Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党議員が文科相までやり、教育勅語を掲げ、『わたしたちの道徳』を説くという地獄

2024年03月04日 00時00分22秒 | Weblog

[↑ ※「私たち親子ではなく記者仲間です/「日本中学生新聞」川中だいじ✕「NÒ選挙,NO LIFE畠山理仁」(週刊金曜日 1458号、2024年2月2日)]


(2024年02月20日[火])
《会話も校内掲示も、「政治の話」を禁止された小学校時代》…文科相の系譜が酷いんですよねぇ。《下村博文馳浩松野博一林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の指定席》」、そして、「政策協定」問題が盛山正仁文科相(「平成の治安維持法」の頃、法務副大臣として暗躍)に…。さらには、その林芳正官房長官もヅボヅボだった件が露見(マッサージに加えて、ヅボヅボなのも、昔から有名だった模様)。ニッポンの教育は、投票率を下げる方向にしか作用していない。東京「ト」教委も酷かったが、当然、お維も大阪の教育を破壊

   『●全て《不明》と訂正、後藤祐一議員「脱税の疑いがあるマネーロンダリング」
       …「利権」「裏金」「脱税」党を政権から引きずり下ろすしか道はない

 東洋経済新聞の記事【「日本中学生新聞」を発行する中1が考える、学校と日本の民主主義とは/中学生がSNSで「社会の疲弊」を実感した出来事】(https://toyokeizai.net/articles/-/729694)。《「日本中学生新聞」を一人で立ち上げ、注目を集めている少年がいる。現在、中学1年生の川中だいじさんだ。2023年4月に開始したX(旧Twitter)のフォロワーはすでに1万8000人を超え、新聞や週刊誌など大手メディアの取材も受けている。「中学生がつくった民主的な読み物」と銘打った自身の新聞のモットーは、「誰にも遠慮することなく 書きたいことを書く」。12歳にして自らメディアを作るに至った経緯や、中学生として今求めていることなどを、13歳になって間もない川中さんに聞いた》。

   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」…「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』… 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●萩生田光一文科相「身の丈入試」…《権力に近くない家庭の
       子どもは、みんなあの連中の奴隷か私兵にされてしまう》
   『●統一協会事件と教育破壊…《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相
      の系譜の酷さ…《下村博文、馳浩、松野博一、…柴山昌彦、萩生田…》

 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党議員が文科相までやり、教育勅語を事務所(?)に掲げ、道徳・『わたしたちの道徳』を説くという地獄。加計学園問題でも暗躍、「悪だくみ」。再度、以前のブログから……「まさに『機会不平等』の是認。ツイッター上では「#身の丈入試」とも。《彼らにとって下々の人生など、ただ己に奉仕させる道具以上でも以下でもないのである。…こんな手合いを放置していたら、権力に近くない家庭の子どもは、みんなあの連中の奴隷か私兵にされてしまう》。前川喜平さんは、《真の理由は、萩生田氏自身のゆがんだ歴史観や嫌韓感情、憲法が保障する表現の自由への無理解にある。彼は、「表現の不自由展」を中止に追い込んだ勢力と同じ思想感情を持っているのだ》…と指摘。また、(リテラ)《前川喜平・元文科事務次官…ツイートだ。〈やっぱり萩生田文部科学大臣か。ひどいことになるだろう。彼の議員会館の…には、教育勅語の大きな掛軸が掛けてあった。〉》…そうだ。そんな方を、アベ様は文科相として任命。トンだ《人材の宝庫》。」
 犯罪者を派閥解散・離党で済ますなんてあり得ないし、議員辞職とともに、公民権を停止、塀の中に堕とすべき。日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/やっていることは稚拙な萩生田光一の甘えた理屈 自民党が議員教育の講座を開催】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402200000053.html)。《萩生田は「自民党は失敗は失敗としてもう少し寛容にまずかったけど頑張れよと言ってくれる政党かと思ったら、党内からも処分、処分』と言われて…。“生贄(いけにえ)を出さないと終わらないような雰囲気になっていて、ちょっと寂しいなと思います」と都合のいい、甘えた理屈を重ねた。本来なら議員講座で一番前に座って学ぶべきだが、そもそも離党になったらそれもかなわない》。

=====================================================
https://toyokeizai.net/articles/-/729694

「日本中学生新聞」を発行する中1が考える、学校と日本の民主主義とは
中学生がSNSで「社会の疲弊」を実感した出来事

日本中学生新聞」を一人で立ち上げ、注目を集めている少年がいる。現在、中学1年生の川中だいじさんだ。2023年4月に開始したX(旧Twitter)のフォロワーはすでに1万8000人を超え、新聞や週刊誌など大手メディアの取材も受けている。「中学生がつくった民主的な読み物」と銘打った自身の新聞のモットーは、「誰にも遠慮することなく 書きたいことを書く」。12歳にして自らメディアを作るに至った経緯や、中学生として今求めていることなどを、13歳になって間もない川中さんに聞いた。
2024/01/27
東洋経済education × ICT編集部


会話も校内掲示も、「政治の話」を禁止された小学校時代

――川中さんが「日本中学生新聞」を立ち上げたきっかけを教えてください。

いちばん大きかったのは、小学4年生のときに「政治の話をするな」と学校で叱られたことです。

2020年に大阪都構想が持ち上がり、僕の地元である大阪市内でも議論が活発になっていました。あちこちでチラシが配られていたし、テレビで討論会の特集が組まれていたのを覚えています。自分の住む街に直接関係があることなので、僕もとても興味を引かれました。そこで調べてみたら、2015年にも都構想をめぐって住民投票があったこと、そのときは自民党と共産党が「共闘」して反対していたことなどがわかりました。僕は、この2つの党は仲がよくないと思っていたので、意外でしたがいいことだと思いました。

ほかにも、前回は反対派だった公明党が2020年は賛成に転じていること、公職選挙法に縛られる普通の選挙とは違うこともわかって、単純に「面白いなあ」と思ったんです。それで学校でも、友達とその話をするようになりました。みんな地元のことだから興味を持っていて「俺は反対だな」とか、自分の意見を持っている子も少なくなかった。でもその会話を聞いた先生に、学校でそんな話をしてはいけないと怒られたんです。

――その件で、家にも電話がかかってきたとか。

はい。先生が僕の親に電話をして、「次に政治の話をしたら、校長室に呼びますよ」と。それで親に叱られることはなかったけれど、僕自身が納得できなかった。話すのがダメならと学校の新聞委員会に入ったのですが、そこで「選挙に行こうと呼びかける新聞を作ったら、これも政治の話だから校内掲示してもらえませんでした。だから結局、自分で作るしかなくなったんです。

当時は「小学生である僕には、先生に対抗する手段はないのか?」と悩み、それについても調べました。そうしたら「子どもの権利条約12条の意見表明権というものがあるとわかり、これを先生に話してみたんです。でもあまりピンと来なかったようで、抗議が聞き入れられることはなかった。振り返れば、あの悔しさが今につながっているので、ある意味これもよかったと考えるようにしています。


     (2023年3月に創刊した「日本中学生新聞」の紙面(左)。
      国会議事堂へも見学に出かけた(右))


「意見と文句の違いがわかっていない人がすごく多い」

――今はちょうど2号目を制作中とのことですが、新聞の発行を始めて変わったことはありますか?

応援してくれる人は多いし、大阪・関西万博IRカジノなど、僕が関心を持っていることについて教えてくれる人も増えて、うれしい出会いがたくさんありました。新聞の配布は大阪市内での手渡しがメインですが、書店に置いてもらったり、東京や北海道の人の要望を受けて郵送したりと、読んでくれる人も増えています。

そもそも僕が新聞を作ったのは、昨年開催されたG7広島サミットメディアとして取材に行きたかったから、というのが大きな理由でした。結局「学生だから」「法人じゃないから」という理由で申請すらさせてもらえませんでしたが、そこから実際に活動を始めて強く感じたのは、日本社会がどれだけ疲弊しているかということでした。

――サミットの取材は許可されなかったのですね。しかし「社会の疲弊」とは?

例えば僕は今、大阪・関西万博とIRカジノに興味を持っています。これも都構想と同じく、自分の街のことでもあり身近なことです。万博は次世代のためにやると言っていますが、僕ら子どもが本当に求めていることってこれなのかな? とちょっと疑問に感じています。

僕自身は、クルマが空を飛ぶ社会よりも、近所の商店街がずっと元気で活気があるような、あたたかい社会のほうがいいと思う。肉屋のラードで揚げたコロッケが胃もたれするけど好きやねんとか、そういう顔の見える社会です。でも今の社会はそうではないのかなと、たくさんの大人からの誹謗中傷で「社会の疲弊」を実感しているんです。意見や批判と、単なるアンチ、文句や悪口の違いがわかっていない人がすごく多いんだと思います。

――悪意のある声を寄せる人たちにはどう対処されているのでしょうか。

基本的には気にしないようにしていますが、それでも傷つかないわけじゃない。疲れたときにはドラえもんの大長編映画を見たりして癒されていますが(笑)、僕に文句を言っても社会は変わらないのに、そうせずにいられないのはなぜだろうと考えます。重要なのはどっちの意見が正しいかではなく、議論を重ねていいところを組み合わせていくことで、よりよい社会にしていくことだと思います。アンチは議論を生まないし、だから主権者教育(市民教育・シティズンシップ教育)が大事なんだと改めて思うようになりました。

――主権者教育は選挙権年齢の引き下げもあって、現在ではほとんどの高校で行われるようになりました。

僕は高校生からでは遅いと思っています。学校でも「欧米って学校のルールを生徒が決められるらしいよ」「そういうのいいよな」などと友達と話したりしますが、じゃあ今の学校で何ができるかというと難しい。小6のときに学んだ公民も、議員定数などのシステムをさらりと学んだだけで物足りないと感じました。これじゃ政治も民主主義もただの暗記でしかなく、わがことにはならないなと。義務教育のうちから、しっかり学ばせてほしいと思っています。


「政治にハマっている」から、無関係だとは思わない

――学校生活の中で、主権者教育や民主主義について考える機会はありますか?

僕の学校は半期に1度生徒会選挙があるのですが、前期は、生徒の声を学校に届ける「意見箱」を設置するという公約で生徒会長に立候補して当選しました。でも後期は落選してしまった。主権者教育の大切さを伝え、校則をみんなで決められるようにしようと訴えたのですが、演説後、友達に「応援はしてたけど、難しくて何を言ってるのかよくわからなかった」と言われました。

実際に生徒会長を務めてみて思ったのは、学校の権力はやっぱり先生にあるんだなということ。上からの指示には従わなければいけないし、先生方も新自由主義的な教育で育っているから、大変なのはわかります。これについては政治が悪いと思う。でも、今の学校はみんなが意見を言える場所ではないと思います。最終的に多数決で決めるとしても、自分と違う意見も尊重することで誰もが発言しやすくして、議論する過程が大切なのではないでしょうか。僕は友達とも積極的に議論するようにしていますが、それは文句や否定ではないし、議論することでけんかしたり仲が悪くなったりすることはありません。

――今は友達と政治の話をすることもあるのですね。

先生に怒られることはなくなりましたが、友達に「知ってる政治家はいる?」と聞いても、岸田首相と吉村大阪府知事ぐらいしか知らないんです。大阪市長はテレビに出ていないから知らない、と。選挙前になると、18歳とか20歳とかの若い人が「どうせ変わらないし、関係ないから投票には行かない」などとインタビューに答えているのもよく見ます。関心が低いんですよね。

僕は趣味などやりたいことはとことんやりたいし、負けず嫌いなところもある。そういう性格もあって、言い方が正しいかわからないけれど、小4のあのときから政治に「ハマっている」んだと思います。

――なるほど。だから興味を持ち続けられるし、自分に関係ないと思わずにいられるのですね。まず関心を持つことが大事だと思うので、「ハマっている」というのはいいと思います。

そうですか(笑)。プロ野球だと、選手のカードや名鑑があるじゃないですか。仲よくしてくださっているフリーライターの畠山理仁さんもよく言っているのですが、ああいうものの政治家バージョンがあってもいいと思うんです。おもちゃメーカーさんにはぜひ作ってほしい。

政治はそれくらい身近であってほしいし、無関心でいられても無関係ではいられないものです。選挙権のない僕ができることとして、「投票に行こう」という呼びかけもしています。

――そうした呼びかけのほかに、今後取り組んでいきたいことはありますか?

今いちばんやりたいのは、国会会期中に傍聴に行くこと。学校があるので難しいのですが、いつか実行したいです。それから政治家の方にも取材してみたい。去年の12月に菅直人さんに取材依頼を出したのですが、武蔵野市議の補選でお忙しかったみたいで、取材はできませんでした。維新政治のことや世襲制についても聞いてみたかったです。

僕はまだ中学生だし、たくさんの人との出会いや議論の中で勉強させてもらっている真っ最中。いろいろな意見に触れながら、この先もできることを考えて行動していきたいと思います。

(文:鈴木絢子、写真:川中さん提供)
=====================================================

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402200000053.html

コラム
政界地獄耳
2024年2月20日8時0分
やっていることは稚拙な萩生田光一の甘えた理屈 自民党が議員教育の講座を開催

党のガバナンス組織統治が崩壊している自民党は派閥がなくなり、教育機関としての役割も消滅した。とはいえ派閥で裏金づくりをしていた安倍派を見れば、教育機関と言えるかどうかも善しあしだ。そこで党の「中央政治大学院」を使って中堅・若手を対象に議員教育の講座を開催するという。それは結構だが、この教育不足こそ、中選挙区制度から小選挙区制度に変わった弊害のひとつかもしれない。

★1996年に始まった小選挙区制度はまもなく10回目の選挙を迎える。連続当選していれば今当選9回のベテラン議員だ。前首相・菅義偉やデジタル相・河野太郎が当てはまる。ただ中選挙区制度経験のある衆院議員はその前からということになるから、世代交代の時期に差し掛かる。双方の制度を知る人たちに選挙を語り、今後の在り方を議論してもらいたい。

★自民執行部が裏金議員に実施した聞き取り調査を報じた際、自民党は裏金を還付金と言い、中抜きを留保金とした。NHKも「還付」、読売新聞も「還流」と自民党にぴったりと寄り添う。政治資金収支報告書の訂正でも安倍派5人衆の1人、前政調会長・萩生田光一は派閥からの収入として20~22年の計1952万円を追記し、収入総額や支出総額を「不明」とした。当選6回で官房副長官、文科相、経産相、党政調会長を歴任。ポストが巡るのは安倍派だからだろうか。肩書だけでは大ベテランだ。だがやっていることは稚拙としか言いようがなく、倫理観も感じられない

★今月発売の月刊誌で、萩生田は「自民党は失敗は失敗としてもう少し寛容にまずかったけど頑張れよと言ってくれる政党かと思ったら、党内からも処分、処分』と言われて…。“生贄(いけにえ)を出さないと終わらないような雰囲気になっていて、ちょっと寂しいなと思います」と都合のいい、甘えた理屈を重ねた。本来なら議員講座で一番前に座って学ぶべきだが、そもそも離党になったらそれもかなわない。(K)※敬称略
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●ダースレイダーさん《愛国心から「日本の国土である尖閣諸島や竹島は大事」と言う人は多い。ならば、どうして辺野古は大事じゃないんだろう》?

2023年09月16日 00時00分01秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年08月17日[木])
《愛国心から「日本の国土である尖閣諸島や竹島は大事」と言う人は多い。ならば、どうして辺野古は大事じゃないんだろう。辺野古はもともと日本の土地です。別に米国が占領して返していない土地ではない。辺野古の基地問題とは、日本の土地と海を米国に差し出す話ですよね。それを容認する保守のロジックが理解できません。もし「沖縄ならいい考えているならそれはもう差別です》。

   『●《欠陥飛行場》米軍普天間飛行場…《本来なら移設条件を付けずに
     直ちに閉鎖すべき軍事施設だ。閉鎖できないのは政治の不作為である》
   『●キシダメ (当時) 外相、辺野古破壊を《クリントン国務長官 (当時) に
     事実上約束》、そして、今、軍事費倍増と《1兆円強を増税で賄う方針》
   『●《沖縄と戦争をテーマ…三上智恵さん…軍事拠点化が進む南西諸島…
     「観客に終わらず、戦争を止めるため一緒に走ってほしい」と呼びかける》
   『●《犠牲になるのは一般の人々…戦争はしてはならない。命を何よりも
      大切に…平和が一番大切だという沖縄戦の教訓を守ってもらいたい》
   『●軍事要塞化=標的の島々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地
     攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…
   『●沖縄…《この島の苦悩は「本土」に届いているだろうか》…《名護市
     辺野古への移設を容認する立場》の現宜野湾市長で良いのでしょうか?
   『●琉球新報社説《対馬丸撃沈と宮森小墜落事故は、戦争中の子どもの犠牲と、
      戦後の米軍統治下の子どもの犠牲を象徴する最も痛ましい事例である》

 N値はゼロで経費は∞、決して完成しない、普天間も返還されない、踏んだり蹴ったりな辺野古は単なる破壊「損」。出来もしな基地のために、日々、日本の美ら海、《日本の土地と海》にじゃぶじゃぶと土砂をぶちまけている。
 日刊ゲンダイの【注目の人 直撃インタビュー/ダースレイダー「沖縄から日本の民主社会を問う」 映画「シン・ちむどんどん」に込めた思い】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/327357)。《時事芸人・プチ鹿島とのユーチューブ番組「ヒルカラナンデス(仮)」から派生した映画「劇場版センキョナンデス」のスマッシュヒットから半年。早くも共同監督・出演したドキュメンタリー映画の第2弾が11日から公開される。ヤジ馬2人が乗り込んだ舞台は昨年9月の沖縄県知事選。日本のヒップホップ界を牽引する超ド派手な病人が、新作「シン・ちむどんどん」に込めた思いの丈を語り尽くす》。

   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
    として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン
   『●日刊ゲンダイ【卑劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」
       330億円削減の非情】…破壊「損」な辺野古にはドブガネしつつ…
   『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が
      唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?
   『●畠山理仁さん《沖縄県民は民主主義の手続きに則って民意を示し続けて
      いる…愛のある沖縄は、間違いなく民主主義の最先端を行っている》

=====================================================
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/327357

注目の人 直撃インタビュー
ダースレイダー「沖縄から日本の民主社会を問う」 映画「シン・ちむどんどん」に込めた思い
公開日:2023/08/11 06:00 更新日:2023/08/11 06:00

ダースレイダー(ラッパー・映画監督)

     (
ダースレイダー氏(C)日刊ゲンダイ)

 時事芸人・プチ鹿島とのユーチューブ番組「ヒルカラナンデス(仮)」から派生した映画「劇場版センキョナンデス」のスマッシュヒットから半年。早くも共同監督・出演したドキュメンタリー映画の第2弾が11日から公開される。ヤジ馬2人が乗り込んだ舞台は昨年9月の沖縄県知事選。日本のヒップホップ界を牽引する超ド派手な病人が、新作「シン・ちむどんどん」に込めた思いの丈を語り尽くす。


 ──今年、監督デビューして早くも2本目です。

 21世紀にあまりないスピード感ですよね。映画の完成は1カ月前。フットワークの軽さ自体が見てもらう要因になると思い、宣伝や試写会に必要な期間をスッ飛ばして公開を急ぎました。


 ──タイトルもある意味、思い切っています。

 劇場版センキョナンデス「2」や「沖縄編」にする手もありましたが、シリーズ化の縛りができるから一度その枠から離れるのもいい、とプロデューサーの大島新さんが助言してくれて。沖縄が題材の映画なので僕が「『ちむどんどん』かな」と冗談で言ったら、すかさず鹿島さんが「シン・ちむどんどん!」と返して、すると大島さんが「それでいこう」と。三段落ちの展開です。


 ──まさかや! 公開前に「ちむどんどん」の本家・NHKラジオの取材を受けたとか。

 いの一番に手を挙げてくれました。収録場所も東京・渋谷の放送センター。受付に「ちむどんどんの件で来ました」と言って入りましたよ。


 ──反応は?

 「オマージュしていただいてありがとうございます」と感謝されました。これで堂々とタイトルを名乗っていけます。


■常に「神は細部に宿る」の言葉を重んじて時事ネタに切り込む

 ──沖縄の選挙に関心を持ったのはなぜ?

 かねて、選挙取材の楽しさを伝授してくれた選挙漫遊の師匠、フリーランスライターの畠山理仁さんに「沖縄は選挙特区。見ておいた方がいいですよ」と勧められていたんです。公選法スレスレというか、多分、違反しているであろうことが平然と繰り広げられている、と。昨年は沖縄の本土復帰50周年。このタイミングで県知事選が行われるなら「行くしかない!」と飛び立ちました。


 ──映画にはド派手な街宣活動が出てきます。

 太鼓に歌、踊りもあり、支持者もすごく熱い。僕らは「選挙は最高のお祭りだ」を合言葉に各地の選挙にヤジ馬参戦してきましたが、沖縄の選挙は本当のお祭りです。


 ──地元紙のアンケートで立候補した3人は皆、当時放送中だった「ちむどんどん」に言及。鹿島さんが「本当に見ているのか」と疑問を抱き、「ひとつ嘘をついたら、他の公約も信用できない」と各候補にグイグイ食らいつく姿も見どころ。答えは三者三様ですが、人間性を浮き彫りにしていきます。

 そうしたささいな疑問への対応にこそ、人の本質が出ると思う。僕らは常に「神は細部に宿る」の言葉を重んじ、時事ネタに切り込んでいます。


■「『辺野古ならいい』と考えるなら、それはもう差別です」

     (辺野古ゲート前のラップは圧巻(C)
      「シン・ちむどんどん」製作委員会)

 ──ご自身は選挙中、SNS上に飛び交ったデマを問題視していますね。

 自公政権が推した佐喜真淳さんを応援する人の間で、現職の玉城デニーさんが勝つと「沖縄が中国に支配される」との発信が目立ち、特に県外からの投稿が多かった。前任の翁長雄志知事の時代から流布されていて、選挙時に2人の在任期間は計8年。中国が本気なら、沖縄はすでに乗っ取られていてもおかしくないのに、そうなっていない。中国に不安や恐怖を抱く人は大勢いますが、その気持ちをなぜ、沖縄の選挙に、しかも非自公候補が優勢だと単純に結び付けてしまうのか。そこが気になりました。


 ──本来なら「保守」こそ、沖縄が抱える基地などの問題を「わが事」として捉えてほしいです。

 愛国心から「日本の国土である尖閣諸島や竹島は大事」と言う人は多い。ならば、どうして辺野古は大事じゃないんだろう辺野古はもともと日本の土地です。別に米国が占領して返していない土地ではない。辺野古の基地問題とは、日本の土地と海を米国に差し出す話ですよね。それを容認する保守のロジックが理解できません。もし「沖縄ならいいと考えているならそれはもう差別です


 ──そうした論理に基づく負の感情を直接、ブツけられた「オール沖縄会議」共同代表の高里鈴代さんの体験談には胸を締め付けられました。

 ショックでした。台湾有事を巡る「南西諸島」という表現も違和感を覚えます。南西諸島ってどこ? 沖縄じゃね? それって日本じゃん。じゃあ「日本有事として向き合うべきなのに、沖縄を切り離そうとする


 ──これまでも沖縄の人々は辺野古の新基地建設にハッキリ「ノー」を突きつけてきました。

 県知事選などで明確に反対する候補が勝利し、4年前の県民投票では投票所に行った人の7割が反対しました。それでも沖縄の民意は一切、国の対応に反映されません。民主主義が機能していないのです。僕は以前から「日本は民主社会ではない」と語ってきましたが、その証拠が沖縄には厳然としてあります


■「知ることの大事さ」を病人になって気付いた

 ──日本のトップはG7広島サミットで民主主義陣営のリーダー然として振る舞っていました。

 「民主主義vs権威主義」の対立構造や「民主制の危機」が叫ばれる時代ですが、まず日本は民主社会を一度実現してから、その議論に向き合った方がいい。日本はまだ民主社会に慣れていません。戦後、そこそこ良い車を連合国からもらったのに、まだ運転免許を取っていないようなもの。それでも、沖縄の人たちは民主主義を信じており、主権者として自分たちが中心の民主社会を実現しようとする気持ちを強く持っていますどんなに自分たちの声が届かず、国に裏切られても、民主主義に懸けている。諦めや苛立ちの気持ちがあるからこそ、歌って踊って選挙活動を楽しむ知恵もある。だから、沖縄の選挙は熱いんです


 ──劇中で沖縄国際大の前泊博盛教授が語る内容も衝撃的です。基地問題を知っているつもりで、まだまだ知らないことだらけだと痛感しました。

 米国主権の米主主義」の実態ですよね。沖縄を題材にするにあたり、「初心者として一から学ぶ」スタンスで当事者に会うことを心がけました。自分たちは何も知らず何も体験できていないという前提がある。おかげで、多くの方から貴重な知識を得られました。沖縄から日本の民主社会を問う。そのスタート地点に立つための作品になったと自負しています。


 ──知らないことを前提に知ることが大事という考えは、ご自身の闘病体験も影響しているのですか。

 33歳で脳梗塞で倒れる前は、自分の体のことを何も知りませんでした。肩こりや疲労などの異変を感じても、ライブをやるとアドレナリンが出て元気になる。だから、自分は仕事人間で音楽に愛されていると勝手に思い込んでいました。都合のいい言い訳ですよね。見たくない現実から、目をそらしていたんです。


 ──その意識はデマに踊らされる人々にも共通しているように思います。

 不都合なことに背を向けてしまうのは、不安のなせる業。自分もそうだったから分かります。何も知らないから不安になる。僕はしっかり診療を受け、自分に何が起きているかを知って不安から逃れることができた。不安の解消に必要なのは知識です。素人判断はダメ。専門家や当事者から学ぶしかない。自分が病人になることで、その大事さに気付かされました。沖縄の実態を何も知らず冷笑する人に「知る」大事さを実感して欲しいし、選挙や政治に興味がない人にこそ作品を見てもらいたい。選挙は自分たちの外の世界の出来事と捉えられがちですが、日常と地続き。別の「世界線」から出現するわけではない。それこそ祭りと一緒。終わればまた日常が続いていく。僕はよく「社会派ラッパー」と呼ばれますが、「社会派って何? 社会に属していない人っているの?」と思う。どんな日常を過ごしていても、誰もが社会の影響からは逃れられません社会問題とは全て自分たち日常の問題なんです


 ──じゃあ、ダースさんは社会派ではない?

「日常派ラッパー」です。

(聞き手=今泉恵孝/日刊ゲンダイ)


▽1977年、仏パリ生まれ。東大中退。2000年にラッパーとして本格デビュー。10年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明。以降、眼帯をトレードマークに。17年には腎臓の数値も悪化し、医師から告げられた「余命5年」を乗り越え、22年にライブ「満期5年」を開催した。「The Bassons」のボーカルの他、多彩な言論人との配信番組に多数出演。著書に「武器としてのヒップホップ」(幻冬舎)など。


◆シン・ちむどんどん
 今月11日(金)から那覇・桜坂劇場で先行公開&全世界配信(配信チケットは〈ロフトプロジェクト〉で販売中)
 19日(土)から東京=ポレポレ東中野、シネマ・チュプキ・タバタ、京都=京都みなみ会館でロードショー
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●台湾での《「戦う覚悟」発言》…《あまりにもアホすぎる》ド「アホウ節」はキシダメ首相と《打ち合わせた“政府の代弁”》だったとは…

2023年09月14日 00時00分25秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年08月16日[水])
そんなにアベ様を大好きなのかね、キシダメ首相? 広島選出の首相、《「被爆地選出の初の首相」》として、恥ずかしくないものかね。

   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止
     条約の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》
   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判

 リテラの記事【原爆を「試練」扱いして非難殺到 岸田首相の「長崎原爆の日」メッセージは3年前の安倍元首相のほぼ「完コピ」だった!】(https://lite-ra.com/2023/08/-3-1.html)。《言わずもがな、この国は無謀な侵略戦争に突き進み、降伏をためらったがために原爆は投下された。つまり、権力者の判断によって避けられたはずの悲劇だった。にもかかわらず、原爆投下について「試練」などという言葉を用いることは、国の責任を矮小化し、被害者に押し付けるようなものだ。だいたい、いまも被害に苦しんでいる被爆者や被爆2世、3世が存在し、とりわけ長崎には国から被爆者だと認められていない被害者も数多くいるのだ。それを「乗り越えられない試練はない」などというマンガやドラマに出てくるような軽々しいフレーズを口にするとは……。とくに岸田首相は「被爆地選出の初の首相」であることが強調されてきたが、あまりに無神経すぎるだろう》。

   『●確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・麻生太郎殿の
         その体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず
   『●(政界地獄耳)《麻生に一貫して流れているスピリッツは
       弱者をさげすみ、バカにする体質》…選んだ人々の責任
    《★「食いたいだけ食って飲みたいだけ飲んで糖尿病になって
     病院入っている奴の医療費を払っている」と日常的に言い
     続けている。》

   『●ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること
     自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)
   『●軍事費倍増や増税について「多くの国民の理解を得た」? 繰り返さ
     れるド「アホウ節」…いつまでヅボヅボ党・下駄の雪党の独裁が続くの?
   『●《クーデターを主導したミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官
       から、麻生太郎元首相と…渡辺秀央元郵政相が名誉称号と勲章》
   『●「戦う覚悟」…何度目かの《あまりにもアホすぎる》ド「アホウ節」――
     戦争法や軍事費倍増、軍事国家化の前に「戦争絶滅受合法案」の制定を

 台湾での《「戦う覚悟」発言》…《あまりにもアホすぎるド「アホウ節」はキシダメ首相と《打ち合わせた“政府の代弁”》だったとは…呆れてしまう。
 《米誌『タイム』に岸田文雄首相が表紙として登場したが、表紙には「首相は平和主義を捨て、真の軍事力を持った国にすることを望んでいる」と記され、大きな話題になっている。政府がタイム誌に抗議し、中の記事の見出しが変わるという事態が起きたが、専門家からは「アメリカの見解を的確に表している」という指摘も出ている…インタビュー記事のタイトルも「岸田首相はかつて平和主義だった日本を軍事大国に転換しようとしている」となっていた》(dot.)。《外交努力もないまま脅威を煽るだけ煽り、先の戦争の反省と憲法の理念を歪めて進められていく軍備増強その一方、どんどんと国民の生活と安全は切り捨てられていっている。昨年末、タモリは「(今年は新しい戦前になるんじゃないですかね」と予測したが、実際にそれは的中したと言ってもいいだろう》(リテラ)。
 リテラの記事【麻生副総裁「戦う覚悟」発言は岸田首相と打ち合わせた“政府の代弁”だった! 終戦記念日も反省なし、戦争を着々準備する岸田政権】(https://lite-ra.com/2023/08/post-6293.html)。《岸田文雄首相は「全国戦没者追悼式」において「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いを今後も貫いてまいります」などと述べたが、これが舌先三寸であることが、つい先日、はっきりとした。というのも、麻生太郎・自民党副総裁が台湾で述べた「戦う覚悟」発言が、麻生氏によるいつもの暴言などではなく、政府とすり合わせた上で発せられた「岸田首相の代弁」であったことが判明したからだ》。

=====================================================
https://lite-ra.com/2023/08/-3-1.html

原爆を「試練」扱いして非難殺到 岸田首相の「長崎原爆の日」メッセージは3年前の安倍元首相のほぼ「完コピ」だった!
2023.08.10 10:30

     (岸田首相ビデオメッセージ(首相官邸HPより))

 昨日9日、長崎に原爆が投下されて78年を迎えた。しかし、長崎市内の平和公園でおこなわれる予定だった平和祈念式典は台風6号の九州接近に伴い屋内開催となり、岸田文雄首相や各国大使など来賓の出席は取りやめに。岸田首相はビデオメッセージを送るにとどまった。

 そして、このビデオメッセージの内容をめぐって、ネット上で批判の声があがっている。

 6日の広島でのスピーチにつづき、今回のビデオメッセージでも岸田首相は批准を否定しつづけている核兵器禁止条約に触れずじまい。逆に、議長国となったG7広島サミットの「広島ビジョン」では核抑止論を肯定したことに対しては批判が相次いでおり、広島県の湯崎英彦知事が「核抑止論者に問いたい」として「あなたは、万が一、核抑止が破綻した場合、全人類の命、場合によっては地球上の全ての生命に責任を負えるのですか」と強い言葉で非難したほか、広島市の松井一実市長や長崎市の鈴木史朗市長も批判をおこなっている。

 だが、岸田首相のビデオメッセージをめぐって、いまSNS上で話題となっているのは、核兵器禁止条約に触れなかった点だけではない。じつは、岸田首相はビデオメッセージのなかで、こんなことを口にしたのだ。

「一木一草もない焦土と化したこの街が、市民の皆様の御努力によりこのように美しく復興を遂げられたことに、私たちはあらためて、乗り越えられない試練はないこと、そして、平和の尊さを強く感じる次第です」

 言わずもがな、この国は無謀な侵略戦争に突き進み、降伏をためらったがために原爆は投下された。つまり、権力者の判断によって避けられたはずの悲劇だった。にもかかわらず、原爆投下について「試練」などという言葉を用いることは、国の責任を矮小化し、被害者に押し付けるようなものだ。だいたい、いまも被害に苦しんでいる被爆者や被爆2世、3世が存在し、とりわけ長崎には国から被爆者だと認められていない被害者も数多くいるのだ。それを「乗り越えられない試練はない」などというマンガやドラマに出てくるような軽々しいフレーズを口にするとは……。とくに岸田首相は「被爆地選出の初の首相」であることが強調されてきたが、あまりに無神経すぎるだろう。


■原爆を「乗り越えられない試練はない」と… 岸田首相の無神経すぎるスピーチは安倍のコピペだった!

 無論、SNS上では、この岸田首相の言葉に対して批判が起こっている。

〈長崎の原爆被害からの復興を「乗り越えられない試練はない」と。それ、被曝者や原爆被害者に言う言葉でしょうか?
〈この言葉に気を失いそうになった 原爆は試練ではない!原爆は非人道的なもの!二度と使用してはならないもの!それを『試練』だと!唯一の被爆国のリーダーとして恥ずかしすぎる発言
〈原爆も戦争も、自然災害じゃないし、被爆地に言う言葉じゃない
〈そもそも人が起こした災厄に"試練"という言葉を充てている時点で、ただ言葉を弄んでるだけ、というのがまる分かり〉
〈乗り越えられなかった人は、死んでて発言できないから「乗り越えられない試練はない」ように見えるだけです〉
〈「乗り越えられない試練はない」って、励ましの言葉のつもりなのかなぁ。権力者が言うと、どんな悪政失政のしわ寄せがそっちに行こうと自力で乗り越えろという意味にしか聞こえないのだ
〈原爆で被曝したのは"試練"じゃないでしょう?〉

 あまりに当然すぎる批判だが、しかし、問題はこれだけではない。この「一木一草もない焦土と化したこの街が〜」からはじまる一節、じつは2020年に安倍晋三首相が長崎でおこなった挨拶とほぼ同じものなのだ。違いがあるのは、岸田首相の「美しく復興を遂げられたこと」の部分が、安倍首相のときは「美しく復興を遂げたこと」だったことだけだ。

 つまり、岸田首相による無神経かつ責任の放棄ともいえる一文は、3年前の安倍首相の長崎スピーチから「コピペ」してきたものだったのである。

 「被爆地選出の初の首相」を喧伝しているくせに、前の首相の演説の一節をそのまま使い回すというやる気のなさ。しかも、岸田首相はロシア情勢やG7広島サミット、「ユース非核リーダー基金」の話題、3年前の安倍首相は被爆75年や核兵器不拡散条約が発効50周年など、触れた話題に違いはあれど、スピーチの中身の組み立ては安倍首相時代の「コピペ」スピーチとほぼほぼ同じ。「非核三原則の堅持」「『核兵器のない世界』の実現に向けて国際社会の取り組みを主導」「核軍縮」「被爆の実相への理解を促す努力」「被爆者の総合的な援護施策の推進」というお約束のキーワードが出てくる順番までほぼ一緒だ。


■安倍・菅以上に悪質!「被爆地選出の初の首相」とアピールするくせに、被爆者の思いを蔑ろにする岸田首相

 ご存知のとおり、安倍首相の広島・長崎スピーチは、前年とほとんど同じ中身だったり、広島と長崎でほぼ同じスピーチを繰り返したため、例年のように「コピペ」批判が巻き起こってきた。さらに、菅義偉首相にいたっては広島でのスピーチで「核兵器のない世界の実現」という肝心の部分で読み飛ばしをし、挙げ句、「原稿の一部がのりで貼り付いていた」などと言い訳。のちに情報公開請求によって原本にのりが付着したような形跡がないことが確認されている(ちなみに菅首相も長崎のスピーチにおいて、安倍首相の「乗り越えられない試練はない」というフレーズを使い回している)。

 じつは、岸田首相はこうした批判を意識し、昨年のスピーチでは〈自らの言葉で伝えることにこだわり、自らペンを手に推敲を重ねたり、何度も音読したりして慎重を期していた〉らしい(西日本新聞2022年8月10日付)。ところが、こだわったはずのそのスピーチは広島と長崎でほぼ同じ内容で、やはり「お前もコピペか」「思いがまったく伝わらない」と批判が起こる結果になったのだ。

 いや、問題はコピペ演説だけではない。今年の8月6日、広島の平和記念式典後に岸田首相は「被爆者代表から要望を聞く会」で複数の被爆者代表と面会したが、「唯一の被爆国としてぜひとも(条約に)署名・批准をしてほしい。それができない場合でもオブザーバーとして参加してほしい」という被爆者団体代表からの要望を、岸田首相は拒否

 さらに、岸田首相はG7広島サミットでも「被爆の実相をしっかり伝える」などと喧伝していたが、広島では「黒い雨」を浴びた人たちを被爆者と認定する新基準が設けられた一方で長崎は対象外となったまま。これには「岸田首相による地元びいきではないのか」という声もあがっているが、被爆の実相を知るべきは岸田首相にほかならない

 被害者救済への早急な対応も、核軍縮への展望も示そうとせず、昨年は被爆地でのスピーチを使い回し。そして今年は安倍首相による「乗り越えられない試練はない」などという無神経極まりない言葉を、よりにもよってコピペしてみせる……。今回、あらためてはっきりしたのは、岸田首相も実態は安倍・菅首相と同じで、「被爆地選出の初の首相」という看板を「政治利用しているにすぎない、ということだろう。

 被爆地や被爆者、遺族の思いを無視しつづけながら、平然と「核軍縮がライフワーク」と口にする岸田首相。質の悪さという意味では、安倍・菅首相以上である

(編集部)
=====================================================

=====================================================
https://lite-ra.com/2023/08/post-6293.html

麻生副総裁「戦う覚悟」発言は岸田首相と打ち合わせた“政府の代弁”だった! 終戦記念日も反省なし、戦争を着々準備する岸田政権
2023.08.15 06:08

     (全国戦没者追悼式での岸田首相(首相官邸HPより))

 本日8月15日、78回目となる終戦記念日を迎えた。岸田文雄首相は「全国戦没者追悼式」において「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いを今後も貫いてまいります」などと述べたが、これが舌先三寸であることが、つい先日、はっきりとした。

 というのも、麻生太郎・自民党副総裁が台湾で述べた「戦う覚悟」発言が、麻生氏によるいつもの暴言などではなく、政府とすり合わせた上で発せられた「岸田首相の代弁」であったことが判明したからだ。

 麻生副総裁の問題発言は、8日に台湾で開かれた国際フォーラムの基調講演で飛び出した。麻生氏は「大事なことは、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないことだ。抑止力には能力がいる。そして、抑止力を行使する意志を持ち、それを相手に教えておくこと。その3つが揃って抑止力だ」と述べた上で、こう発言した。

「いまほど日本・台湾・アメリカをはじめとした有志の国に、強い抑止力を機能させる覚悟が求められている時代はないのではないか。『戦う覚悟』だ」
「お金をかけて防衛力を持っているだけではダメ。いざとなったら使う、台湾防衛のために。明確な意思を相手に伝えて、それが抑止力になる」

 沖縄や広島・長崎をはじめとする国内のみならず、侵略をおこなった朝鮮半島や中国をはじめとするアジアの国々などに多大な犠牲を与えて敗戦を迎えた8月という重要な節目に、首相経験者で現役の政権与党副総裁が「戦う覚悟が求められているなどと口にする──。これだけでも信じがたい問題発言だ。しかも、「いざとなったら台湾防衛のために日本が防衛力を使う」という発言は完全に専守防衛に反するものであり、78年前の反省を覆すものにほかならない

 だいたい、防衛力を「抑止力のため」と強調するが、どれだけ防衛費を倍増させても中国の国防予算・軍事力にかなうはずがない。結局は周辺国に緊張と軍拡競争を生み出す「安全保障のジレンマ」を引き起こすだけであり、行き着く先は核の保有になる。台湾の平和と安全を守ろうというのならば、まずは外交努力で汗をかくべきだ。ところが、それもせずに「戦う覚悟」などと好戦的な言葉で挑発し、いたずらに緊張を高めたのである。


■麻生副総裁「戦う覚悟」発言は麻生の暴走でなく、岸田首相と“密に連携”し“政府のメッセージを代弁”したものだった!

 だが、最大の問題は、この危険極まりない麻生副総裁の発言が独断によるものではなかった、という点にある。

 9日、麻生氏の訪台に同行した鈴木馨祐・元外務副大臣が『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)に出演し、麻生氏の発言について、こう述べたのだ。

「当然、これは政府の内部も含めて調整をした結果のことですから。少なくともここのラインというのは、日本政府としてのラインというのは明確」
「岸田総理と極めて密に連携をした。今回もいろいろ訪問前にやっている」

 さらに、10日付の毎日新聞も〈講演に先立ち、首相官邸や外務省、国家安全保障局(NSS)と入念に発言内容を調整していた〉〈台湾海峡問題をはじめとした安全保障で妥協する意思はない。首相はこうしたメッセージを、現在は政府の立場から離れている首相経験者の麻生氏に代弁してもらった可能性がある〉と伝えたのだ。

 つまり、「戦う覚悟」「いざとなったら使う」などという挑発の言葉は、岸田首相がGOサインを出した上で発せられたものだった、というのである。

 これは背筋が凍るほどに恐ろしい事実だ。麻生氏は2021年にも「台湾有事は存立危機事態にあたる」といった発言をおこない、同年に安倍晋三・元首相も「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と発言してきた。今回の「戦う覚悟」「防衛力をいざとなったら使う」という発言も、台湾有事が起こり、米軍が軍事介入した場合、自衛隊が米軍とともに戦うと言っているに等しい

 そして、この暴言を麻生氏に言わせたのは、現役総理大臣の岸田首相だった──。これはようするに、場合によっては日本がアメリカの戦争に巻き込まれ、反撃の対象となることを辞さないと岸田政権が宣言したようなものではないか。


■「抑止のため」と言いながら戦争準備着々 地元住民の生命を危険に晒してまでミサイル配備を進める岸田政権

 しかも、岸田政権は敵基地攻撃能力の保有にとどまらず、着々と「戦争の準備」をはじめている。

 政府は沖縄県の宮古島石垣島や鹿児島県の奄美大島陸自ミサイル部隊を配備し、今後、与那国島にも追加配備する計画になっている。このような南西諸島の自衛隊増強について、松野博一官房長官は「抑止力、対処力を高め、わが国への武力攻撃の可能性を低下させるため」と説明している。だが、その一方で岸田政権は、住民避難のためのシェルター整備を検討。つまり、ミサイル部隊を配備した地域が攻撃対象となる危険性を認識しながら、戦争に向けた準備を急速に進めているのである。

 ミサイル部隊が敵基地攻撃の拠点となった場合、島は報復攻撃の危険にさらされる。しかし避難計画は避難先が学校や公民館になっていたり、島外避難に10日近くかかったりとまともな中身がない。シェルターを整備したとしても、島々の人口は計10万人を超え、全員の安全を守ることなどまず不可能だいたずらに住民の生命を危機に晒しているだけなのである。いや、戦争に巻き込まれる危険があるのは南西諸島だけではない。全国各地にある自衛隊基地も狙われ、原発が攻撃されれば壊滅的な被害となるだろう。

 「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」と言いながら、すでに戦争に向けて歩みを進め、挙げ句、代弁者を立てて挑発行為に出る岸田首相。しかも、このように岸田首相が間接的に好戦的な姿勢を見せた背景には、台湾有事を煽ることで防衛費倍増を正当化しようという意図はもちろん、“反岸田”化が進む極右勢力にアピールする目的があることは見え見えだ。すさまじい私利私欲っぷりではないか。

 外交努力もないまま脅威を煽るだけ煽り、先の戦争の反省と憲法の理念を歪めて進められていく軍備増強その一方、どんどんと国民の生活と安全は切り捨てられていっている。昨年末、タモリは「(今年は新しい戦前になるんじゃないですかね」と予測したが、実際にそれは的中したと言ってもいいだろう。

(編集部)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」…「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》

2023年09月01日 00時00分40秒 | Weblog

(2023年08月28日[月])
《全責任》をどうとるつもり? 《汚染水放出そのものがすでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》。農水相は「想定外」…あぁぁ…。

   『●《「廃炉終了の定義」を明確にしないまま「廃炉」を進める》―――
      《ある程度のデブリを取り出すだけでも、100年以上はかかりそう》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●長周新聞【汚染水海洋放出に国内外で反発高まる コスト優先し科学歪める
      政府 トリチウム以外に62核種が基準超え 風評では済まされぬ実害】
   『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
      中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】
   『●「賠償ではなく、漁業をしたいだけ」…福島県漁連は《関係者》では
     ないのか? ―――「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」?
   『●#zutto_uso_datta、斉藤和義さん「#ずっとウソだった」。そして、「関係
     者の理解なしには、いかなる処分もしない」という約束もウソだった
   『●既に実害…《「汚染水放出は危険・問題派」…汚染水放出そのものが
     すでに中国や韓国など海外による輸入規制など経済的実害を生んでいる》

 反対しているのは中国だけですか? 《「海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」とし、「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」》…どう《全責任》を負うつもりか?
 曽田晋太郎安藤恭子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/処理水放出、太平洋島しょ国が怒り 背景に核や戦争、大国の犠牲になってきた歴史 】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/272113)。《24日にも始まる東京電力福島第一原発事故の処理水放出に、マーシャル諸島など太平洋の島しょ国から懸念の声が上がっている。遠く離れた海の向こうの人々が異議を申し立てた背景には、戦前の日本統治や米国の核実験など大国の犠牲になってきた歴史の記憶があるという。現地を訪れている明星大の竹峰誠一郎教授(46)に、住民の思いを尋ねた。(曽田晋太郎安藤恭子)》、《◆デスクメモ 竹峰さんは、核兵器禁止条約が、核実験被害者の支援や環境汚染改善を盛り込んだことにも注目する。米国の「核の傘」に頼る日本は批准を拒むが、核抑止論は核実験被害者の犠牲の上で成り立つ論理だからだ。本来真っ先に参加すべきことをせず、この上まだ国の信用を失うのか。(本)》。

   『●「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウム
         をつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン
   『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
       ――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる
   『●「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウム
       をつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン
   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の

     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批
   『●《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁
     でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然》

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/272113

こちら特報部
処理水放出、太平洋島しょ国が怒り 背景に核や戦争、大国の犠牲になってきた歴史
2023年8月24日 12時00分

 24日にも始まる東京電力福島第一原発事故の処理水放出に、マーシャル諸島など太平洋の島しょ国から懸念の声が上がっている。遠く離れた海の向こうの人々が異議を申し立てた背景には、戦前の日本統治や米国の核実験など大国の犠牲になってきた歴史の記憶があるという。現地を訪れている明星大の竹峰誠一郎教授(46)に、住民の思いを尋ねた。(曽田晋太郎安藤恭子

     (今月中旬に開かれたマーシャル諸島の国会。3月に
      「福島原発から太平洋への放射能汚染水投棄に重大な
      懸念を表明」する決議を採択した=マーシャル諸島・
      マジュロで(竹峰誠一郎さん提供))


◆マーシャル諸島訪問の教授「頭ごなしに脅威押し付け」

 竹峰さんは国際社会論が専門。米国による核実験が繰り返されたマーシャル諸島を中心に、国内外の核被害に関する調査研究を続けている。

 13日からマーシャル諸島の首都マジュロに滞在。現地では新聞の発行が週1回しかないため、24日に処理水の海洋放出を始めると決めた日本政府の方針について「まだ限られた人しか知らないだろう」と語る。ただ、「自分たちの領内で処理できないものを太平洋に向かって一方的に流し、頭ごなしに脅威を押し付けるような行為に現地で誰も理解を示す人はいない」と明かす。

 竹峰さんによると、2021年4月に日本政府が原発処理水の海洋放出方針を決めた後、マーシャル諸島政府は懸念を表明日本側に代替策の検討や海洋環境保全のための国際的義務の履行、対話の実施などを求める声明を発表した。


◆核実験の地で反対決議

 今年2月の両国外相会談では、林芳正外相が「人の健康や海洋環境に悪影響を与えるようなことはない」として、海洋放出への理解を求めた。だが3月、マーシャル諸島の国会は「重大な懸念を表明し、より安全な代替処理計画を日本に検討するよう求める決議を採択処理水の放出が海洋資源に大きく依存している太平洋諸島の人々の命と生活を脅かす」とし、「太平洋を核廃棄物のごみ捨て場にこれ以上するべきではない」と訴えた。

 これに対し、日本政府は現地で説得するような行動を活発化させていると竹峰さんは話す。7月、日本政府の担当者が現地で地元市長らを訪問。先週は地元紙に日本大使が海洋放出について説明する記事が載り、唯一の戦争被爆国として「核実験被害を受けたマーシャル諸島の人々の思いは理解している」という趣旨の談話が掲載されたという。


◆元大統領ら、日本の説明「遅い」

     (ヒルダ・ハイネ前大統領(中)から処理水放出への
      懸念を聞いた竹峰誠一郎さん(左)ら=21日、
      マーシャル諸島・マジュロで(竹峰誠一郎さん提供))

 竹峰さんは今月21日、国会決議を主導したヒルダ・ハイネ前大統領や閣僚らと面会。最近の日本側の対応について聞くと、「いまさら説明するのは遅い海洋放出計画を決める前に相談せず、放出開始を決める最終段階になって頭ごなしに説得されても理解はできない」と怒りをあらわにしたという。

 同じオセアニア地域では、北マリアナ諸島の議会でも同様に反対決議が採択されている。竹峰さんは「決議は、マーシャル諸島を含む太平洋の島々がこれまで大国に核実験や核廃棄物処理で好き放題使われてきた歴史を踏まえた訴えだ。島々の人たちは放射性物質の量がたとえ少量であったとしても、日本が自分たちのことを何も考えずに汚染水を太平洋に流す行為が許せないと憤っている。日本にとっては単なる海かもしれないが、島々の人たちにとっては生活の糧であり、汚染水が長期にわたって流され、暮らしの土台が傷つけられることを危惧している」と解説する。


◆マリアナ諸島から原爆投下機が出撃

 太平洋の島々と日本とは、戦争と核の歴史を通じ、深い関わりがある。

 フィリピンの東、赤道の北に広がる一帯は、かつて「南洋群島」と呼ばれた。1914年からの第一次世界大戦で、日本はドイツ保護領にあったマーシャル諸島を占領。20年に国際連盟から委任統治が認められ、実質的に支配するようになった。

 太平洋戦争中の44年、日本軍との激戦の末にサイパンテニアングアムなどマリアナ諸島を制圧した米軍は、ここから日本本土への長距離爆撃を開始。45年8月、原子爆弾を抱えたB29爆撃機「エノラ・ゲイ」「ボックス・カー」はテニアンの飛行場を飛び立ち、広島、長崎へ向かった。


◆「核の植民地主義」…終戦後は実験場に

 終戦後、マーシャル諸島は核実験場とされた。米国は46〜58年、ビキニエニウェトク両環礁で67回の核実験を実施。54年3月のビキニでの水爆「ブラボー」の実験で、マグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員やロンゲラップ環礁の島民らが放射性物質を含む「死の灰」を浴びた。

 軍事評論家の前田哲男さんによると、ロンゲラップでは島民82人が被ばく。頭痛、下痢、かゆみ、目の痛みを訴え、救助船が来たのは50時間以上後だった。「米国のみならず核保有国は、危険な水爆実験を本土でやらなかった。これは『核の植民地主義』。マーシャルの人々は広島、長崎に次ぐヒバクシャにさせられた」と憤る。


◆日本は1980年代に「核のごみ」廃棄計画

 1980年代には日本の低レベル放射性廃棄物北マリアナ諸島海域に捨てる計画が浮上したが、当時の中曽根康弘政権は国際世論を受け入れる形で断念した。原発処理水の海洋放出について、前田さんは「海は人類共有の財産。『水に流す』などという思想をふりかざすのは日本だけ。中国の反対が目立つが、太平洋の人々の声を聞くべきだ。やがて大きな反感が日本に向かう」と警告する。

 ロンゲラップ島民は米国の安全宣言でいったん帰島したが、がんや甲状腺異常などの健康障害が相次ぎ、85年に再び島を離れた。50年近く島民を取材しているフォトジャーナリストの島田興生さんは、「原発の処理水を流す海の先に住む太平洋の島の人々を想像してほしい」と訴える。

 島田さんによると、20年余り日本の統治が続いたマーシャル諸島には日本語を学んだ人たちがいて親日的。旧日本軍飛行場があった現在のエニウェトク環礁では、44年2月の米軍の攻撃で日本軍は約2600人の戦死者を出し、ほぼ全滅したとされる。従軍していた朝鮮人労働者や基地建設に動員された島民らも亡くなった。

 島田さんがロンゲラップを初めて訪れた74年、64歳の男性ナプタリ・オエミさんが胃がんで亡くなる前、病床で写真を撮らせてもらった。家族から「父は自分が苦しんでいるのは原爆のせいだ。気をつけろと言っていた」と聞いた。その2年前には1歳で被ばくした当時19歳の男性が白血病で死亡した。


◆成長不全や白血病、不妊…「いつも巻き込まれる側」

 島民たちには「放射能」という概念があまりなく、変な毒物という意味合いで「ポイズン」と口にしていた。米国の健康調査は続き、身長が伸びないなどの成長不全や白血病、不妊や流産が増えたと言われる。

 「マーシャルの人たちはいつも大国に巻き込まれる側。米国の核実験で被ばくさせられ、今度は日本が処理水を流そうとしている。かつての死の灰と違い、島の人は健康への影響を神経質に受け止めないかもしれないが、私には同じことが起きているように見えるし、日本の罪は重い」と島田さん。海洋放出への受け止めを聞くために9月、現地に向かうという。来年でブラボー実験から70年だ。

 「第五福竜丸とともに、忘れてはいけないマーシャルの人たちの歴史がある


◆デスクメモ

 竹峰さんは、核兵器禁止条約が、核実験被害者の支援や環境汚染改善を盛り込んだことにも注目する。米国の「核の傘」に頼る日本は批准を拒むが、核抑止論は核実験被害者の犠牲の上で成り立つ論理だからだ。本来真っ先に参加すべきことをせず、この上まだ国の信用を失うのか。(本)

【関連記事】水に流せない岸田首相の処理水を巡る発言録検証 「透明性」「心のケア」「風評対策」 実は政策理念なし?
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「我々はいまだに核軍縮の取り組みを行っていない国々に対し、全廃という最終的な目標に向けて核兵器を削減するよう求めていく」…誰の言葉?

2023年08月31日 00時00分37秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年08月09日[水])
アノ広島サミットの際の怒りが再び沸き起こる…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判。

   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判

 琉球新報の【<社説>長崎原爆投下78年 核兵器禁止条約に参加せよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1762565.html)。《きょうは長崎に原爆が投下されて78年となる日だ。核兵器による大量無差別虐殺の歴史に向き合いたい。唯一の被爆国である日本は核兵器の全面違法化を定め、廃絶を目指す核兵器禁止条約に参加し、核のない世界の実現に具体的な道筋を示す必要がある。広島市の松井一実市長が6日の平和記念式典で発した平和宣言は核抑止論について破綻していることを直視し、為政者に脱却を促すことが重要だ」と痛烈に批判した。5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で取りまとめられた核軍縮文書「広島ビジョン」が核抑止論を肯定していることが背景にある。宣言は、日本政府に核兵器禁止条約の締約国となることを求めた。核軍縮がなかなか進展しないばかりか、核兵器使用への懸念が現実味を増す中、国際社会で日本が役割を果たすよう迫った》。

   『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
    《「兵器としてアメリカで生まれ、ヒロシマに落とされた「核」。
     その双子の兄弟「原発」……」》
    《3 核技術が生まれた砂漠
        原爆が誕生した砂漠の実験場へ
        1945年7月16日、世界初の核実験が成功した
        原爆の父、オッペンハイマーの苦悩と蹉跌》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>惨状忘れた「バーベンハイマー」】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1762636.html)。《米国の物理学者オッペンハイマーは原爆開発を主導したことから「原爆の父」と呼ばれ、科学者の社会的責任を論じる際、あしき例として挙げられる。一方で戦後は水爆反対の先頭に立ち、公職を追われた》《…私たち人間は核兵器の恐ろしさを忘れず、廃絶への道を歩むしかない ▼きょうは長崎原爆の日。未来永劫(えいごう)、人間が最後に原爆を使った日になることを願う》。

 日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/松井一実・広島市長の「平和宣言」を聞き流した岸田首相のただひたすらの平伏】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/327211)。《世界の指導者は、核抑止論が破綻している現実を直視し、具体的な取り組みを早急に始める必要がある。為政者らに核抑止論からの脱却を促す市民社会の役割もまた、より重要になった——。松井一実・広島市長が発した「平和宣言」は、例年以上に踏み込んだ内容だった。広島原爆の日に催された…》。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「核兵器のない世界」努力伴わない岸田発言】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202308090000052.html)。《またロシアがウクライナに対して核使用をちらつかせたことに“我々が認めた核以外は認めない”を打ち出した。G7の限界といえばそれまでだが、広島で宣言した意味はない》。

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202308090000052.html

コラム
政界地獄耳
2023年8月9日7時21分
「核兵器のない世界」努力伴わない岸田発言

広島選出の首相・岸田文雄は核についてさまざまな発言をしている。今年5月の広島サミットで出された核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンでは「核兵器のない世界の実現に向けた我々のコミットメント(関与)を再確認する」というものの、「核拡散防止条約(NPT)は国際的な核不拡散体制の礎石であり、核軍縮と原子力の平和的利用を追求するための基礎として堅持されなければならない」「我々の安全保障政策は、核兵器はそれが存在する限りにおいて、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、ならびに戦争及び威圧を防止すべきとの理解に基づいている」とG7の理屈を結論とした。またロシアがウクライナに対して核使用をちらつかせたことに“我々が認めた核以外は認めない”を打ち出した。G7の限界といえばそれまでだが、広島で宣言した意味はない

★6日、広島市で会見した首相は、この広島ビジョンが核抑止体制を前提にしているとの批判に「国の安全保障を万全にし、同時に現実を『核兵器のない世界』という理想に近づける。このロードマップ(工程表)を示すのが政治の責任」と苦しい反論といえる。では16年4月9日付で、当時の岸田外相が米CNNに寄稿した「核兵器のない世界はまだ実現できる」は何だったのか

★「世界の核兵器保有国が自ら核兵器を廃棄するとの考えに対し多くの疑念があることは承知しているが、私は日本の外相として、また広島の出身者として、核兵器のない世界という目標は達成可能であり、それに向かって努力しなくてはならないと心から信じている」「我々はいまだに核軍縮の取り組みを行っていない国々に対し、全廃という最終的な目標に向けて核兵器を削減するよう求めていく」。結構な話だが、その努力を見たことがない。(K)※敬称略
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》

2023年07月14日 00時00分51秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年06月27日[火])
着々と軍事要塞化=《標的の島へと…。相変らず、日々、美ら海に土砂をぶちまけ続けてている。ドブガネ。新基地は完成しないし、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりの辺野古。辺野古は単なる破壊「損」

 《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙している暇はない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1734579.html)によると、《「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう》。

   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)
   『●《欠陥飛行場》米軍普天間飛行場…《本来なら移設条件を付けずに直ちに
        閉鎖すべき軍事施設だ。閉鎖できないのは政治の不作為である》

 軍事要塞化=《標的の島へと…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…。
 日刊スポーツのコラム【大谷昭宏のフラッシュアップ/沖縄慰霊の日に 日本社会の病がごろんと転がっているように見えてくる】(https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202306260000083.html)/《日本が米軍基地の7割を沖縄に押しつけ、辺野古の海に、きょうも土砂を投入し続ける。日本社会の病が、ごろんと転がっているように見えてくる。沖縄は23日、78回目の慰霊の日を迎えた》。

   『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
       監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…
   『●軍事要塞化=標的の島々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地
     能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…
   『●悪法《防衛費増額の財源を確保する特別措置法…貴重な財源は少子化
     対策や物価高への対応など国民にとっての喫緊の課題に充てるべき》
    《青木理さん「甘い見積もりの防衛費倍増上手くいっている保険証
     なくすマイナ保険証、財源先送りの少子化対策差別増進法という
     批判があるLGBT法原発回帰の法案、難民を追い返す入管法
     そして解散権を振りかざして首相がニヤニヤ
     この国会は戦後最悪だと思います」》

   『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、
     食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1734579.html

<金口木舌>沈黙している暇はない
2023年6月24日 05:00
金口木舌 慰霊の日 沖縄戦 8月ジャーナリズム

 「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう

慰霊の日を前に増える沖縄メディアの報道は「6月ジャーナリズム」なのか。沖縄戦という単語を含む本紙の記事は2022年の1年間で1546本、うち233本が6月1日~24日の掲載だ

▼確かに6月は沖縄戦報道が増えるが、平均の2倍弱程度だ。7月のサイパン陥落、10・10空襲、4月1日の米軍上陸など、6月以外にも節目が多いことも一因だろう

▼それ以上に、沖縄戦を過去の出来事にはできない現状がある。戦争を起点に存在する米軍基地は騒音や環境汚染、事件事故の発生源として残る。南西諸島の防衛強化は隣国との緊張感を高め「新たな戦前」も想起させる

▼沖縄は戦後78年の慰霊の日を迎えた。100年、200年と「戦後」を重ねていくために、沖縄メディアに沈黙している暇(いとま)はない。
=====================================================

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202306260000083.html

コラム
大谷昭宏のフラッシュアップ
元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

2023年6月26日8時0分
沖縄慰霊の日に 日本社会の病がごろんと転がっているように見えてくる

取材で沖縄県宮古島を訪ねてきた。地方に足を延ばした時の私の楽しみは地元紙を読むこと。宮古には宮古新報と宮古毎日の2紙があり、さらに沖縄本島から沖縄タイムスと琉球新報が送られてくる、ちょっとぜいたくな地方紙事情だった。

手にした日の沖縄タイムスのコラム、「大弦小弦」の筆者は編集委員の阿部岳さん。辺野古のある北部支社員だった7、8年前からのお付き合いだ。この日のテーマは先の国会で成立した「LGBT理解増進法」。

G7広島サミットで高まった外圧に苦慮し、嫌々制定した情けない事情が伝わる ▼性的少数者が、差別の被害に遭っている必要なのは差別を禁止する法律だったー

だが現実はどうか。これまで「国家の暴力」「フェンスとバリケード」(共著)などの著書がある阿部さん。ここにも国家のバリケードが見え隠れしているようだ。

日本維新の会国民民主が「全ての国民が安心して生活できるよう留意する」趣旨の条文追加を提案…法の性格は一変した。▼…「安心して生活」に客観基準はない。多数者が「不安だ」と言うだけで、性的少数者を抑圧する仕組みができてしまった>。

そして最後は<多数者の責任で差別をやめるのではなく、少数者に分をわきまえるよう強要する。日本社会の病が、この前代未聞の法律に凝縮されて、私たちの前にごろんと転がっている>と結ばれている。

日本が米軍基地の7割を沖縄に押しつけ、辺野古の海に、きょうも土砂を投入し続ける日本社会の病が、ごろんと転がっているように見えてくる。

沖縄は23日、78回目の慰霊の日を迎えた。


大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》

2023年07月09日 00時00分19秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(20230623[])
軍事要塞化=《標的の島》々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…。(琉球新報社説)《何よりも「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓に照らしても、現在の軍備増強の動きは否定されるべきものだ》《沖縄の島々が再び戦禍に巻き込まれることがあってはならない》。

   『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
       監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…
   『●軍事要塞化=標的の島々…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地
     能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…
   『●悪法《防衛費増額の財源を確保する特別措置法…貴重な財源は少子化
     対策や物価高への対応など国民にとっての喫緊の課題に充てるべき》
    《青木理さん「甘い見積もりの防衛費倍増上手くいっている保険証
     なくすマイナ保険証、財源先送りの少子化対策差別増進法という
     批判があるLGBT法原発回帰の法案、難民を追い返す入管法
     そして解散権を振りかざして首相がニヤニヤ
     この国会は戦後最悪だと思います」》

軍隊は人を守らない大田昌秀さん)》、《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる島袋文子さん)》、《軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる三上智恵さん)》…。《戦争体験の継承はどうして必要》なのか? 大矢英代んは、《二度と同じ手段で国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》。《「負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくれる力につながるということを、この人たちが私に信じさせてくれた」と著者三上智恵は書いている》。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>地獄をもう二度と】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1733851.html)によると、《▼先日、宜野湾市立博物館が「慰霊の日」に向けて開催している企画展で逆の光景を見た。爆弾を背負って米軍に突撃しようとしたものの銃撃され、無残に息絶えた少年兵の写真だ ▼博物館の平敷兼哉館長は、中学生への平和学習でもこの写真を紹介する。同年代の子が青春を奪われ無念の死を遂げた写真は戦争のむごさを伝える ▼訓練を強制された学徒にさえも年が満たず、「根こそぎ動員で爆弾を背負い、ただ敵軍に向かって走らされる少年。どんな思いで走ったのだろうか。無謀な戦争はここ沖縄で起きた ▼沖縄を再び軍事要塞(ようさい)する動きが加速している。戦争をどう抑止するか、安全保障は確かに一筋縄ではいかない。だが、いたずらに緊張を高め行き着いた先の地獄をウチナーンチュは見た。全ての施政者に、この島々を戦場にしないと決意してほしい》。

   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
         破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
            行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年
    「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
     (2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
     「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
     した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
     「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
     目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
     Mr.ワタミ渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
     ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長佐藤正久参院議員が大活躍。
     サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」

   『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕
       …違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走
   『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
      れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》
   『●《総理によるテロだ》《あれは安倍政権によるクーデターだった》
     《政治的なクーデターだ》《法学的には『法の破壊』がなされた》
   『●《岸田政権が…「軍拡路線」を推し進め…専守防衛を形骸化…その起点は
       安倍晋三政権が二〇一五年に成立を強行した安保関連法にあります》

 戦後78年「慰霊の日」の沖縄タイムスの【[社説]慰霊の日に 「平和な島」を手放すな】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1174646)によると、《沖縄戦は、幼児からお年寄りまで、あらゆる世代を巻き込んだ戦争だった。本来、保護されるべき一般住民も、逃げ場を失って戦場をさまよい、米軍の容赦ない攻撃の犠牲となった。住民を守ってくれると信じていた「友軍」(日本軍)は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと見なして殺害した》。
 戦後78年「慰霊の日」の琉球新報の【<社説>戦後78年「慰霊の日」 沖縄は「戦場」を拒否する】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1733780.html)によると、《貴い生命を奪う殺りくが続く。抑止力向上を名目とした軍備増強が急速に進む。平和に逆行する動きの中で私たちはこの日を迎えた。きょうは敗戦から78年の「慰霊の日」である。昨年来、平和はもろく、その回復は極めて困難であることを思い知らされてきた。平和を脅かす戦争準備に強い危機感を抱いてきた。それでも私たちは平和構築の不断の歩みを断念するわけにはいかない沖縄の島々が再び戦場となることを県民は明確に拒否する。そのためにも沖縄戦の実相を見つめ直す日としたい》。

=====================================================
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1174646

[社説]慰霊の日に 「平和な島」を手放すな
2023年6月23日 5:01

 沖縄戦は、幼児からお年寄りまで、あらゆる世代を巻き込んだ戦争だった。

 本来、保護されるべき一般住民も、逃げ場を失って戦場をさまよい、米軍の容赦ない攻撃の犠牲となった。

 住民を守ってくれると信じていた「友軍」(日本軍)は、住民を壕から追い出し、食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと見なして殺害した

 当時、沖縄県庁で疎開業務に携わっていた浦崎純さんは、本島南部の戦場で、死んだ母親にすがって乳房を含んでいる幼子の姿を見た。どうすることもできなかったという。

 「そこには前線もなければ後方もなく、戦闘員、非戦闘員の区別もなかった」(『消えた沖縄県』)

 なぜ、このような凄惨(せいさん)無残な戦争になってしまったのか。

 敗戦の結果、沖縄は本土と切り離され、冷戦の最前線に置かれた。そして今、「新たな戦前ともいわれる危機の真っただ中にある。

 沖縄はきょう、慰霊の日を迎える。二度と戦争を起こしてはならないという切実な声をもっと広げ、世界に向かって伝えていく必要がある。

■    ■

 「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓は、戦時下にあって、兵士にも民間人にも深く浸透し、行動をしばった。

 軍人は事実上、捕虜になることを禁じられた。民間人も「米兵に捕まったら女性は強姦される」などという流言にしばられ、捕虜になるより死を選ぶケースが相次いだ

 第32軍司令部は戦略持久作戦にこだわり、住民保護も適切に行わないまま、南部に撤退したが、その結果、軍民混在という最悪の状況が生まれ、住民の犠牲を多くしたのである。

 住民保護の明らかな失敗であった。

 南風原にあった沖縄陸軍病院には多くの重傷患者が収容されていた。南部に撤退する際、兵士に青酸カリが配られ、「処置されたことはよく知られている。

 退却の際、重傷者をどう扱うかは、沖縄戦のずっと前から、日本軍の中で問題にされていた。

 ここに見られるのは、ハーグ陸戦条約ジュネーブ条約など非戦闘員の保護や捕虜の取り扱いなどを定めた国際条約に対する日本の後ろ向きの姿勢である。

 ジュネーブ条約(赤十字条約)には傷病兵が捕虜になることを認める条文がある。

 硫黄島に配属された混成第2旅団野戦病院は、この条約を根拠にして米軍と交渉し、投降勧告を受け入れ、組織ごと捕虜になった。

 彼らはグアムに送られた後、米軍側の要請で沖縄に移動し、軍病院で沖縄住民の治療に当たった。日本が降伏する前の戦争中の話である。

 沖縄陸軍病院と第2旅団野戦病院のこの違いはどこからくるのだろうか。

 日本は1929年に不戦条約を批准し、国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄する、という国際法上の義務を負うことになった

 この考え方は、国連憲章や日本国憲法第9条に取り入れられている

 だが、日本を含め多くの国々がこの条約に反するような戦争を続けてきた

 ロシアによるウクライナ侵攻で、世界の光景は一変した。核大国が核使用をちらつかせて他国を威圧するということは、国際法上あってはならないことだ。

 中国や北朝鮮は軍備増強、核・ミサイル開発を続け、日本政府も防衛費の大幅増額、敵基地攻撃能力の保有を表明し、対抗姿勢を鮮明にした。

 歯車が完全に逆回転し始めているのである

■    ■

 23日の慰霊の日、糸満市摩文仁平和祈念公園では、「沖縄全戦没者追悼式」(主催・県、県議会)が開かれる。

 国籍や軍人、民間人の区別なく戦没者の名前を刻銘した「平和の礎」は、二度と戦争を起こさないという誓いのモニュメントである。

 「新たな戦争の犠牲者の名前が追加刻銘されるようなことがあってはならない
=====================================================

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1733780.html

<社説>戦後78年「慰霊の日」 沖縄は「戦場」を拒否する
2023年6月23日 05:00

 貴い生命を奪う殺りくが続く。抑止力向上を名目とした軍備増強が急速に進む。平和に逆行する動きの中で私たちはこの日を迎えた。きょうは敗戦から78年の「慰霊の日」である。

 昨年来、平和はもろく、その回復は極めて困難であることを思い知らされてきた。平和を脅かす戦争準備に強い危機感を抱いてきた。

 それでも私たちは平和構築の不断の歩みを断念するわけにはいかない沖縄の島々が再び戦場となることを県民は明確に拒否する。そのためにも沖縄戦の実相を見つめ直す日としたい。

 沖縄に住んでいる私たちは今、国際社会の分断と脅威論の広がりを目の当たりにしている。沖縄にとっては、いずれも平和構築の障害であり、克服しなければならない。

 ロシアによるウクライナ侵攻は無辜(むこ)の民に犠牲を強いるとともに国際社会に深刻な分断をもたらした。侵攻から1年で、双方の軍民の死者数は当局者らの公表分だけで計約2万7千人を数えた。停戦の糸口は見えないままだ。

 先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)は国際社会の分断を融和へと導く場とすべきであった。しかし、ロシアへの制裁強化を確認し、包囲網を固めたことで分断はより深まったように見える。

 ロシアに影響力を持つ中国との連携や、戦闘を続ける両国に対し中立を保つ「グローバルサウス」の国々との対話を踏まえた停戦の働き掛けが必要だ。停戦を促す国際的枠組みづくりが急がれる。先進国の取り組みを求めたい。

 ロシアのウクライナ侵攻は台湾有事という脅威論につながった。それらを背景とした防衛の「南西シフト」によって宮古石垣与那国の軍備増強が急激に進んだ。北朝鮮によるミサイル発射や衛星打ち上げも脅威論の横行に拍車をかけている。3島への地対空誘導弾パトリオットPAC3)配備は2カ月近くになる。

 これらの軍備増強は他国との緊張を高めるものでしかなく地域住民の平安な暮らしに寄与するものではない他国の標的となることへの危惧を住民は抱いている。何よりも「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓に照らしても、現在の軍備増強の動きは否定されるべきものだ。

 「慰霊の日」に当たって沖縄が政府に求めることは、台湾有事や中国、北朝鮮の脅威をあおることではなく、緊張緩和に向けた外交努力である。防衛費増額の財源を確保する特別措置法は成立したが国民は防衛費増に否定的だ。政府は国民世論を直視し、軍備増強政策を改めるべきだ。

 きょうの全戦没者追悼式では玉城デニー知事が発表する平和宣言と合わせ、岸田文雄首相があいさつを述べる沖縄の島々が再び戦禍に巻き込まれることがあってはならない。県民の思いに沿うメッセージを求めたい。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●あぁ、ニッポン…《国の在り方を変えかねない重要な法律が、まともな審議もなく次々と成立した。国会の形骸化が一層浮き彫りになっている》

2023年07月08日 00時00分41秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年06月22日[木])
最低、最悪の国会でした。年々加速度的に酷くなる。

 差別禁止法がミソのはずが、理解増進にレベルダウンし…でも、結果としては差別増進…。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]LGBTヘイトデマ法】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1172174)によると、《これほど誰も喜べない法律も珍しいLGBT理解増進法。強い批判にさらされながら強引に成立させた自民党の国会議員からも、なぜか弁解が相次いでいる ▼いわく、単なる理念法だから大丈夫。いわく、議員連盟をつくって法律がもたらす「不安と恐怖」を取り除く。G7広島サミットで高まった外圧に苦慮し、嫌々制定した情けない事情が伝わる ▼性的少数者が、差別の被害に遭っている必要なのは差別を禁止する法律だった。それが与野党折衝で「理解を増進」する法律になり、不十分だがわずかに前進か、というレベルまで落ちた…》。

   『●〈こちら特報部〉《であれば、今はLGBT法整備に政策転換を。荒井氏
       の発言が内閣の考えでなく、「多様性」があることを証明できる》
   『●適菜収さん《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》
         …ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」
   『●カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの…。
     馘首で幕引き? 《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)
   『●《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧な
     LGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)
   『●《西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると…人権侵害など逆の
     問題が出てくる」…。つまり差別する側の主張も守れというわけだ》
   『●《「明日も太陽は昇るし、世界はそのままだ。影響のある人には素晴ら
     しいことで、他の人には何も変わらない」…自公政権との落差は大きい》
   『●《…という都合のいい思惑がある。時代に逆らい差別し続けたい自民党と
      政府とは…。地方自治体選挙はまさに「差別との闘い」の選挙になる》
   『●あとの祭り、《「差別との闘い」の選挙になる》はずだったのに…
     「不当な差別は許されない」って、《不当》でない《差別》とは一体何?

 #自民党に投票するからこうなる …自公お維コミに投票した無残な結果。選挙に行かず自公お維を間接的に支持した結果。なんで我々が働いたお金が、番犬様・軍需産業に吸い上げられなければならないのか。
 沖縄タイムスの【[社説]通常国会閉会 審議の形骸化 危機的だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1173975)によると、《国の在り方を変えかねない重要な法律が、まともな審議もなく次々と成立した国会の形骸化が一層浮き彫りになっている。最大の焦点は、政府が昨年末決定した反撃能力敵基地攻撃能力)を含む歴史的な防衛力強化だった。憲法9条の下、「専守防衛」を掲げてきた戦後日本の安保政策を転換させる内容だ。防衛力整備計画では今年度から5年間で約43兆円を注ぎ込むというが、政府が示した財源確保の手立てはどれも不確定要素が大きい。共同通信の世論調査では防衛力増税について「支持しない」との回答が8割だった。そもそもこれほどまでの防衛強化が必要なのか根本の議論が求められたが深まらなかった》。

   『●ニッポンの国会の惨状、キシダメ政権のデタラメ乱発…そんな悲惨な
     さ中、かすかなかすかな希望は ⇨《世界的なミュニシパリズムの潮流…》
   『●細田衆院議長《…したり、統一教会とズブズブだったりと品位やモラル
     の欠片もないわけで、それはもうプラカードの比ではないほど破廉恥》

 話は変わるが、以下のような記事を見つけた。
 琉球新報の記事【護郷隊長に「なぜ生きている」 帰らぬ15歳、母が見せた怒り 慰霊祭で戦闘是認の歌詞 元隊長の「人格者」像に抱える違和感】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1733231.html)によると、《「ヌーガ、イャーガ、生きトーガ(なぜあなたが生きているのか)」―。突然聞こえてきた大声の先をたどると、庭先で母・ミトさんが小柄な男と向き合っていた。男につかみかかろうとする母、必死で止める周りの大人たち。母は構わず、方言で「お前も死ななかったのか」と続けた。漁師の父が釣った魚を籠に乗せて集落を売り歩く魚商で、いつも明るかった母。その母がぶつけた強烈な怒りに衝撃を受けた》、《■自慢の息子は山中のゲリラ戦へ 久高栄一さん(75)=金武町=は、本部町崎本部の実家で幼少期に経験した出来事を今も鮮明に覚えている。この日、実家を訪ねていたのは、陸軍中野学校出身の村上治夫元隊長。沖縄戦当時、本島北部地域で少年らで組織した第一護郷隊(第3遊撃隊)の隊長を務めた人物だった。1956年3月、戦後初めて沖縄の地を踏み、約2カ月間、元隊員の遺族を訪ね歩いた。久高家の長男・良夫さんは44年10月、15歳で第3遊撃隊に入隊した。集落で知られた「でぃきやー(優秀な人)」で、スポーツ万能、成績も優秀。だが、自慢の息子は自宅に戻ることはなかった。良夫さんの行方が親族に知らされたのは、58年6月のことだった。厚生省援護局長の報告で、45年5月27日に自宅近くの真部山で戦死したとされ、戸籍から除籍された。ユタ(民間巫者)嫌いだった母は、ユタを頼り「靴がないと言っている」と伝えられると山に向かい、靴をあぶって遺骨が見つかるよう願った。しかし、戦後78年が経過した今…》。

   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
      の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)
    《香山リカ×三上智恵対談…》《ただ、遺族感情はそれとは別です。
     久高良夫さんという戦死した少年兵のお母さんが唯一、村上さんに
     食って掛かった人でした。「何でおまえが生きているんだ」とつかみ
     かかったという話を、映画の中で弟さんがしています》

   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
      伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
                 「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
      国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》

 キシダメ政権や自公お維コミ同様に、〝台湾有事〟なるものを煽るマスコミ報道。台湾の誰もが望まず、大半が現状維持。中国さいども〝台湾有事〟なるものを引き起こすメリットがない。それに、日本もアメリカも台湾は中国に帰属すると公言してきたではないか。何を一体煽っているのか? 軍事要塞化=《標的の島…《「集団的自衛権の行使」容認や「敵基地攻撃能力の保有」によって、沖縄が再び戦場となる危険性》が日に日に…高まっている、煽られることで。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>本末転倒の報道に思う】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1732470.html)によると、《目的と手段、大事なこととどうでもいいことを取り違えることを「本末転倒」と言う。防衛省の「南西シフト」を巡る動きと昨今の報道をどう呼べば良いか ▼中国を敵視し、戦争準備と思わせるような動きが目立つ。報道もそれを支えているかのよう危機をつくっているのは誰か。この道はいつか来た道である》、《▼5年後の沖縄戦で戦争報道も破綻した。県民を死に追いやった新聞の責任は大きい。だからこそ他国を敵視する軍備増強にはあらがいたい。戦死者を英雄視する風潮にも。いつか来た道を歩むわけにはいかない》。

=====================================================
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1173975

[社説]通常国会閉会 審議の形骸化 危機的だ
2023年6月22日 5:01

 通常国会が閉会した。

 国の在り方を変えかねない重要な法律が、まともな審議もなく次々と成立した国会の形骸化が一層浮き彫りになっている。

 最大の焦点は、政府が昨年末決定した反撃能力敵基地攻撃能力)を含む歴史的な防衛力強化だった。憲法9条の下、「専守防衛」を掲げてきた戦後日本の安保政策を転換させる内容だ。

 防衛力整備計画では今年度から5年間で約43兆円を注ぎ込むというが、政府が示した財源確保の手立てはどれも不確定要素が大きい。

 共同通信の世論調査では防衛力増税について「支持しない」との回答が8割だった。そもそもこれほどまでの防衛強化が必要なのか根本の議論が求められたが深まらなかった。

 エネルギー関連の五つの法改正をまとめた「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」も成立した。東京電力福島第1原発事故後の規制から、原発推進への大転換である。

 岸田文雄首相が「原発依存度の可能な限りの低減」を撤回したのは2022年8月だ。その後、意見公募の機会も政府の説明も不十分なまま、経産省を中心に法案作成が進められた。

 原発事故が再び起きるのではないかという国民の不安や疑問に首相は答えようとしなかった。

 政府や与野党の議論がかみ合わないまま日程が消化され、数の力で強引に押し切られる-の繰り返しだ。党首討論も開かれず、議論で政策を練り上げる立法府の役割を果たしたとは言えない

■    ■

 野党の足並みの乱れも目立った。

 外国人の送還を強化する改正入管法や、健康保険証を廃止してマイナンバーカードに統一する改正法は、自民・公明両党のほか、日本維新の会と国民民主党も賛成した。

 どちらも反対の声が根強い。法が人権や生活の安心を脅かすのではないかとの国民の不安を置き去りにしたもので政府や与党だけでなく一部野党の姿勢も問われる。

 マイナンバーカードのトラブルは後を絶たず、立憲民主党は閉会中審査を要求した。

 首相も国会閉会後の会見で「(健康保険証の廃止は)国民の不安を払拭するための措置完了が大前提」と述べており、少なくとも来年秋の廃止は撤回すべきだ

 その上で速やかに臨時国会を開き、再度、改正法の妥当性などを集中的に議論する必要がある。

■    ■

 防衛力強化方針を受けて沖縄を含む南西諸島の「ミサイル要塞(ようさい)」が進んでいる。そうした中、今国会での米軍基地負担軽減の議論は置き去りにされた。

 国境を接する地域の軍備増強が、そこに住む人々を守れるのかという新たな懸念に対する議論も深まらなかった。

 法律をつくる国会では与野党の熟議が求められる。

 「異次元の少子化対策」や「防衛財源確保」など国の転換期を示すテーマの課題も積み残されたままで、正面からの議論が必要だ。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●極悪・キシダメ政権と壺々な自公お維コミ…《粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態》

2023年06月29日 00時00分15秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(20230614[])
アベ様越えのキシダメ独裁政権…あまりの酷さに言葉を失う。ヅボヅボ壺壺な #自民党に投票するからこうなる。最悪・最低・悪夢なアベ様政権およびガースーオジサン政権…キシダメ独裁政権をどのように言い表せばいいのか? 極悪なキシダメ独裁政権? 
 自慢の《聞く力》は? ニッポンでは「賃金上げ、生活と公共サービスを守れ!」という市民の声、軍事費倍増なんてとんでもないという市民の声は、キシダメ首相には届かない。一体誰の《声》を《聞く力》なのか? <ぎろんの森>《安保や原発を巡る政策転換に限らず、岸田首相にも、国民の声を聞かず、国会での議論も経ない独断が目に余るようになりました。「静かなる独裁」…》。行き着くところまで行ってしまった感なニッポン。もうとっくにルビコンを渡り、後戻りできないところまで。内閣支持率が4割を超えるなんて、理解に苦しむ。

 《いずれの法案も日本社会のさらなる衰退と混乱を決定づける悪法であり、翼賛化した国会の茶番とスピン報道の陰に隠されたこれらの内容》…野党第一党がアノ体たらくで、マスコミも政権監視機能を失い、暢気な市民も自公お維コミを直接あるいは間接的に支持する始末。
 長周新聞の記事【粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態を暴露】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26757)によると、《体張って抗う勢力の台頭が必須》、《今国会の会期末(6月21日)まで1カ月を切るなかで、岸田政府は成立を急ぐ重要法案を「すし詰め」にして次々に衆議院を通過させ、参院での審議に入っている。これらの法案は、「防衛強化」という名の戦争国家づくり原発回帰のエネルギー政策、さらなる負担増を強いる社会保障削減など、国民生活の基盤を規定し、将来を左右する重要な内容を含んでいるが、統一地方選の真っただ中にあった4月上旬に審議入りさせ、まともな審議もないままG7広島サミットや著名人や公邸スキャンダル騒動の陰に隠れるようにして粛々と衆院で可決された。まるで野党など存在しないかのような予定調和で悪法が通過していく国会の現状に、れいわ新選組が懲罰覚悟の不規則発言で「売国棄民予算」「与党も野党も茶番!」と表現し、その異常さを世間に訴えた。夏か秋の解散総選挙もとり沙汰されるなか、岸田政府がうち出した法案の中身を改めて整理してみたい》。

   『●(狙撃兵)《スキャンダルによる目くらましには要注意である》…「バカ
      息子」トップ1の岸田翔太郎氏問題の陰でデタラメな法案が次々と…
   『●《入管ではいまだに被収容者を人間とも思わない体質が温存されている
     ことを示す問題》…斎藤健法相は隠蔽して「常勤医を確保した」アピール
   『●差別禁止法どころか…《それでなくても酷かった与党案よりも法案内容が
        さらに後退。…“理解増進法案”ではなく“差別増進法案”》(リテラ)

=====================================================
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/26757

粛々と可決される異次元の売国棄民法案 兵器爆買いから原発回帰まで 翼賛化した国会の実態を暴露
政治経済 2023年6月3日

     (防衛財源確保法案を起立採決で可決した
      衆院本会議(5月23日))


 今国会の会期末(6月21日)まで1カ月を切るなかで、岸田政府は成立を急ぐ重要法案を「すし詰め」にして次々に衆議院を通過させ、参院での審議に入っている。これらの法案は、「防衛強化」という名の戦争国家づくり原発回帰のエネルギー政策、さらなる負担増を強いる社会保障削減など、国民生活の基盤を規定し、将来を左右する重要な内容を含んでいるが、統一地方選の真っただ中にあった4月上旬に審議入りさせ、まともな審議もないままG7広島サミットや著名人や公邸スキャンダル騒動の陰に隠れるようにして粛々と衆院で可決された。まるで野党など存在しないかのような予定調和で悪法が通過していく国会の現状に、れいわ新選組が懲罰覚悟の不規則発言で「売国棄民予算」「与党も野党も茶番!」と表現し、その異常さを世間に訴えた。夏か秋の解散総選挙もとり沙汰されるなか、岸田政府がうち出した法案の中身を改めて整理してみたい。


体張って抗う勢力の台頭が必須

 まず岸田政府が今国会で真っ先に通過させたのは、単年度では初の6兆円超えとなる防衛予算を盛り込んだ2023年度予算だ。

 内訳では、米国から攻撃兵器を大量に買い込むため、過去最大規模となる6兆8219億円(前年度比1兆4214億円増)を計上し、補正予算と一体化したパッケージ予算では、初の7兆円超えとなる7・27兆円(前年度比1・1兆円増)にまで膨張させた。昨年末に閣議決定した安保3文書に「反撃能力敵基地攻撃能力)の保有」を明記したことを受け、さっそくトマホークや無人攻撃機の調達に乗り出している。

 2023年度防衛予算は、「防衛力抜本的“元年”予算」と明記し、中国、北朝鮮、ロシアの危険性を特記。「相手の能力と新しい戦い方に着目して、5年後の2027年度までに……我が国が主たる責任をもって対処し、同盟国等の支援を受けつつ、これを阻止排除できるように防衛力を強化する」と強調している。重点分野として「スタンド・オフ防衛能力」「統合防空ミサイル防衛能力」の増強をあげ、攻撃型ミサイルの大量配備に乗り出す方針を明示した。米国の要求に応え、台湾有事などを想定した対中国の軍拡路線を鮮明にしている。

 具体的には、弾薬費として8283億円、「敵基地攻撃」の主力兵器となるスタンド・オフ・ミサイル関連では、米国製巡航ミサイルトマホーク400発の一括購入費に2113億円を計上。さらに陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」の射程を百数十㌔から1000㌔以上へ延伸する「改良型」を開発・量産する費用として1277億円をあて、島嶼(とうしょ)防衛用として開発中の高速滑空弾関連では、研究費(158億円)、量産費(347億円)、射程距離を延ばす「改良型」の開発費(2003億円)に計2508億円をつぎこんでいる。

 防衛予算はこれだけにとどまらず、「弾薬整備費」(前年比=3・3倍)、「装備品の維持整備費」(2倍)、「自衛隊施設整備費」(3・3倍)、「国土強靱化関係予算(飛行場や港湾等のインフラ整備費」(2・5倍)、「ミサイルや軍事ドローン研究費」(3・1倍)、「自衛隊の生活・勤務環境費(備品、日用品、被服、宿舎等)」(2・5倍)、「自衛隊施設の空調費」(6・8倍)と軍事関連予算は軒並み大幅増額となった。

 米タイム誌が「数十年の平和主義を捨て、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる」と岸田首相を紹介したが、まさにアメリカの下請としての戦時国家へ舵を切ることに躊躇のない予算措置となっている。

     (岸田政府が今国会で成立を狙う主な法案


復興財源まで軍事費へ 防衛財源確保法

 岸田政府は単年度予算だけでなく、2023年度から5年間で防衛費を総額43兆円(前期比約1・6倍)に増やす方針で、これにより防衛予算はGDP比2%にまで引き上げられ、日本は世界第3位の軍事大国となる。

 防衛財源確保法案はその具体化であり、国有財産売却など税金外収入をせっせとため込む「防衛力強化資金」をつくるのが中心的な内容だ。同時に、東日本大震災の復興財源や国立病院機構の積立金まで軍事費に流用する増税まで俎(そ)上に載せている。

     (岸田文雄首相)

 岸田首相は昨年12月、防衛費増額について「今を生きる国民がみずからの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と主張し、2023年度から2027年度まで5年間の防衛費を総額43兆円程度(従来水準から約17兆円増)と表明した。

 その4分の1を増税や建設国債で捻出し、残りの4分の3は歳出改革(約3兆円強)、決算剰余金(約3兆5000億円)、税外収入(約5兆円)で捻出する方針を閣議決定しており、このうち「税外収入の確保」のみを先行して具体化したのが財源確保法案だ。

 それは「防衛力強化税外収入」として、「外国為替資金特別会計と財政投融資特別会計からの繰入金=約3兆7000億円」「大手町プレイス(東京・大手町の国有ビル)売却益=約4000億円」「新型コロナウイルス関連予算の返納金=約746億円」など、国有財産売却や本来民生用に使われるべき予算の流用によって合計4兆5919億円もの軍事費を捻出する内容となっている。

 「繰入金」は、為替介入に備える剰余金を前倒しで繰り入れる「前借り」であり、次世代にツケを回す行為でしかない。「大手町プレイス」の売却益も、国民の財産を売って得た収益であり、その使途は国会の承認が不可欠だが、それらを省略してすべて「防衛力強化資金」へ放り込む仕組みづくりとなっている。

 加えて、新型コロナウイルス関連予算の返納金は、国立病院機構の積立金(422億円)と社会保険病院等を運営する地域医療機能推進機構の積立金(324億円)であり、本来は医師や看護師の増員や病院施設の拡充に使われるべき予算である。残額は「年金特別会計」に戻し、別の用途には流用できない資金であった。それを「防衛力強化資金」へ流用することを可能にすれば、否応なく福祉予算をも実質的な「軍事予算」とみなす力が加わることになる。

 岸田政府はすでに「増税」「建設国債」「歳出削減」で防衛財源を確保する方針も明らかにしている。「増税」を巡っては、5年間で約1・2兆円捻出する方針で、その内訳は法人税=約8000億円、所得税=約2000億円、たばこ税=約2000億円となっている。

 所得税増税は、「被災地の復興なくして日本の復興なし」といって東日本大震災の復興財源として全国民から徴収している「復興特別所得税」の一部を防衛財源に回すというもので、驚愕の措置となっている。

 たばこ税増税は、加熱式たばこの税額を5年かけて段階的に引き上げ、1本当たりの税額を3円引き上げる。

 さらに「建設国債」(歴代政府は戦前に戦時国債を発行して軍事費を拡大した反省から、建設国債を防衛費にあてることは封印してきた)では、5年間で約1・6兆円規模の確保を想定している。社会保障や少子化対策では、常に「次世代へのツケになる」として問題視される国債発行だが、防衛費に限っては大量発行にも躊躇がない

 国民生活にかかわる予算を徹底的に削る「歳出改革」で、約3兆円確保する方針も示している。成立後は「改定」の連続で新たな内容を追加し、めぼしい予算をみな軍事費に注ぎこむための法案である。


軍需企業の国有化と武器輸出拡大 防衛産業強化法

 いくら膨大な公金を軍需産業に垂れ流したところで、軍需産業は、国民生活に不可欠な消費財を生産するわけでも、企業活動に必要な生産財を生産するわけでもない。戦争がない平時においては生産性もなく、経済循環ももたらさず、浪費するだけのお荷物となる

 そのため「防衛産業強化法案」では、「国防産業維持のため」と称して軍需産業の経営を国が公費で支え、「殺傷力のある兵器」も含めた武器輸出も全面支援する内容となっている。平和産業を圧迫し、日本経済そのものを「軍事立国=死の商人」とする自民党政治の大方針が表れている。

 ここで示した具体的な支援策は、「生産基盤の強化」「武器輸出支援」「金融支援」「製造施設国有化」の4種類だ。

 「生産基盤の強化」は、「自衛隊の任務に不可欠な装備品をつくる企業」と認定されれば、生産工程の効率化やサイバー攻撃対策、撤退企業の事業を継承するときの設備投資にかかる経費を国が負担する制度だ。すでに当初予算に363億円を計上している。

 「武器輸出支援」は、武器輸出の支援を目的にした基金をつくり、海外向けに装備品の仕様や性能を変更する企業に助成金を出す制度だ。これも2023年度当初予算に400億円を計上している。与党は「買い手が自衛隊だけでは販路が少ない」「海外市場への進出を促すべき」と主張し、「防衛装備移転三原則」の運用指針改定論議にも着手。これまで輸出を禁じてきた「殺傷力のある兵器」の輸出解禁を目指している。

 「金融支援」は、政府系金融の日本政策金融公庫による融資で軍需産業を優遇するものだ。

 「国有化」は、「経営難で事業を続けられない」状態となった軍需企業から国が土地も製造施設も公費で買いとり、別の企業に運営を委託し、固定資産税や設備維持費の負担を軽減し、兵器生産を全面的に支援する法律だ。農家や中小企業、社会保障、被災地の復興支援等では「競争原理」「自助努力」「税の公平性」「私有財産の補償はしない」といって淘汰を放置する一方、軍需産業に限っては支援対象の基準も曖昧なまま国費での大盤振る舞いを担保するものとなっている。

 さらに同法のもう一つの特徴は、武器製造企業従業員への監視強化だ。

 現在、国の「秘密」の漏洩で民間人が刑事罰の対象になるのは、特定秘密保護法に基づく「特定秘密」(10年以下の懲役等)と米国から提供された「特別防衛秘密」(10年以下の懲役等)に限っている。そのため防衛省から装備品開発・製造を請け負った企業が外部に関連情報を漏らしても、契約解除や違約金の支払いといった民事上のペナルティーのみで、だれが情報をどのように漏らしたかを特定し刑事罰を科すことはできなかった。

 だが防衛産業強化法案では、防衛省と企業が契約を結ぶさい、同省が提供する情報を「装備品等秘密」として指定し、従業員が漏らした場合は刑事罰(1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)を科すことを盛りこんでいる。

 さらに同法第二十七条では、「契約事業者は、装備品等契約に従い、当該契約事業者の従業者(代表者、代理人、使用人その他の従業者)のうちから、装備品等秘密を取り扱う業務を行わせる従業者を定め、当該従業者の氏名、役職その他の防衛大臣が定める事項を防衛大臣に報告しなければならない」「契約事業者は……装備品等秘密の取扱いの業務を行わせるものとした従業者以外の者に装備品等秘密を取り扱わせてはならない」とも規定している。これは兵器製造にかかわる企業内部で少しでも不穏な動きがあれば、すぐに関与個人を特定して逮捕・投獄したり、「契約解除」で下請企業ごと潰すことを可能にするものだ。

 防衛産業強化法案は、民主党野田政権以来の「武器輸出三原則」の骨抜きの結末でもあり、野党第一党である立憲民主党が法案賛成に回ったことは国会の大政翼賛化を深く印象づけた


原発推進に巨費を投入 GX推進法

 有事を想定したこれらの防衛関連法案とともに、エネルギー分野では、岸田政府が2月に閣議決定した「GX基本方針」の具体化として、「GX(グリーントランスフォーメーション)推進法案」と「GX脱炭素電源法案」を打ち出した。両法案とも、経団連や連合など既得権益団体の代表者で構成された「GX実行会議」の議論をもとに作成されており、既得権益団体の声にのみ「聞く耳」を持つ岸田政権の姿勢が明白にあらわれている。

 GX基本方針では、気候変動問題やウクライナ戦争による燃料危機への対応として、2050年までにカーボンニュートラル(脱炭素)を実現するという政府目標に向けて、「産業革命以来の化石エネルギー中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心へ転換する」と大仰に謳っているが、その中心的な中身は、福島原発事故で崩壊したはずの原発依存への回帰原子力ムラの復活である。

 GX推進法では、「脱炭素の実現のため」と称して、政府が20兆円の「GX経済移行債」(発行形態不明の環境債)を発行することを可能とし、民間の「GX推進機構」による金融支援や債務保証などにより、今後10年間で150兆円超の投資を生み出すとしている。その巨額の資金の投資先は、経産省に白紙委任するというものだ。

 GX基本方針には、原発の着実な再稼働やそのための住民理解の醸成に国が前面に立つこと、「次世代革新炉」の開発・開発建設、人材育成、事業環境整備、すでに破綻した核燃料サイクルの促進などが含まれており、すでに斜陽化した原子力産業を国が支援し続けることを正当化するものだ。原発新増設については、ほとんどが実験的な実証炉だが、2040年代に向けて唯一商用炉とする「革新軽水炉」の運転開始を目指している。

 投資をおこなう「GX推進機構」は経済産業省の認可法人であり、そこに流れ込んでくる資金の出所やその使途については、国会(国民)によるコントロールや監視、検証ができないもので、原子力ムラの再来である。

 返済財源には、化石燃料の輸入業者などに負担を求める炭素賦課金と、二酸化炭素の排出枠を電力会社に買い取らせる「排出量取引」で賄うとしているが、いずれも電気代に上乗せして消費者に転嫁する。再エネが「FIT賦課金」という形で電気料金に明記されているのに対して、原発維持費は発電原価に含まれるため消費者には見えない形で徴収される。


原発の60年稼動を許容 GX脱炭素電源法

 「GX脱炭素電源法」は、原子力基本法原子炉等規制法電気事業法、再処理法、再エネ特措法の改定案五つを束ねたものだ。安全保障上、それぞれ慎重な審議が必要なものを強引に束ねて法制化を目指している。

 原子力基本法の改定では、原発を最大限活用するための理解促進や事業環境整備を「国の責務」とすると堂々と謳い、2011年の福島原発事故以来、国是となってきたはずの「原発依存からの脱却」を覆し、原発推進に大転換を図る内容となっている。

 首都直下地震や南海トラフ地震の発生を想定する一方、国策によって福島をはじめ広範囲に長期の避難と健康被害、財産放棄を強いた事故の反省をも葬り、活性期に入った地震列島にさらなる原発を林立させるという常軌を逸した法改正だ。

 従来の原子炉等規制法には、老朽原発の安全確保のために「原発の稼働期間は原則40年まで」「稼働30年を超えた原発は10年ごとに審査をおこなう」の二つのルールがもうけられていた。

 今回の改正案では「稼働40年ルール」を原子炉等規制法から削除し、経済産業省が所管する「電気事業法」に移す。これにより原子力を規制する立場にある原子力規制委員会ではなく、原子力を推進する経産省が原発の稼働期間に関する決定権をもつことになる

 福島事故後、それまでの原子力規制庁(経産省)から分離して発足した原子力規制委員会も御用機関と化し、世界的にも例のない60年超の稼働延長を認める政府の指針を追認した経緯がある。それを是正するのではなく、独立した規制・監視制度そのものをとっ払い推進する側(経産省)が認可権を握るという「無規制システム」への回帰となる。

 さらに安全審査や不具合などで停止した期間を、稼働期間の計算から除外できるようにすることも盛り込んでおり、60年を超えた70年稼働をも認める法改正となる。

 「我が国の安全保障環境が厳しさを増している」「敵基地攻撃能力を」といって戦争を想定しながら、剥き出しの核弾頭ともいえる原発建設を推進することは、世界的な教訓となっている福島原発事故からも、ウクライナ戦争からも何一つ学ばぬ異次元の亡国棄民政策といえる。


健康保険証の廃止強行 改正マイナンバー法

 そして昨今、7000件以上の誤情報登録やシステム管理の脆弱性が露呈したマイナンバーの普及拡大を目指す改定マイナンバー法案である。

 遅々として進まなかったマイナンバーを拡大させるため、従来の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を持たない人が医療を受けられないように追い込むとともに、年金生活者を手始めに「公金口座との紐付け」を強制していく内容だ。さらにマイナカードとの個人情報紐付け範囲を法改定もなく省令のみで拡大可能にすることも盛り込んだ。

 改定マイナ法案の主な内容は次の3点だ。

 ①マイナカードと健康保険証の一体化――「紙の健康保険証」を廃止(2024年秋を想定)。マイナカードを持っていない人は期間限定で「資格確認書」(有効期限一年)を配る。マイナカード

 ②公金受取口座の登録促進――既存の給付受給者等(年金受給者を想定)に書留郵便等で一定事項を通知したうえで同意を得た場合や一定期間内に回答がない場合は、内閣総理大臣がその口座を公金受取口座(公金受取口座は給付のみに利用)として登録可能にする。

 ③マイナンバーの利用及び情報連携に係る規定の見直し――法律で認めた事務に「準ずる事務」もマイナンバー利用を可能にする。法律で認めた事務との情報連携を「主務省令」で拡大可能にする。

 これまで自民党政府は、全国民に12ケタの番号を付与し、マイナカードを取得したうえで健康保険証や公金受取口座と紐付けした人だけ2万円分のポイントを配る「マイナポイント事業」やマイナカード普及の遅い自治体の交付金をゼロにする“アメとムチ”で普及を進めてきた。

 だが、登録率が一向に上がらないため、健康保険証廃止という劇薬を投じ、その強引さに批判が噴出すると「期間限定で無償の資格確認書を提供」するとした。1年ごとに更新手続きが必要で、いずれ手数料をとることも検討している。

 「公金受取口座の登録促進」については、行政側の働きかけに一定期間返答がなければ、本人の同意なく口座を公金受取口座として勝手にマイナカードと紐付けるというものだ。いったん個人口座を紐付ければ、個人資産額や預貯金の動向を政府が把握することが可能になるからだ。

 これは年金給付者の口座登録で前例をつくり、いずれ生活保護、子ども手当、就学援助、母子手当などでもマイナンバーと公金受取口座との紐付けを拡大していく方向へ通じている。電子決済(キャッシュレス決済)による給与払いの解禁(今年4月から)、インボイス制度導入とも密接に絡んでいる。

 さらに問題なのは「マイナンバーの利用及び情報連携に係る規定の見直し」で、本来は法改定が必要だったマイナンバーと連携させる個人情報の範囲拡大を、国会審議もなく省令(各省大臣の命令)だけで決定できるように規定を緩和させることだ。

 マイナンバーなど個人情報の管理をめぐっては、海外でトラブルや犯罪があいつぐなか、欧州連合(EU)は2017年、すべての加盟国に個人情報保護を義務付ける「一般データ保護規制(GDPR)」を制定。同規則には個人データに基づく自動処理には明確な同意を必要とする「プロファイリング(住民サービスに係る選別や分類、判定。犯罪捜査の手法)されない権利」を規定。人種的・民族的出自、政治的意見、宗教・思想信条、労働組合加入、遺伝子や生体情報等の個人データ自動処理を厳重に禁じている

 だが日本政府は、個人データの自動処理や紐付けを禁じる体制もないまま強引にマイナンバーシステムを見切り発車し、すでに他人情報の紐付けなどのトラブルが頻発している。個人情報漏洩や悪用に加え、患者に対する薬の誤投与や犯罪にも直結する極めて危険な制度であることが露呈している。

 これまで黙っていたメディアが、衆院通過後一斉に「システム不備」「進め方が乱暴」と騒ぎ出し、国会でもあいつぐトラブルに対する野党の追及が始まっているが、すでに採決に応じた後であり、マイナンバーの活用範囲を定めた規制まで実質撤廃し、本人同意なく国家権力が個人情報を把握して自由に使えるようにする法整備が進行している。

 いずれの法案も日本社会のさらなる衰退と混乱を決定づける悪法であり、翼賛化した国会の茶番とスピン報道の陰に隠されたこれらの内容について国民的な論議と世論の喚起が求められている。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《自己都合による解散権の乱用》、独裁下で「伝家の宝刀」を抜刀して振り回す狂気…《保利茂衆院議長は…首相による恣意的な解散を戒めた》

2023年06月24日 00時00分05秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年06月08日[木])
バカ息子騒動の陰で…デタラメな法案が次々と。入管法改悪まで強行採決…デタラメの限りを尽くすキシダメ独裁政権と自公お維コミら。野党第一党も情けない限りだ。入管法改悪を見ても、強行採決直前になってようやく報じるマスコミも一体どうしてしまったのか。アベ様・ガースーオジサン以上のキシダメ首相の独裁ぶりに、夢も希望も無い。

   『●ニッポンの国会の惨状、キシダメ政権のデタラメ乱発…そんな悲惨な
     さ中、かすかなかすかな希望は ⇨《世界的なミュニシパリズムの潮流…》
   『●細田衆院議長《…したり、統一教会とズブズブだったりと品位やモラル
     の欠片もないわけで、それはもうプラカードの比ではないほど破廉恥》

 どう考えても違憲な(アベ様が「兵器ローン」(後年度負担)という種を蒔いた)軍事費倍増…、もともと差別禁止という「骨」のなかったLGBT理解増進法案でさえ《内容を薄めようと躍起》になり「骨」抜きにして差別増進法にまで劣化…、《「人権国家返上の入管法改悪》《“非人道的”と国連も勧告》《国際人権基準を逸脱》《生存権すら与えぬ処遇》(長周新聞)、《入管法改正案に「人を殺す法律」と批判の声》(AERA)まである入管法改正という名の改悪…、核兵器禁止条約に触れることも無く、一方、「被爆地・広島」を政治利用して、ヒロシマの地でヒロシマ〝出身〟の首相が戦争を煽り、核の傘・核抑止力を謳い、しかも、“茶番会見”、ヤラセ会見、世界に恥さらし…、マイナポイントで〝釣り〟、従来の保険証を廃止して、マイナンバーを強制する…、おまけに、《原状回復》どころか《原発回帰》《原発復権》して60年を超える老朽原発でさえも稼働可能とする…、等々々々…。
 国会の酷さ、キシダメ政権のデタラメの限り、溜息しか出ない。特に、アベ様以降、ニッポンは壊れっぱなしではないか。それでも投票行動が変わらぬニッポン…。ふっちゃん氏のつぶやき(https://twitter.com/ashitawawatashi/status/1663810338960318465)…《自民党が決めたんだからね/自民党に投票した人は  原発推進派で/改憲派で/安保3文書改定賛成で/マイナカード推進派で/入管法改悪賛成派で/南西諸島の軍備計画賛成で/日本が死の商人になることに賛成  ということでよろしいですね?》。ヅボヅボ壺壺な #自民党に投票するからこうなる

   『●入管法改悪…《非人道的》《生存権すら与えぬ》《難民見殺し》《人を殺す
      法律》《国際社会に対し、反人道・反人権国家…と宣言するような…》

 《自己都合による解散権の乱用》…独裁下で「伝家の宝刀」を抜刀して振り回す狂気。<ぎろんの森>《保利茂衆院議長は七条解散を認めながらも、六九条と同一視すべき事態に限られるべきだとする見解を作成したことがあります。首相による恣意(しい)的な解散を戒めた》。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>解散は首相の専権事項か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/254374?rct=discussion)/《確かに、内閣の信任が問われるような国論を二分する問題が浮上したとき、主権者である国民に判断を仰ぐことは理にかなっています。逆に、明確な争点がないにもかかわらず「勝てそうだから」と政権の都合で解散に踏み切るなら、解散権の乱用との批判は免れませんし、しばしばそうした形で衆院が解散されてきたのも事実です》。

   『●年金自助努力問題…《単なる金ヅルとして、社会保障の
       “充実”だの“安定化”だのをエサ》に消費税を増税
    【高野孟 永田町の裏を読む/首相の自己都合による解散権の乱用は
     禁止すべきではないか】…《…まるっきり安倍首相の自己都合
     による解散権の乱用でしょう。まず解散ありき、それから理由探し
     だから、消費増税延期はいくら何でも持ち出せないとなると…》
     《確かに、マスコミが解散問題となると腰が引けてしまう一因に、
     解散は首相の専権事項という政界常識があるのかもしれない。
     「7条解散」というもので、憲法第7条に天皇が「内閣の助言と
     承認によって」行う国事行為のひとつとして「国会を解散する」
     と書いてあるので、内閣が好きな時に天皇に解散を宣示させても
     いいのだという、第3次吉田内閣が52年の「抜き打ち解散」の
     際に発明した屁理屈である》

   『●「勝者総取り」という「特異な民主主義」…得票率1/4で
           3/4の議席を占めるスゴイ「民主主義」的選挙
    《内田樹さん…「国会の威信をいたずらに貶めている制度の見直し
     が必要である。
      第一に、政党の得票数と議席数が相関するような仕組みに
     選挙制度を改めること。第二に、首相が任意の時に「国民を代表する
     選挙された議員」を失職させることができるという憲法違反の
     7条解散を廃し、解散条件を憲法69条に定める通り、衆院で
     不信任決議案が可決されるかまたは信任決議案が否決された場合に
     限定すること。この二つは立法府再興のために必須である。」》

 上記ブログの続き…:
 鈴木耕さん《いわゆる「7条解散」とは、この第7条に依拠したものだが、これは首相がいつでも好き勝手に解散していい、ということ定めているわけではない。「天皇の国事行為」を規定しているに過ぎない。
 首相権限でいつでも勝手に国会を解散していいとなれば国会は首相の意に逆らえなくなる。議員たちは、首相の一存でいつ首を切られるか分からないのだから、首相の顔色をうかがうのに懸命にならざるを得ない。内田さんが「憲法違反の7条解散」というのは、こういうわけだ。
 そんな権力者の独断専行を許さない歯止めとして、例えばイギリスは「議会の3分の2の承認」という条項を定めている。日本でも、多くの憲法学者たちは、この「7条解散」には疑義を呈しているのが現状なのだ》。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/254374?rct=discussion

<ぎろんの森>解散は首相の専権事項か
2023年6月3日 07時40分

 G7広島サミットを終えた岸田文雄首相が衆院解散・総選挙に踏み切るのでは、との観測が一時広がりました。四月の衆参五補選で自民党が四勝し、内閣支持率も上昇傾向に転じたため、今なら自民党が勝利できるという期待があったようです。

 その後、政務担当秘書官だった首相の長男、翔太郎氏=同(右)=による不適切な行為が発覚したことなどで、早期解散の観測は収まっているようですが、そもそも四年任期の半分も終えていない段階での衆院解散が妥当なのかという疑問は残ります。

 憲法六九条は衆院が内閣不信任決議案を可決または信任決議案を否決した場合、十日以内に衆院を解散するか内閣総辞職するよう定めます。

 このほか不信任・信任決議案と関係なく「内閣の助言と承認」により天皇が衆院解散などの国事行為を行うと定めた憲法七条を根拠に解散する場合があります。「解散は首相の専権事項」と言われますが、根拠はこの七条です。

 確かに、内閣の信任が問われるような国論を二分する問題が浮上したとき、主権者である国民に判断を仰ぐことは理にかなっています。

 逆に、明確な争点がないにもかかわらず「勝てそうだから」と政権の都合で解散に踏み切るなら、解散権の乱用との批判は免れませんし、しばしばそうした形で衆院が解散されてきたのも事実です。

 岸田政権に当てはめれば、増税が衆院選の争点にならないよう、防衛力の強化や少子化対策のための財源を決める前に衆院を解散すれば、自己都合の解散と批判されても仕方がありません。

 一九七八年、当時の保利茂衆院議長は七条解散を認めながらも、六九条と同一視すべき事態に限られるべきだとする見解を作成したことがあります。首相による恣意(しい)的な解散を戒めたのです

 国民を代表する四百六十五人もの衆院議員の地位を一斉に奪うわけですから自己都合など許されてはなりません。解散するにふさわしい時に権限を行使することが、正しい「伝家の宝刀」の抜き方ではないでしょうか。 (と)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●茶番なヤラセ会見…《本来あるべき記者の責務を…だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか》

2023年06月16日 00時00分04秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年05月28日[日])
茶番会見”、ヤラセ会見、世界に恥さらし…。茶番のG7議長国記者会見、ヤラセの議長国会見、情けなさ過ぎる。尾形聡彦さん《茶番としか言いようのない「記者会見もどき」「やらせ会見」であり、米ホワイトハウス高官や記者たちがよく言う「Kabuki(歌舞伎)」だった》。
 更問いに答えることはなく…(尾形聡彦さん)《首相は、核軍縮ビジョンについて自分の言いたいことだけを述べ、記者会見場を後にした。私はその岸田首相に向かって、「総理、その核軍縮ビジョンは核を認めるもの、その点お答えいただけないか」「広島で大きな間違いを犯したんじゃないでしょうかと再度呼びかけたが、岸田首相からの答えはなかった》。

   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判
   『●《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁
     でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然》
   『●《“茶番会見”…海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの
     質疑応答を繰り広げる岸田首相、この茶番に手を貸す日本のメディア…》

 再度、尾形聡彦さんのつぶやき(https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1661000947013935104)によると、《日曜の岸田首相会見でなぜ、私が「逃げるんですか」と問いかけたのか。その動画を先ほどアップしました。会見中に最前列の中央で挙手し続けましたが無視され、終了時に「事前に決まっていた社だけではなく、質問させて欲しい」「核軍縮ビジョンについて聞きたい」などと7度呼びかけましたが無視され、さらに首相が帰ろうとしたので「逃げるんですか」と問いかけました。岸田氏はようやく回答しました…》(午後10:27  2023年5月23日)。続きはリンク先を。
 それを受けて、望月衣塑子さんのつぶやき(https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1661239970609381376)によると、《私もこの会見にArc Times記者として参加していたが、他の記者の挙手がほとんどないのが気になった》、《どの記者が指され、何を質問するのか事前に決まっているなら挙手は無駄だということだろう》(午後2:17  2023年5月24日)。こちらも、続きはリンク先を。

 アベ様や元最低の官房長官・ガースーオジサンらによる、唯一成功した〝政〟である《メディアコントロール》。《事前に決まっていた社だけ》《何を質問するのか事前に決まっている》《挙手は無駄だ》《ヤラセの質疑応答を繰り広げる》《首相と記者クラブがグルになった異常な馴れ合い状態》《〈…事前質問式・更問いなしの記者クラブに慣れ切った日本〉》、なんという情けなさ…。(リテラ)《まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようない》。一体どんな議長国記者会見? 《メディアコントロール》はさらに深化してしまっている。(リテラ)《国際的には民主主義の国の記者として「当たり前」の態度だったにもかかわらず、それがこの国では非難の対象となる──。しかも、岸田政権では、総理会見を骨抜きにした安倍政権や“パンケーキと恫喝”でメディアを懐柔した菅政権以上に、記者会見の場は最悪の状態に陥っている》、《不条理な会見の制限をかけられても言われるがまま海外に発信されるサミット後会見でさえ出来レースの質疑応答を繰り広げる大手メディア。そうした報道を見続けてきた結果、ニュースの受け取り側である市民までもが本来あるべき記者の責務を「礼儀を守ること」だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか》。

 dot.の【【本人寄稿】私が岸田首相に「逃げるんですか」と会見で問いかけた理由/Arc Times 編集長・尾形聡彦】(https://dot.asahi.com/dot/2023052500019.html)によると、《G7広島サミット最終日の5月21日、岸田文雄首相の記者会見の最後に私は声を上げた。「総理、事前に決まっていた社だけではなくて、質問させていただけないでしょうか」 しかし、岸田首相は、明らかに聞こえていたのに無視し続けた。「1問だけでいいので」などと私が計7度言葉を継いでも、岸田首相は背を向けて帰ろうとした。最後に「総理、逃げるんですか」と問いかけた。それは、どうしても聞きたい、聞かなければならないと思った質問があったからだ》。

=====================================================
https://dot.asahi.com/dot/2023052500019.html

【本人寄稿】私が岸田首相に「逃げるんですか」と会見で問いかけた理由Arc Times 編集長・尾形聡彦
G7広島サミット 2023/05/25 15:00
尾形聡彦

     (質問を求め手を挙げる尾形氏(代表撮影/Arc Times提供))

 G7広島サミット最終日の5月21日、岸田文雄首相の記者会見の最後に私は声を上げた。

     (【写真】会見で質問に応じる岸田首相)

「総理、事前に決まっていた社だけではなくて、質問させていただけないでしょうか」

 しかし、岸田首相は、明らかに聞こえていたのに無視し続けた。「1問だけでいいので」などと私が計7度言葉を継いでも、岸田首相は背を向けて帰ろうとした。最後に「総理、逃げるんですか」と問いかけた。それは、どうしても聞きたい、聞かなければならないと思った質問があったからだ。

 21日の広島は晴れわたり、コンクリートの回廊が続く平和記念公園は夏を思わせる陽気だった。午後2時すぎ、資料館近くの建物の日陰で待機させられていた記者たちに、日本政府のスタッフが「今は一番暑い時間帯ですからねえ」と声をかける。会見のスタート予定時刻の午後2時半まで10分を切ったとき、慰霊碑前の記者席にようやく案内された。

 私は、記者会見場の最前列で、首相の演台の目の前の席に座った。岸田首相になんとしても聞きたい質問があったからだ。

 会見前に、ある大手メディア記者が私にこう明かしていた。

「会見は30分間。会見で質問する社も、質問も、事前に全部決まっていますよ。官邸記者クラブ、地元の広島の記者クラブ、そして外プレ(外国プレス)です」

 「えー、それはひどい。僕はどうしても質問したい」と私が問うと、大手メディア記者は「無理でしょうね。もう全部決まってますから」とにべもなかった。だからこそ、私は、岸田首相に一番近い、正面の席を確保し、そこで手を挙げて、なんとか質問したいと思った。

 静かな平和記念公園に午後2時40分すぎにあらわれた岸田首相は、冒頭で関係者への謝意を述べた後、「1945年の夏、広島は原爆によって破壊されました。平和記念公園が位置するこの場所も一瞬で焦土と化したのです」と切り出した。それから23分間にわたり、首相は左右のプロンプターを見ながら、演説を続けた。ようやく質疑応答に入り、四方敬之内閣広報官が「質問のある方は挙手をお願いします」と告げた。首相の目の前の一番目立つ場所から真っ先に手を挙げた私に、広報官は目もくれず、最初から後列の方を探し、「3列目の一番端の方どうぞ」と言った。

 大手メディア記者から「事前に全部決まっています」と聞かされていただけに予想はしていたものの、あまりに露骨な「やらせ」ぶりには驚いた。

 その後も、私は最前列の中央で手を挙げ続けたが、四方広報官は、私とは目を合わせようともしなかった。そして、その場で手を挙げた記者をたまたま指しているようには全く見えない最初からわざわざ後ろの席にいる、事前に決まった記者を指そうとしていた記者も後ろから手を挙げてそれを待つその“下手な演技ぶり”に、あきれるしかなかった。それに合わせている、日本人記者や外国人記者にも強い疑問を感じた

 事前に官邸側に通告されている質問内容を、事前に決まっていた記者が読み上げる。それを、岸田首相が、さもその場で答えているかのように、「えー」などと言いながら、メモに目を落として読み上げる茶番としか言いようのない「記者会見もどき」「やらせ会見」であり、米ホワイトハウス高官や記者たちがよく言う「Kabuki(歌舞伎)」だった。

 私は朝日新聞で日本の財務省の主税局担当をしていたとき、第一次安倍政権で安倍晋三元首相の自民党での記者会見で「参院選で消費税について問わないのは、『消費税隠し』ではないのか?」と質問したことがある。当然ながら、事前に質問通告などはしておらず、その場での私の質問に、安倍元首相は「消費税隠しではない」とメモなしで答えた。

 米ホワイトハウス担当だった2011年の3月11日の東日本大震災当日には、その日たまたま予定されていたバラク・オバマ米大統領の記者会見で、「日本の大震災についての率直な思い」を私が聞いた際、「心が砕かれる思いだ」と心情を吐露したオバマ氏の会見での記憶と比較しても、岸田氏と記者団の「歌舞伎会見」は異常だった

 午後3時半前、「歌舞伎会見」を終えて、その場を去ろうとした岸田首相に私は呼びかけた。

「総理、事前に決まっていた社だけではなくて、質問させていただけないでしょうか」

 岸田首相は、目の前の私からの呼びかけにやや困った表情を浮かべながらも無視した。「核軍縮ビジョンについて聞きたいんですけども」、「総理、お願いします」、「決まっていた社だけではおかしいと思うんですけど」、「4社(が事前に)、決まってて」、「核軍縮ビジョンについて聞かせてください、総理」、「一問だけでいいので」----。私は連続して7度言葉を継いだが、岸田首相は、クルッと後ろを向いて、帰り始めた。最後に私は問いかけた。

総理、逃げるんですか

 その瞬間、岸田首相がピクっと止まったのが見えた。首相は振り返ると、広報官に「一問ぐらい答えるよ」と告げ、演台に戻って、「核軍縮ビジョンについて答えろという質問でありました」と説明を始めた。岸田首相は、核軍縮ビジョンが、「核兵器国と非核兵器国の信頼の基盤になる」と強調し、ビジョンに盛り込まれた取り組みを具体的に始めていくことが「厳しい現実を理想に結びつけていくために何よりも重要である」と、この会見で初めて、メモなしで自らの考えを述べ続けた。(※私が問いかけた様子は、Arc TimesのYouTubeチャンネルで公開しているので「<G7広島サミット>岸田首相になぜ『逃げるんですか』と問いかけたのか、首相はなんと答えたのか」をご覧ください)

 「核軍縮ビジョン」とは、今回のG7広島サミットの期間中の19日に取りまとめられた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」だ。文書では、核軍縮の必要性について一部は触れている一方で、22年1月に米国、ロシア、中国、英国、フランスの5大核保有国が出した、核についての共同声明の文書の根幹部分がそのまま盛り込まれていた。この5大国共同声明は「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならないことを確認する」とした一方、「核兵器は、それが存在する限り、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、戦争を防止する」として、核兵器を明確に容認する内容だった。

 そして、今回、岸田首相が成果を強調する19日の「核軍縮ビジョン」には、同じ文言で「核兵器は、それが存在する限り、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、戦争と威圧を防止する」と、核兵器の存在意義を明確に評価する内容が盛り込まれたのだ。5大国共同声明の上記の内容に、「威圧(coercion)」という、中国などを念頭に置いた言葉が1語加えたものだった。

 つまり、「核軍縮に向けたはず」のビジョンに、核大国の核保有の論理がそのまままぎれ込む、実質は「核兵器を認める」声明になっているのだ。その点の説明を、私は岸田首相にどうしても求めたいと考えていた。それこそが、この核廃絶のシンボルである広島・平和記念公園での記者会見で、広島選出の岸田首相に問うべき、最も重要な質問だったと思う。しかし、事前に質問することが決まっていた4社からは、核軍縮ビジョンを問う質問はなかった。官邸クラブの時事通信の記者は「衆院解散するのか」といつもの政局質問を聞いた。

 私が「逃げるんですか」と問いかけたことで、岸田首相は、核軍縮ビジョンについて、自らが喧伝したい内容を述べた。が、私はマイクできちんと質問する機会を与えられず、質問の趣旨も伝えることができなかった

 首相は、核軍縮ビジョンについて自分の言いたいことだけを述べ、記者会見場を後にした。私はその岸田首相に向かって、「総理、その核軍縮ビジョンは核を認めるもの、その点お答えいただけないか」「広島で大きな間違いを犯したんじゃないでしょうかと再度呼びかけたが、岸田首相からの答えはなかった

Arc Times 編集長・尾形聡彦
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《“茶番会見”…海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの質疑応答を繰り広げる岸田首相、この茶番に手を貸す日本のメディア…》

2023年06月15日 00時00分08秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年05月28日[日])
茶番会見”、ヤラセ会見、世界に恥さらし…。茶番のG7議長国記者会見、ヤラセの議長国会見、情けなさ過ぎる。

   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判
   『●《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁
     でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然》

 リテラの記事【「総理、逃げるんですか」記者をバッシングする日本の後進性! 民主主義国では当然の質問、異常なのは記者クラブがグルの茶番会見】(https://lite-ra.com/2023/05/post-6278.html)によると、《しかし、いずれの記者からの質問に対しても、岸田首相は手元の紙をただ読み上げるだけ。ようするに、明らかに事前に記者から質問を集めて用意された答えを読むという“茶番会見”だったのだ。海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの質疑応答を繰り広げる岸田首相この茶番に手を貸す日本のメディア。まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようないが、しかし、ここで事件が起こった。4名の質疑応答が終わると、まだ挙手している記者がいるにもかかわらず、四方内閣広報官は会見の終了をアナウンス。岸田首相も壇上から降りようと背を向けたのだが、ある記者から「総理、逃げるんですか」と声が上がり、岸田首相がマイク前に再び戻って質問に答えざるをえなくなった。この「逃げるんですか」と声を上げた記者は、元朝日新聞記者で、現在は自ら立ち上げた独立メディア「Arc Times」編集長を務める尾形聡彦氏。》

 尾形聡彦さんのつぶやき(https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1661000947013935104)によると、《日曜の岸田首相会見でなぜ、私が「逃げるんですか」と問いかけたのか。その動画を先ほどアップしました。会見中に最前列の中央で挙手し続けましたが無視され、終了時に「事前に決まっていた社だけではなく、質問させて欲しい」「核軍縮ビジョンについて聞きたい」などと7度呼びかけましたが無視され、さらに首相が帰ろうとしたので「逃げるんですか」と問いかけました。岸田氏はようやく回答しました…》(午後10:27  2023年5月23日)。続きはリンク先を。
 それを受けて、望月衣塑子さんのつぶやき(https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1661239970609381376)によると、《私もこの会見にArc Times記者として参加していたが、他の記者の挙手がほとんどないのが気になった》、《どの記者が指され、何を質問するのか事前に決まっているなら挙手は無駄だということだろう》(午後2:17  2023年5月24日)。こちらも、続きはリンク先を。

 アベ様や元最低の官房長官・ガースーオジサンらによる、唯一成功した〝政〟である《メディアコントロール》。事前に決まっていた社だけ》《何を質問するのか事前に決まっている》《挙手は無駄だ》《ヤラセの質疑応答を繰り広げる》《首相と記者クラブがグルになった異常な馴れ合い状態》《〈…事前質問式・更問いなしの記者クラブに慣れ切った日本〉》、なんという情けなさ…。(リテラ)《まさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようない》。一体どんな議長国記者会見? 《メディアコントロール》はさらに深化してしまっている。(リテラ)《国際的には民主主義の国の記者として「当たり前」の態度だったにもかかわらず、それがこの国では非難の対象となる──。しかも、岸田政権では、総理会見を骨抜きにした安倍政権や“パンケーキと恫喝”でメディアを懐柔した菅政権以上に、記者会見の場は最悪の状態に陥っている》、《不条理な会見の制限をかけられても言われるがまま海外に発信されるサミット後会見でさえ出来レースの質疑応答を繰り広げる大手メディア。そうした報道を見続けてきた結果、ニュースの受け取り側である市民までもが本来あるべき記者の責務を「礼儀を守ること」だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか》。

   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
      番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》

=====================================================
https://lite-ra.com/2023/05/post-6278.html

「総理、逃げるんですか」記者をバッシングする日本の後進性! 民主主義国では当然の質問、異常なのは記者クラブがグルの茶番会見
2023.05.23 11:55

     (議長国記者会見(首相官邸HPより))

 広島で開催されていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)が閉会した。岸田文雄首相は「世界の政治のリーダーに被爆の実相に触れてもらうことについて、大きな成果を上げることができた」と成果を強調し、話題は解散総選挙に移っている。

 いったい、何が「大きな成果を上げた」だ。実際、被爆地・広島で実施されたにもかかわらず、G7初の独立首脳文書「広島ビジョン」では「核抑止」論を肯定、正当化してしまった。これには2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のダニエル・ホグスタ暫定事務局長が「危険ですらある内容」「期待外れ」と言及。被爆者であるサーロー節子さんは「広島まで来てこれだけしか書けないかと思うと、胸がつぶれそうな思い死者に対して侮辱死者に対して大きな罪だった」と語り、平岡敬・元広島市長も「岸田首相が、ヒロシマの願いを踏みにじった」と言及するなど、批判が高まっている。

 しかし、こうした批判の声は、とりわけテレビでは大きく取り上げられることもないまま、「各国首脳が原爆慰霊碑へ 歴史的な瞬間」など、成果を前面に出した報道に終始。その結果、「サミットは大成功」「岸田首相がリーダーシップを発揮」「「核兵器のない世界」に向けて国際的な機運が高まる」などと評価が集まり、読売や毎日新聞の世論調査では前回よりも支持率が急上昇している。

 しかも、かつてない「岸田フィーバー」が起こるなかで、記者会見での記者の質問にバッシングが巻き起こる事態となっているのだ。

 それは、岸田首相が閉会後におこなった議長国記者会見でのこと。記者会見は30分間と予定されていたが、冒頭から約23分にわたって岸田首相が発言。つづけて記者からの質問時間となり、四方敬之・内閣広報官が時事通信とNHK広島放送局の記者、海外メディア記者2名の計4名を指名。しかし、いずれの記者からの質問に対しても、岸田首相は手元の紙をただ読み上げるだけ。ようするに、明らかに事前に記者から質問を集めて用意された答えを読むという“茶番会見”だったのだ。

 海外メディアも多く取材に訪れている場で、ヤラセの質疑応答を繰り広げる岸田首相、この茶番に手を貸す日本のメディアまさに世界中に日本の後進性を晒すもので、恥ずかしいとしか言いようないが、しかし、ここで事件が起こった。

 4名の質疑応答が終わると、まだ挙手している記者がいるにもかかわらず、四方内閣広報官は会見の終了をアナウンス。岸田首相も壇上から降りようと背を向けたのだが、ある記者から「総理、逃げるんですか」と声が上がり、岸田首相がマイク前に再び戻って質問に答えざるをえなくなった。

 この「逃げるんですか」と声を上げた記者は、元朝日新聞記者で、現在は自ら立ち上げた独立メディア「Arc Times」編集長を務める尾形聡彦氏。尾形氏は米ワシントン特派員としてホワイトハウス取材の経験もあり、これまでも日本の記者会見のあり方に疑義を呈してきた人物だ。

 おそらく、尾形氏は首相と記者クラブがグルになった異常な馴れ合い状態に、一石を投じようとしたのだろう。

 ところが、ネット上では、この尾形氏へのバッシングが巻き起こっている


■「逃げるんですか」と質問した記者がバッシングされる異常 民主主義国家なら当たり前なのに

 たとえば、記者会見のこの一幕を伝えた毎日新聞の記事が転載されたYahoo!ニュースのコメント欄では、7000件を超えるコメントが殺到。「逃げるんですか」と声を上げた記者に対するバッシングが巻き起こっているのだ。

〈こういう言い方しかできないのはどこの記者だろう。〉
〈記者が自分本位でどうするんだ?〉
〈この記者はKYだ。何様だと自分を思っているのだ。言葉遣いがひどい。相手は一国の首相である。言葉遣いを一から勉強し直した方が良い。これに対して岸田首相は戻る義務もないのにわざわざ戻って誠実に答えていた。〉
〈逃げるんですか?っていう前に、誰に物を言うてんの??って話だがな。時間が決まった中で要点を絞って話したんだからそれ以外何があるのか??政治も腐ってるけど、それを監視し疑問を投げ掛けるメディアも腐ってる。〉
〈予定時間を過ぎた首相に向かって「逃げるんですか?」なんて、記者の都合からの上から目線で総理大臣のスケジュールを汲んでいないし、非常に失礼で傲慢な姿勢。岸田総理もよく怒らなかったと思うよ。〉
〈こういう場での記者会見でまで、逃げるのかという発言をする記者の品性を疑う。〉

 「言葉遣いがなっていない」「空気を読め」「非常に失礼で傲慢」……安倍政権下でもこうした声が上がってきたが、ネトウヨに人気が広がらない岸田政権では異例の記者バッシングと言っていい。しかもその内容は、相も変わらずいずれも的外れな批判ばかり。「予定時間が過ぎていたのに」などと言うが、そもそもG7サミット閉会後の議長国記者会見という重要な場で記者からの質問時間を10分しかセットしていない時点で「逃げている」のは事実だ。にもかかわらず、質問を打ち切ろうとした岸田首相ではなく、記者のほうがここまで叩かれるとは……。海外からみれば、これこそが異常というものだろう。

 実際、このヤフコメの異常な批判の声に対し、アカデミック・ジャーナリストである柴田優呼氏は自身のTwitterで〈この質問形式は、多くの民主主義国で一般的〉とし、〈米国では、記者が叫んで大統領に質問。事前質問式・更問いなしの記者クラブに慣れ切った日本で異例なだけ〉と解説。さらに、神田外語大学特別専任講師であるジェフリー・J・ホール氏も、〈多くの右派ネットユーザーはルールを守っていないとして同氏を非難しているが、この種の質問は多くの民主主義国家でよくあることだ〉〈大統領がこれらの質問に答える場合もあれば、答えない場合もある。しかし、質問しようとした彼らを責める人はほとんどいません〉と投稿している。


■コロナ5類移行でイベントの人数制限撤廃しておきながら、官房長官記者会見はいまだ人数制限継続

 国際的には民主主義の国の記者として「当たり前」の態度だったにもかかわらず、それがこの国では非難の対象となる──。しかも、岸田政権では、総理会見を骨抜きにした安倍政権や“パンケーキと恫喝”でメディアを懐柔した菅政権以上に、記者会見の場は最悪の状態に陥っている

 というのも、新型コロナの感染症法上の分類を5類に引き下げ、イベントの人数制限をなくし声出し応援も可能にしたというのに、平日に午前と午後の2回開かれる官房長官の記者会見は、いまだに「感染防止対策」と称して人数制限を継続。コロナ前は会場に100席が設けられ、人数制限もなかったというのに、現在は43席しかない状態なのだ。その上、首相会見では質問ができなかった社に書面回答をおこなってきたが、官邸報道室はそれも取りやめると内閣記者会に通告している。

 だが、情けないのは、首相会見および官房長官会見の主催であるはずの内閣記者会の姿勢だ。〈内閣記者会は人数制限と書面回答廃止に関する官邸報道室からの通告に対し、再三にわたり再考を求めた〉(東京新聞5月9日付)というが、このような岸田政権の理不尽な態度に対し、本来なら官房長官会見をボイコットしてでも抵抗すべきだ。ところが、そうしたアクションも起こさず、人数が制限された会見を引き続き実施しているのである。

 不条理な会見の制限をかけられても言われるがまま海外に発信されるサミット後会見でさえ出来レースの質疑応答を繰り広げる大手メディア。そうした報道を見続けてきた結果、ニュースの受け取り側である市民までもが本来あるべき記者の責務を「礼儀を守ること」だと考えているとすれば、もはやこの国は民主主義国として終わっているのではないだろうか

(編集部)
=====================================================

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然》

2023年06月13日 00時00分27秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年05月27日[土])
核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…。ヒロシマの地でヒロシマ〝出身〟の首相が戦争を煽る愚かさ。《「被爆地・広島の政治利用のためだけに――。…ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる》(狙撃兵)。

 そうそう、アメリカの大統領が番犬様・横田基地や岩国基地といった裏口からニッポンに勝手に押し入ることについて、マスコミはなぜ騒がないのだろう? 不思議だ…。ホシュやウヨクの皆さんはそれでいいの? (狙撃兵)《その他の国々の首脳が広島空港に飛来したなかで、米国の大統領だけが正規の空の玄関口ではなく、属国に配置した自国軍隊の基地に直接舞い降りていく光景について、生中継しているメディアはどこも問題にすることなくスルー。というか、むしろ嬉々として実況生中継している有り様だった。そして、あろうことか広島平和公園に「核のボタン」》を持ち込むかぁ…。《こうした当たり前ではない振る舞い、被爆地・広島への侮蔑的な振る舞いについて屈辱とも感じずに許容していく様は異様》。さらに、《…奴隷根性丸出しとはこのことかと思わせるには十分であった。この先、台湾有事でも起ころうものなら「日本の有事」なんていって、米軍の鉄砲玉になって万歳突撃しかねない勢いがすでに垣間見えるのである。米軍需産業のカモにされて、国家財政までたかられて、しまいには米国本土防衛の盾として駆り出されていくのが日本社会の行き着く先であるなら、それは悲劇以外のなにものでもない》。

 《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない対外有償軍事援助FMS)」は現代の不平等条約》なのに、ホシュを自称する皆さんは平気なのね。増税してまで軍事費倍増…《米国の覇権を維持…。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン、哀れ過ぎはしまいか? ホシュを自称する皆さん、それでいいの? ニッポンに「主権」は本当に在るのかね?

   『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
      つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」
   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?

 《まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》《安全保障というより、米国の覇権を維持…》(斎藤貴男さん)。

   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止
     条約の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》
   『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
     核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判

 琉球新報のコラム【<金口木舌>G7サミットへの失望】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1715826.html)によると、《▼G7は、核で威嚇するロシアに対し核抑止の重要性を見せつけ、核なき世界を実現する具体的な方策を示せなかった被爆者は失望し、サーロー節子さん(91)はG7広島サミットを「大きな失敗だった広島で開いた意味がない」と語った》、《戦争をあおり、対立を深めることが大国の役割ではない戦争のない、核のない世界を主導する主要7カ国首脳会議であってほしかった》。
 長周新聞のコラム【G7サミットが浮き彫りにしたこと/コラム狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/26637)によると、《厳戒態勢下の広島では、全国から動員された万単位の警察官が兵馬俑のように市街地をふさぎ、G7のおかげで市民生活は麻痺して巷では非難囂々(ごうごう)である。「東京でやりやがれ!」といったところで東京とて警備で大混乱になるのはわかりきっており、本当にどこか人のいない山奥でやりやがれ! が広島市民の思いであろう。学校も休校、企業とて市内では身動きがつかず仕事にならない。なにもかもが規制され、通りを歩けば職質の嵐で、100万都市が数日間の辛抱を強いられたのだった。「被爆地・広島政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!の声が溢れるのも当然なのである》、《ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる》。

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1715826.html

<金口木舌>G7サミットへの失望
2023年5月24日 05:00

 F16戦闘機の供与、米国による3億7500万ドルの追加支援…。G7広島サミットは、ウクライナへの軍事支援が話題を独占した

▼電撃的に広島入りしたゼレンスキー大統領。「焼け野原になった我々の街の廃虚と似ている」との言葉にハッとさせられた人も多かっただろう

▼G7は、核で威嚇するロシアに対し核抑止の重要性を見せつけ、核なき世界を実現する具体的な方策を示せなかった被爆者は失望し、サーロー節子さん(91)はG7広島サミットを「大きな失敗だった広島で開いた意味がない」と語った

▼ウクライナの廃虚と自らが目にした戦場を重ねるのは、沖縄戦体験者も同じだ。太平洋戦争末期、昭和天皇大本営が戦争終結を急いでいれば、沖縄戦や原爆の惨禍は回避できた国体護持が優先され、住民の命は軽んじられた

▼ウクライナでいたずらに戦争を引き延ばせば民間人の犠牲を増やすだけだ。戦争をあおり、対立を深めることが大国の役割ではない戦争のない、核のない世界を主導する主要7カ国首脳会議であってほしかった。
=====================================================

=====================================================
https://www.chosyu-journal.jp/column/26637

G7サミットが浮き彫りにしたこと
コラム狙撃兵 2023年5月22日

 主要7カ国首脳会議(G7サミット)が広島を舞台にして開かれ、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、カナダ、イタリア、そしてEUの首脳らが集い、さらにグローバルサウスと呼ばれるインドやブラジル、インドネシア、ベトナムといった国々の代表たちも招待されて首脳会談や討議をくり広げた。この「主要7カ国」と呼ばれる国々が果たして現在の世界で主要な国々なのか、それ以外の国々が主要でないのか、現在の世界のパワーバランスから見てどれだけの影響力を有しているのか疑問もあるものの、戦後からこの方のパクスアメリカーナ米国一極支配)、すなわち世界の覇権を握ってきた資本主義陣営の「主要国」による集いである。

 厳戒態勢下の広島では、全国から動員された万単位の警察官が兵馬俑のように市街地をふさぎ、G7のおかげで市民生活は麻痺して巷では非難囂々(ごうごう)である。「東京でやりやがれ!」といったところで東京とて警備で大混乱になるのはわかりきっており、本当にどこか人のいない山奥でやりやがれ! が広島市民の思いであろう。学校も休校、企業とて市内では身動きがつかず仕事にならない。なにもかもが規制され、通りを歩けば職質の嵐で、100万都市が数日間の辛抱を強いられたのだった。「被爆地・広島政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!の声が溢れるのも当然なのである

 このG7にあたって、ふざけているのがアメリカで、オバマに続いてバイデンも大統領専用機であるエア・フォース・ワンで米軍岩国基地(トランプは横田基地に飛来)に飛来して、そこから目的地の広島まで米軍ヘリで移動するという振る舞いであった。その他の国々の首脳が広島空港に飛来したなかで、米国の大統領だけが正規の空の玄関口ではなく、属国に配置した自国軍隊の基地に直接舞い降りていく光景について、生中継しているメディアはどこも問題にすることなくスルー。というか、むしろ嬉々として実況生中継している有り様だった。そして、あろうことか広島平和公園に「核のボタン」こと米国大統領が常に持ち歩く黒色の鞄「フット・ボール」を持ち込むことについても問題にするところなどなかった

 隷属国家に対して傍若無人な振る舞いをする側に問題があるとはいえ、こうした当たり前ではない振る舞い、被爆地・広島への侮蔑的な振る舞いについて屈辱とも感じずに許容していく様は異様であり、いわんや天皇陛下万歳以上の熱量でもって大歓迎しているあたりは「昔天皇、いまアメリカ」を感じさせ、奴隷根性丸出しとはこのことかと思わせるには十分であった。この先、台湾有事でも起ころうものなら「日本の有事」なんていって、米軍の鉄砲玉になって万歳突撃しかねない勢いがすでに垣間見えるのである。米軍需産業のカモにされて、国家財政までたかられて、しまいには米国本土防衛のとして駆り出されていくのが日本社会の行き着く先であるなら、それは悲劇以外のなにものでもない。

 今回のG7とは、要するにロシアと中国を敵国として対抗する軍事同盟の強化を確認したというだけである。被爆地・広島をダシにして「核なき世界」などと嘯(うそぶ)きながらこれらの資本主義各国が軍事的な連携を深め、そこに主役のような顔をしてゼレンスキーまであらわれ、ウクライナ紛争の当事者である米国やNATOの結束を固めると同時に、距離感の微妙なグローバルサウスの取り込みを図ったというだけである。中国やロシアの猛反発があらわしているように、それはより世界の分断を深め、緊張を激化させるものでしかない。この過程でNATOの東京事務所開設も決まり、まさにロシアが反発していた「NATOの東方進出」がおこなわれることにもなった。

 一連のG7騒動を俯瞰して見た時、浮き彫りになるのは現在の世界情勢のなかで「主要7カ国」の影響力が必然的に衰えていくことである。それは各国首脳といっても岸田文雄を筆頭に「オマエ、誰だよ!」と思うようなメンツ揃いであることとも併せて感じることである。資本主義の不均衡発展の法則には抗えず、いわば旧社会主義国が資本主義の次男坊のように存在感を増している世界において、一周回って腐朽衰退していくだけのいわゆる先進国と、そうではなくまだまだ資本主義的な発展の余地を残している新興国との世界覇権を巡る力関係にも変化が生まれており、落ちぶれていく側と凌駕していく側との軋轢は深まるばかりである。それは経済的な側面のみならず軍事的な緊張をともないながら進行しており、奪うか奪われるかの死闘でもある。ウクライナ紛争、台湾有事などはその火種にほかならず、まさに世界は核を握りしめた睨み合いの緊張の渦に放り込まれているのである。そして、背後でほくそ笑んでいるのが他人の血で銭を稼ぐ軍産複合体である。

 こうした世界的な矛盾のなかで日本社会はどこに向かうのか――。あっちかこっちかの二元的選択でアメリカの側に媚びへつらい、終いには台湾有事の先兵として駆り出される道ではなく、東アジアのなかで近隣諸国と友好平和の関係を切り結び、まさに「アジアの世紀」といわれる時代に経済的にも繋がりを深め、没落ではなく繁栄の道を進むことが求められている。ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる。

武蔵坊五郎
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判

2023年06月10日 00時00分23秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年05月23日[火])
G7広島サミットが終わった。虚しい結果だ。
 「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…。

   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止
     条約の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》

 核兵器禁止条約、どの国がまずは最初に批准すべきだったでしょうか? 「加害者性」を薄め、さんざん「被害者性」を前面に押し出してきのに…。独自の路線、「橋渡し役」はどうしたのですかね? G7サミット議長国として、キシダメ首相自身の選挙区「ヒロシマ」で開催しておきながら、(サーロー節子さん)自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からしてしまった。(政界地獄耳)内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい》、《(ICAN)暫定事務局長・ダニエル・ホグスタは日本はある意味、核保有に加担していると批判
 沖縄タイムスの【[社説]G7と核軍縮 遠のく「核のない世界」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1155550)によると、《先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、核保有国(米、英、仏)3カ国と、「核の傘に頼る非核保有国(日、独、伊、カナダ)4カ国で構成される。米国は原爆を投下した国で、議長国の日本は世界で唯一の戦争被爆国。日米は強固な同盟関係にある》。

 (川崎哲さん)《成果文書は「失敗と酷評。「被爆地が踏みにじられた深く失望し、憤りを感じる」と批判》。
 川田篤志記者による、東京新聞の記事【「被爆地が踏みにじられた」 核廃絶を求めるNGO・ICANの川崎哲氏が挙げた広島ビジョンの問題点】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251475)によると、《21日閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、被爆地・広島から「核なき世界」に向けた実効性を伴う発信があるかが注目された。2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーンICAN)」の国際運営委員を務める川崎哲 (あきら) 氏は、首脳らが「被爆の実相」に触れたことは一定の評価をしつつ、成果文書は「失敗と酷評。「被爆地が踏みにじられた深く失望し、憤りを感じる」と批判している。(川田篤志)》。

 サーロー節子さんも、「市民の声を聞いていない」「文書の文言から首脳の鼓動も体温も感じない。あの場で何を見て、感じたのかを一切非公表とし、広島に来た意義はあったと言えるのか」「長年、各国が言っていることばかり。核兵器を肯定しようとする限り、廃絶につながる新味のある核軍縮提案は打ち出せない」と。
 東京新聞の記事【「サミットは大きな失敗」 被爆者サーローさんが批判】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251440)によると、《広島で被爆し、カナダを拠点に核兵器廃絶を訴えている被爆者のサーロー節子さん(91)は21日、広島市で記者会見し「G7広島サミットは大きな失敗だった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した》。
 金崎由美記者による、中國新聞の記事【サーロー節子さん、G7の広島ビジョンは核兵器の肯定「被爆地からの発信許されない」】(https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/308507)によると、《「自国の核兵器は肯定し、対立する国の核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判した。サーローさんは帰国前から、サミットに関与する市民社会のグループによる政策提言に注目。核兵器禁止条約の締約国との協働などを求める内容だったが、「岸田文雄首相は提言書を直接受け取ったのに、広島ビジョンでは全く無視されている。市民の声を聞いていない」と憤った。人間として原爆資料館の展示遺品や原爆慰霊碑と向き合うよう訴えてきた、G7首脳の平和記念公園(中区)訪問も疑問視。「文書の文言から首脳の鼓動も体温も感じない。あの場で何を見て、感じたのかを一切非公表とし、広島に来た意義はあったと言えるのか」と話した。核不拡散を巡り賛同できるくだりもあるとしつつ、「長年、各国が言っていることばかり。核兵器を肯定しようとする限り、廃絶につながる新味のある核軍縮提案は打ち出せない」と言い切った。(金崎由美)》。

 「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…しかし、プーチン氏以上にニッポンにとっても大きな《痛手》。ウクライナに〝武器〟供与するし、一体どこが平和国家なのかね。
 常盤伸記者による、東京新聞の記事【G7広島サミットがプーチン大統領にとって痛手となった理由とは? プロバガンダに広島を利用してきた過去】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/251546)/《ウクライナのゼレンスキー大統領やインドなどグローバルサウス諸国の首脳も参加した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)はロシアによる核の恫喝(どうかつ)を非難し、ロシア包囲網を強化した。プーチン大統領は、米国の非人道性を強調するプロパガンダ(政治宣伝)に広島の原爆被害を利用してきただけに、被爆地広島でのサミットを苦々しく受け止めているだろう。(編集委員・常盤伸)》。

 「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…《核保有・核依存を肯定》。カルトとヅボヅボな自民党などには核兵器保有論者までいる始末。「核シェアリング」!?、アホかっ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/G7広島サミットの建前と現実…ゼレンスキー解散は消えたか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202305230000076.html)によると、《広島サミットとは何だったのか。空前の警備に世界の首脳が集い、首相・岸田文雄は「我々の子どもたち・孫たち・子孫たちが核兵器のない地球に暮らす理想に向かって、1歩1歩、現実的な歩みを進めていきましょう」と発言、G7首脳宣言では「核兵器のない世界という究極の目標に向け取り組みを強化する」がうたわれたものの、内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい》。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/251475

「被爆地が踏みにじられた」 核廃絶を求めるNGO・ICANの川崎哲氏が挙げた広島ビジョンの問題点
2023年5月22日 06時00分

     (平和記念公園で記念撮影に納まるG7首脳ら。後方は
      原爆ドーム=19日、広島市中区で(代表撮影))

 21日閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では、被爆地・広島から「核なき世界」に向けた実効性を伴う発信があるかが注目された。2017年にノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーンICAN)」の国際運営委員を務める川崎哲 (あきら) 氏は、首脳らが「被爆の実相」に触れたことは一定の評価をしつつ、成果文書は「失敗と酷評。「被爆地が踏みにじられた深く失望し、憤りを感じる」と批判している。(川田篤志


◆原爆資料館の視察を完全非公開に

 サミット初日の19日、G7首脳は史上初めてそろって原爆資料館を視察。8歳で被爆した小倉桂子さん(85)と面会して証言を聞くなど40分滞在した。川崎氏は、7年前のオバマ米大統領(当時)の滞在が10分間だったことを踏まえ「十分に長いとは言えないが意義はあった」と評価する。

 ただ、日本政府は自国の核抑止政策への影響を懸念する核保有国の米英仏に配慮し、視察を完全非公開とした。メディアの館内取材を認めず、どんな展示品を見たかの詳細も非公表で、首脳らが視察を通じて感じたことや表情は伝わってこなかった。川崎氏は「なぜ隠すのか。政府の写真公開もない。被爆者と会うのが悪いことのようで、被爆者に失礼だ」と怒り、政治指導者の発信としては不十分だったと指摘する。


◆やらないための言い訳ばかり

 さらに問題視するのは、G7首脳として初めてまとめた核軍縮に関する「広島ビジョン」と首脳声明という二つの成果文書だ。

 19日発出の広島ビジョンでは、核兵器のない世界を「究極の目標」と位置付けたものの、中ロへの対抗を念頭に「全ての者にとっての安全が損なわれない形で」「責任あるアプローチを通じて」などの条件を付けた。「やらないための言い訳を並べ、核廃絶を達成するという政治的意思がない」と分析する。

 原爆資料館の視察や、被爆者の証言を反映した記述も見当たらない。被爆の実相に触れた一連の行事を最初の日程に組み込んだにもかかわらず「被爆の実相と文書が断絶している被爆地が踏みにじられた感じだ」と批判する。


◆廃絶の約束も、非人道性への言及もなし

     (ICANの川崎哲氏)

 核軍縮・不拡散に向け、広島ビジョンは核拡散防止条約(NPT)を基礎とすることを強調したが、NPTの過去の合意文書に明記されていた「核兵器の廃絶の約束は盛り込まなかった

 川崎氏が最も注目していた核兵器の非人道性への言及もなく核兵器禁止条約にも触れなかった中ロを非難する一方でG7の核保有は「侵略を抑止するもの」と正当化しており、川崎氏は「自分たちは防衛目的だからいいんだという開き直りがある」とみる。

 20日に公表された首脳声明は全40ページのうち、核軍縮の内容は1ページ分もなく、広島ビジョンの内容を踏襲しただけ。川崎氏は「成功か失敗かといえば失敗だ政治的に何も約束していない。首脳たちに再考を促したい」と強調した。
=====================================================

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/251440

「サミットは大きな失敗」 被爆者サーローさんが批判
2023年5月21日 18時59分 (共同通信)

     (記者会見する被爆者のサーロー節子さん
      =21日午後、広島市)
     (G7広島サミットで記念写真に納まる(左4人目から)
      バイデン米大統領、岸田首相、ウクライナのゼレンスキー
      大統領ら各国首脳=21日午前、広島市(代表撮影))

 広島で被爆し、カナダを拠点に核兵器廃絶を訴えている被爆者のサーロー節子さん(91)は21日、広島市で記者会見し「G7広島サミットは大きな失敗だった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した。「原爆資料館で何を感じ、何を考えたのか。その声を聞きたかった」とも指摘した。

 被爆者らは核保有国や「核の傘」の下にある日本などに核兵器禁止条約参加を求めてきたが、G7の共同文書「核軍縮に関する広島ビジョン」などで条約への言及はなかった。サーローさんは「声明には何も新しい内容がなかった」と述べた。

 ウクライナのゼレンスキー大統領の出席に関して「武器支援のことばかりで話し合いによる解決策が聞こえてこない。広島でそうした話をされるのはうれしくない」と複雑な心情を吐露した。

 サーローさんは13歳の時、爆心地から約1・8キロの学徒動員先で被爆。姉や4歳のおいたち親族と、多くの級友が犠牲になった。
=====================================================

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202305230000076.html

コラム
政界地獄耳
2023年5月23日7時18分
G7広島サミットの建前と現実…ゼレンスキー解散は消えたか

★広島サミットとは何だったのか。空前の警備に世界の首脳が集い、首相・岸田文雄は「我々の子どもたち・孫たち・子孫たちが核兵器のない地球に暮らす理想に向かって、1歩1歩、現実的な歩みを進めていきましょう」と発言、G7首脳宣言では「核兵器のない世界という究極の目標に向け取り組みを強化する」がうたわれたものの、内容は核保有・核依存を肯定したもので、いわば被爆地・広島や広島市民を否定したと取られても仕方あるまい。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領の参加で西側の結束、決起大会となり、広島で開いた意味は薄れた。ことに議論がウクライナへの武器供与など武器支援など前段の首脳宣言と逆の議論が進んだことで、ブラジルのルラ大統領などの発言が対ロシア圧力一辺倒の議論の中、光るものになった。

★岸田の政治活動の絶頂と言える広島でのサミット。先の大戦の戦勝国が広島で献花を行い平和記念資料館や被爆者との面会と外交的演出はできたものの国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)暫定事務局長・ダニエル・ホグスタは日本は「ある意味、核保有に加担している」と批判。岸田の遠縁で被爆体験を語り核兵器廃絶を訴え、ノーベル平和賞を受賞したサーロー節子は「G7広島サミットは大きな失敗だった。声明には何も新しい内容がなかった。首脳たちの声明からは体温や脈拍を感じなかった」と批判した。まさにその通りで建前と現実は違うんだよを体感させられた3日間だった

この政治外交ショーのおかげか、20、21両日に読売新聞が行った世論調査で56%、毎日新聞も45%と内閣支持率は高騰。政治部は「さあ選挙だ、解散だ」と大いにあおるが、21日に行われた東京・足立区議選は19人を擁立した自民党がベテランを含む現職5人、新人2人の計7人が落選となった。ゼレンスキー解散は消えたとみるべきだろう。(K)※敬称略
=====================================================

   『●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、
       唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…
   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
       放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
   『●サーロー節子さん「自分の国に裏切られ、
      見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」
   『●核兵器禁止条約…核発電「麻薬」中毒者への忠告、
       近衞忠煇氏「実際にはそれしか選択肢はないのです」
   『●室井佑月さん「安倍さん率いるこの国に、誇りが持てない」
                       …アベ様の辞書には「倫理」無し
   『●「核廃絶の訴えは政府だけの役割ではない」…
        とは言え、そこに居るべき国が居ない恥ずかしさ
   『●核兵器禁止条約不参加で、「どこの国の総理ですか」な 
          アベ様の「わが国のアプローチ」とやらは一体全体?
   『●「核なき世界」の足を引っ張る、平和を希求しないアベ様は、
                  よくノコノコと「あいさつ」に行けるモノだ…
   『●ささやかな核兵器廃絶の願い…高校生の言論封殺: 
       アベ様のメンツを守るための外務省の横やりという大愚
   『●「核兵器禁止条約」…「核なき世界」への
     その先頭を走るべきアベ様やニッポン政府は一体何をしていたの?
   『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
         「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」
   『●ICAN・フィン氏、「核の傘」による核抑止は「神話だ。
          …時代遅れの政策を継続していることこそ脅威」
   『●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
      アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に
   『●《非核三原則や日本の憲法9条がハメネイ師から
      高い評価を受けたとの一部情報もある》…なぜ主張しないの?
   『●(マハティール首相)「日本は核兵器が使われた際の
     悲惨さを知っている」はずなのに、アベ様ときたら核兵器保有論者
   『●適菜収さん【それでもバカとは戦え】…《われわれ日本人が目指すべき
        なのは「核兵器のない世界」の前に「安倍のいない世界」である》
   『●「核兵器なき世界」は未だに………自公お維を直接的に支持している
     方々、選挙にも行かず眠り猫に徹している間接的支持者の皆さんの責任

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●図星だったのに、《「軍事大国」が不満らしい。…タイム電子版が「国際舞台でより積極的な役割」と修正したのも解せない》<金口木舌>

2023年06月03日 00時00分21秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


(2023年05月19日[金])
軍事費倍増以外言い表しよう無し…それは《「軍事大国」は現実…図星》だということ。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>図星だったか】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1711950.html)/《▼「軍事大国が不満らしい。外務省は「見出しと中身が異なる」と言うが、記事は防衛費増にも言及しており、許容範囲だろう。タイム電子版が「国際舞台でより積極的な役割」と修正したのも解せない》。

   『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
     まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?

 2023年《報道自由度ランキングで日本は昨年より三つ順位を上げ》たそうです、凄い!? 68位に上がったそうです。《タイム電子版が「国際舞台でより積極的な役割」と修正》するはずです。

 (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1) だそうで、しかも、表紙そのものも差替えになった模様。
 日刊ゲンダイの記事【米誌「タイム」が書いた通り 大メディアが書かない軍拡首相の危険な正体】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/322910)によると、《岡目八目ということか。米誌「タイム」(電子版)のタイトル変更が物議をかもしている。岸田首相の写真を表紙に使ったタイム誌は、当初、<岸田首相は長年の平和主義を捨て去り、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる>との表題をつけ、記事の冒頭に<岸田首相が平和主義だった日本を…>》。
 dot.の記事【岸田首相の表紙が“物議”の米『タイム』誌 メディアは問題の本質を伝えているか?】(https://dot.asahi.com/dot/2023051200086.html)によると、《米誌『タイム』に岸田文雄首相が表紙として登場したが、表紙には「首相は平和主義を捨て、真の軍事力を持った国にすることを望んでいる」と記され、大きな話題になっている。政府がタイム誌に抗議し、中の記事の見出しが変わるという事態が起きたが、専門家からは「アメリカの見解を的確に表している」という指摘も出ている…インタビュー記事のタイトルも「岸田首相はかつて平和主義だった日本を軍事大国に転換しようとしている」となっていた》。

=====================================================
https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1711950.html

<金口木舌>図星だったか
2023年5月18日 05:00

 180カ国・地域を対象とする世界の2023年報道自由度ランキングで日本は昨年より三つ順位を上げて68位という。順位を下げたのが164位のロシアなど

▼戦時に報道管制が猛威を振るうのは悪しき歴史の教訓。発表元の「国境なき記者団」は「多くの国で権力の攻撃性が高まり、インターネット上や現実の世界で記者に対する敵意が増している」と言う

そんな敵意の表れと見えなくもない。米タイム誌に外務省が物言いをつけた。岸田文雄首相が表紙を飾り、見出しは「平和主義だった日本を軍事大国に変える

▼「軍事大国が不満らしい。外務省は「見出しと中身が異なる」と言うが、記事は防衛費増にも言及しており、許容範囲だろう。タイム電子版が「国際舞台でより積極的な役割」と修正したのも解せない

▼明日から始まる広島サミットの主要7カ国で日本は報道自由度が最下位。県内からすれば自衛隊施設は復帰時から4倍超となり「軍事大国現実。外務省の振る舞いは図星を突かれてむきになっているとしかみえない。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする