧力容器内には、建設時に脆化を監視する「監視試験片」と呼ぶ圧力容器と同じ金属片を入れ、定期的に取り出し脆化の具合を調べているが、評価の仕方が30年近く前にできたルールで現実に合っていないと語る。
「監視試験片は原発の寿命の40年を前提に入れているため、数も不足しつつあります。原発の運転は、設計目安の40年を守るべきです」(井野さん)
運転開始から40年未満でも事故は起きている。
昨年10月、運転開始から25年の柏崎刈羽原発7号機のタービン関連施設の配管に直径約6センチの穴が見つかり少量の海水が漏れ出ていたことがわかった。海水による腐食などが影響した可能性が高かったという。
■100%はない
04年には、美浜原発3号機でタービン建屋の配管が破裂した。高温の蒸気が噴出し、作業員11人が死傷した。配管の厚みが減っていたのが原因だった。井野さんは言う。
「科学や技術に100%はありません。しかも日本は、地震や津波、台風などのリスクがあります。点検のルールや評価式を見直すべきです」
もう一つの方針、「次世代革新炉の開発・建設」についてはどうか。
次世代革新炉は(1)革新軽水炉、(2)小型モジュール炉(SMR)、(3)高速炉、(4)高温ガス炉、(5)核融合炉──の五つが想定されている。このうち経産省が「本命」とするのは革新軽水炉だ。発電に必要な熱を取り出す冷却材に水を使う原発が軽水炉で、日本の商用原発はいずれもこのタイプになる。この軽水炉の安全性を向上させたものを「革新軽水炉」と呼ぶ。事故時に、溶けた核燃料を受け止めて格納容器の損傷を防ぐ「コアキャッチャー」などを備えている。
だが、原子力資料情報室の松久保さんは、革新軽水炉は「脱炭素」の観点から矛盾すると話す。
「革新軽水炉は建設から運転開始まで10年近く要します。その間、火力発電に依存することになり、二酸化炭素(CO2)の排出量が増えて脱炭素は進みません」
一方、太陽光の発電設備の建設は1年もかからず、風力発電は洋上であっても数年でできる。
「電力逼迫に関してまず行うべきは、再エネと省エネの普及です。その上で足りないところはどうするかという議論が必要だと考えます」(松久保さん)
■安易な「回帰」は誤り
日本のエネルギーのあり方について、国際大学の橘川さんも、再生可能エネルギーを主力電源に位置づけるべきだと語る。
「日本は、18年に閣議決定した第5次エネルギー基本計画で、再生可能エネルギーを主力電源にすると決めました。だとすれば、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー危機になったのであれば、議論しなければいけないのは原発の話ではなく、再エネをどうするかです」
再エネの主力となるのは太陽光と洋上風力だが、これらは天候による変動が大きいので、バックアップの仕組みが不可欠。そこで、原子力を選択肢の一つとして持つことが現実的だという。
ただし、あくまで「副次的」に使い0~10%程度持つのがいい。そして、より危険性が高い古い原子炉は積極的に廃炉にし、より危険性が低い新しい炉に建て替えるべきだと指摘する。
残りは、火力でカバーする。しかし、従来型の火力発電ではCO2を排出するため、燃料にアンモニアを用いCO2を排出しないカーボンフリー火力の活用がカギになる。
すでに、JERA(東京電力と中部電力が出資する電力会社)などが石炭とアンモニアの混焼に成功していて、アンモニアの安定調達などの問題をクリアすれば、40年代には実用化できると見る。
「カーボンフリー火力ができれば、原発依存度を低下させながら、かつ脱炭素の道が見えてきます」(橘川さん)
今回の方針転換の大義名分にされたロシアのウクライナ侵攻では、原発への武力攻撃の危うさが現実のものとなった。安易な「原発回帰」が誤りなのは明らかだ。(編集部・野村昌二)
※AERA 2023年2月6日号より抜粋
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1665883.html】
<社説>原子力規制委の多数決 独立性と信頼取り戻せ
2023年2月21日 05:00
原子力規制委員会が、閣議決定されていた原発の60年超運転を可能にする新たな規制制度を、委員5人のうち1人の反対を押し切って決めた。原発回帰を急ぐ政府に歩調を合わせ、多数決という強引な手法が取られた。2011年の福島第1原発事故を教訓に、経済産業省から分離して発足した規制委の、独立と信頼は大きく損なわれた。
福島の事故を受けて、原発の運転期間は「原則40年、最長60年」と、規制委所管の原子炉等規制法に規定された。40年は、米国の制度や原子炉圧力容器など重要設備の劣化の目安が根拠だ。60年への延長はあくまでも例外だった。改正されれば、規制法の運転期間規定が削除され、経産省所管の電気事業法で定め直される。審査などで運転停止した期間を除外することで、60年超が可能になる。
最後まで反対した石渡明委員は、安全性に問題があるために審査期間が長くなるほど廃炉までの期間が長くなり「より高経年化(老朽化)した炉を将来動かすことになる」と指摘した。まさに二律背反である。石渡委員の「科学的、技術的な知見に基づいて人と環境を守ることが規制委の使命だ。運転期間の制限を法律から落とすのは、安全側への改変とは言えない」との主張はもっともである。
世界に60年を超えて運転されている原発はない。日本の業界は停止中の重要機器は劣化しないと主張している。運転時ほどでなくても、停止中も劣化が進むのは常識ではないか。規制委の山中伸介委員長は「制度見直しで規制は厳しくなる」と強調するが、技術的な評価・予測など具体的な規制手法の検討はこれからだ。既に、審査のために停止が10年に及んでいる原子炉がある。規制委の独立性が揺らいでしまった以上、運転期間規定が電気事業法に移れば、「原発の最大限活用」政策の下、将来、70年、80年運転する原発と共存しなければならなくなるかもしれない。
昨年9月に山中委員長が就任した際、事務局である原子力規制庁の長官以下トップ3を、初めて経産省出身者が占めた。その後、事務局が経産省側と7回も非公式面談を重ねていたことが発覚し、ひそかに政府と足並みをそろえていたことが分かった。「外から定められた締め切りを守らないといけないと、せかされて議論してきた」という賛成した委員の発言も、そのことを裏付けている。
第2次安倍政権以後、独立機関の独立性が問われる事態が続く。集団的自衛権行使を巡る内閣法制局長官人事や、日本学術会議への任命拒否と組織見直しの圧力がその例だ。今回は、閣議決定を先行させ、規制委が政府を追認する形となった。独立機関が独立性を失い政府や業界の御用・下請けと国民から見なされたら存在意義を失う。国民の監視と批判で、あるべき姿を取り戻さなければならない。
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑]
(2023年02月21日[火])
《庶民を苦しめるだけで電力会社は安泰というのは、どう考えても公正とは言えない》。散々再エネをツブしておいて、料金値上げ? 許されるはずがない。
『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?』
3.11東京電力核発電人災からおおよそ1年後、2012年3月のアノ河野太郎氏のインタビュー。当時、野党自民党。氏は、〝反核燃サイクル〟派…「河野太郎氏が脱原発?? 一時期、反核燃サイクルを唱えただけですが…それが、いまや「核武装」支持派です」。
『●原発人災、犯罪者を追求すべし:
なぜ自民党議員は口を閉ざし、マスコミは黙り込むのか?』
⦅電力行政の基礎をつくった自民党にも責任あり
ウラで蠢く“電力族”はオモテに出て議論すべし
――河野太郎・衆議院議員インタビュー⦆
《――発送電分離の議論はどのように見ているか。
発送電分離はあたりまえだ。電力利権に事故の原因があることは、
国民のだれもがわかっているはずだ。所有権分離にまで踏み込む
のは当然だ。そうでなければ、分離にならないでしょう。
社内カンパニー制にすることはまったく意味がない。体質が
そもそも問題なのだ。福島第一原発でおきた臨界事故を28年間も
隠していた会社ですよ、東京電力は。
《――東京電力はどうすべきだったのか。
今のようにゾンビ企業にしないで出直させるべきだった。だいたい、
資本主義の世界で、当時官房長官だった枝野氏は特定の会社を
取り上げて破綻させないと言った。こんなことがあっていいのか。
しかもその会社の株は、市場で自由に売り買いされている。
知り合いの中小企業のオヤジさんたちは「じゃあ、うちの会社も
破綻させないっていってくれよ。なんでもやるよ」と笑っている。》
週刊朝日のコラム【料金値上げなら電力完全分離を 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2023020200051.html)によると、《所有権分離を実施して競争市場が成立していれば、再生可能エネルギ―も拡大し、電気料金もより低い水準になっていたはずだ。政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべきだ。庶民を苦しめるだけで電力会社は安泰というのは、どう考えても公正とは言えない》。
(2022年06月16日 00時00分35秒のブログ)「最終保障供給…小売電気事業者のいずれとも電気の需給契約についての交渉が成立しない場合、契約先が見つかるまで送配電会社が電力を供給する制度」…大手電力会社が再エネをつぶしておいて、電気代が1.5倍ほどにアップ? 核発電回帰!? フザケルのもタイガイにしろ!! 《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(故・内橋克人さん)。そんなに自公お維コミを支持して、利権に在り付きたいものかね。《火事場ドロボー》らに唆されて、「原状回復」どころか《原発回帰》。
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【https://dot.asahi.com/wa/2023020200051.html】
料金値上げなら電力完全分離を 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明 2023/02/07 06:00
電気料金急騰で生活苦に陥る家庭が激増中だ。政府の補助金で1月分から若干下がるが、4月と6月には中部電力と関西電力、九州電力を除く大手電力会社7社が大幅値上げを予定する。ウクライナ危機や円安による燃料価格急騰という外的要因だから仕方ないと電力会社や経済産業省は主張し、マスコミもそれを是認している。
支持率低迷に喘ぐ岸田文雄総理としては、電力会社の値上げ申請を数パーセント圧縮して認可し、「電力会社の言いなりではなく厳しく査定した」と胸を張るだろう。しかし、電力会社はそれを見越して、値上げ幅を大きめに申請し、「値上げ幅圧縮は厳しいが、消費者のために頑張る」と殊勝なコメントを出す。それで値上げの儀式は終わりだ。
だが、値上げのための「通行料」が、「出来レースの上げ幅圧縮」だけで良いのだろうか。
最近、大手電力会社の犯罪行為が相次いでいる。まず、関西電力が首謀した地域を越えて電力会社が競争することを制限するカルテル。独占禁止法違反の犯罪行為だ。カルテルに加わった中国電力、中部電力、九州電力に合計1000億円の課徴金が課される処分案が公正取引委員会から出たが、主犯の関電は、最初に自己申告したことで課徴金を免れた。釈然としない。彼らの頭は、競争=悪という観念に支配されているのではないか。
電力会社の情報漏洩も酷い。関西電力を皮切りに、北海道電力と東京電力を除く大手8社で問題が発覚した。大手電力の小売り部門が、新電力に奪われた顧客を取り戻すために、形だけ別会社になっている傘下の送配電会社の情報を盗み見してより良い条件を提示したのではという疑惑につながる。これでは大手電力会社は新電力に比べて圧倒的優位に立ち公正な競争は成立しない。
送配電会社と発電会社や小売り会社の資本関係を完全になくし、独立の別会社とすれば(所有権分離と呼ぶ)、こうした事態は回避できる。しかし、これを電力会社が徹底的に嫌ったことで、子会社や兄弟会社など資本関係を維持したグループ会社という形(法的分離)が認められてしまった。
それを決めた2013年の経産省の「電力システム改革専門委員会」では、これでは本当の自由競争は実現できないとして、高橋洋委員(現都留文化大学教授)らが所有権分離の実現を求めたが、経産省側が押し切ったのだ。ただその報告書には、高橋氏らの要求で「中立性を実現する最もわかりやすい形態として所有権分離があり得るが、これについては改革の効果を見極め、それが不十分な場合の将来的検討課題とする」と記載された。まさに今日の事態の予告だ。
また、「送配電部門の中立性確保のための行為規制の例」として、情報の目的外利用の禁止や送配電関連業務に関する文書・データ等の厳格管理も記載された。これも今日の事態を予見していたことを示す。
所有権分離を実施して競争市場が成立していれば、再生可能エネルギ―も拡大し、電気料金もより低い水準になっていたはずだ。政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべきだ。庶民を苦しめるだけで電力会社は安泰というのは、どう考えても公正とは言えない。
※週刊朝日 2023年2月17日号
古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など
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※ 「3.11から12年 「避難中」なのに「原発回帰」」(週刊金曜日 1411号、2023年02月10日) ↑]
(2023年02月20日[月])
グリーン??…トランスフォーメーション。GXの「G」は原発の「G」…核「寄生」委であり原子力「推進」委員会。
『●鈴木耕さん《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で
否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば…》』
『●シレ~ッと批判しているが、そんな《ずさん》な東電を〝育てた〟のは
国や自公であり、更田豊志氏委員長ら原子力「寄生」委員会でしょ?』
『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の最終
最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!』
東京新聞の【<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial)によると、《信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決。原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い。政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する》。
『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?』
またしても《閣議決定》し、規制しない核「寄生」委員会が追認する格好。どこが《独立した規制機関》か? 初代・2代目委員長も酷かったが、さらに輪をかけて酷くなる一方。(東京新聞社説)《“強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう》。
《原状回復》するどころか《原発回帰》し、《原発復権》。3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
『●核発電所停止期間を控除 ――― この地震大国ニッポンで、「原則
40年、最長60年」さえも無視して、実質的に60年以上運転したいと…』
『●核発電復権? 核発電所停止期間を控除? 「狂ったゴジラ」「老朽原発」
「寿命核発電所」を再稼働したい? 福島の「原状回復」はいつ?』
『●《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は…大惨事の教訓を根底から
覆し…福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》』
長周新聞《老朽原発の運転延長や次世代原発の建設は、福島原発事故がもたらした大惨事の教訓を根底から覆し、またウクライナ戦争における原発がミサイル攻撃の標的になるという教訓も考慮せず、福島事故を上回る大惨事を招きかねない無謀な政策転換だ》。
日刊ゲンダイの記事【重要な国会審議もスルー つくづく日本を腐らせているのは大メディア】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/318900)によると、《3.11の教訓をどう考えているのか。なぜ、大新聞テレビは、目の前で起きている異常事態を国民に伝えないのか。とうとう「老朽原発」の稼働期間の大幅延長が決定されそうな雲行きだ。現在、原発の稼働期間は「原則40年、最長60年」というルールになっている。60年超の原発は世界に…》
例外中の例外のはずが「原則40年」を無視し、運転停止期間を控除することで「最長60年」を蔑ろに。狂っています、ニッポン。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/231426?rct=editorial】
<社説>原発60年超容認 規制委の独立性を疑う
2023年2月16日 08時16分
信頼がまた揺らぐ。原子力規制委員会=写真=が原発の六十年超運転を容認する新たな規制制度を決めた。反対意見を押し切る異例の多数決。原発復権を急ぐ政府と歩調を合わせる規制委は、もはや独立した規制機関とは言い難い。
政府は「原則四十年、最長六十年」という運転期間の上限を維持しつつ、規制委による審査などで停止した期間を除外することで、六十年超への延命に道を開く方針だ。それを認めるGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を十日、閣議決定した。関連の法案を今国会に提出する。
新たな規制制度では、運転開始から三十年を超えた原発について、最大十年ごとに安全性を審査した上で、六十年を超えても運転継続を認めることになる。審査の手法や手順は今後決めるが、六十年超の原発は世界にも例がない。
新制度はGX基本方針の閣議決定直前、八日の規制委定例会に諮られた。しかし、地震や津波に関する審査を担う石渡明委員が「安全側への改変ではない」と強く反対し、結論は保留に。十三日の臨時会でも、石渡委員は「科学的、技術的な新知見に基づくものではない」と老朽原発運転の危険性を訴え、姿勢を変えなかったため多数決での決定となった。
“強行採決”の後、性急さを問われた山中伸介委員長は「法案のデッドライン(締め切り)があるので仕方がない」と釈明した。地震担当の委員の警告を十分に検討するいとまもないとは、熟議より、政府の都合を優先させたと認めているようなものであろう。
福島第一原発事故以前の原子力規制は、原発を推進する経済産業省が所管していた。原子力規制委は事故の反省の上に立ち、「規制と推進の分離」を図って設立された、その名の通り「規制」のための独立機関であるはずだ。
その規制委が経産省主導の推進策に寄り添い、事故の教訓を踏まえて定めた原発の運転寿命を覆すというのは3・11以前への逆戻りだ。十二回目のその日が間もなくやって来る。規制委には、いま一度こう問いたい。フクシマを「なかったことにする」のか、と。
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// (2023年02月19日[日])
ニッポンでは「賃金上げ、生活と公共サービスを守れ!」という声は、キシダメ首相には届かない。一体誰の《声》を《聞く力》なのか? <ぎろんの森>《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞かず、国会での議論も経ない独断が目に余るようになりました。「静かなる独裁」…》。行き着くところまで行ってしまった感なニッポン。もうとっくにルビコンを渡り、後戻りできないところまで。
『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?』
『●《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞かず、
国会での議論も経ない独断が目に余るように…。「静かなる独裁」》』
長周新聞の記事【イギリス 教員や公務員等50万人がスト 医療、鉄道、救急、郵便、消防の動きに呼応 「賃金上げ、生活と公共サービスを守れ!」】(https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/25791)によると、《光熱費や食料価格高騰など深刻なインフレに襲われ、医療機関や交通機関などで大規模ストライキが続いているイギリスで1日、過去10年で最大となる50万人規模のストライキが実施された。イギリス国内では、経済の低迷、コロナ禍、ウクライナ戦争、ロシア制裁の副作用などの複合的な要素が加わるなかで物価高騰と貧困化が急拡大し、貧困層(所得中央値の60%未満)は1600万人をこえるといわれる。それでも新自由主義的な緊縮政策を継続するスナク政府への激しい抗議とともに、あらゆる業種で同時多発的にストライキがおこなわれており、今回のストでは教職員や公務員労組なども加わった。労組の枠をこえ、広範な国民世論が下から突き動かしており、多国籍資本の代理人となって迷走する政府を追い詰めるゼネストへと発展しつつある》、《政府の強硬策にゼネストで対抗》、《反スト法案に怒り爆発 全国的にスト拡大》、《子どもの3人に1人が貧困 教員一斉ストの背景》。
『●『もうひとつの日本は可能だ』読了』
「グローバリゼーション (「市場化」・「民営化」) のオルタナティブ
として、FECの地域内自給自足権 (圏) の確立こそ重要であることが
提唱…。FECとは、Foods (食糧)・Energy (エネルギー)・
Care (人間関係=医療や教育等)」」
『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を』
『●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が
国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》』
『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」』
『●岸本聡子さん、杉並区《初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型
の区政だ》…《地方自治から政治を変えるビジョンとは何か》?』
野党第一党がこの有様で、労組の中でも連合がアノ有り様……。地域での政が希望の光か…。
長周新聞のコラム【なぜ日本はおとなしいのか?/コラム 狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/25793)によると、《気付いてみたら、ストライキのたたかい方について継承されていないほど、その歴史は断絶されているともいえる。欧米で同じ時代を生きる労働者が行動に立ち上がっており、新自由主義に対抗してまともな世の中にすべく、連帯と団結を武器に「失うものは鉄鎖のみ」で挑んでいるのに対して、どうしても「日本人はいつまで辛抱するんだろうか…」という気がしてしまう》。
『●《連合が労働者にとって何の役にも立たない為政者の腰巾着…労働
運動が鳴りを潜め、新自由主義政策のもとで資本のやりたい放題が横行》』
『●「苦渋の判断だ」としてアベ様の「国葬みたいな追悼儀式」に「労働者
代表として出席」する人と、「何の苦渋も感じることなく欠席」する人』
『●アノ「苦渋の判断」とやらは一体何だったの? 「苦渋の判断」で参列
しておきながら、《国賊》の国葬モドキを《強く批判》する芳野連合会長』
『●タカ派政権とお維が《協力し、憲法改正と戦争準備、また原発再稼働や
新増設などが進む》…そういう想像力も無く、お維と組む〝論憲〟民主党』
『●《消費税…税率10%を許容し、なんなら自民党や財界が画策している増税
に加担するとでもいうのであろうか。立憲民主党としては終わりの…》』
『●自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、
政権交代しかない…《議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制》』
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【https://www.chosyu-journal.jp/column/25793】
なぜ日本はおとなしいのか?
コラム 狙撃兵 2023年2月13日
欧米では物価高やそのもとでの生活破壊に抗して労働者によるストライキの嵐が吹き荒れている。医療従事者によるスト、年金改革に対抗するスト、鉄道労働者たちによるスト等々、数十万人規模の一斉ストが各分野で熱を帯び、労働者たちの連帯と団結によって、直接行動で資本家や為政者を突き上げている。コロナ禍やウクライナ戦争を契機にしたインフレなどが生活を襲い、やむにやまれぬ状況が行動に駆り立てているのだろう。
しかし、様子を伝えるべく配信されているどの写真も、暗く重苦しいものはなく、人々が生き生きとした表情であることに気付かされる。より良い社会にしていくために、社会の主人公である99%の側が連帯と団結によって横につながり、自分一人のためではなくみんなのために、横暴な搾取と貧困を是とする側に一発入れに行く――だからなのだろう。究極の闘争形態はゼネラルストライキ(通称ゼネスト、産業別の枠を越えた労働者による全国的規模の一斉ストライキ)であり、この社会を動かしている労働者の力をいかんなく思い知らせ、支配の側に要求を呑ませていくための一級の武器なのだろう。一定の譲歩とて、たたかいによってしか勝ち取ることなどできず、何もしなければ図に乗った相手からはやられっ放しになるだけなのである。
日本国内を見てみると、そうした欧米での大衆的行動機運の盛り上がりはメディアに取り上げられることもなく、情報がまるで伝えられないばかりか鎖国のようにシャットアウトされている。影響を与えてはならず、触れさせてはならない情報なのだろう。そうして賃金は上がらず物価だけがジワジワと高騰している最中に、防衛増税はじめとした好き放題だけはまかり通り、政治といえば支配の枠の中で飼い慣らされた与野党が相も変わらず茶番をくり広げ、ガス抜きにもならない。誰もが困っているのに思いを束ねる者がおらず、労働組合の連合といえば労働者を守るどころか資本や権力にすり寄っている有り様である。
いつからこんなにおとなしくなったのか――。歴史を遡ってみると、60年安保闘争など全国的規模の政治闘争やストライキが果敢に闘われていた時期もあった。しかし、高度経済成長を経て「資本主義も悪くないんじゃないか?」みたいな空気が覆うなかで労働運動も弱まり、労使協調になびいて牙を抜かれ、いまでは足腰が立たないまでになってしまった。社会党は村山富市が首相になり、政府与党のポストについたが最後、いっきに瓦解して国政政党としての存続すら危ぶまれる少数勢力へと転落して今日に至る。連合傘下の労働組合とて資本とたたかうところなど皆無となり、いまどきの春闘なんてものは猫パンチ程度のじゃれ合いでしかない。そうして労組加入率も極端に低い中で、労働者たちは個々バラバラな状態に置かれ、資本や権力の横暴にたいして対抗する術を持っていないのが現実である。
気付いてみたら、ストライキのたたかい方について継承されていないほど、その歴史は断絶されているともいえる。欧米で同じ時代を生きる労働者が行動に立ち上がっており、新自由主義に対抗してまともな世の中にすべく、連帯と団結を武器に「失うものは鉄鎖のみ」で挑んでいるのに対して、どうしても「日本人はいつまで辛抱するんだろうか…」という気がしてしまう。
武蔵坊五郎
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[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]
(2023年02月18日[土])
政界地獄耳《西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ》。
日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/同性婚差別、岸田坊ちゃんの“観光ツアー”…岸田政権の言い訳の程度がとにかく低すぎる】(https://nikkan-gendai.com/articles/view/life/318464)によると、《岸田首相のまわりが音を立てて崩れ始めている。マスク着用義務の緩和開始を5月8日に決めた理由が「サミットでマスクしてたら各国首脳に恥ずかしい」と誰かが言ったそうだ。医学的根拠は何もない。なんでも欧米並みにしなきゃ恥ずかしいって、江戸幕府や鹿鳴館時代の発想ではないか。そのくせ「同性婚を認めてないのはG7の中で日本だけ」という事実だけはちっとも恥ずかしくないらしい》。
《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧なLGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)。
『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのは
アベ様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…』
『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選に
おいて、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》』
「日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「協定書」は旧統一教会側の
保険になる】」
《「旧統一教会側、自民議員に『政策協定』 選挙支援見返りに
署名求める」は昨年の衆院選挙での話だが、安倍・菅政権の終えんで
思うように付き合えなくなるのではないかという不安を抱え、
自民党との関係を“政策協定”という形で担保しようとした
教会側の考えが透けるが》
「リテラ…【自民党と統一教会の新たなズブズブ関係が発覚!
「政策協定」疑惑では大物幹部の名前、防衛副大臣は
教団関係者に違法な便宜】」
《関連団体が署名を求めたのは「推薦確認書」というもので、
選挙で支援をおこなう見返りとして「憲法改正、安全保障体制の
強化」や「家庭教育支援法および青少年健全育成基本法の制定」
「LGBT問題、同性婚合法化の慎重な扱い」「『日韓トンネル』
の実現を推進」などといった政策を取り組むことを求める内容。
教団関係者は〈全国各地で数十人規模に署名を求めたと
証言している〉という》
『●ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること
自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)』
『●軍事費倍増や増税について「多くの国民の理解を得た」? 繰り返される
ド「アホウ節」…いつまでヅボヅボ党・下駄の雪党の独裁が続くの?』
『●メディアの役割放棄…ド「アホウ節」を“麻生節”などと《政治家の嘘や
デマをそのまま垂れ流すのではなく、たしなめるのがメディアの役割》』
『●〈こちら特報部〉《であれば、今はLGBT法整備に政策転換を。荒井氏
の発言が内閣の考えでなく、「多様性」があることを証明できる》』
『●適菜収さん《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》
…ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」』
『●カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの…。
馘首で幕引き? 《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)』
『●《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧な
LGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)』
カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの。《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)。一体どんなホシュ政党なのかね、《保守政党としての責任》(政界地獄耳)。《首相自身や政府・自民党が差別解消に後ろ向き》ということの現れ。《極めて差別指向に寛容》なキシダメ氏ら。《首相は国会で同性婚の法制化について「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」と答弁しており、答弁内容に荒井氏の差別意識が反映されたと疑われても仕方がない》。ヅボヅボ党は「理解増進法案」でさえ反対って、そもそも差別禁止法が必要だというのに…。
琉球新報のコラム【<金口木舌>国が変わる時】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1661316.html)によると、《▼襟を正し、同性婚の法制化やLGBT理解増進法の制定に向けてかじを切るかと思ったが、当人には別次元の話らしい。「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」との1日の答弁は撤回しなかった》。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
《団体は「国家社会主義日本労働者党」。HPでは
「外国勢力から祖国民族を守護」「日本民族の優秀性を確認し
血の純血を保持」などと訴えている。撮影には高市氏のほか、
稲田朋美政調会長と西田昌司参院議員が応じていた》
『●選挙前「選挙戦を通して国民に説明を」、
選挙時「国会で丁寧な説明を」、選挙後「丁寧な説明をしてきた」』
《会計検査院が値引きの根拠の不十分さなどを指摘した検査結果を
ようやく出した。
トロいよな。べつに穴を掘ってあの土地を調べまくったってわけじゃない
のに、なんでこんなに時間かかったんだ? 選挙が終わるの待ってたから?
結構そこは重要な部分だと思うが話がややこしくなるから置いといて、ねえ、
これってもっと大ニュースになっていいことだよね? あたしは忘れません。
安倍首相も、麻生財務大臣も、佐川前理財局長も、ついでに国会で質問した
西田昌司参議院議員も、「(土地の価格は)適正だ」っていい張ってた。
安倍首相にいたっては、国会で野党に追及され、
「会計検査院が調べることだ」といい逃れしてた。》
『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》』
《■憲法審査会でも自民党の山田宏がウクライナを使って改憲主張、
西田昌司は教育勅語復活を主張》
支離滅裂…ヅボヅボ党にはマトモな議員がいない。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「差別禁止は逆差別」という理屈】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302140000039.html)によると、《同日、自民党政調会長代理・西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ。「差別を許すべきではない」。それによって社会の分断も起こらない。こんなことも決められない政党が保守派のとりでかのように言うことに強い違和感を持つ》。
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1661316.html】
<金口木舌>国が変わる時
2023年2月11日 05:00
金口木舌 LGBT理解推進法 岸田文雄首相
LGBTなど性的少数者や同性婚を巡り、差別発言をした秘書官を更迭した岸田文雄首相。8日の衆院予算委員会で、釈明に追われながら「私もニューヨークで小学校時代、マイノリティーとして過ごした」と告白してみせた
▼襟を正し、同性婚の法制化やLGBT理解増進法の制定に向けてかじを切るかと思ったが、当人には別次元の話らしい。「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」との1日の答弁は撤回しなかった
▼「国民一人一人の家族観と密接に関わり、全ての国民に幅広く関わる問題だという認識」があるからだという。ならば、さまざまな家族観が尊重されてよい
▼保守派がこだわる「伝統的」な家族、同性婚、選択的夫婦別姓、子どもを産むか産まないか。いずれも自由に選べて、法的にも認められるべきだ
▼岸田首相は「社会が変わる」というが、社会は常に変化している。国、岸田首相が追いつけず、溝が広がり続けているのが現実だ。差別発言もその一端か。今こそ国が変わらなければ、溝はさらに深く広がりかねない。
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302140000039.html】
コラム
政界地獄耳
2023年2月14日7時28分
「差別禁止は逆差別」という理屈
★16年に施行された「障害者差別解消法」の第1条で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする」や19年施行の「アイヌ施策推進法」の第4条「何人も、アイヌの人々に対して、アイヌであることを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」など当事者への差別禁止を盛り込んだ法律はすでにある。
★ところが超党派で進めてきた「LGBTなど性的少数者への理解増進法案」を自民党保守派が難色を示して頓挫して2年。当時反対派は「『差別を受けた』という訴訟が増えかねない」「男なのに女だと思って温泉に入ることが起こる」などと主張していた。知恵を出さずにつぶしたいのがわかる。7日、自民党総務会長・遠藤利明は会見で「(LGBTなどの)理解を増進することについての反対っていうのは、全くないと思っています」とまとめる方向で進み始めたように見せかけている。
★実際は「理解推進」でまとめて自民党以外が強く推す「差別は許されない」を文言に入れ込むことにはなお反対したい模様だ。同日、自民党政調会長代理・西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ。「差別を許すべきではない」。それによって社会の分断も起こらない。こんなことも決められない政党が保守派のとりでかのように言うことに強い違和感を持つ。(K)※敬称略
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[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]
(2023年02月08日[水])
ヅボヅボな自民党にはマトモな《人権感覚》を持つ者などほとんど居ない、と断言できる。(リテラ)《「推薦確認書」というもので、選挙で支援をおこなう見返りとして「憲法改正、安全保障体制の強化」や「家庭教育支援法および青少年健全育成基本法の制定」「LGBT問題、同性婚合法化の慎重な扱い」…》…だもの。官邸内部、特に、内閣総理大臣秘書官らは、普段から総じて「そのように」思っていたし、《人権感覚》など持っていなかったということ。キシダメ氏が、メモも見ずに、ペラペラと答弁したのは、官邸内部の普段の「雰囲気」がそうさせた訳。
同様なことは、石原慎太郎元東京「ト」知事や、お維にも言える。
『●《「どのような人権感覚を持っているのか」を問いただされるべきは、
むしろ》お維の《創設者》《いちコメンテーター》《いち民間人》』
『●《「人権意識」が徹底して欠如し、差別を差別とも思わず…沖縄の
市民を「侮辱」…》お維への批判を、条例を根拠に封じる狙いはないの?』
『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ!
〝ハート〟無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏』
《杉田氏は、27日の衆院総務委員会では性的少数者が「生産性がない」
とする過去の寄稿に謝罪せず、支援団体や当事者から批判の声が
上がっている》
『●『野中広務 差別と権力』読了(2/3)』
「「永田町ほど差別意識の強い世界」… はなく、「総裁選の最中に
ある有力代議士は…「…総理になれるような種類の人間じゃないんだ」
(…) と言ったそう。さらに、最近、ネット上で話題になっていた部分。
当時、「総裁選に立候補した元経企庁長官」 (であり現総理) の
「麻生太郎は…「あんな……を日本の総理にはできないわなあ」と言い放った」
(…) そうである。2003年9月、野中は、最後の自民党総務会に臨み、
当時の小泉総裁や麻生政調会長を前に発言を求めた。「…私の最後の発言と
肝に銘じて申し上げます…政調会長。あなたは『野中のような…を総理には
できないわなあ』とおっしゃった。君のような人間がわが党の政策をやり、
これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできよう
はずがないんだ。私は絶対に許さん!」、野中の激しい言葉に総務会の空気は
凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった」
『●ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること
自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)』
『●メディアの役割放棄…ド「アホウ節」を“麻生節”などと《政治家の嘘や
デマをそのまま垂れ流すのではなく、たしなめるのがメディアの役割》』
『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選に
おいて、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》』
《関連団体が署名を求めたのは「推薦確認書」というもので、
選挙で支援をおこなう見返りとして「憲法改正、安全保障体制の強化」
や「家庭教育支援法および青少年健全育成基本法の制定」
「LGBT問題、同性婚合法化の慎重な扱い」
「『日韓トンネル』の実現を推進」などといった政策を取り組むことを
求める内容。教団関係者は〈全国各地で数十人規模に署名を求めた
と証言している〉という》
山田祐一郎・中沢佳子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/更迭された荒井秘書官が関わった「スピーチ」から見えたこと やっぱり口先だけ? 岸田首相の多様性重視】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/229696?rct=tokuhou)によると、《性的少数者への差別発言で岸田文雄首相から更迭された荒井勝喜秘書官は、首相のスピーチ作成も担っていた。過去の演説にどの程度関与したのかは明らかにされていないが、文面を見る限り、この問題に対する熱量の低さは隠しようがない。官邸官僚が動かす政権中枢の人権感覚は、どうなっているのか。(山田祐一郎、中沢佳子)》
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《■憲法と相容れないゼノフォビアやヘイトの発想》
《「…必要なのは立法ではなく、そうした認識を変えることです。
多様な価値観が認められ、多文化社会となっているときに、
ホモソーシャルでゼノフォビア的な発想は克服されなければ
なりません。今国会では、LGBT法も同じですが、議員の方々の
そうした意識が、非常に浮き彫りになったのではないか
と感じています」と述べました》
『●桜井昌司さん《冤罪被害の実態を世の中に広く訴える活動…冤罪をなくす
ための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいもの》』
《■「第37回 東京弁護士会人権賞」受賞者は以下の方々に決定しました》
《■一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている
当事者等に対する法整備のための全国連合会(LGBT法連合会) 様》
《LGBT法連合会の創立は2015年であり、性的指向および性自認に
関わる当事者・支援者・専門家の団体97団体から成る日本最大の
全国連合会として、困難を抱えている当事者等に対する法整備を
目的とした事業を実施してきました》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/229696?rct=tokuhou】
こちら特報部
更迭された荒井秘書官が関わった「スピーチ」から見えたこと やっぱり口先だけ? 岸田首相の多様性重視
2023年2月7日 12時00分
(岸田首相(左)と一緒に首相官邸に入る
荒井勝喜秘書官=2022年12月、首相官邸で)
性的少数者への差別発言で岸田文雄首相から更迭された荒井勝喜秘書官は、首相のスピーチ作成も担っていた。過去の演説にどの程度関与したのかは明らかにされていないが、文面を見る限り、この問題に対する熱量の低さは隠しようがない。官邸官僚が動かす政権中枢の人権感覚は、どうなっているのか。(山田祐一郎、中沢佳子)
◆過去5回の演説を振り返ると
岸田首相がこれまで国会で行った所信表明演説と施政方針演説は計5回。荒井氏が「スピーチライター」として関与したのは、どの演説のどの部分か。首相官邸に問い合わせた。
担当者は「首相の演説は秘書官室全体で相談しながら作成しているので、どの部分を誰が、というのはない」と回答。首相の意見をいつどれくらいの時間で聞くのかも尋ねたが、「演説によって違う」として、明らかにしなかった。
ということで、「こちら特報部」で主な演説を読み返してみた。まずは自民党総裁選を勝ち抜いて就任した直後の2021年10月の所信表明演説。首相は冒頭付近で「私は、多様性が尊重される社会を目指します」と宣言した。
「若者も、高齢者も、障害のある方も、ない方も、男性も、女性も、全ての人が生きがいを感じられる社会です」。総選挙で勝利した後の同年12月の所信表明演説でも、同じ表現を使っている。
だが、性的少数者に言及する言葉は出てこない。
前衆院議員で、同性愛者と公表している尾辻かな子氏は「就任当初は『多様性』を前面に押し出していたが、中身の政策が伴っていない」と指摘する。
性的少数者を「生産性がない」などと表現して更迭された杉田水脈総務政務官らの問題を指摘。「閣僚の人選からも見て取れるように、政府が考える多様性の中に性的少数者は含まれないのだろう」と批判する。
◆22年以降、減り続ける多様性
22年以降の演説で、多様性の扱いは目立たなくなる。同年1月の施政方針演説では「新しい資本主義の基盤となるのは、老若男女、障害のある方も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会」と述べたが、新型コロナ対応などに続く後段だった。
ウクライナ危機発生後の同年10月の所信表明演説は、経済や外交に多くが割かれ、多様性はさらに減少した。
今年1月の施政方針演説でもほぼ同じ表現で多様性に触れた。ただ、その後の説明は「意欲のある全ての方が、置かれている環境にかかわらず、十全に力を発揮できる社会。そうした包摂的な経済社会を創る」。そのために賃上げや就労環境の整備に注力する対象とされたのは「『女性』、『若者』、『地方』」で、性的少数者は挙げられなかった。
この演説では、5月の広島サミットに向けた取り組みとして「人権」の2文字が書き込まれたが、具体的な説明はない。岸田政権での「多様性」は経済を動かす労働力を確保するためで、マイノリティーの差別解消や権利保障の優先順位は低いのだろうか。
実際、岸田首相はこれまでも国会で、同性婚制度の導入について「わが国の家族のあり方の根幹に関わる問題で、極めて慎重な検討を要する」などと繰り返してきた。
◆性的マイノリティは、被爆者は…
(原稿をめくりながら施政方針演説する岸田首相
=1月23日、国会で)
「広島出身として多様性を掲げる岸田首相になって変わるかと期待したが、やっぱりかという思い。同じ日本国民で家族なのに見ないふりをしたいのか」。同性婚を認めない現行制度は違憲として国に賠償を求める訴訟の原告で、同性パートナーと子育てする小野春さん(仮名)は話す。
荒井氏の発言にショックを受けたという。「政府はずっと『社会の理解を待たなければ』と繰り返してきた。その間に亡くなった仲間もいる。1秒を争うほど困っているのに、制度を使わない人の理解を理由にいつまで待たせるのか」と声を震わせる。
国会以外の演説はどうか。
昨年8月、首相は米ニューヨークの国連本部で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議で演説。折り鶴を手にし、広島で被爆し病床で折り鶴を作り続けて亡くなった佐々木禎子さんに言及した。「禎子さんが折り続けた折り鶴は、世界中で平和と、核兵器のない世界を祈る象徴」と熱弁を振るい、話題をさらった。
ところが数日後、広島と長崎の原爆の日に行われた式典でのあいさつは、構成や内容がほぼ同じ。違いは、広島で「被爆地広島出身の首相」や広島サミットへの意気込みが加わり、長崎で「長崎を最後の被爆地とし続けなければ」と盛り込んだぐらいだ。
「美しい言葉を並べるけれど、実態が伴っていない」。被爆体験者訴訟の原告岩永千代子さん(87)がため息をつく。国の指定する被爆地域外にいたため「被爆者」と認められていない長崎の被爆体験者の救済を巡り、厚生労働省は1月、否定的な見解を示した。広島では、被爆者認定の範囲を広げた新基準が運用されたが、長崎は対象外のままだ。
◆片手間では書けない演説原稿
(首相官邸)
こうした首相の演説はどのように作られるのか。
「施政方針演説など国会での公式な演説は、合議体である内閣全体の姿勢を示す。起案や調整を含め、伝統的に内閣総務官室の業務だ。首相の側近である秘書官がライターというのは、ある種のレトリックではないか」。内閣官房内閣副参事官時代、橋本龍太郎氏などの首相演説を手がけ、鳩山由紀夫内閣で官房副長官として政府の情報発信を担った慶応大の松井孝治教授(統治機構論)が語る。
松井氏によると、原爆の日の記念式典など儀礼的場面のあいさつは主務官庁が担当することが多いものの、国会での公式演説を書く「スピーチライター」は通常は内閣副参事官で、経済産業省からの出向者が代々務める。文案を作り、首相や正副官房長官などを交えた「読会」でも協議。各省庁と調整を重ね、表現を確認し、推敲 (すいこう) した上で数回の閣議にかける。完成まで少なくとも3週間はかかる。
「調整役は政治任用職ではない立場で各省庁の言い分も聞き、全体のバランスを整える必要がある。秘書官は首相の意向を伝えるメインプレーヤーの1人だが、閣議案件の国会演説は首相でも中身を好き放題にできるわけではない」(松井氏)。出身官庁の利害を代弁しがちと見られる秘書官に調整役は難しく、多忙な業務の片手間でできるものでもないとみる。
◆守旧派への配慮?官僚の劣化?
だが、荒井氏は同性婚に対する首相の答弁に意を合わせるように「社会のありようが変わる」と語った。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「荒井氏の考えなのか、忖度 (そんたく) したのかは分からないが、首相の言葉自体、同性婚に肯定的とは言えない」と、首相の意向がにじんでいると指摘。その背景を「首相は軽々と方向転換する傾向がある。とりわけ、安倍晋三元首相を支持してきた守旧派には配慮しており、今回はその表れでは」と語る。
京都精華大の白井聡准教授(政治学)は荒井氏の発言に「公人と言える秘書官が言ってはならない発言。劣化した官僚の地金が露呈した」とあきれる。その上で、首相の態度にも疑念を抱く。
「リベラルな価値観を貫く姿勢がないのは信念がないから。安倍政権が長年続いた末、自民党内部も支持者も右に右に寄って行き、それに首相も合わせてきた。多様性などは所詮口先。党内や岩盤支持者の価値観を見れば、本音がどこにあるかは明らかだ」
◆デスクメモ
首相は国会演説で「遠きに行くには、必ず邇 (ちか) きよりす」とも述べていた。物事を進めるには順番が大切で、経済を立て直してから財政健全化に取り組むと。であれば、今はLGBT法整備に政策転換を。荒井氏の発言が内閣の考えでなく、「多様性」があることを証明できる。(本)
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