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●「軍事費倍増せざるを得ない理由」…アベ様の置き土産・巨大な負の遺産、「対外有償軍事援助FMS」(兵器ローン、後年度負担)の巨大なツケ

2024年02月28日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2024年02月11日[日])
「軍事費倍増せざるを得ない理由」…アベ様の置き土産・巨大な負の遺産、兵器ローンの巨大なツケ…《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない対外有償軍事援助FMS」は現代の不平等条約》。《岸田政権が防衛費をGDP比の2%、5年間で43兆円に倍増することを決めた。財源確保に向けた防衛増税の背景には、安倍政権時代に米国製兵器の爆買いがあるという。その流れは岸田政権に引き継がれ、兵器ローンが重くのしかかる》(dot.)。軍事国家へ大暴走、《国民の予算を米軍産複合体に湯水のごとく注ぎ続け、世界の他の国々からは相手にされないような欠陥品ばかりを米国から大量に買い込んでいる》(長周新聞)。

   『●台湾での《「戦う覚悟」発言》…《あまりにもアホすぎる》ド「アホウ
      節」はキシダメ首相と《打ち合わせた“政府の代弁”》だったとは…
   『●目取真俊さん《無駄な時間と予算を費やしても…事件や事故が起きよう
     とも、政治家も官僚もだれも責任を取りはしない。本当に腐りきった国》
   『●あのような事故があっても、ニッポン政府が飛行停止を求めても、
     《空飛ぶ棺桶》《ウイドーメーカー》はニッポンの空を飛んでいた…

 最近ようやく、アベ様の置き土産「兵器ローン」(後年度負担)に注目が。遅いよ、全く。
 長周新聞の記事【ゴミ兵器を高値で押し付けられ… オスプレイは世界中で墜落 防衛費増額で米軍需産業のカモにされる日本】(https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/28483)/《欠陥機とわかっているものをなぜ買うのか》《オスプレイ搭乗員の生命も脅かす》《ステルス戦闘機F35 複数の欠陥墜落相次ぐ》《FMS契約急拡大 「脅威」を招く者は誰か》。

 (長周新聞)《武器買わされ戦場にされる選択 岸田政府の防衛費43兆円と大増税 米軍需産業のカモにされる日本》《米国政府との「不平等条約」である兵器購入契約・FMS(有償軍事援助)直近6年間だけで2・6兆円に達し、「兵器ローン」(後年度負担)の支払額は約6兆円に迫る大赤字状態だ。…国民から集めた税金を米国の軍需産業に際限なく垂れ流す売国的な本性をあらわにしている》。増税してまで軍事費倍増…現実は、「盾」に徹することを止め、「鉾」となることで、《米国の覇権を維持…。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン、哀れ過ぎはしまいか? ホシュを自称する皆さん、それでいいの? ニッポンに「主権」は本当に在るのかね? 未来に投資することなく、増税して軍事費倍増。どこぞの隣国の「先軍政治」そのもので、軍事国家ニッポンを目指してどうする? 食糧やエネルギー自給率から考えて、輸入がストップすればお終い。核発電所の原子炉あるいは使用済み核燃料プールが《標的》とされたら、3.11東京電力核発電所人災の比ではない…。
 さらに、(長周新聞)《実際にFMSで調達したF35戦闘機の価格変動は日本政府を侮蔑しきった米国側の対応を象徴的にあらわしている。…1機が78億円だった。つまり米国政府を通してロッキード・マーチンが日本にF35を売るとき、1機当り164億円ものマージンをつかみどりしていく構図である》。ドキュメンタリー映画『シャドー・ディール ビジネスの闇』そのもの。

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https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/28483

ゴミ兵器を高値で押し付けられ… オスプレイは世界中で墜落 防衛費増額で米軍需産業のカモにされる日本
平和運動 2023年12月18日

     (2019年12月に沖縄県名護市沿岸に墜落した
      米軍CV22オスプレイ

 鹿児島県の屋久島沖で11月29日、米空軍輸送機CV22オスプレイが墜落事故を起こした。米軍の発表によると、搭乗していた隊員8人全員が死亡または死亡状態で、11日には不明となっていた2人のうち1人の遺体が収容された。この事故から1週間以上が経過した7日に、ようやく米国家安全保障会議が全世界でオスプレイの飛行一時停止を発表。さらに8日には米国防総省がオスプレイの新規調達をやめ、2026年で生産ラインを閉鎖することも明らかになった。これまで数々の墜落事故を起こしてきた「未亡人製造器」の終わりが近づいているかに見えるが、一方で米軍は2050年代まで同機運用する方針だ。また、このオスプレイを世界で唯一米国から買い込んでいるのが日本だ。米軍需産業から欠陥品を超高額で押しつけられ、米側の言い値で国民のための予算が吸い上げられ続ける屈辱的な契約のもと、軍拡に拍車がかかっている。今以上に日本国内に欠陥機を増やし、隣国との軍事緊張をも高める岸田政府や米軍こそが国民の生命を脅かす存在となっている。


欠陥機とわかっているものをなぜ買うのか

 米空軍特殊作戦司令部は、墜落した機体は鹿児島県屋久島沖で訓練の最中だったと明らかにした。米空軍横田基地に配備されていた機体で、同機は横田基地を出た後に米海兵隊岩国基地を経由して屋久島沖に向かっていた。墜落の直前、屋久島空港管理事務所に「緊急着陸したい」と連絡があったが、その数分後に墜落。周辺で漁をしていた漁船などもおり、目撃者の情報によるとオスプレイが火を噴き蛇行しながら落下し大破したという。その後、地元の漁業者なども加わり行方不明者の捜索や部品の回収作業が続けられたが、米軍は搭乗員8人全員の死亡を認定し、遺族にもそのことを伝えている。搭乗員はみな20~30代の若い兵士ばかりだった。

 この日の夕方、宮澤防衛副大臣が臨時会見をおこなった。宮澤大臣は事故について墜落ではなく不時着水だと説明した。「なぜ墜落ではなく不時着水なのか?」と問われると、部下らしき職員からのささやきを聞きながら「最後の最後までパイロットが頑張っていたから不時着水だ」と意味不明な返答をした。

 結局、翌11月30日に会見をおこなった松野官房長官が「米軍からその後、クラッシュ(墜落)と説明があった」という理由で「墜落」といい換えた。明らかな墜落事故でさえも、米軍が墜落と公表するまでは日本政府は不時着水としかいえず米軍の顔色をうかがいながらうろたえる情けない対応だった。

 また日本政府は30日、エマニュエル駐日米国大使に、オスプレイは安全が確認されてから飛行するよう要請した。だがこの要請について同日、米国防総省のシン副報道官は「(飛行停止に関する日本側の)発言は承知しているが、正式な要請が国防総省にあったとは把握していない」とのべた。そして、米軍のオスプレイは日本での運用を続けており、飛行停止等の措置については「進行中の事故調査の結果、追加措置が必要になれば対応する」と語るにとどめていた。

 1日の会見でこのことについて問われた松野官房長官は「日本政府の要請について、米国防総省などにも共有されていることを確認している」とのべた。だが共有はされても、米側は正式な要請としては受けとっていない。日本政府の要請はただのパフォーマンスにすぎず、結局事故から1週間以上が経過した7日に米国防総省が飛行停止を発表するまで、沖縄や山口県の岩国基地周辺でもオスプレイの飛行は続いた

 こうした米側の横柄な態度日本政府の及び腰対応は海外でも報道された。オーストラリアの公共放送『ABC』は、米国防総省が「正式な要請はない」とのべ、日本でオスプレイの飛行を続けていることをとりあげ、日米地位協定の矛盾にも言及。「日米地位協定にもとづき、米国が別途決定しない限り、日本当局は米軍財産を押収または調査する権利が与えられていない。その結果、日本が事故の原因を独自に調査することは事実上不可能だろう。この合意は、沖縄や他の場所でアメリカの軍人が関与する刑事事件で日本の捜査をしばしば困難にした」と指摘した。

 沖縄県がおこなった調査では、他国の地位協定ではドイツ、イタリア、イギリスで事故の捜査は自国が主体的におこなっている。だが日本の場合、日米地位協定の合意議事録では日本は基地の外であっても米軍の財産について捜索、差し押さえ、検証などをおこなう権利を行使しないことが明記されている。

 7日には、米国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官が、全世界でオスプレイを一時飛行停止し、「オスプレイが安全に飛行できると確認されるまで飛行再開しない」と明言。事故を起こした機体だけでなく、すべてのオスプレイに通じる問題があったかを確認するためだとし、飛行再開の時期については明らかにしていない。

 今回の米軍による飛行停止措置は珍しいことではない。昨年8月17日に起きた米カリフォルニアでのオスプレイ墜落事故直後も米空軍が全機飛行停止としたが、その約2週間後の九月二日には飛行再開を決定。同じく飛行停止していた陸上自衛隊も米空軍にならい飛行を再開させている。

 また、今回の屋久島沖でのオスプレイ墜落事故発生直後の11日、今度は韓国群山の米軍基地を離陸したF16戦闘機が、黄海で墜落事故を起こした。パイロットは緊急脱出しており無事だが、無人の戦闘機がそのまま海上に墜ちるという危険な事故となった。


オスプレイ搭乗員の生命も脅かす

 オスプレイはこれまでに何度も墜落事故を起こし、米空軍や海兵隊の多くの兵士が犠牲になってきた。

 米国でオスプレイの開発が始まったのは1983年で、米海軍が垂直離着陸輸送機の開発計画に着手した。だが、この開発段階から墜落事故があいつぎ、その後2007年の実戦配備から現在に至るまでにアフガニスタンやモロッコ、ハワイ、沖縄、オーストラリア、ノルウェー、米カリフォルニアなどで墜落事故や重大事故を起こしており、計約60人の米軍人が命を落としている図①】。そのため、米国内でも「未亡人製造機」の名で呼ばれており、かねてから重大な欠陥が指摘されてきた。

 その問題は、昨年6月の米カリフォルニア州でのオスプレイ墜落事故(5人死亡)の後、米海兵隊がおこなった調査によって世界的にも明らかになった。米海兵隊は今年7月にその調査の結果を提出し、そのなかで「エンジンとプロペラを繋いで動力を伝えるクラッチに深刻な不具合が見つかった」と報告している。報告書によると、墜落事故はクラッチが一時的に離れ、再び結合するさいに発生する衝撃「ハード・クラッチ・エンゲージメントHCE)」が原因とされている。この現象により、両翼の推進力のバランスが崩れて制御不能となると推定されている。

 こうした欠陥を米軍自身が把握しているにも関わらず、現在もオスプレイは米軍の主力輸送機として運用されており、2050年代までの運用が予定されている。オスプレイは回転翼(プロペラ)の向きを変更でき、上に向けた状態ではヘリコプターのように垂直離着陸ができ、ホバリングが可能。回転翼を前方に向けると、高速でかつ長距離を飛行できるとされる。「ヘリコプターと飛行機のいいとこ取り」のような位置づけだが、墜落の危険と隣り合わせの状態で兵員や物資の輸送機として運用され続けている。

 だが、このオスプレイについて米国防総省は今後、米航空大手ボーイング社からの新規調達をやめ、2026年で生産ラインを閉鎖することが8日までに明らかになった。生産終了の理由について表向きは「調達数を満たしたため」とされているが、実際には米国外からの調達数が伸びていないことが大きく影響していると見られている。

 米国防総省は当初、米国外から400~600機の受注を見込んでいた。しかし、各国が次々に導入を見送り、最終的に日本が17機購入を決めただけ他国はいっさい購入に至らず、1機当りの単価は約9000万㌦130億円)となっていた。部品や諸経費を含めると200億円にもなるといわれている。

 また、オスプレイ生産ライン閉鎖の報道があった直後の10日、製造元であるボーイングが、機体に使う複合材の製造過程で、必要な基準を満たさない不正があったと司法省が訴え、同社が810万㌦(約11億7400万円)を支払う内容で9月に和解していたことが発覚した。資材の強度に関する検査を実施せず、記録を改ざんしたことが明らかになっており、不正は内部告発によって発覚した。この不正の影響は、オスプレイ80機以上に及ぶと指摘されている。

 この問題はボーイング社の「和解金」で済んだことにされているが、実際に機体に乗せられる若い兵士たちからするとたまったものではない。現在配備が進められている陸上自衛隊の隊員たちがたとえ集団ストライキを起こして搭乗拒否したとしても、世界中の誰も文句などいわない関係といえる。オスプレイについては「被災地支援」や「物資輸送」に役立つような宣伝がされてきたが、ただでさえ墜落事故をくり返す欠陥機に強度の記録改ざんまで加われば、もはや「国防」や「国民の安全」どころの話ではない。

 日本国内には現在、米軍横田基地(東京)に空軍使用のCV22オスプレイが6機、普天間基地(沖縄)に海兵隊のMV22オスプレイが24機配備されている。さらに陸上自衛隊が17機の導入を予定しており、そのうち一四機がすでに木更津駐屯地(千葉)に暫定配備されている。

 さらに米軍は、横田や普天間以外でもオスプレイを運用している。厚木基地(神奈川)や岩国基地(山口)、佐世保基地(長崎)は給油や整備などにも対応する中継拠点となっており、それらの基地周辺でも日常的に飛行している。また、陸上自衛隊も今後佐賀空港に17機を配備する方針を示している。墜落の危険と隣り合わせで搭乗させられる米兵や自衛隊員もさることながら、頭上を飛ばれる地域住民にとってもミサイルと比べものにならないほどのもっとも身近な脅威」となる。


ステルス戦闘機F35 複数の欠陥墜落相次ぐ

     (日本が米国から買わされた主な装備品

 米軍機で「欠陥品」と呼ばれているのはオスプレイだけではない。日本が米国から大量購入を確約している最新鋭ステルス戦闘機F35重大な欠陥が指摘されてきた。2016年の米国防総省の報告書では、精密技術試験の結果、同戦闘機に多数の欠陥が見つかった。そのうちの一つがパイロットが脱出するための射出座席装置の欠陥で、パイロットの体重が62㌔未満だと座席が後ろ向きに回転し、パイロットの首を後ろにのけぞらせて死に至らしめる可能性もあるという。他にも、海兵隊向けのF35は、「複数の欠陥と限られた戦闘能力」という問題が発覚し、空軍向けでも「複数の欠陥」があった。

 F35はこれまでもソフトウェアのバグや技術的な欠陥、予算の超過など、指摘されてきた欠陥部分は多岐にわたる。2019年には空自三沢基地(青森)所属のF35Aが青森沖で墜落している。 

 今年9月には、米南部サウスカロライナ州でF35Bからパイロットが緊急脱出した後、墜落する事故も起きている。

 このF35を日本政府は、航空自衛隊に147機(A型105機、B型42機配備する計画を示しており、運用期間30年を想定した経費は7兆円をこえる。

 こうした米国製高額兵器を大量購入するために、岸田政府は今よりもさらに膨大な国家予算を投じる構えを見せている。そのために、2023年度から2027年度までの5年間の防衛費を総額43兆円とし、新たに必要となる増額分17兆円に関しては、国民への増税や建設国債などでまかなう方針を示している。内訳を見てみると、5年間で「増税により1・2兆円捻出」まで盛り込まれている(開始時期決まらず2026年以降へ)。

 さらに、2012~2037年の25年間で約7・5兆円確保すると告知していた「復興財源」からも、防衛財源に充てることが可能となるよう目的を変更するとの方針まで示している。その他、「歳出改革」で約3兆円確保、「決算余剰金」で3・5兆円確保、「防衛力強化資金」の創設により4・6兆円確保等々、あらゆる所から防衛財源をかき集めようとしている。

 そうして集めた財源を、世界中のどの国も購入していないオスプレイの購入に充てたり、欠陥が指摘されるF35を147機も買い込むためにつぎ込もうとしている。

 米軍需産業から「用済みの欠陥品を押しつけられている日本政府だが、その負担は米国製兵器購入に適用される不平等な契約「FMS」(対外有償軍事援助によって際限なく膨れあがる仕組みになっている。

 FMSは、アメリカが「軍事援助している」という立場から同盟国に武器を買わせるシステムだ。FMSについて米国の武器輸出管理法は契約価格も納期もすべて米側の都合で決める、②代金は前払い、③米政府は自国の都合で一方的に契約解除できる、と規定している。実際に、FMSで調達したF35の価格変動を見てみると、2012年の契約当初は1機あたりの価格が九六億円だったが、13年には開発費等の増額を理由に140億円になり、その後も米側は値上げを続け、2020年に米国務省が105機追加分の売却を承認したときの1機あたりの価格は242億円にまで跳ね上がっている

 2019年に米国防総省がロッキード・マーチン社と合意したF35戦闘機478機の調達価格は、1機当り78億円。しかしロッキード・マーチン社が米国政府を介して日本に売りつけることで1機あたり164億円ものマージンを手にすることができるという構図だ。こうしたカラクリの下、オスプレイも同様に当初よりも大幅に増額しており、さらに20年分の維持整備費まで吸い上げられることとなる。まさに米軍需産業のカモ」として戦闘機や武器を大量購入させられているのが岸田政府だ。


FMS契約急拡大 「脅威」を招く者は誰か

 自民党政府はこの間みずから「米軍需産業のATM」となる屈辱的FMS契約を急拡大させてきた。第二次安倍政府登場前の2011年は431億円だったが、2013年には1179億円、2017年度予算では3596億円へと増額。2019年度予算では7013億円、そして2023年度予算で岸田政府は過去最高の1兆4768億円まで増額した。

 一方で、岸田政府の内閣支持率はここ数週間で急激に落ち込み、過去最低を更新し続けている。NHKが11日に発表した支持率は23%で、他のメディアでは20%を切りそうな勢いで落ち込み続けている。

 こうしたなか、自民党の税制調査会は11日、2027年までに約1兆円を税収で確保するとしていた防衛増税計画について、開始時期の決定を来年に見送る方針で一致した。さらなる支持率低下を恐れ下手な動きができない岸田政府だが、一方で宮沢税調会長は2026年から2027年までの2年間で1兆円の防衛費を増税により確保せざるを得ないとの認識を示した。この短期間での防衛大増税を強行しようものなら、国民から今以上の反発は必至だ。

 11月28日の参議院予算委員会で、れいわ新選組の山本太郎議員から「総理になって形にした政策のなかで、一番手応えがあったものは何か」と聞かれた岸田首相は、真っ先に防衛力の抜本的強化をあげた。たしかに国会で岸田政府は、「防衛装備品生産基盤強化法」を可決させている。防衛装備品の海外輸出などを促進するとともに、事業継続が困難となった際に製造ラインの国有化を可能にすることなどが柱で、そこに国が財政支援するというものだ。軍需産業を国有化し、裾野を広げるために防衛予算を投じていく方向へと舵を切っている

 「台湾有事」や「島しょ防衛」などといって岸田政府は巨額の防衛予算で軍拡を進めようとしている。国民の予算を米軍産複合体に湯水のごとく注ぎ続け、世界の他の国々からは相手にされないような欠陥品ばかりを米国から大量に買い込んでいる。さらに今後多くの機体を買い込み、その欠陥機が国民の頭上を飛び回ることは「脅威以外の何物でもない。そうして軍備増強を進めていくことは同時に、近隣諸国との軍事的緊張を高める最大の要因となる。屋久島沖の墜落事故で国民の「オスプレイは帰れ」の声はさらに拡大しており、米軍の存在こそが日本国民の生活の安全や安心を脅かす実態を見せつけている。
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コメント
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●極悪・キシダメ政権と壺々な自公お維コミ…《粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態》

2023年06月29日 00時00分15秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(20230614[])
アベ様越えのキシダメ独裁政権…あまりの酷さに言葉を失う。ヅボヅボ壺壺な #自民党に投票するからこうなる。最悪・最低・悪夢なアベ様政権およびガースーオジサン政権…キシダメ独裁政権をどのように言い表せばいいのか? 極悪なキシダメ独裁政権? 
 自慢の《聞く力》は? ニッポンでは「賃金上げ、生活と公共サービスを守れ!」という市民の声、軍事費倍増なんてとんでもないという市民の声は、キシダメ首相には届かない。一体誰の《声》を《聞く力》なのか? <ぎろんの森>《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞かず、国会での議論も経ない独断が目に余るようになりました。「静かなる独裁」…》。行き着くところまで行ってしまった感なニッポン。もうとっくにルビコンを渡り、後戻りできないところまで。内閣支持率が4割を超えるなんて、理解に苦しむ。

 《いずれの法案も日本社会のさらなる衰退と混乱を決定づける悪法であり、翼賛化した国会の茶番とスピン報道の陰に隠されたこれらの内容》…野党第一党がアノ体たらくで、マスコミも政権監視機能を失い、暢気な市民も自公お維コミを直接あるいは間接的に支持する始末。
 長周新聞の記事【粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態を暴露】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26757)によると、《体張って抗う勢力の台頭が必須》、《今国会の会期末(6月21日)まで1カ月を切るなかで、岸田政府は成立を急ぐ重要法案を「すし詰め」にして次々に衆議院を通過させ、参院での審議に入っている。これらの法案は、「防衛強化」という名の戦争国家づくり原発回帰のエネルギー政策、さらなる負担増を強いる社会保障削減など、国民生活の基盤を規定し、将来を左右する重要な内容を含んでいるが、統一地方選の真っただ中にあった4月上旬に審議入りさせ、まともな審議もないままG7広島サミットや著名人や公邸スキャンダル騒動の陰に隠れるようにして粛々と衆院で可決された。まるで野党など存在しないかのような予定調和で悪法が通過していく国会の現状に、れいわ新選組が懲罰覚悟の不規則発言で「売国棄民予算」「与党も野党も茶番!」と表現し、その異常さを世間に訴えた。夏か秋の解散総選挙もとり沙汰されるなか、岸田政府がうち出した法案の中身を改めて整理してみたい》。

   『●(狙撃兵)《スキャンダルによる目くらましには要注意である》…「バカ
      息子」トップ1の岸田翔太郎氏問題の陰でデタラメな法案が次々と…
   『●《入管ではいまだに被収容者を人間とも思わない体質が温存されている
     ことを示す問題》…斎藤健法相は隠蔽して「常勤医を確保した」アピール
   『●差別禁止法どころか…《それでなくても酷かった与党案よりも法案内容が
        さらに後退。…“理解増進法案”ではなく“差別増進法案”》(リテラ)

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26757

粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態を暴露
政治経済 2023年6月3日

     (防衛財源確保法案を起立採決で可決した
      衆院本会議(5月23日))


 今国会の会期末(6月21日)まで1カ月を切るなかで、岸田政府は成立を急ぐ重要法案を「すし詰め」にして次々に衆議院を通過させ、参院での審議に入っている。これらの法案は、「防衛強化」という名の戦争国家づくり原発回帰のエネルギー政策、さらなる負担増を強いる社会保障削減など、国民生活の基盤を規定し、将来を左右する重要な内容を含んでいるが、統一地方選の真っただ中にあった4月上旬に審議入りさせ、まともな審議もないままG7広島サミットや著名人や公邸スキャンダル騒動の陰に隠れるようにして粛々と衆院で可決された。まるで野党など存在しないかのような予定調和で悪法が通過していく国会の現状に、れいわ新選組が懲罰覚悟の不規則発言で「売国棄民予算」「与党も野党も茶番!」と表現し、その異常さを世間に訴えた。夏か秋の解散総選挙もとり沙汰されるなか、岸田政府がうち出した法案の中身を改めて整理してみたい。


体張って抗う勢力の台頭が必須

 まず岸田政府が今国会で真っ先に通過させたのは、単年度では初の6兆円超えとなる防衛予算を盛り込んだ2023年度予算だ。

 内訳では、米国から攻撃兵器を大量に買い込むため、過去最大規模となる6兆8219億円(前年度比1兆4214億円増)を計上し、補正予算と一体化したパッケージ予算では、初の7兆円超えとなる7・27兆円(前年度比1・1兆円増)にまで膨張させた。昨年末に閣議決定した安保3文書に「反撃能力敵基地攻撃能力)の保有」を明記したことを受け、さっそくトマホークや無人攻撃機の調達に乗り出している。

 2023年度防衛予算は、「防衛力抜本的“元年”予算」と明記し、中国、北朝鮮、ロシアの危険性を特記。「相手の能力と新しい戦い方に着目して、5年後の2027年度までに……我が国が主たる責任をもって対処し、同盟国等の支援を受けつつ、これを阻止排除できるように防衛力を強化する」と強調している。重点分野として「スタンド・オフ防衛能力」「統合防空ミサイル防衛能力」の増強をあげ、攻撃型ミサイルの大量配備に乗り出す方針を明示した。米国の要求に応え、台湾有事などを想定した対中国の軍拡路線を鮮明にしている。

 具体的には、弾薬費として8283億円、「敵基地攻撃」の主力兵器となるスタンド・オフ・ミサイル関連では、米国製巡航ミサイルトマホーク400発の一括購入費に2113億円を計上。さらに陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」の射程を百数十㌔から1000㌔以上へ延伸する「改良型」を開発・量産する費用として1277億円をあて、島嶼(とうしょ)防衛用として開発中の高速滑空弾関連では、研究費(158億円)、量産費(347億円)、射程距離を延ばす「改良型」の開発費(2003億円)に計2508億円をつぎこんでいる。

 防衛予算はこれだけにとどまらず、「弾薬整備費」(前年比=3・3倍)、「装備品の維持整備費」(2倍)、「自衛隊施設整備費」(3・3倍)、「国土強靱化関係予算(飛行場や港湾等のインフラ整備費」(2・5倍)、「ミサイルや軍事ドローン研究費」(3・1倍)、「自衛隊の生活・勤務環境費(備品、日用品、被服、宿舎等)」(2・5倍)、「自衛隊施設の空調費」(6・8倍)と軍事関連予算は軒並み大幅増額となった。

 米タイム誌が「数十年の平和主義を捨て、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる」と岸田首相を紹介したが、まさにアメリカの下請としての戦時国家へ舵を切ることに躊躇のない予算措置となっている。

     (岸田政府が今国会で成立を狙う主な法案


復興財源まで軍事費へ 防衛財源確保法

 岸田政府は単年度予算だけでなく、2023年度から5年間で防衛費を総額43兆円(前期比約1・6倍)に増やす方針で、これにより防衛予算はGDP比2%にまで引き上げられ、日本は世界第3位の軍事大国となる。

 防衛財源確保法案はその具体化であり、国有財産売却など税金外収入をせっせとため込む「防衛力強化資金」をつくるのが中心的な内容だ。同時に、東日本大震災の復興財源や国立病院機構の積立金まで軍事費に流用する増税まで俎(そ)上に載せている。

     (岸田文雄首相)

 岸田首相は昨年12月、防衛費増額について「今を生きる国民がみずからの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と主張し、2023年度から2027年度まで5年間の防衛費を総額43兆円程度(従来水準から約17兆円増)と表明した。

 その4分の1を増税や建設国債で捻出し、残りの4分の3は歳出改革(約3兆円強)、決算剰余金(約3兆5000億円)、税外収入(約5兆円)で捻出する方針を閣議決定しており、このうち「税外収入の確保」のみを先行して具体化したのが財源確保法案だ。

 それは「防衛力強化税外収入」として、「外国為替資金特別会計と財政投融資特別会計からの繰入金=約3兆7000億円」「大手町プレイス(東京・大手町の国有ビル)売却益=約4000億円」「新型コロナウイルス関連予算の返納金=約746億円」など、国有財産売却や本来民生用に使われるべき予算の流用によって合計4兆5919億円もの軍事費を捻出する内容となっている。

 「繰入金」は、為替介入に備える剰余金を前倒しで繰り入れる「前借り」であり、次世代にツケを回す行為でしかない。「大手町プレイス」の売却益も、国民の財産を売って得た収益であり、その使途は国会の承認が不可欠だが、それらを省略してすべて「防衛力強化資金」へ放り込む仕組みづくりとなっている。

 加えて、新型コロナウイルス関連予算の返納金は、国立病院機構の積立金(422億円)と社会保険病院等を運営する地域医療機能推進機構の積立金(324億円)であり、本来は医師や看護師の増員や病院施設の拡充に使われるべき予算である。残額は「年金特別会計」に戻し、別の用途には流用できない資金であった。それを「防衛力強化資金」へ流用することを可能にすれば、否応なく福祉予算をも実質的な「軍事予算」とみなす力が加わることになる。

 岸田政府はすでに「増税」「建設国債」「歳出削減」で防衛財源を確保する方針も明らかにしている。「増税」を巡っては、5年間で約1・2兆円捻出する方針で、その内訳は法人税=約8000億円、所得税=約2000億円、たばこ税=約2000億円となっている。

 所得税増税は、「被災地の復興なくして日本の復興なし」といって東日本大震災の復興財源として全国民から徴収している「復興特別所得税」の一部を防衛財源に回すというもので、驚愕の措置となっている。

 たばこ税増税は、加熱式たばこの税額を5年かけて段階的に引き上げ、1本当たりの税額を3円引き上げる。

 さらに「建設国債」(歴代政府は戦前に戦時国債を発行して軍事費を拡大した反省から、建設国債を防衛費にあてることは封印してきた)では、5年間で約1・6兆円規模の確保を想定している。社会保障や少子化対策では、常に「次世代へのツケになる」として問題視される国債発行だが、防衛費に限っては大量発行にも躊躇がない

 国民生活にかかわる予算を徹底的に削る「歳出改革」で、約3兆円確保する方針も示している。成立後は「改定」の連続で新たな内容を追加し、めぼしい予算をみな軍事費に注ぎこむための法案である。


軍需企業の国有化と武器輸出拡大 防衛産業強化法

 いくら膨大な公金を軍需産業に垂れ流したところで、軍需産業は、国民生活に不可欠な消費財を生産するわけでも、企業活動に必要な生産財を生産するわけでもない。戦争がない平時においては生産性もなく、経済循環ももたらさず、浪費するだけのお荷物となる

 そのため「防衛産業強化法案」では、「国防産業維持のため」と称して軍需産業の経営を国が公費で支え、「殺傷力のある兵器」も含めた武器輸出も全面支援する内容となっている。平和産業を圧迫し、日本経済そのものを「軍事立国=死の商人」とする自民党政治の大方針が表れている。

 ここで示した具体的な支援策は、「生産基盤の強化」「武器輸出支援」「金融支援」「製造施設国有化」の4種類だ。

 「生産基盤の強化」は、「自衛隊の任務に不可欠な装備品をつくる企業」と認定されれば、生産工程の効率化やサイバー攻撃対策、撤退企業の事業を継承するときの設備投資にかかる経費を国が負担する制度だ。すでに当初予算に363億円を計上している。

 「武器輸出支援」は、武器輸出の支援を目的にした基金をつくり、海外向けに装備品の仕様や性能を変更する企業に助成金を出す制度だ。これも2023年度当初予算に400億円を計上している。与党は「買い手が自衛隊だけでは販路が少ない」「海外市場への進出を促すべき」と主張し、「防衛装備移転三原則」の運用指針改定論議にも着手。これまで輸出を禁じてきた「殺傷力のある兵器」の輸出解禁を目指している。

 「金融支援」は、政府系金融の日本政策金融公庫による融資で軍需産業を優遇するものだ。

 「国有化」は、「経営難で事業を続けられない」状態となった軍需企業から国が土地も製造施設も公費で買いとり、別の企業に運営を委託し、固定資産税や設備維持費の負担を軽減し、兵器生産を全面的に支援する法律だ。農家や中小企業、社会保障、被災地の復興支援等では「競争原理」「自助努力」「税の公平性」「私有財産の補償はしない」といって淘汰を放置する一方、軍需産業に限っては支援対象の基準も曖昧なまま国費での大盤振る舞いを担保するものとなっている。

 さらに同法のもう一つの特徴は、武器製造企業従業員への監視強化だ。

 現在、国の「秘密」の漏洩で民間人が刑事罰の対象になるのは、特定秘密保護法に基づく「特定秘密」(10年以下の懲役等)と米国から提供された「特別防衛秘密」(10年以下の懲役等)に限っている。そのため防衛省から装備品開発・製造を請け負った企業が外部に関連情報を漏らしても、契約解除や違約金の支払いといった民事上のペナルティーのみで、だれが情報をどのように漏らしたかを特定し刑事罰を科すことはできなかった。

 だが防衛産業強化法案では、防衛省と企業が契約を結ぶさい、同省が提供する情報を「装備品等秘密」として指定し、従業員が漏らした場合は刑事罰(1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)を科すことを盛りこんでいる。

 さらに同法第二十七条では、「契約事業者は、装備品等契約に従い、当該契約事業者の従業者(代表者、代理人、使用人その他の従業者)のうちから、装備品等秘密を取り扱う業務を行わせる従業者を定め、当該従業者の氏名、役職その他の防衛大臣が定める事項を防衛大臣に報告しなければならない」「契約事業者は……装備品等秘密の取扱いの業務を行わせるものとした従業者以外の者に装備品等秘密を取り扱わせてはならない」とも規定している。これは兵器製造にかかわる企業内部で少しでも不穏な動きがあれば、すぐに関与個人を特定して逮捕・投獄したり、「契約解除」で下請企業ごと潰すことを可能にするものだ。

 防衛産業強化法案は、民主党野田政権以来の「武器輸出三原則」の骨抜きの結末でもあり、野党第一党である立憲民主党が法案賛成に回ったことは国会の大政翼賛化を深く印象づけた


原発推進に巨費を投入 GX推進法

 有事を想定したこれらの防衛関連法案とともに、エネルギー分野では、岸田政府が2月に閣議決定した「GX基本方針」の具体化として、「GX(グリーントランスフォーメーション)推進法案」と「GX脱炭素電源法案」を打ち出した。両法案とも、経団連や連合など既得権益団体の代表者で構成された「GX実行会議」の議論をもとに作成されており、既得権益団体の声にのみ「聞く耳」を持つ岸田政権の姿勢が明白にあらわれている。

 GX基本方針では、気候変動問題やウクライナ戦争による燃料危機への対応として、2050年までにカーボンニュートラル(脱炭素)を実現するという政府目標に向けて、「産業革命以来の化石エネルギー中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換する」と大仰に謳っているが、その中心的な中身は、福島原発事故で崩壊したはずの原発依存への回帰原子力ムラの復活である。

 GX推進法では、「脱炭素の実現のため」と称して、政府が20兆円の「GX経済移行債」(発行形態不明の環境債)を発行することを可能とし、民間の「GX推進機構」による金融支援や債務保証などにより、今後10年間で150兆円超の投資を生み出すとしている。その巨額の資金の投資先は、経産省に白紙委任するというものだ。

 GX基本方針には、原発の着実な再稼働やそのための住民理解の醸成に国が前面に立つこと、「次世代革新炉」の開発・開発建設、人材育成、事業環境整備、すでに破綻した核燃料サイクルの促進などが含まれており、すでに斜陽化した原子力産業を国が支援し続けることを正当化するものだ。原発新増設については、ほとんどが実験的な実証炉だが、2040年代に向けて唯一商用炉とする「革新軽水炉」の運転開始を目指している。

 投資をおこなう「GX推進機構」は経済産業省の認可法人であり、そこに流れ込んでくる資金の出所やその使途については、国会(国民)によるコントロールや監視、検証ができないもので、原子力ムラの再来である。

 返済財源には、化石燃料の輸入業者などに負担を求める炭素賦課金と、二酸化炭素の排出枠を電力会社に買い取らせる「排出量取引」で賄うとしているが、いずれも電気代に上乗せして消費者に転嫁する。再エネが「FIT賦課金」という形で電気料金に明記されているのに対して、原発維持費は発電原価に含まれるため消費者には見えない形で徴収される。


原発の60年稼動を許容 GX脱炭素電源法

 「GX脱炭素電源法」は、原子力基本法原子炉等規制法電気事業法、再処理法、再エネ特措法の改定案五つを束ねたものだ。安全保障上、それぞれ慎重な審議が必要なものを強引に束ねて法制化を目指している。

 原子力基本法の改定では、原発を最大限活用するための理解促進や事業環境整備を「国の責務」とすると堂々と謳い、2011年の福島原発事故以来、国是となってきたはずの「原発依存からの脱却」を覆し、原発推進に大転換を図る内容となっている。

 首都直下地震や南海トラフ地震の発生を想定する一方、国策によって福島をはじめ広範囲に長期の避難と健康被害、財産放棄を強いた事故の反省をも葬り、活性期に入った地震列島にさらなる原発を林立させるという常軌を逸した法改正だ。

 従来の原子炉等規制法には、老朽原発の安全確保のために「原発の稼働期間は原則40年まで」「稼働30年を超えた原発は10年ごとに審査をおこなう」の二つのルールがもうけられていた。

 今回の改正案では「稼働40年ルール」を原子炉等規制法から削除し、経済産業省が所管する「電気事業法」に移す。これにより原子力を規制する立場にある原子力規制委員会ではなく、原子力を推進する経産省が原発の稼働期間に関する決定権をもつことになる

 福島事故後、それまでの原子力規制庁(経産省)から分離して発足した原子力規制委員会も御用機関と化し、世界的にも例のない60年超の稼働延長を認める政府の指針を追認した経緯がある。それを是正するのではなく、独立した規制・監視制度そのものをとっ払い推進する側(経産省)が認可権を握るという「無規制システム」への回帰となる。

 さらに安全審査や不具合などで停止した期間を、稼働期間の計算から除外できるようにすることも盛り込んでおり、60年を超えた70年稼働をも認める法改正となる。

 「我が国の安全保障環境が厳しさを増している」「敵基地攻撃能力を」といって戦争を想定しながら、剥き出しの核弾頭ともいえる原発建設を推進することは、世界的な教訓となっている福島原発事故からも、ウクライナ戦争からも何一つ学ばぬ異次元の亡国棄民政策といえる。


健康保険証の廃止強行 改正マイナンバー法

 そして昨今、7000件以上の誤情報登録やシステム管理の脆弱性が露呈したマイナンバーの普及拡大を目指す改定マイナンバー法案である。

 遅々として進まなかったマイナンバーを拡大させるため、従来の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を持たない人が医療を受けられないように追い込むとともに、年金生活者を手始めに「公金口座との紐付け」を強制していく内容だ。さらにマイナカードとの個人情報紐付け範囲を法改定もなく省令のみで拡大可能にすることも盛り込んだ。

 改定マイナ法案の主な内容は次の3点だ。

 ①マイナカードと健康保険証の一体化――「紙の健康保険証」を廃止(2024年秋を想定)。マイナカードを持っていない人は期間限定で「資格確認書」(有効期限一年)を配る。マイナカード

 ②公金受取口座の登録促進――既存の給付受給者等(年金受給者を想定)に書留郵便等で一定事項を通知したうえで同意を得た場合や一定期間内に回答がない場合は、内閣総理大臣がその口座を公金受取口座(公金受取口座は給付のみに利用)として登録可能にする。

 ③マイナンバーの利用及び情報連携に係る規定の見直し――法律で認めた事務に「準ずる事務」もマイナンバー利用を可能にする。法律で認めた事務との情報連携を「主務省令」で拡大可能にする。

 これまで自民党政府は、全国民に12ケタの番号を付与し、マイナカードを取得したうえで健康保険証や公金受取口座と紐付けした人だけ2万円分のポイントを配る「マイナポイント事業」やマイナカード普及の遅い自治体の交付金をゼロにする“アメとムチ”で普及を進めてきた。

 だが、登録率が一向に上がらないため、健康保険証廃止という劇薬を投じ、その強引さに批判が噴出すると「期間限定で無償の資格確認書を提供」するとした。1年ごとに更新手続きが必要で、いずれ手数料をとることも検討している。

 「公金受取口座の登録促進」については、行政側の働きかけに一定期間返答がなければ、本人の同意なく口座を公金受取口座として勝手にマイナカードと紐付けるというものだ。いったん個人口座を紐付ければ、個人資産額や預貯金の動向を政府が把握することが可能になるからだ。

 これは年金給付者の口座登録で前例をつくり、いずれ生活保護、子ども手当、就学援助、母子手当などでもマイナンバーと公金受取口座との紐付けを拡大していく方向へ通じている。電子決済(キャッシュレス決済)による給与払いの解禁(今年4月から)、インボイス制度導入とも密接に絡んでいる。

 さらに問題なのは「マイナンバーの利用及び情報連携に係る規定の見直し」で、本来は法改定が必要だったマイナンバーと連携させる個人情報の範囲拡大を、国会審議もなく省令(各省大臣の命令)だけで決定できるように規定を緩和させることだ。

 マイナンバーなど個人情報の管理をめぐっては、海外でトラブルや犯罪があいつぐなか、欧州連合(EU)は2017年、すべての加盟国に個人情報保護を義務付ける「一般データ保護規制(GDPR)」を制定。同規則には個人データに基づく自動処理には明確な同意を必要とする「プロファイリング(住民サービスに係る選別や分類、判定。犯罪捜査の手法)されない権利」を規定。人種的・民族的出自、政治的意見、宗教・思想信条、労働組合加入、遺伝子や生体情報等の個人データ自動処理を厳重に禁じている

 だが日本政府は、個人データの自動処理や紐付けを禁じる体制もないまま強引にマイナンバーシステムを見切り発車し、すでに他人情報の紐付けなどのトラブルが頻発している。個人情報漏洩や悪用に加え、患者に対する薬の誤投与や犯罪にも直結する極めて危険な制度であることが露呈している。

 これまで黙っていたメディアが、衆院通過後一斉に「システム不備」「進め方が乱暴」と騒ぎ出し、国会でもあいつぐトラブルに対する野党の追及が始まっているが、すでに採決に応じた後であり、マイナンバーの活用範囲を定めた規制まで実質撤廃し、本人同意なく国家権力が個人情報を把握して自由に使えるようにする法整備が進行している。

 いずれの法案も日本社会のさらなる衰退と混乱を決定づける悪法であり、翼賛化した国会の茶番とスピン報道の陰に隠されたこれらの内容について国民的な論議と世論の喚起が求められている。
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コメント
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●自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、政権交代しかない…《議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制》

2023年01月21日 00時00分37秒 | Weblog

(2023年01月07日[土])
自公政権が続く限り、ヅボヅボ党の誰が首相になろうが地獄は続く。道は、政権交代しかない。金子勝さん《まさに、議会政治、財政民主主義が崩壊した戦時体制に酷似した状況だ。…日本の敗戦は近い》。(長周新聞)《そもそも際限なく国民の予算を米軍産複合体に垂れ流し、不必要な武器ばかり買い込んで配備し続けてきたことが、近隣諸国との軍事緊張を高めていく最大の要因である。このような血迷った権力者を即刻退陣させることが、日本やアジア諸国の平和や安全にとって真の日本国民の責任」といえる》。

 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/広島サミットを花道とし、岸田さんは降ろされる運命なんじゃない?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/316831)によると、《サミットを花道とし、岸田さんは降ろされる運命なんじゃない?「変わった」というより、最後まで「聞く力」で、ヌルヌルと自民党内のその案を承諾するつもりなんじゃない? サミットにかける熱意も『最後の俺の見せ場やで』みたいなもんで? それでええんか。》…ホントに、それでいいのですかね?

 一方、異次元の少子化対策だってさ。お金に色はついていないので、消費税増税し、間接的に軍事費倍増に回すわけね?
 日刊ゲンダイの木【岸田政権「児童手当の恒久財源化」本当の狙いは消費税引き上げ? ネットで憶測が広がる】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/316849)によると、《本当の狙いはさらなる消費税増税なのか。それとも「防衛費の増税隠し」なのか。》、《…ネット上で様々な憶測が出ている。《防衛費増税のために所得税や法人税の引き上げや、東日本大震災の復興特別税からの転用案が出ていたが、さらに少子化対策の増税をするわけ? 消費税を引き上げる口実か》《庶民から一体どれだけ税金を搾り取るのか。国会議員の歳費削減は? 月額100万円の「文書通信交通滞在費」(調査研究広報滞在費)の見直しはどうなったの?》《少子化対策と言っているが、実は防衛費増税の財源を探しているのだろう。おそらく狙いは消費税の引き上げ裏を返せば防衛費増税隠しということだ》》。
 どこまで姑息なのか? 軍事費倍増せず、未曽有の「異次元の少子化」問題に対して、その対策費等に充てればよいだけの話。一体どんな「政」をやっているのか?

   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                  「援助」、狂気な「思いやり」の一種?

 誰の声に耳を傾けたか、〝検討使〟のはずが、国葬モドキや軍事費倍増だけは異常に素早く決断。後者については、番犬様への気遣いか。《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない対外有償軍事援助FMS)」は現代の不平等条約》なのに、ホシュを自称する皆さんは平気なのね。(長周新聞)《武器買わされ戦場にされる選択 岸田政府の防衛費43兆円と大増税 米軍需産業のカモにされる日本》《米国政府との「不平等条約」である兵器購入契約・FMS(有償軍事援助)は直近6年間だけで2・6兆円に達し、「兵器ローン」(後年度負担)の支払額は約6兆円に迫る大赤字状態だ。…国民から集めた税金を米国の軍需産業に際限なく垂れ流す売国的な本性をあらわにしている》。増税してまで軍事費倍増…現実は、「盾」に徹することを止め、「鉾」となることで、《米国の覇権を維持…。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン、哀れ過ぎはしまいか? ホシュを自称する皆さん、それでいいの? ニッポンに「主権」は本当に在るのかね? 未来に投資することなく、増税して軍事費倍増。どこぞの隣国の「先軍政治」そのもので、軍事国家ニッポンを目指してどうする? 食糧やエネルギー自給率から考えて、輸入がストップすればお終い。核発電所の原子炉あるいは使用済み核燃料プールが《標的》とされたら、3.11東京電力核発電所人災の比ではない…。
 さらに、(長周新聞)《実際にFMSで調達したF35戦闘機の価格変動は日本政府を侮蔑しきった米国側の対応を象徴的にあらわしている。…1機が78億円だった。つまり米国政府を通してロッキード・マーチンが日本にF35を売るとき、1機当り164億円ものマージンをつかみどりしていく構図である》。ドキュメンタリー映画『シャドー・ディール ビジネスの闇』そのもの。

   『●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに
     政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》
    《「テロとの戦い」や「正義」を掲げて世界で繰り返される戦争が、
     権力者と軍事企業武器商人らとの武器取引から生まれている実態を
     描いたドキュメンタリー映画「シャドー・ディール ビジネスの闇」…》

 勝手に軍事費倍増を決めるな。マスコミはなぜ批判せず、財源へと視線をズラすのか?
 この記事を読むとアタマがクラクラする ――― 歴代自民党政府の無能さ、ニッポンの主権の無さ、番犬様からの侮蔑さ具合、ニッポンだけがカモにされて「たかられている」凄惨な現状に。長周新聞の記事【武器買わされ戦場にされる選択 岸田政府の防衛費43兆円と大増税 米軍需産業のカモにされる日本】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/25321)によると、《高齢者の介護や医療費、教育費など国民に不可欠な生活関連予算を無慈悲に削り続ける一方で、岸田政府が今までよりさらにばく大な国家予算を投じて米国製高額兵器を買い込もうとしている。米国政府との「不平等条約」である兵器購入契約・FMS(有償軍事援助)は直近6年間だけで2・6兆円に達し、「兵器ローン」(後年度負担)の支払額は約6兆円に迫る大赤字状態だ。それなのに2023年度防衛予算の概算要求は過去最多額(5・6兆円+事項要求)を計上し、来年以後5年間で43兆円もの軍事費をつぎ込むため、国民に大増税をかぶせる方針を決定した。岸田首相は、モリ・カケ、桜統一教会問題、コロナ対策、ウクライナ戦争にともなう物価高、あいつぐ閣僚の辞任等、何一つみずからの責任で解決したためしがない。だが防衛費をめぐっては「今を生きる国民が自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と豪語し、国民から集めた税金を米国の軍需産業に際限なく垂れ流す売国的な本性をあらわにしている》。

   ●琉球新報《納税者のあずかり知らない防衛力強化を前提に、金額や財源を
     論じることは…許されない…生産力向上に寄与しない防衛費の負担増…》
   『●増税して軍事費倍増…《安全保障というより、米国の覇権を維持…。
      まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン
   『●キシダメ (当時) 外相、辺野古破壊を《クリントン国務長官 (当時) に
     事実上約束》、そして、今、軍事費倍増と《1兆円強を増税で賄う方針》
   『●増税してまで軍事費倍増 ――― 金子勝さん《まさに、議会政治、財政
     民主主義が崩壊した戦時体制に酷似した状況だ。…日本の敗戦は近い》
   『●《下々のカネを、富める者と巨大資本にシフトさせたい本音があからさま》
        …《新しい資本主義》ならぬ、〝新しいトリクルダウン理論〟か?
   『●閣議決定って何? アベ様が編み出した、なんでも内閣の一存でやれる
     システム? 自公お維コミに言わせれば、国会や選挙は不要ということか?
   『●《標的》となり、《鉄砲玉》となる愚…《ことさら攻撃能力について
     興奮して議論している様について、バカではあるまいか?》(狙撃兵)

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/25321

武器買わされ戦場にされる選択 岸田政府の防衛費43兆円と大増税 米軍需産業のカモにされる日本
政治 経済 2022年12月22日

 高齢者の介護や医療費、教育費など国民に不可欠な生活関連予算を無慈悲に削り続ける一方で、岸田政府が今までよりさらにばく大な国家予算を投じて米国製高額兵器を買い込もうとしている。米国政府との「不平等条約」である兵器購入契約・FMS(有償軍事援助)は直近6年間だけで2・6兆円に達し、「兵器ローン」(後年度負担)の支払額は約6兆円に迫る大赤字状態だ。それなのに2023年度防衛予算の概算要求は過去最多額(5・6兆円+事項要求)を計上し、来年以後5年間で43兆円もの軍事費をつぎ込むため、国民に大増税をかぶせる方針を決定した。岸田首相は、モリ・カケ、桜統一教会問題、コロナ対策、ウクライナ戦争にともなう物価高、あいつぐ閣僚の辞任等、何一つみずからの責任で解決したためしがない。だが防衛費をめぐっては「今を生きる国民が自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と豪語し、国民から集めた税金を米国の軍需産業に際限なく垂れ流す売国的な本性をあらわにしている

 岸田政府は2023年度から2027年度まで5年間の防衛費を総額43兆円と勝手に決め新たに必要な増額分17兆円を国民への大増税や建設国債などで賄う方針をうち出した。このうち増税では5年間で約1・2兆円捻出する方向だ。その内訳は法人税=約8000億円、所得税=2000億円、たばこ税=2000億円となっている。

 所得税は東日本大震災の復興財源ですべての国民から徴収する「復興特別所得税」の仕組みを転用するという。現在の「復興特別所得税」は所得税の税額に2・1%上乗せし、2012~2037年の25年間で約7・5兆円の「復興財源」を確保すると告知していた。ところがこの期間を延長したうえで税率は1%に下げ、それを防衛財源にあてる目的税に変えるというものだ。

 たばこ税は加熱式たばこの税額を5年かけて段階的に引き上げ、1本当たりの税額を3円引き上げる方針。法人税は「9割の中小企業は増税対象外になる」と主張し、5%課税するとしている。

 「建設国債」では5年間で約1・6兆円規模の確保を想定している。これまで歴代政府は戦前に戦時国債を発行して軍事費を拡大した反省から、建設国債を防衛費にあてることはしていない。だが、岸田政府はこの「禁じ手」を用いて「防衛財源」を増やそうとしている。「建設国債」は道路など将来にわたって恩恵が及ぶときに認められる国債だが、これを自衛隊の弾薬庫など軍事施設整備にあてる内容だ。

 加えて国民生活にかかわる予算を徹底的に削る「歳出改革」で約3兆円確保し、歳入と歳出の差額である「決算剰余金」で3・5兆円捻出する方向だ。同時に税外収入などによる「防衛力強化資金」を創設し、約4・6兆円確保する方針もうち出している。「防衛力強化資金」は外国為替資金特別会計、財政投融資特別会計、コロナ対策の不用分、商業施設大手町プレイスの売却収入などをあてる。それは国民への大増税と徹底した予算削減、さらには予期しなかった余剰資金をすべて防衛財源に回すことで、総額43兆円もの軍事費を確保するという内容である。

 だがこうしてかき集めた43兆円の使い道がとんでもない内容だった。主だった用途をみると、敵の射程圏外から攻撃できるスタンド・オフ防衛能力」の分野に約5兆円、戦闘機や軍艦の維持整備に約9兆円、自衛隊施設の改修整備に約4兆円、弾薬や誘導弾の購入に約2兆円と物騒な項目が並ぶ。無人機(1兆円)、宇宙分野(1兆円)、サイバー分野(1兆円)にも巨額投資をおこなう方向だ。

 コロナ禍や物価高で経営状態が悪化した飲食店や小売店が行政窓口へ行き、切実に支援を求めても財政が厳しいので…」と追い返されるが、「財政が厳しいのは財源が足りないからではない。国民がきちんと収めた税金を政府が国民のために使わず、別のことに流用ばかりすることが最大の原因といえる。


トマホーク等も大量に 攻撃型無人機も

 日本側が発表する武器購入費の資料は極めて難解だ。一つの装備品購入の内容を数年間で分割したり、部品購入費と組み立て費を分けたり、装備品研究費を防衛費とは別の予算に組み込んだり、姑息な小細工が施してあり、全貌を把握するのは至難の業だ。

 その点ではアメリカ議会調査局の方がずっと明快といえる。同調査局の報告では2016年段階で日本への売却額として「総額2兆円の武器セールス」と明記し、そこでの契約装備は、空中戦を想定したF35ステルス戦闘機42機(ロッキード・マーチン)、離島侵攻に使用する垂直離着陸輸送機オスプレイ17機(ベル、ボーイング)、空母に搭載するE-2ホークアイ早期警戒機4機(ノースロップ・グラマン)、滞空型無人偵察機グローバルホーク3機(ノースロップ・グラマン)、戦闘機にもヘリにも空中給油可能なKC46Aペガサス3機(ボーイング)など【表参照】。総額2兆円ですべて米軍需産業の装備だった。

 これに加えて近年は「いずも型護衛艦」改修による国産空母の配備を進め、垂直離着陸が可能な空母艦載機F35B戦闘機も買い込み、国産空母による攻撃体制を完備。さらに12式地対空誘導弾高速滑空弾、極超音速誘導弾など攻撃を想定したミサイル配備も進めてきた。イージスアショア配備計画は中止したものの、すでに支払っていた関連費277億円はむしりとられ、来年度以後は「スタンド・オフ防衛能力」と称してトマホーク(米国製)等の長射程ミサイル、攻撃型無人機を大量に買い込む動きを見せている。


際限ない日本側の負担 不平等なFMS契約

 そして問題はこの米国製兵器購入に適用している不平等なFMS対外有償軍事援助)契約である。FMSはアメリカが「軍事援助をしている」という位置づけで、同盟国に武器を買わせるシステムだ。このFMSについて米国の武器輸出管理法は、①契約価格も納期もすべて米側の都合で決める、②代金は前払い、③米政府は自国の都合で一方的に契約解除できる、と規定している。

 実際にFMSで調達したF35戦闘機の価格変動は日本政府を侮蔑しきった米国側の対応を象徴的にあらわしている。2012年の契約当初は1機96億円だったのに、翌13年は開発費などの増加を理由に140億円に値上げし、14年には159億円に値上げした。その後もアメリカは値上げを続け、16年には181億円と提示した。そして2020年7月に米国務省が追加分105機(F35A=63機、F35B=42機)の売却を承認したときの1機の価格は242億円だった。

 ちなみに2019年10月に米国防総省がロッキード・マーチン社と合意した478機の調達価格は1機が78億円だった。つまり米国政府を通してロッキード・マーチンが日本にF35を売るとき、1機当り164億円ものマージンをつかみどりしていく構図である。

 しかもF35の整備は軍事機密であるため、部品は米国から調達し、技術指導者や技術者はみなアメリカから呼び寄せて整備する。その渡航費や滞在費をみな「技術支援費」として日本側が負担しなければならない。こうして試算されたF35戦闘機にかかる維持整備費は、1機当り約307億円30年間)に達する。それはF35戦闘機1機当り最終的に約471億円もかかることを意味する。加えてF35戦闘機は最先端のデータリンクシステムは搭載しているが、機体が重いため40年以上前に開発されたF16戦闘機に模擬戦で負けるようなレベルでとても「最新鋭の万能戦闘機」といえる装備ではない。

 それでも米国に「買え!」といわれれば147機も買い込む契約を交わし、「真面目」に2・4兆円規模のピンハネ料と4・5兆円に上る維持整備費の支払いに勤しんでいるのが岸田政府にほかならない

 オスプレイの17機購入も、防衛省は当初、5機で計611億円(1機当り122億円)としていたが、総経費はまったく違っていた。その後判明したのは機体購入費=1681億円と維持整備費=4394億円(20年間)が必ず必要で、最終的には合計6075億円になるというもので、結局1機当り357億円も払わされる羽目になった。しかもオスプレイは速度が速く航続距離が長いだけで、墜落事故は多く輸送能力も低い。そのため最初は米陸軍も海兵隊も採用しなかった。このような欠陥装備を「最新兵器」「国防に有効」と騙して日本に高く売りつけカモにしているのが米国である。

 FMSで日本が買い込んだ水陸両用車AAV7(BAEシステムズ)も米国では生産中止になった「骨董品」だった。ベトナム戦争時に開発され、大型で狙われやすく装甲はアルミで防御力も低いという評価だったが、そんな兵器を1両7億円で52両(364億円)も売りつけている

 このFMS契約は米軍のリサイクル兵器や欠陥装備を新品以上の価格で売りつけるだけではない。「前払い」だけさせて武器を実際に収めない「未納入」が常態化している。2007年から2016年までの10年間で、未納入額合計は2481億円にのぼる。2000億円をこす売買契約を交わしておいて、商品を納入しないのは詐欺行為であり処罰対象である。だが日本政府はそれを米国にはっきり指摘することもできず、「未納入・未精算の縮減に向けて取組を推進していくことで一致した」と令和4年版防衛白書に記載しただけである。

 そのうえこうした詐欺まがいのFMS契約を減らすどころか、急拡大してきたのが自民党政府だった。FMS調達額は、第二次安倍政府登場前の2011年は431億円だった。ところが2013年には1179億円計上し、2017年度予算では3596億円へ増額した。そして2019年度予算では7013億円計上した【図参照】。その額は直近の6年間だけでも2兆5764億円に達している。


増える「兵器ローン」 ツケは次世代に

 こうした高額兵器の支払いをするため防衛予算を前借りし、すでに6兆円規模の大借金体質に変えたのも自民党政府だった。そのなかで2018年11月には、防衛省が国内軍事関連企業62社に装備品代金の支払延期を求める事態になった。このとき防衛省は「追加発注をするかわりに、2~4年後に今年度の代金も含めて一括払いする」と説明し丸く収めようとしたが、資金繰りに困る企業側が猛反発して表面化することになった。この「支払延期」を招いた原因こそ、戦闘機やミサイルなど高額兵器を買い込む場合に適用する「兵器ローン」(後年度負担=複数年度に分けて装備代を払う)が増えすぎていたことだった

 国家財政に責任を持つ政府であれば、いくら米国が「武器を買え!」と迫っても、支払いができないほど巨額な兵器購入契約を結ぶという無謀なことはしない。しかし歴代首相は自分がいかに米国に対して忠実かを示すために、「台湾有事」や「北朝鮮のミサイル」を煽り立てて現行の防衛予算額では賄えない額の兵器売買契約を結び、ツケはすべて後継者に押し付ける「場当たり的な対応」を続けた。こうした「防衛費の前借り」を続けた結果、いくら返済額を増やしても追いつかない事態になっている。

 2012年以前の新規兵器ローン契約は年間1・7兆円規模だった。それが安倍政府になって以後2・5兆円規模に拡大している。そのため防衛予算で毎年過去最高を計上しても、毎年数千億円規模のローン未払いが蓄積する事態になっている。第二次安倍政府発足前の2012年段階は「兵器ローン」(新規ローンと既定ローンの合計)は3兆1583億円だった。それが2017年に4兆8726億円になり、2022年には5兆8642億円に達している【グラフ参照】。

 このような無謀で無計画な兵器購入計画を続けてきた歴代首相がなんの責任もとらないまま「国民の責任」といって国民や喫煙者や兵器製造と関係のない企業にまで大増税を押し付けるのは、岸田首相自身がいかに無責任かを自己暴露するものでしかない。


米軍駐留費負担も増額 たかりたい放題

 こうした攻撃型兵器買い込みに加えて大幅増額の動きを見せているのが「在日米軍駐留経費負担」(思いやり予算、HNS)である。

 「思いやり予算」については、事前に米国政府と合意していた特別協定を今年3月の国会で与党と立憲民主党などが賛成多数で可決・承認し、4月1日から発効させている。これは米国側の要求に基づいて五年ごとの総額を決める仕組みで、2022~26年度の5年間で日本側が1兆551億円(前期比で年間約100億円の増額)を米軍に貢ぐ内容となった。しかも今回から呼び方を同盟強靭化予算と変え、今後の大幅増額をにらんで日米共同訓練費や日米共同使用施設整備費を肩代わりする「訓練資機材調達費」の項も新設している。

 今特別協定で新設した「訓練資機材調達費」は米側から「日本側負担をもっと増額せよ!」と迫られ、日本側から逆提案した「できるだけ反発を招かない形で増額を実現する手法」だ。それは批判の強い米軍基地の光熱水費負担を減額し、国民のなかでイメージがわきにくい「訓練資機材調達費」という新項目を設置し、この意味不明の項目の予算を際限なく増やしていく手法だった。

 そのため在日米軍基地の光熱水費は現行規模(234億円)を段階的に減らし、2025~2026年度は年133億円にする。その一方で「訓練資機材調達費」として5年間で200億円計上し、仮想空間で人工知能(AI)によって仮想敵を相手に訓練する最新システム等を購入する方針を決定した。こうすれば高熱水費を約100億円減額する目くらましで、200億円の機材調達費を確保し、100億円日本負担を増やすことができる。同時にこれは今後、もっと高額な訓練資機材を「日米同盟強化に必要な施設」と主張し、日本側に押しつけていくための地ならしにほかならない。

 さらに「訓練移転費」に「アラスカへの移転費」を加えたのも特徴だ。この「訓練移転費」はもともと「在日米軍の約七割が集中する沖縄県の負担軽減」を予算計上の理由にしており、在沖米軍の訓練のグアム移転を対象にしてきた。しかし実際は、グアムへの訓練移転経費だけにとどまらず、米海兵隊の「グアム移転経費」と称してグアムにある米軍基地整備費まで日本側が負担してきた。それを今度はロシアと国境を接する米アラスカ州にも拡大し、年間約114億円負担することを明らかにしている。

 加えて在日米軍基地の機能強化に直結する「提供施設整備費」は5年間で総額1641億円とし、年間平均では約100億円増額した。思いやり予算を規定した特別協定の「日米合意」は、同盟国を盾にして中国に対峙させる米国の軍事戦略の具体化である。

 この「思いやり予算」は1978年に在日米軍基地で働く日本人の一部労務費を日本側が負担(60に億円)したのが始まりだ。だが翌年に隊舎や施設整備費の負担が加わり、1987年からは基地従業員の手当も日本負担にした。それ以後は光熱水費(1991年)、訓練移転費(1996年)まで加え、現在の在日米軍駐留経費負担は2056億円(2022年度予算)となった。それは開始当初の負担額の33倍以上に膨れ上がっている

 しかも日本が負担する米軍関係費は「思いやり予算」以外にも米軍再編関係費、基地周辺対策費、SACO(沖縄に関する特別行動委員会)経費等があり、防衛省管轄の経費だけで約8000億円規模になる。それ以外にも基地交付金等防衛省予算外の日本負担(約2000億円分)がある。これらを合計すると日本側はすでに年間1兆円規模の在日米軍関係費を貢いでいる。この日本側負担に加えて、さらに今後、増えていく可能性の高い「訓練資機材調達費」まで新たな負担項目に追加したというのが中心的な合意内容だった。

 もともと在日米軍基地は米軍が日本全土に残虐な爆撃を加えて日本から力ずくで奪った基地であり、「すべて返せ!」というのが日本国民として当然の要求である。ところが歴代日本政府は基地撤去を要求するどころか「米国が日本を守ってくれている」と主張し、日本国民の税金を米軍基地関連経費に貢ぎ続けている。しかも岸田政府は日本が米国から散々たかられてきたにもかかわらず、まだ貢ぎようが足りないと、今度は国民から増税で巻き上げ、さらに米国から大量の兵器を買い込み、挙句のはては日本列島全体が米本土防衛のための巨大な地雷、もしくは機雷にさせられかねない危険な事態を引き寄せている。

 そもそも際限なく国民の予算を米軍産複合体に垂れ流し、不必要な武器ばかり買い込んで配備し続けてきたことが、近隣諸国との軍事緊張を高めていく最大の要因である。このような血迷った権力者を即刻退陣させることが、日本やアジア諸国の平和や安全にとって真の日本国民の責任」といえる。
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●琉球新報《納税者のあずかり知らない防衛力強化を前提に、金額や財源を論じることは…許されない…生産力向上に寄与しない防衛費の負担増…》

2023年01月03日 00時00分31秒 | Weblog

/  (2022年12月19日[月])
古賀茂明さん)《だが実際には、毎勤統計が出るたびに、実質賃金が増えないという不都合な真実が安倍政権に突きつけられた》。その一方で、軍事費倍増が既成事実化…自民党内部から、あるいは、閣内から「増税反対」の声は上がっても、「軍事費倍増」などとんでもない!、敵基地攻撃は違憲だ!、といった声は決して上がらない。壊憲が党是とはいえ、違憲に壊憲するヅボヅボ党。そして、そんなヅボヅボ党の下駄の雪・「子育ての党」「平和の党」を詐称する宗教政党…「平和」「福祉」の看板を下げ、敵基地攻撃を推進し、軍事費倍増にもろ手を挙げている。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/高市さんの真意を理解してしまった…狙っているのぉ。岸田さんのその次を。】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/316000)によると、《岸田政権の支持率は上がりそうもないし、ここはひとつ、首相に逆らっても国民への人気取りを狙い勝負に出たのじゃろ。ま、国民の味方風味なだけな。だってさ、そもそも防衛費の拡大を決めたのは、自民党じゃん。財源も決めずに。》、《「防衛費増、5年で43兆円な、27年度から11兆円にすっから」と。どうしてそのようになってしまったのか、きちんとした説明さえ受けていないんですけど。てか、最低限の防衛予算をつけ、その後、景況を見ながら、必要とされるぶん、国会で話し合って予算を毎年乗せていくって形でも良かったんじゃないの? これだけ使ったら絶対に買える安全なんてない。日々、変わってゆく、世界の情勢だって。超少子高齢化、困窮者増大、こんな状況の中、防衛費を大幅に増やすってことから疑問なのに、そこをすっ飛ばし、高市さんは、「そのための増税って簡単にいうな」 そう岸田さんにいっただけ。結局、防衛費だろうがなんだろうが、国が決定した政策には、みんなの税金を使う。高市さんの発言は、「増税すんな」でもなく、「今そのことをいうなに過ぎない意味がない》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…
     増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》
   『●《消費税などの値上げを防衛費に転嫁する》気満々…軍事費倍増の
     ために《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●城山三郎さん《平和の有難さは失ってみないとわからない》、
     菅原文太さん《政治の役割は二つあります…絶対に戦争をしないこと!》
   『●そんなに殺し合いをしたいものかね? 《一体何のために防衛費の
     増額が必要なのか。…冷静にその意味を問い直さなければならない…》
   『●軍事費倍増の根拠は? こっそり《防衛費増額の財源で「法人税」を
     削除》、軍事費倍増〝有識者会議〟の報告書から!? どういうこと?
   『●増税までして軍事費倍増、〝戦争できる国〟にしたいものかね?
     腐りきった自民党を直接的に支持し、選挙にも行かずに傍観するから…
   『●なんの外交努力もしない、軍事費倍増についてなんの説明もしないし、

     できないキシダメ政権…自公お維を直接的・間接的に支持した重いツケ
   『●《大収奪が必至》な軍事費倍増…《大メディアが脅威を煽り「戦争増税
        必至」の流れ》《北朝鮮にも似た「先軍政治」と言うべきか。》
   『●《攻撃的兵器…他国領域も攻撃できると声高に宣言するような国を「平和
     国家」とはとても呼べない。戦後日本の平和を築いてきた先人への背信》
   『●増税して、軍事費倍増? 「平和主義」「財政民主主義」はどこに?
     自民党の〝下駄の雪〟が《雪崩を打つように崩壊》する「子育ての党」
   『●《専守防衛…「国土防衛に徹し、相手の本土に被害を与えるような脅威に
      ならないと伝え、相手に日本を攻撃する口実を与えない防衛戦略だ」》
   『●軍事費倍増、43兆円…バカげている ――― 中村哲さん「治安を良く
      するのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》を思い出そう

 腐っているな、ヅボヅボ党とその下駄の雪。
 琉球新報の【<社説>防衛増額財源に国債 軍事膨張の歯止め失う】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1632916.html)によると、《政府は防衛費増額の財源に建設国債を充てる方針を固めた。国債を防衛費に使うことを認めてこなかった従来の方針を転換し、建設国債の発行による借金で自衛隊施設の整備費の一部を賄う方向だという。戦前のように軍事膨張の歯止めを失う恐れがある。政府・与党は法人、所得、たばこ税を増税して防衛費を確保していく方針も確認している。国民や企業の負担増に加え、国債発行で将来世代に負担を先送りまでして軍備を拡大する納税者のあずかり知らない防衛力強化を前提に、金額や財源を論じることはこれ以上許されない。増税にせよ国債にせよ、生産力向上に寄与しない防衛費の負担増は経済の活力を損なわせる岸田政権は国民を置き去りにした手続きを止め、有権者に信を問うべきだ》。

 国会で何の議論も無く軍事費倍増が既定路線化…自公お維を直接的・間接的に支持した重いツケ。マスメディアも未だ《メディアコントロール》下で、激しい批判の声を上げることも無く、さらには、「立憲」の看板を下ろしつつある〝論憲〟民主党の体たらく。本当に、この国・ニッポンには希望が見いだせない。
 週刊朝日のコラム【国民が猫を噛む鼠になる日 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2022120700108.html)によると、《2%のインフレを2年で達成するという目標を立ててから、10年近く経った今、名目の給料は増えても、「手取り」は増えない。しかも物価上昇が激化しているので、これを実質で見ればさらに大きな減少だ。安倍政権が提示した、インフレで国民生活が向上というシナリオとは真逆の結果ではないか。》、《そして、今また、国民を馬鹿にした政治が行われている防衛費の中身も財源も決まらないまま総額を2倍にするという話だけが先に決まった》、《政府も経団連も、常に賃上げしようと掛け声をかけ、労働者にやさしい善人を装っているが、内心は、本気で声を上げない労働者を馬鹿にしているようだ》。

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https://dot.asahi.com/wa/2022120700108.html

国民が猫を噛む鼠になる日 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明
2022/12/13 07:00

 「実質賃金7カ月連続減少」。12月6日に厚生労働省が発表した10月の毎月勤労統計の結果だ。物価変動を考慮した一人当たり賃金は一年前の10月に比べて2.6%という減少幅だった。4月からマイナスが続くうえに、減少幅の大きさは15年6月以来ということだ。2012年末に安倍晋三政権が誕生して以降、実質賃金は減少した月のほうが多く、累積の減少幅は約5%にも及ぶ

 その間、アベノミクスによる異次元の金融緩和と国債発行によるバラマキ政策で、日本経済は2年程度でデフレから脱却すると国民は聞かされてきた。2%程度のインフレが継続すれば景気も回復し、労働者の賃金も上がるという夢のあるシナリオだったはずだ。だが実際には、毎勤統計が出るたびに、実質賃金が増えないという不都合な真実が安倍政権に突きつけられた

 そこで、当時の安倍総理が好んで使ったレトリックが、アベノミクスのおかげでパートなどの時給が上がって、働きに出る配偶者が増え、しかも、その時給も上がったことで、世帯単位でみた収入はかなりの増加になっているという言い訳だった。

 しかし、実はそれもまやかしだった。世帯単位の収入が増えても、税金や社会保険料なども増えたため、収入からこれらの支払い分を差し引いた「手取りである可処分所得は名目でもほとんど増えなかったのだ。日本経済新聞によれば、2000年を基準にすると、21年の手取り(可処分所得)は、米国が約2.6倍、欧州が約1.6倍なのに、日本はほぼ横ばい。中でも、高齢層の世帯では手取りが少しは増えているものの、世帯主の年齢が54歳までの層では軒並みマイナスになっている。税金や社会保険料は、12年以降特に増加しているが、これは安倍政権時代と重なる。

 2%のインフレを2年で達成するという目標を立ててから、10年近く経った今、名目の給料は増えても、「手取り」は増えない。しかも物価上昇が激化しているので、これを実質で見ればさらに大きな減少だ安倍政権が提示した、インフレで国民生活が向上というシナリオとは真逆の結果ではないか

     (賃金改善などを求める米国の労働者の
      ストライキ(2021年))

 そして、今また、国民を馬鹿にした政治が行われている防衛費の中身も財源も決まらないまま総額を2倍にするという話だけが先に決まった。国民の批判を避けるために、とりあえずは国債でと言うが、将来の増税は事実上決まっている。ただでさえ増え続ける税・社会保険料負担に喘いでいる国民をどこまで馬鹿にするのだろうと思う。だが、国民は声を上げる気配すらない

 欧米諸国やお隣韓国などでは、物価上昇に賃上げが追い付かないことへの労働者の反発が高まり、ストライキが頻発している。他方、日本では、ストという話はほとんど聞かない。政府も経団連も、常に賃上げしようと掛け声をかけ、労働者にやさしい善人を装っているが、内心は、本気で声を上げない労働者を馬鹿にしているようだ。

 この国では、国民はどこまでもおとなしいここまで窮乏生活を強いられ、馬鹿にされ続けても、なお、黙ったままだ。「窮鼠猫を噛む」というが、どこまで窮すれば立ち上がり、猫を噛むのかその時が来るまで、この国はひたすら破たんへの道を進むしかないのだが

※週刊朝日  2022年12月23日号


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など
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コメント (2)
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●軍事費倍増…《GDP比2%相当の10兆円、本年度の約2倍…増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う…大幅増ありきの政府の暴走》

2022年10月18日 00時00分00秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


 (2022年10月02日[日])
軍事国家へまっしぐら。デタラメな血税たれ流し。統一協会ズブズブ壺壺ヅボヅボな自公お維コミに任せていたのでは、戦争できる国へまっしぐら。「《どんな政権であろうと、新聞は権力監視の役割を放棄してはならない》(東京新聞社説)…下足番新聞やアベ様広報紙に言っても詮無いこと」ではあるけれども…。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」
   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げる
      と年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

 琉球新報の【<社説>防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html)によると、《政府が、次期中期防衛力整備計画(中期防)について、2023年度からの5年間総額で40兆円超を視野に検討している。毎年1兆円程度ずつ増額させ、最終年度には国内総生産(GDP)比2%相当の10兆円本年度の約2倍に達する。増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う方向だという。大幅増ありきの政府の暴走をこのまま見過ごすことはできない》。

 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html

<社説>防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ
2022年9月27日 05:00

 政府が、次期中期防衛力整備計画(中期防)について、2023年度からの5年間総額で40兆円超を視野に検討している。毎年1兆円程度ずつ増額させ、最終年度には国内総生産(GDP)比2%相当の10兆円本年度の約2倍に達する。増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う方向だという。大幅増ありきの政府の暴走をこのまま見過ごすことはできない。

 5年ごとの防衛費の見積もりや必要な防衛装備品の数量を定めるのが中期防である。「国家安全保障戦略」、10年間の目標を決める「防衛大綱」と合わせて安保関連3文書とされ、年末に改定を閣議決定する予定だ。3文書改定に向けて自民党が、GDP比2%以上、敵基地攻撃能力を盛り込んだ提言を4月に岸田文雄首相に提出した。6月に閣議決定された「骨太の方針」に防衛費の大幅増が盛り込まれたが、与党の公明党内には慎重意見もある。先走りして事が進み過ぎている。

 財源として検討されている「つなぎ国債」とは、お金が国に入ってくるまでの「つなぎ」として発行される国債だ。返済の担保として、法人税やたばこ税の増税を視野に入れているという。家計に直接影響が及ぶ所得税や消費税より負担を求めやすいということだが、現在1兆円前後の国たばこ税、13兆6千億円(21年度)の法人税を毎年増税して5年後に5兆円増やすことになるが、可能なのか

 日本の財政は危機的状況にある。国債や借入金などを合計した国の借金は6月末時点で1255兆円と、過去最大を更新し、国民1人当たりで1千万円を超えた。円安やエネルギー高騰で企業経営も家計も厳しい状況が続いている。増え続ける社会保障費に加え、子育て、教育のためにこそ予算が必要だ

 政府は防衛力の抜本的強化に向けて「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」を新設し、30日に初会合を開く。明らかになっているメンバーは元防衛事務次官、元外務事務次官、財界関係者らだ。政府にとっては内輪のメンバーで、防衛費増、軍備増強にお墨付きを与えるものになるだろう

 有識者会議の開催趣旨には「経済力を含めた国力を総合し、あらゆる政策手段を組み合わせて対応するのが重要だ」と明記されている。自衛隊と民間の共同事業、研究開発、国際的人道活動など、総合的な防衛体制を検討するとし、経済財政の在り方も議論するという。戦前の「総力戦」「総動員体制」を思い起こさせる。必要なのは「総合的な平和構築体制の方だ

 「台湾有事」という言葉にあおられて、軍事の話ばかりが目立つ。なぜ政府は平和構築へと動かないのか沖縄を再び戦場にすることを前提に軍事論が先行することを、沖縄県民は受け入れるわけにはいかない。国会でも真剣な議論をするよう求める。
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●<金口木舌>《沖縄の民意は戦場になることを拒んだ。日本政府が「数の暴力」でつぶそうとしても、沖縄から平和を求める声がやむことはない》

2022年07月28日 00時00分37秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年07月18日[日])
琉球新報のコラム【<金口木舌>平和の声はやまない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1548678.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/改憲最優先? おかしな話 国民は物価高や経済政策に期待】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207140000135.html)。

 《▼内間さんは沖縄を捨て石にして戦争に突き進んだ国のリーダーらへの怒りを吐露した。繰り返したのは「怖いのは辺野古」という言葉。「基地あるゆえに戦争が来る。子どもたちをこんな目に遭わせたくない」と話した》。
 《またいずれの4党とも物価高や経済政策を訴え、国民はそこに期待したのではなかったか…投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%。改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない。国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない》。

 《物価高や経済政策》に期待? 結果として、壊憲して《戦争ができる国への道づくり》…それを直接的に支持する「1/4」と、選挙に行かないことで間接的に支持する「2/4」。
 《投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない》…確かにそうなんだけど、自公お維コミにはそんなことはどうでもいいこと。好き勝手にやるに決まっているのであり、あとの祭り。

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の
     悲願は憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
     防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円
     上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1548678.html

<金口木舌>平和の声はやまない
2022年7月13日 05:00

 激しく競り合う選挙で辺野古新基地建設阻止などを掲げた無所属現職の伊波洋一氏が、国とのパイプで経済振興などを訴えた自民新人の古謝玄太氏を僅差で制した

▼伊波氏は「沖縄は日米政府の駒ではない沖縄を戦争に巻き込ませない」と述べた。筆者の脳裏に浮かんでいたのは、久米島町の戦争体験者、内間好子さん(92)の言葉だ

久米島では、米軍の捕虜となった島出身者が住民に投降を説得し助けたが、島の日本軍は米軍と接した住民を次々に殺害した。内間さんも恐怖におびえた

▼内間さんは沖縄を捨て石にして戦争に突き進んだ国のリーダーらへの怒りを吐露した。繰り返したのは「怖いのは辺野古」という言葉。「基地あるゆえに戦争が来る。子どもたちをこんな目に遭わせたくない」と話した

▼今参院選では防衛費増額や改憲を掲げる自民党が大勝し、憲法改正に必要な3分の2以上の議席を維持した。沖縄の民意は戦場になることを拒んだ日本政府が「数の暴力」でつぶそうとしても、沖縄から平和を求める声がやむことはない
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207140000135.html

コラム
政界地獄耳
2022年7月14日8時52分
改憲最優先? おかしな話 国民は物価高や経済政策に期待

★相変わらずおかしな話だ。改憲勢力は自公両党と維新、国民の4党に改憲に前向きな無所属を含むが、今回の参院選挙で82議席以上を得て、非改選を合わせて170超の議席を確保した。自民党を含む改憲政党で参院の3分の2を持ったこと。これで改憲発議が可能というわけだ。だが選挙で改憲を言い続けた政党はなく、保守系政党は改憲賛成というだけで、どの部分をいじるかなど統一性があるわけではない

★まず公明党はいつから改憲勢力の一角に収まったのか。議論も進んでいないのに公明党はそれでいいのか。またいずれの4党とも物価高や経済政策を訴え、国民はそこに期待したのではなかったか。投開票から一夜明けた11日、首相・岸田文雄は「臨時国会を本格的に開催することになったならば(改憲)議論をしっかり引き続き盛り上げたい」「3分の2の(賛成の)結集をしっかり図りたい」と前向きに語っている

首相は「安倍元総理の思いを受け継ぎ、特に情熱を傾けていた拉致問題、憲法改正など、自身の手で果たすことができなかった難題に取り組むとまで言うが、選挙結果とは関係がない。そもそもテレビ各社の開票特番もオープニングで改憲勢力3分の2を確保ということ自体がおかしい。安倍政権の時にも衆参いずれも3分の2を改憲勢力が持ったことがあるが、改憲発議はできなかった岸田の仕事は安倍が9年かけてできなかったことを引き継ぐことが最優先なのだろうか。選挙後に行われた共同通信の世論調査によると、投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない。(K)※敬称略
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●随分とあとの祭り…《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》と同時に、すでに壊憲《なしで進む先制攻撃の準備》

2022年07月21日 00時00分28秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(2022年07月12日[火])
随分とあとの祭りだった模様…《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》と同時に、すでに壊憲《なしで進む先制攻撃の準備》。
 週刊朝日のコラム【改憲なしで進む先制攻撃の準備 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2022070700041.html)によると、《憲法改正が参議院選挙の争点の一つになった。保守派が声高に改憲を求めれば求めるほど、護憲派は、改憲阻止に必死になる。しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ》。

   『●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに
     政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》
   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると
         年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

 ここでは、古賀茂明さんは《しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ》…分かってはいても、暗澹たる気分になる。

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https://dot.asahi.com/wa/2022070700041.html

改憲なしで進む先制攻撃の準備 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明 2022/07/12 07:00

 憲法改正が参議院選挙の争点の一つになった。保守派が声高に改憲を求めれば求めるほど、護憲派は、改憲阻止に必死になる。しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ。

 防衛省の2022年度予算の説明には、「スタンド・オフ防衛能力」という言葉が頻出する。スタンド・オフとは敵の対空火力の届かないところという意味で、そういう安全な場所から攻撃できる能力をスタンド・オフ防衛能力と呼ぶ。その核心は、射程が長い武器を持つということだ。沖縄などの離島に敵が上陸作戦をかけて来た時に、敵の攻撃が届かないところから防衛のための攻撃をするという名目で開発が始まった。

 防衛省は、12式地対艦誘導弾を保有しているが、現在200キロメートルしかないその射程を900、さらには1500キロまで伸ばす計画だ。これを含めてスタンド・オフ防衛能力関連予算は総額1858億円と記載されている。

 射程1500キロなら、福岡市から中国北京や北朝鮮平壌に届く。敵基地攻撃能力という言葉が反撃能力と言いかえられたが、その意図は、「反撃」という言葉で先制攻撃の色を消すこともあるが、もう一つ大事なことは、対象を敵基地に限定しないということだ。自民党の意見書にも敵の指揮統制機能を攻撃対象に含めるべきだと明記されている。指揮統制機能の攻撃と言えば、その国の最高指導者がいる首都攻撃を行うという意味になる。つまり、射程1500キロのミサイル開発は、設置場所によっては北京や平壌攻撃のための武器にもなるのだ。

 反撃能力を認めるかどうかは、表向きは現在政府内でいまだ検討中だ。年末の防衛3文書(国家安全保障戦略防衛計画の大綱中期防衛力整備計画)改定の際に方針が決定されることになる。国家安全保障戦略で反撃能力を保有すると決まれば、それと同時に、そのための武器などをどうするかが中期防衛力整備計画に書き込まれるという段取りを踏むはずである。

     (自衛隊の12式地対艦誘導弾の発射装置)

 しかし、実際には、前述のとおり北京を攻撃できるミサイルが開発されつつある反撃能力の保有という「戦略」が決まっていないのに、実際にはそのための「武器」開発が先行しているのだ

 その結果、防衛3文書の検討は、敵の首都を攻撃できるミサイルの保有が前提になった上で行われることになる。首都攻撃用のミサイルがあるのなら、それも戦略の選択肢に加えようとなるのは必至だ。「戦略→武器」の決定順序が「武器→戦略」の順に逆転する。「武器による戦略の追い越し」という現象の典型だ。さらに、「反撃能力」と書かれてはいても、敵の攻撃が確実だと判断されれば先制攻撃も可能というのが今の自民党の考えだ

 日本では、安倍晋三内閣の時に、違憲だった集団的自衛権の行使が、政府の解釈変更である日突然合憲となり、その日から憲法9条は空文化した今回も専守防衛という憲法の平和主義の大前提が改憲なしに崩れ始めた

 護憲派や野党は、スタンド・オフ防衛のための長射程ミサイル開発の予算にどれだけ反対しただろうか。国民が知らぬ間に戦争の準備が進む事態について、あらためて警鐘を鳴らす必要がある。

※週刊朝日  2022年7月22日号から


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など
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●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

2022年07月17日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]


(2022年07月03日[日])
《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では? 自公お維コミの直接・間接支持者の皆さん、自分の1票の行使が、自分の1票の不行使が何をもたらしてしまったのか、理解できてますか?

   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。

      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

 ここまで《恫喝》されても、まだ自公お維コミに投票? 投票に行かない? まだ「君はドアホノミクスを信奉するのか」?
 リテラの記事【これが自民の本音! 茂木幹事長が「消費税減税なら年金3割カット」と物価高に苦しむ庶民を恫喝 消費増税で法人税減税を穴埋めしながら】(https://lite-ra.com/2022/06/post-6205.html)によると、《言わずもがな、この物価高騰のさなかに年金は今年6月支給分から0.4%減額されており、2年連続の引き下げとなっている。にもかかわらず、茂木幹事長平然と消費減税するなら年金3割カットだぞと恫喝してみせたのだ。いや、そもそも「消費税は社会保障の財源」という話自体が嘘っぱちだ》。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

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https://lite-ra.com/2022/06/post-6205.html

これが自民の本音! 茂木幹事長が「消費税減税なら年金3割カット」と物価高に苦しむ庶民を恫喝 消費増税で法人税減税を穴埋めしながら
2022.06.28 06:00

     (自民党HPより)

 またも自民党から信じられない暴論が飛び出した。6月26日放送のNHK『日曜討論』で、野党側が物価高騰対策として消費税減税を訴えるなか、自民党・茂木敏充幹事長がこう言い放ったからだ。

「みなさんからお預かりしている消費税、これは年金、介護、医療、そして子育て支援、社会保障の大切な財源でして、これを野党のみなさんがおっしゃるように下げるとなると、年金財源を3割カットしなければならない

 言わずもがな、この物価高騰のさなかに年金は今年6月支給分から0.4%減額されており、2年連続の引き下げとなっている。にもかかわらず、茂木幹事長は平然と「消費減税するなら年金3割カットだぞ」と恫喝してみせたのだ。

 いや、そもそも「消費税は社会保障の財源」という話自体が嘘っぱちだ。19日放送の同番組でも、れいわ新選組の大石晃子衆院議員が消費税の使途について取り上げると、自民党の高市早苗政調会長が消費税の使途は社会保障に限定されている言い張り、「法人税の引き下げに流用されているかのようなデタラメを公共の電波で言うのはやめていただきたいなどと発言だが、デタラメを公共の電波で言っているのは高市政調会長や茂木幹事長のほうだ

 本サイトでは繰り返し指摘してきたが、消費税を増税する際、安倍政権は「消費税率の引上げ分は、全額、社会保障の充実と安定化に使われますと大々的に喧伝してきたが増税した分の多くは財政赤字の穴埋めに使われているのが実態だ

 しかも、1989年に消費税が導入されて以降、この34年間で消費税の総額は476兆円にものぼっているがかたや法人税は324兆円、所得税・住民税も289兆円も税収が減っている(しんぶん赤旗6月24日付)。実際、安倍政権は消費税率を引き上げる一方で、アベノミクスの成長戦略として法人税率を3回にわたって引き下げ、法人実効税率は安倍政権発足時の37%から29.74%まで減少。だが、法人減税したものの設備投資には結びつかず、企業が溜め込んだ内部留保は2020年度末で484兆円3648円となり、9年連続で過去最高を更新している。つまり、大企業優遇の法人税などの引き下げのために、消費税が増税されつづけているというわけだ。

 当然、消費増税しても社会保障は削られる一方だ。現に今年4月から75歳以上の後期高齢者医療制度の保険料が引き上げられ全国平均が過去最高になったほか、今年10月からは一定所得以上の75歳以上の医療費窓口負担が1割から2割に引き上げられる。このほかにも介護保険の負担増や生活保護費の減額をはじめ、コロナ下では医療崩壊が巻き起こるなかでも安倍・菅政権は感染症対応の中心となる急性期病床を大幅に削減してきたのである。


■財源を理由に消費減税拒み社会保障を削りまくりながら、防衛費は財源無視で大幅増額

 消費増税を繰り返しながら法人税を減税し、社会保障を削りつづけてきた連中が、物価高騰対策について問われるなかで「消費税は社会保障の財源デタラメをほざき、「消費減税だと年金3割カットなどと国民に威嚇する──。言っておくが、物価高騰は世界で巻き起こっているが、他の先進国と違って日本だけは約30年間も賃金が変わっておらず、物価高の打撃はかなり大きい。しかも、世界では物価高対策として91の国・地域で消費税(付加価値税)の減税を実施あるいは予定をしている。なのに、岸田政権は「消費減税はシステム変更が大変」などと無茶苦茶な理由で消費減税を拒否し、「年金3割カット脅しまでかける始末なのだ。

 安倍晋三・元首相は首相在任時に「税というのは国民から吸い上げるもの」と宣ったことがあるが、この物価高の選挙期間中でも、自民党は生活が苦しい庶民から搾り取れるだけ搾り取ろうという本音を隠そうともしないもはや「冷酷」「無慈悲」を通り越して「鬼畜」としか言いようがないだろう

 しかし、岸田自民党の鬼畜ぶりはこれだけではない。このように消費減税を拒みながら、一方で防衛費のGDP比2%以上を公約に掲げ、高市政調会長いわく「必要なものを積み上げれば10兆円規模になる」と公言して憚らないことだ。

 賃金がまったく上がらず、少子化まっしぐらという国家の危機を迎えているというのに、ロシアによるウクライナ侵略をここぞとばかりに利用し、国家間の緊張を高めるだけの防衛費増額を選挙で打ち出す。しかも、絶句させられるのは、その財源についてだ。

 10兆円の財源について、高市政調会長は「短期的には国債発行に一時頼らざるを得ないと思う」と発言。ようするに国民の借金を増やそうと言うだけなのだが、開いた口が塞がらないのは、このあとの発言だ。

防衛費も確保できるよう経済全体のパイを大きくしていく

 野党が社会保障の充実を訴えると「財源はどうするんだ」とがなり立てるくせに、自分たちは事も無げに「経済全体のパイを大きくしていく」と言う……。そんなに簡単に経済成長できるというのならとっとと賃金を上げてくれよという話だが、つまり、財源について何も考えていないのだ。無論、社会保障費がさらに削られていくだけではなく、そのうち防衛費増額のために消費増税を言い出しても不思議はないだろう。

 恫喝で消費減税を拒絶し、防衛費増額だけは財源も無視して前のめりになる自民党。いや、参院選で躍進を狙う日本維新の会や国民民主党も、改憲のみならず防衛費の増額に前向きであり、野党というよりも与党勢力と化している状態にある。この与党勢力を勢いづけることで、一体わたしたちの暮らしはどうなるのか。参院選を前に、よくよく考えなければならないだろう。

(編集部)
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●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

2022年07月14日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(20220703[])
小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

 室井佑月さんによる、週刊朝日のコラム【室井佑月「軍備拡張の闇」】(https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html)によると、《しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない》。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さんによる、日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593)によると、《あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。そこは張り切って増額しようとするのに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?》。
 そして、《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

   『●そもそも、子どもたちのためにこそ
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●「誰のための政治…誰のための税金なのですか。 
        税金は安倍総理のポケットマネーではありません」!
   『●弱い者イジメ…「『低所得世帯の生活水準が下がった』なら、
                  『貧困は改善』は嘘で、アベノミクスは失敗」
   『●オトモダチ「利権」塗れ…「この国でもっとも「利権」から遠い
                  生活保護受給者の暮らしがまた脅かされる」
   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避け
     られません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない
   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
      《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》

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https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html

室井佑月軍備拡張の闇
しがみつく女
室井佑月 2022/06/30 06:00

 作家の室井佑月氏は、自民党が求める防衛費の増額に異論を唱える。

【この記事の画像の続きはこちら】

*  *  *

 参議院選、自民党の公約が発表された。そこには、防衛力を抜本的強化すると書かれていた。GDP比2%以上も念頭に、だってさ。

 そういえば、5月21日の「毎日新聞」電子版にびっくりするような世論調査の結果が載った。

「毎日新聞と社会調査研究センターが21日に実施した全国世論調査では、防衛力強化についても質問した。自民党が、GDP(国内総生産)の2%を念頭に増額を政府に求めている防衛費については、『大幅に増やすべきだ』との回答が26%、『ある程度は増やすべきだ』は50%で、合わせて8割弱が増やすべきだと答えた」

 ロシアのウクライナ侵攻のニュースを観て、そのように考える人が増えたのだろう。

 しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。

 このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。

 まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない

 記事の中で「暮らしと経済研究室」主宰の山家悠紀夫さんはいう。

狙うのは年金、医療、福祉など社会保障費です」「かりに防衛費の倍増分を税収でまかなうためには、2%の消費増税が必要に」

 そして、上智大学の中野晃一教授(政治学)は、こういっている。

「(増額した防衛費で)潤うのは国民ではなく、アメリカの軍需産業です。保育や教育など社会保障に税金を使う人への投資は、いずれ税収が増えたり、納税者人口が増えたりするなどの相乗効果が期待できます。ところが、防衛費を増やして、武器を買っても雇用も生まれず、維持費だけがかかる私たちの経済や暮らしが好転していくことはないのです」

 あたしもその通りだと思う。超少子高齢化で2030年からはガクンと労働人口も減る。税収も減る。そんな中、無理矢理、軍拡することにどんな意味があるのか

 その分野が、未来の経済の発展につながるならまだわかる。しかしそうではない。なら、今この国に生きている人のために使ってこその税金だ

 記事は最後にこう締めくくられていた。

上昇し続ける物価、上がらない賃金国民の生活を第一に考えるのならば、軍備拡張よりも優先すべきことがあるだろう

 メディアは軍備拡張の闇、その弊害についてもこうやって書くべきだ。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2022年7月8日号
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?
公開日:2022/07/01 06:00 更新日:2022/07/01 06:00

     (茂木幹事長(C)日刊ゲンダイ)

「みなさんからお預かりしている消費税、これは大切な財源ですので、これを下げるということになると年金を3割カットするということになる」(茂木敏充・自民党幹事長)

 これは6月26日のNHK「日曜討論」での、茂木幹事長の言葉。

 あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。

 自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。

 そこは張り切って増額しようとするに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?

 つか、なぜ消費税を下げる話が出たのかといえば、アベノミクスによって大規模な金融緩和をし、円安となり、それが物価高に拍車をかけているから。

 給料は上がる気配がなく、物の値段は高くなる。多くの国民の生活が苦しくなった。その対策として、消費税減税の話が出た。そりゃ、そうだ。困窮している人にとって、食べ物にかかる消費税は死活問題だもの。

 茂木さんって、おかしくね? 生活保護申請件数は増え、低賃金労働の人も増え、お年寄りの4世帯に1世帯が貧困だから、困窮者のために消費税を下げようって話で、「じゃあ、年金を削る」って。鬼か? ずっと、大企業の税金はかなり優遇されてますけどね~。

 という話をさっくりパートナーで野党議員のヨネちゃんにしたら、

「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」

 といっていた。怖っ。
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コメント
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●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

2022年07月02日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]


(2022年06月12日[日])
東京新聞の記事【歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751)。

 《<安保戦略見直し~私はこう考える> 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのもの戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない》。

 《火事場ドロボー》どもの叫ぶ軍事費倍増、正気とは思えない。そんなに軍事国家になりたいものかね、自公お維コミ支持者の皆さんは? 人の親として、子や孫を戦場に送り、人殺しに行かせたいものかね? どんな神経をしてるんだろう?

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力》。

 琉球新報の【<社説>「骨太方針」決定 防衛費増ありきは問題だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1530428.html)によると、《岸田政権で初の経済財政運営の指針「骨太方針」が閣議決定された。だが、岸田文雄首相が目指す国家像とリーダーシップが見えない。財源健全化が後退し、歳出増を伴う施策が並ぶ特に防衛費は保守派の「圧力」で大幅増額を見込む内容に修正された。必要額を積み上げた結果ではなく最初から防衛費増額ありきは受け入れられない軍事費を特別扱いした戦時中を想起させ、看過できない事態だ。「骨太」の焦点だった財政健全化では安倍晋三元首相率いる自民党の積極財政派に配慮した。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指す時期を削除してしまった。さらに「政策の選択肢を狭めることがあってはならない」との文言を加えることで、歳出拡大の余地を残した》。


   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、
     日本や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 《日本は…過去に犯した戦争をほとんど検証していない》。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>自国の戦争を検証すること】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html)によると、《▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる ▼日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なの地域の緊張を高めることではなく過去の過ちを検証し教訓とすることだ》。
 東京新聞の【<社説>防衛費2%方針 「倍増ありき」の危うさ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/182243?rct=editorial)によると、《政府が経済財政運営の指針「骨太の方針」を閣議決定し、防衛力を五年以内に抜本的に強化する方針を明記した。防衛費を国内総生産(GDP)比2%程度に増額することを念頭に置いたもので、現在の1%から「倍増ありき」の方針は、防衛力整備の歯止めを失う危うさをはらんでいる。骨太の方針は防衛力強化の理由に、ロシアのウクライナ侵攻やインド太平洋地域での力による一方的な現状変更で安全保障環境が厳しさを増していることを挙げ、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が国防費の目標としているGDP比2%以上を例示した。二〇二二年度の防衛費は約五兆四千億円でGDP比は1%弱。これを2%に増やすと年五兆円以上が新たに必要になる》、

   『●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる……
                踏みにじられる沖縄の民意
    《全てを失った沖縄戦から70年のできごと。伊江島で土地を
     守るために戦った阿波根昌鴻さんから、米軍の統治の横暴さに
     抵抗して投獄された瀬長亀次郎さんから、脈々とこの島で
     生きるものたちが受け継いできたもの

   『●「不屈」…「瀬長の口、耳、目を封じることはできても、
        八十万県民の五官の機能をとめることは不可能だ」
   『●ガジュマル:瀬長亀次郎さん「不屈」の精神…
     「忖度政治を危ぶむ全国の多くの人々の心に響くに違いない」
    《先月公開された映画「米軍が最も恐れた男~その名は、カメジロー
     が反響を呼んでいる。米統治下の沖縄で圧政に抗議する姿勢を
     貫いた政治家・瀬長亀次郎にスポットを当てたドキュメンタリーだ》

   『●「軸がブレず、人心をワシ掴みに」するような
       「瀬長亀次郎みたいな政治家が今の国会にいたら」…
    《沖縄の英雄を映画に 佐古忠彦氏「本土の人も見てほしい」
     ――亀次郎の日記には「祖国復帰」という単語がたくさん出てきます
       占領下の27年間、亀次郎がどんな思いで復帰を望んでいたかを
     ヒシヒシと感じました。最近、沖縄独立論を時に耳にします。あれだけ
     祖国復帰を求め続けた沖縄県民が、ようやく帰った先はどうだったのか
     1995年に米兵による少女暴行事件が起き、沖縄県民の間に
     くすぶっていた感情が爆発しました。その後、今に至るまで、民主党政権が
     誕生するなどの変化はあったものの、基本的な構造は何も変わらず、
     沖縄の人は不条理を感じ続けています

   『●「デマ」「ヘイト」の害悪と選挙…名護市長選や
      新潟県知事選の教訓を、沖縄県知事選の次にもつなげたい
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>瀬長亀次郎とデマ】」

   『●沖縄では、《「飴と鞭」で手なずけられる
     と高をくくったようなその態度こそ県民の気持ちを遠ざけた》
    《踏みつければ踏みつける程に強くなっていく民草
     「弾圧は抵抗を呼ぶ。抵抗は友を呼ぶ」といった瀬長亀次郎さんの
     言葉通り、沖縄を丸ごと屈服させることが可能であるかのような
     幻想を持っている政治家は、いつか必ず自分の見識の浅さを恥じる
     日が来るだろう

   『●(琉球新報社説)《「ウチナーンチュ(沖縄人)だって人間
     じゃないのか」。コザ騒動の現場で人々が叫んだ言葉は今も変わらない》
    《騒動から4日後、衆院議員の瀬長亀次郎氏は国会で質問に立った。
     現場で拾った焼けただれた車両のバンパーを手に
     「アメリカに対する県民の決起、これはほんとに怒りが爆発した
     ものである。この怒りの強さは鉄をも溶かす強さだ」と訴えている》

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]沖縄戦から続く理不尽語る朗読劇】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/972829)によると、《「沖縄で起こっている理不尽を伝えていく」。東京を中心に活躍する俳優の津嘉山正種さんは、朗読劇を続ける意義を語る ▼4日も埼玉県川越市で、ひとり語り「沖縄の魂 瀬長亀次郎物語」を上演した。瀬長さんから、演説に聞き入る聴衆や高等弁務官まで、いくつもの役をこなす演技に観客が引き込まれていくのが分かった ▼瀬長さんの「正義と道理がある限り、どんな攻撃にも負けない」との訴えに数万人の聴衆が沸く。圧倒的な権力のなりふり構わぬ理不尽...》。

   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
       ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない

 半田滋さんの結論。《主戦場に想定したのは沖縄です。…南西諸島の戦場化によって、住民が巻き込まれるリスクは避けられません。…県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の悲劇の再来が懸念されますこれを避けるには「戦争をしない」という選択しかありません》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751

歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長
2022年6月6日 06時00分

安保戦略見直し~私はこう考える

 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない

     (共産党の小池晃書記局長=東京・永田町の参院議員会館で)

 岸田文雄首相は先日の日米首脳会談で、軍事費の「相当な増額」を公約した。首相は財源を示さないが、選択肢は「相当な増税」か、社会保障や教育予算などの削減か、借金である国債発行かだ。軍事費を5兆円増やすためには、消費税なら2~3%の増税が必要だ。5兆円あれば教育無償化だって実現できる暮らしを押しつぶす医療費や年金のカットももっての外だ

 安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない

 今回、自民党は「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と名称を変えることも提言した。安保法制平和安全法制と言い換えたり、名称変更でごまかすやり方は安倍政権以来の伝統的手法だ。攻撃されていない段階で「反撃」するというのは誤った言葉遣いだし、決して許されない

 さらにこれまで「敵基地」に限定していた攻撃対象を「指揮統制機能等」に拡大すると主張している。日本で例えれば首相官邸や東京・市谷の防衛省だ。相手国の中枢まで攻撃すれば同じように報復を受け、日本中が戦場になりかねない。あまりに危険だ。

 この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力。(聞き手・山口哲人


 こいけ・あきら 参院比例区。現在、参院議員4期目。2016年から共産党書記局長。政界入り前は都内の病院などで10年間医師として地域医療に携わる。東京都出身。東北大医学部卒。61歳。

 ◇  ◇

 政府が「国家安全保障戦略」などの年末改定に向けて検討を進める中、さまざまな考えを持つ国会議員や有識者らに聞いています。


【関連記事】防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html

<金口木舌>自国の戦争を検証すること
2022年6月8日 05:00
金口木舌 イラク戦争 沖縄戦

 6年前、イギリスである報告書が発表された。独立調査委員会がイラク戦争に参戦した同国の方針を検証し、「軍事行動は最後の手段ではなかった」と結論づけた

▼注目されたのが、当時のブレア首相とブッシュ大統領の間で交わされた開戦前の書簡。開戦の前年、首相は「どんなことがあろうとも、私はあなた(ブッシュ大統領)と共にある」と送っていたことが明るみになった

▼英米関係は「特別な関係」とされる。報告書は「英国が米国を無条件に支えることが前提だと思い込んでいた」と指摘。その上で「国益や判断が異なるところで無条件の支持は必要ないと結論づけた

▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる

日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なのは地域の緊張を高めることではなく、過去の過ちを検証し教訓とすることだ
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●メルトダウンする原発推進党

2011年08月14日 00時05分17秒 | Weblog


CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010714.html)。

 この政党は、メルトダウンしている。他に言う必要も感じない。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010714.html

[CML 010846] 【原発維持・核持ち込み容認・日の丸教育推進】 どうしようもない自民党 「歴史のクズカゴに行け!」

・・・・・・。

2011 7 20 () 18:09:43 JST



やはり自民は潰すしかない!今回の福島原発事故含めてこれまでの「原発推進」政策を真摯に反省できない政治勢力は「歴史のクズカゴ」に行くしかないことを思い知らせる社会運動と世論動員を今こそ! 原発維持、核持ち込み容認、日の丸教育推進、どうしようもない反動自民党。歴史のクズカゴに行け!

自民 原発は安全強化し維持を
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110720/t10014330471000.html
7
20 1541

自民党は、次の衆議院選挙の公約のたたき台となる中長期的な政策をまとめた報告書を発表し、エネルギー政策については、電力の安定供給のシステムを再構築するものの、既存の原発は安全対策を強化したうえで、当面、維持するとしています。

この報告書は、谷垣総裁の指示に基づいて党の国家戦略本部がまとめたものです。この中では、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けたエネルギー政策について、電力の安定供給のシステムを再構築するものの、当面、原子力による発電量を再生可能エネルギーなどでカバーするのは困難だとして、既存の原発は安全対策を強化したうえで稼働を維持し、再生可能エネルギーの普及や省エネを推進していくなどとしています。このほか報告書には、東日本大震災を踏まえ、「安全や安心な国土作りが急務だ」として社会資本整備を積極的に行っていくことや、消費税率を当面10%に引き上げること、非核3原則について核兵器を積んだ艦船などの寄港を認める「非核2.5原則」に転換することなどが盛り込まれています。この報告書について、谷垣総裁は記者会見で「自民党がどういう政党かを示すため、党の綱領に沿って、中長期的にどのような日本を作っていくかといった視点でまとめた」と述べ、次の衆議院選挙の政権公約に反映させる考えを示しました。


安全対策強化で原発維持、公共事業拡大も、自民が中長期方針
http://sankei.jp.msn.com/p​olitics/news/110720/stt110​72011300003-n1.htm
2011.7.20 11:27


 自民党の国家戦略本部(本部長・谷垣禎一総裁)は20日、党の中長期政策の基本方針となる報告書を発表した。政権与党を担い得る責任政党として、消費税率の10%への引き上げや集団的自衛権の行使容認を掲げたほか、既存の原発は安全対策を強化した上で当面稼働させる方針を明記。今後10年間の最優先課題を「減災対策」と位置付け、公共事業を拡大する方針も打ち出した。今後、報告書をもとに次期衆院選の公約作成を...進める。

 報告書では、焦点の今後のエネルギー政策について、菅直人首相が推進を訴える太陽光などの再生エネルギーは「新たな柱の1つになるが、原子力による発電量分をカバーするのは極めて難しい」と指摘。当面は既存原発の活用や省エネ推進などともに「ベストミックス」で対応すべきだとした。

 社会保障と税の一体改革に対しては、子ども手当など民主党のバラマキ政策の撤回を求めるとともに、社会保障財源確保のため昨年の参院選公約に盛り込んだ消費税率の当面10%引き上げに改めて言及。ただ、同時に公共事業の拡大も訴えており、公共事業の財源はデフレ期間中は建設国債を発行してまかなうとした。

 集団的自衛権に関しては行使の範囲を法律で規定すると明記。非核三原則については、核兵器の陸上配備は認めないが、搭載艦船などの寄港は容認する「2・5原則」への転換を図るとしている。

 教育については「戦後の日本教育のあり方を根本的に反省する」として、学校式典での国旗掲揚・国歌斉唱の義務化、教科書採択の改革、家庭教育の支援強化など保守色を打ち出した。
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そりゃ、止められないわな。国会議員ではないけれども、自民県議の甘い汁の一端(http://www.mynewsjapan.com/reports/1459)。My News Japanから。

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http://www.mynewsjapan.com/reports/1459

東北電力役員ポストで甘い汁を吸った自民県議77人 月1会議だけで年200万円超
三宅勝久 05:04 07/06 2011

 女川原発(宮城県女川町・石巻市)や東通原発(青森県東通村)を持つ東北電力が、長年にわたって地元の宮城・福島・青森3県の県議会議員のべ77人を役員として迎え入れ、月1回の役員会に出席するだけで年200万円超の報酬を支払っていたことがわかった。3県は東北電力の株主だが、あくまで個人としての就任であり、報酬も個人に支払われていた。県議会への報告義務もなく、原発を推進してきた自民党会派内のみでの持ち回りポストだったことから、ただの「役得」と言ってよい。このように電力会社と県議会がズブズブの関係を築く原資は、すべて電気料金や税金だ。原発の危険性にチェックが働くはずもないのだった。


Digest
東北電役員ポストに自民県議77人
「県民の代表」の実態は単なる役得
「月1回の会議出席で月収20万円」と元県議
「功なり名をとげた」自民県議で役得独占
「適任者」の人選は自民議員仲間で持ち回り
役得ゲット議員77人全リスト公開
「あの人たちはすべてカネ」



東北電役員ポストに自民県議77人
 歴代役員に県議会議員が多いのはなぜだろう――。東北電力(本社仙台市・高橋宏明代表取締役会長)の天下り状況を調べていた筆者はそんな疑問を感じた。

 東北電力にも例外なく高給官僚が天下っている。経済産業省(旧商工省・通産省)からは8人。古い順から、中川理一郎・奥田新三・鹿野義夫・宮脇参三・黒田四郎・松田泰・佐々木恭之助・西村雅夫――の各氏だ。それぞれ顧問や取締役、副社長ポストを得ている。略歴は経済産業省のホームページにある。

 このほか、旧大蔵省物価庁次長の工藤昭四郎氏が1964年から75年まで取締役だった。時事通信社解説委員長で日銀副総裁を務めた藤原作弥氏は現職の監査役だ。なお初代会長は貿易庁長官を務めた白州次郎氏だが、こちらは国策人事といったほうがいいだろう。

 ここまでならいまさら驚くような話でもない。だが東北電力の場合、役員のなかに「宮城県議会議員」「福島県議会議員」「青森県議会議員」の肩書きを持った人物がやたらに目についた。議員の肩書きを持った役員は1~2年といった短期間で頻繁に交替している。数が多すぎてメモを取る手が痛くなるほどだった。

 いったい何人くらいの議員が役員になっているのだろうか。1950年代までさかのぼって、くまなく役員名簿を点検し、集計した。その結果が以下のとおりである。

【東北電力役員になった県議会議員の数】

青森県議=31人(監査役18人/取締役13人) 

宮城県議=25人(監査役11人/取締役14人)

福島県議=21人(監査役8人/取締役13人)


 合計77人を数えた。ほかに、議員ではないが、福島県副知事が東北電力監査役に就任した例が1件あった。

 なお調査は、東北電力の有価証券報告書に記載された役員名簿を点検する方法で行った。過去5年分については金融庁のデータベース「EDINET」、1984年以降は東京都立図書館で利用可能なデータベース「eol」、さらに古いものについては国会図書館に保管されているマイクロフィルムや冊子の資料を使用した。

 議員はすべて自民党会派で、ほとんどは議長や副議長、または議長などの経験者だった。77人もの議員を役員として採用している電力会社はほかにない。どんな事情があるのか、興味は深まった。

 筆者がまず思い当たったのは、東北3県と東北電力との資本関係だった。地方自治体が電力会社の株を持っていることはよくある。東京都も東電株を持っている。東北電力の場合はどうなのか。

 さしあたり最近の有価証券報告書を取り出して大株主の欄をみた。自治体の名前はない。そこで古いものを点検することにした。過去にさかのぼっていくつか調べていくうちに、1953年当時のものに、こんな記載をみつけた。

 1 宮城県 3・473%(持株比率)

 2 三菱信託銀行 3・439%

 3 青森県 3・138%

 4 福島県 2・778%

 5 大和銀行 2・679%

 6 仙台市 1・194%


 1953年といえば、51年に東北電力が創業した直後のことである。当時の筆頭株主は3・5%近くもの株式を持つ宮城県だった。青森県と福島両県もそれぞれ3%前後の株式を保有する有力株主とある。

 大株主であれば、株を発行する企業に役員を派遣しても不思議ではない。県が株主ということなら、役員に県民の声を託して、企業に意見を言う。あるいは役員の立場で得た企業情報を、県に伝える。そうしたことは、意義あることだろう。東北電力は公益企業だから、県民の声を届けることはなおさら重要だ。


表向きは「県民の代表」、実態は単なる役得?

 宮城県など3県の議員が役員になっているのは、こうした県民の声を届けるためだったのだろうか。筆者は3県の県議会事務局にそれぞれ電話をかけて尋ねることにした。

 ――東北電力の役員に県議会議員の方が多数なっていますが、どういう趣旨・立場でなったものでしょうか。

 1~3日おいて、3県の議会事務局や県の財務関係の部署などから回答があった・・・。
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