[↑ ※ 3.11から14年/遠く険しい復興への道(週刊金曜日 1511号、2025年03月07日号)]/
(2025年06月22日[日])
(共同通信)《核ごみ施設受け入れゼロ…第2段階の概要調査へ進むには知事の同意が不可欠で…》。でも、核発電全開下の「トイレなきマンション」…再稼働に向け柏崎刈羽核発電所 6号機での核燃料装荷作業完了を見れば、《知事の同意が不可欠》も大変に疑わしいものだ。
東京新聞【柏崎刈羽原発 6号機の核燃料装塡終了 経営難の東京電力と「県民みんなで決めるべきだ」声の間で再稼働は】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/413359?rct=national、2025年6月21日)によれば、《東京電力は21日、再稼働を目指す柏崎刈羽原発6号機原子炉に核燃料の装塡(そうてん)を終えたと発表した。設備面では7号機とともに再稼働の準備は整ったが、地元の新潟県が同意するかどうかは分からない。それでも、福島第1原発事故の処理費用で経営が厳しい東京電力は、再稼働を経営再建の柱にする姿勢を崩さない。その再稼働に向けた事故対策工事は1兆円超が見込まれ、さらに膨らむ恐れもある。設備投資がかさみ、再稼働の準備が経営悪化に拍車をかけている。(荒井六貴)》。あぁ、国や東電、原子力「推進」委員会は、〝トイレ〟をどうする気なの? お構いなしに、核発電全開とはあまりに愚かすぎる。
『●東京電力は柏崎刈羽原発への核燃料の装塡を完了させて再稼働に前のめり
…「原発はもう、あり得ない」! 「脱原発の約束はどこに」?』
『●《新潟県の花角英世知事は、判断材料として主に「経済効果」「事故対策」
「避難計画」の三つの論点を挙げる》…って、一番に「経済効果」かよ?』
『●東京電力【核燃料セットが完了 借金返済のための柏崎刈羽原発再稼働 残る
手続きは新潟県の同意のみ】…借金返済のために市民の「命」を賭けさせる愚』
『●志賀原発が止まっていてよかった、珠洲原発の建設計画が凍結されて
いてよかった……能登半島地震の「警告」は核発電所の運転など以ての外』
『●東電原発人災の「教訓」も能登半島地震の「警告」も無視する愚かさ…避難
計画一つとっても無茶苦茶な上、アノ東電にアノ柏崎刈羽原発を再稼働?』
『●命のリスクをカネと天秤にかける愚かさ…核発電所の《リスクを隠し、
再稼働せんがための世論誘導だとしたら、非常に悪質だ》(こちら特報部)』
『●《新潟県の花角知事の判断》も無く、勝手に、柏崎刈羽核発電所の《原子炉に
核燃料入れる方針》の東京電力は福島を「原状回復」してみせたのですね?』
「新潟県知事の認可に向けての外堀を埋める記事。ブログ主は、
新潟県の花角英世知事を信用していません。とっくに破綻している
のに、一番に「経済効果」を挙げるようではお話にならない。
NHKの記事【東電 柏崎刈羽原発6号機 来年6月 原子炉に
核燃料入れる方針】」
『●柏崎刈羽核発電所の再稼働の《是非を判断する花角英世知事や県議会の自民会派
は慎重な構えを崩さない》? 直ぐにでも再稼働したくて仕方ないのでは?』
『●(山川剛史記者)【新潟県民の原発への高い意識に、現地で感銘 柏崎刈羽の住民
投票を求める14万3000人の思いはどうなる?】…知事が無駄にしいそうな予感』
『●2011年3月11日「震災も原発事故もまだ終わっていない」…「教訓」や
「警告」はどこに? 原発復権・原発回帰して原発依存度を上げていいのか?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用
「粉じんが飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》』
『●(東京新聞)【こりずに原発回帰...「福島事故を忘れたのか」…】《◆被災者
の生活や仕事は事故前の状況に戻っていない》…核発電全開という愚行』
『●東電核発電人災から14年: 核発電全開なんてやっている場合なのかね?
環境省はニッポンの環境を守る行政機関、それが汚染土をニッポン中に拡散?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気の環境省…原子力市民委員会
《【意見5】環境省が事業者と規制者の双方の役割を重ね持ってはならない》』
『●《本来なら県外で最終処分する「場」を探すのが環境省の仕事だが…注力する
のは全国の公共事業で再利用する道筋づくり》…汚染土を全国に拡散する環境省』
共同通信の記事【核ごみ施設受け入れゼロ 全国47知事アンケート】(https://nordot.app/1305864697457722257?c=39550187727945729)によると、《調査の第1段階である文献調査は北海道の2町村に続き昨年5月、佐賀県玄海町が受け入れたが、続く自治体はない。第2段階の概要調査へ進むには知事の同意が不可欠で、核のごみの行き先が見通せないまま、原発の活用が進む矛盾が改めて裏付けられた形だ》。
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【https://nordot.app/1305864697457722257?c=39550187727945729】
核ごみ施設受け入れゼロ 全国47知事アンケート
2025/06/12
(核のごみの最終処分場を受け入れるつもりはあるか)
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場に関する共同通信社の47都道府県知事アンケートで、福島、島根、鹿児島などの13人の知事が、最終処分場受け入れや3段階の選定調査に「どちらも反対」との回答を選んだことが12日、分かった。残る34人はいずれの選択肢も選ばず、処分場受け入れや調査に「賛成」はゼロだった。
調査の第1段階である文献調査は北海道の2町村に続き昨年5月、佐賀県玄海町が受け入れたが、続く自治体はない。第2段階の概要調査へ進むには知事の同意が不可欠で、核のごみの行き先が見通せないまま、原発の活用が進む矛盾が改めて裏付けられた形だ。
アンケートは玄海町での文献調査開始から6月で1年になるのに合わせて4月上旬に送付し、5月中旬までに回答を得た。調査と処分場について「どちらも賛成」「調査には賛成するが処分場受け入れは反対」「どちらも反対」など五つの選択肢から回答を求めた。必要に応じて追加取材した。
(九州電力玄海原発(奥)が立地する佐賀県玄海町=12日午後)
© 一般社団法人共同通信社
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『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で…?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
『●核発電全開!? 正気かね? 《行き場がないよ「核のごみ」…汚染土だけじゃない
「中間貯蔵問題」 使用済み核燃料、原発での保管は逼迫》(東京新聞)』
『●核のごみ最終処分場を北方四島に建設? 《NUMO…理事が「一石三鳥四鳥だ」
と呼応。エネ庁…放射性廃棄物対策課長も「実現すれば魅力的な提案…」》』
『●東電核発電人災から14年: 核発電全開なんてやっている場合なのかね?
環境省はニッポンの環境を守る行政機関、それが汚染土をニッポン中に拡散?』
『●佐賀県玄海町…NUMOに、一体、何を期待してんの? そもそも、
10,0000年も、100,0000年も、核のゴミを安全に保管できるとでも思っているの?』
『●「核のごみ」の最終処分を巡って、島根県益田市ではNUMOに絡めとられる
ことなく足抜けできた…でも、ならば、島根核発電所の稼働も止めて下さい!』
(2025年06月05日[木])
「核のごみ」の最終処分を巡って、島根県益田市ではNUMOに絡めとられることなく足抜けできた…でも、ならば、島根核発電所の稼働も止めて下さい、丸山達也島根県知事殿!
丸山達也島根県知事を、多くの部分で、素晴らしい知事だと思っている。でも、一点、島根原発2号機 (松江市) の再稼働についてだけは、納得がいかない。丸山知事らしくない判断だったと思う。
『●ホントにオメデタイ国だ…14年前の「教訓」やわずか1年前の「警告」を
無視する、経産省や原子力「推進」委員会委員ら核発電〝麻薬〟中毒者たち』
(山下葉月・荒井六貴両記者)(東京新聞)【日本でここだけ
「県庁所在地にある原発」が13年ぶり再稼働 中国電力
島根2号機、事故対策に9000億円費やす】《中国電力は7日、
島根原発2号機(松江市)を再稼働した。2012年1月以来、
約13年ぶり。島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地。
東京電力福島第1原発(福島県)と同じ型式の沸騰水型軽水炉と
しては、東北電力女川原発2号機(宮城県)に続き2基目の
再稼働になった。福島第1原発の事故後にできた新規制基準下で
再稼働した原発は、計14基になった》
中國新聞の記事【島根・益田の核ごみ請願完全断念/経済界有志が市長に報告】(https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/648055)によると、《原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分を巡り、島根県益田市で候補地選定手続きの第1段階となる「文献調査」の検討を求めていた同市の経済界有志のグループが、山本浩章益田市長に請願活動を完全に断念すると報告したことが26日、市への取材で分かった。丸山達也島根県知事は同日、取材に「適切な判断をしていただいた」と話した。丸山知事は、請願活動は原子力発電環境整備機構(NUMO)と経済界有志のグループがしていたと指摘。「NUMOが断念したわけではない」とし、知事や市長が今後現職から交代すれば「状況も変わる可能性がある」と懸念を示した》。
BSS山陰放送の記事【「核のごみ」最終処分場「文献調査」受け入れの動きは『完全に断念』 島根県・丸山知事「今回の様々な活動のバックにはNUMOがいる。ひとつの区切りだが、しでかしているのは政府機関」と国の動きを批判/BSS山陰放送】(https://news.yahoo.co.jp/articles/f1eb73cfefe6b2a38bd9e64da4ed264f80d80100)によると、《島根県 丸山達也 知事 「ひとつの区切りは打たれたと思うが、今回の様々な活動のバックには『NUMO(ニューモ・原子力発電環境整備機構)』がいる。『知事や市長が反対されているから断念する』というロジックであれば、私や市長がいなくなったりすれば、先のことは分からない。」》
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で…?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
『●2011年3月11日「震災も原発事故もまだ終わっていない」…「教訓」や
「警告」はどこに? 原発復権・原発回帰して原発依存度を上げていいのか?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用
「粉じんが飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》』
『●(東京新聞)【こりずに原発回帰...「福島事故を忘れたのか」…】《◆被災者
の生活や仕事は事故前の状況に戻っていない》…核発電全開という愚行』
『●核発電全開!? 正気かね? 《行き場がないよ「核のごみ」…汚染土だけじゃない
「中間貯蔵問題」 使用済み核燃料、原発での保管は逼迫》(東京新聞)』
『●核のごみ最終処分場を北方四島に建設? 《NUMO…理事が「一石三鳥四鳥だ」
と呼応。エネ庁…放射性廃棄物対策課長も「実現すれば魅力的な提案…」》』
『●東電核発電人災から14年: 核発電全開なんてやっている場合なのかね?
環境省はニッポンの環境を守る行政機関、それが汚染土をニッポン中に拡散?』
『●佐賀県玄海町…NUMOに、一体、何を期待してんの? そもそも、
10,0000年も、100,0000年も、核のゴミを安全に保管できるとでも思っているの?』
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【https://news.yahoo.co.jp/articles/f1eb73cfefe6b2a38bd9e64da4ed264f80d80100】
「核のごみ」最終処分場「文献調査」受け入れの動きは『完全に断念』 島根県・丸山知事「今回の様々な活動のバックにはNUMOがいる。ひとつの区切りだが、しでかしているのは政府機関」と国の動きを批判
5/26(月) 19:22配信
BSS山陰放送
原子力発電の際に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場を選ぶための「文献調査」受け入れを計画していた益田市経済界の動きについて、26日、益田市の山本浩章市長は島根県の丸山達也知事に「『この動きは完全に断念した』と報告があった」と伝えたことがわかりました。
(【写真を見る】「核のごみ」最終処分場「文献調査」受け入れの
動きは『完全に断念』 島根県・丸山知事「今回の様々な
活動のバックにはNUMOがいる。ひとつの区切りだが、
しでかしているのは政府機関」と国の動きを批判)
益田市経済界の有志グループは、高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定の際に行われる「文献調査」の受け入れに向け、商工会議所での採決を経て、市議会への請願書提出に向け動いていたとされます。
この動きが報じられたこと受け、島根県の丸山知事は先日、「風評被害は避けられない。島根県のためにならないので反対、その旨は4月に商工会議所会頭に伝えたので、断念していないなら非常に残念。断念となるように一生懸命取り組んでいきたい。」と発言していました。
この動きが「完全断念された」との報告を受けた丸山知事は、「適切な判断をしていただいたと評価している」とした上で…
島根県 丸山達也 知事
「ひとつの区切りは打たれたと思うが、今回の様々な活動のバックには『NUMO(ニューモ・原子力発電環境整備機構)』がいる。『知事や市長が反対されているから断念する』というロジックであれば、私や市長がいなくなったりすれば、先のことは分からない。」
このように述べ、今後に向けた不安も口にしました。
同時に、「しでかしているのは政府機関。今回の様々な活動は、『益田市の経済界有志(が起こした)』とされているがそれは正確ではない。NUMOと経済界の有志がやったこと。役割分担してやったことに間違いはない」と国の動きも批判しました。
また、今回の一連の動きについては、「当初の目標は報道にされる前に断念をしてもらいたいという気持ちで動いていたので、その目標は叶わなかった。ただ、請願が提出されるとか可決されるといった公的な手続きにのっていくと、今のレベルと違う報道が全国的にされると風評という意味でマイナス。それが回避できたので『50点』。『100点』は報道に至らない状況を作りたかったというのが私の目標だったが、そこには至らなかった」としました。
山陰放送
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[↑ ※ 3.11から14年/遠く険しい復興への道(週刊金曜日 1511号、2025年03月07日号)] (2025年04月13日[日])
NUMO (原子力発電環境整備機構) に、一体、何を期待してんの? そもそも、10,0000年も、100,0000年も、核のゴミを安全に保管できるとでも思っているの? ブログ主が、特に気に入らないのが、「汚水の処理方式や余剰汚泥の処理・処分方法を決めず、どこに処理場を作るのか、どこで最終処分するのかを決めることもなく、マンションのトイレから汚水を垂れ流しつづけている」こと。まず、核発電を止めよ。議論はそこから。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で…?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
『●2011年3月11日「震災も原発事故もまだ終わっていない」…「教訓」や
「警告」はどこに? 原発復権・原発回帰して原発依存度を上げていいのか?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用
「粉じんが飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》』
『●(東京新聞)【こりずに原発回帰...「福島事故を忘れたのか」…】《◆被災者
の生活や仕事は事故前の状況に戻っていない》…核発電全開という愚行』
『●核発電全開!? 正気かね? 《行き場がないよ「核のごみ」…汚染土だけじゃない
「中間貯蔵問題」 使用済み核燃料、原発での保管は逼迫》(東京新聞)』
『●核のごみ最終処分場を北方四島に建設? 《NUMO…理事が「一石三鳥四鳥だ」
と呼応。エネ庁…放射性廃棄物対策課長も「実現すれば魅力的な提案…」》』
『●東電核発電人災から14年: 核発電全開なんてやっている場合なのかね?
環境省はニッポンの環境を守る行政機関、それが汚染土をニッポン中に拡散?』
(https://www.youtube.com/watch?v=tubS8z4aTgs)
核マネーに蝟集…醜悪。《対話》など成り立つものか! NUMOに絡め捕られて足抜け出来ない泥沼に。麻薬中毒な皆さんも、核発電という「毒」を喰らわば、核のゴミとういう「皿」まで喰うつもりのようだ。
KBCのニュース【NUMOが佐賀県玄海町に対話活動拠点開設】(https://www.youtube.com/watch?v=tubS8z4aTgs)によると、《原発から出る高レベル放射性廃棄物・いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定に向け、地域住民に理解を深めてもらおうと、NUMO=原子力発電環境整備機構が8日、佐賀県玄海町に現地事務所を開設しました。午前10時、「NUMO玄海交流センター」の開所式には、NUMOの山口彰理事長や玄海町の脇山町長ら20人あまりが出席。山口理事長は、「地域の皆様に、きめ細かく対応させていただきたい」と挨拶しました。九州電力の玄海原子力発電所がある玄海町は、”高レベル放射性廃棄物を地中深くに埋めて処分する”ことを検討する文献調査を受け入れています。開所した玄海交流センターは対話活動拠点として、地層処分のやり方のパネル展示などで地域住民に理解を深めてもらうのに加え、所長ら職員5人を常駐させて、情報提供や周辺自治体との調整連絡に、迅速に対応していきたいとしています》。
(https://www.youtube.com/watch?v=8uWYcwN8TyA)
《意見を聞く》? ハハハハハハッ。NUMOとの《対話》など成り立つものか! これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作。
サガテレビのニュース【「核のごみ」最終処分場選定めぐる文献調査主体「NUMO」 玄海町に現地事務所4月8日に開設【佐賀県】 (25/04/03 12:00)】(https://www.youtube.com/watch?v=8uWYcwN8TyA)によると、《高レベル放射性廃棄物いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、玄海町を対象とした文献調査が進められている中、調査主体のNUMOは4月8日、玄海町に現地事務所を開設します。「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐっては、去年6月から玄海町を対象とした文献調査が進められています。調査主体の原子力発電環境整備機構「NUMO」は、4月8日午後1時、玄海町内に現地事務所を開設します。国道沿いの元飲食店の空き店舗に入居する予定で、NUMOは今後職員5人を常駐させ、調査方法や事業の進捗状況などについて、町民への説明や意見を聞く場所として活用する考えです。また、NUMOは4月中旬、玄海町役場で町内で初めての開催となる住民との意見交換会を予定しています。公募で5人程度の住民参加を想定していて、今後も同様の意見交換会を3か月に1回程度開催していく方針です》。
(2025年02月24日[月])
《石破首相が不適切発言を謝罪「話にならない」》、何のことかと思ったら…《「処分場を北方四島に建設してはどうか」と提案。この発言に、NUMOの植田昌俊理事が「一石三鳥四鳥だ」と呼応。エネ庁の横手広樹放射性廃棄物対策課長も「実現すれば魅力的な提案だが、現実的には難しい」》(こちら特報部)。トイレをたれ流しながら、処理・処分の仕方や処理場の場所、最終処分場のことを考えている愚かしさ。
いつも思うのですが、足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、カネにものをいわせて底なし沼に引きずり込まれるのでは? 鈴木直道知事が翻意するのではないかということを大変に懸念しています。
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
日刊スポーツの記事【石破首相が不適切発言を謝罪「話にならない」北方領土への核ごみ処分場建設めぐる省庁幹部ら発言】(https://www.nikkansports.com/general/news/202502030000475.html)/《この問題をめぐっては、先月23日に行われた説明会で、処分場を北方領土に建設してはどうかという趣旨の提案が出た際、NUMO幹部が「一石三鳥四鳥だ」などと発言したとされる。一連の発言が表面化し、北海道の鈴木直道知事が、資源エネルギー庁とNUMOに抗議。同庁とNUMOが謝罪する事態になっている》。
木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/北方領土で核のごみ処分に「一石三鳥、四鳥」と…それが国のホンネなのか あまりに空っぽの認識に怒る人々】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/383846)によると、《原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場を、北方四島に建設してはどうかとの一般人の提案に、経済産業省資源エネルギー庁(エネ庁)幹部らが「魅力的」「一石三鳥四鳥」と発言していた問題。地元が反発し、3日には石破茂首相が「おわび」する事態に発展した。なぜ地元はこれほど強く異議を唱えたのか。怒りの根源を考えた。(木原育子)》
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で…?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/383846】
こちら特報部
北方領土で核のごみ処分に「一石三鳥、四鳥」と…それが国のホンネなのか あまりに空っぽの認識に怒る人々
2025年2月5日 06時00分
原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場を、北方四島に建設してはどうかとの一般人の提案に、経済産業省資源エネルギー庁(エネ庁)幹部らが「魅力的」「一石三鳥四鳥」と発言していた問題。地元が反発し、3日には石破茂首相が「おわび」する事態に発展した。なぜ地元はこれほど強く異議を唱えたのか。怒りの根源を考えた。(木原育子)
◆一般参加者の提案に「実現すれば魅力的」
3日の衆院予算委員会。石破氏は「緩みやおごり、思い上がりがあったと思っている。政府の責任者として深くおわび申し上げる」と陳謝した。
(中間貯蔵施設に置かれた高レベル放射性廃棄物の入った
金属容器。最終処分場は決まっていない
=2016年、青森県六ケ所村で)
問題の発言があったのはエネ庁と、核のごみの処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)が1月23日に東京で開いた説明会。両者は2017年から全国で対話型説明会を開いており、この日が累計200回目の節目だった。
エネ庁などによると、参加者が少人数のグループに分かれて幹部らと対話する形式で、一般参加者が「処分場を北方四島に建設してはどうか」と提案。この発言に、NUMOの植田昌俊理事が「一石三鳥四鳥だ」と呼応。エネ庁の横手広樹放射性廃棄物対策課長も「実現すれば魅力的な提案だが、現実的には難しい」との発言をしたという。
◆「日頃からそう思っているのでは」
この騒動が報道されると、北方領土出身者らが一斉に反発。北海道は28日、「北方領土は北海道の一部で、容認できない発言だ」などと口頭で抗議した。
(資源エネルギー庁が入る経済産業省合同庁舎)
道民は実際にどう感じたか。最終処分場の文献調査を受け入れた寿都(すっつ)町の人らでつくる「町民の会」共同代表の三木信香さん(53)は「笑って受け流せる言葉では到底ない。とてもがっかりした」と語り、「悪く言えば、日頃からそう思っているのではないか、本性が出たなとも感じた」と畳みかけた。
「三鳥四鳥」とは何を想定していたか。………
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[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)] (2025年01月20日[月])
《貯蔵プールが満杯になると、原発を運転できなくなる》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ee471c364a12ac4e82b748462c9a3db8)。リラッキングという噂も聞いた。核発電全開のために、何でもありになってきている。狂気を感じるね。そんなに核発電をやりたけりゃぁ、『東京に原発を!』に倣って、東京湾岸に核発電を、どうぞ。東京から離れた地に住む者として、核発電事故においてはそれでも「地元」として、大迷惑だけれどね。
『●『細木数子 魔女の履歴書』読了+α』
『●都知事曰く「東京に原発を」』
『●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、一方、
「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…』
《使用済み核燃料を巡っては、核燃料サイクルの中核となる
青森県六ケ所村の再処理工場がトラブルなどで稼働が遅れている。
玄海原発でも使用済み核燃料の保管プールは4号機が五~六年、
3号機が六~七年でそれぞれ満杯となる計算だ。九電は再稼働後、
燃料の間隔を狭めてプールの貯蔵容量を増やす「リラッキング」や、
燃料を金属容器で密封し空気冷却する「乾式貯蔵」の導入を原子力
規制委員会に申請する構えだが、実現の時期は見通せていない》
『●リラッキングとオンカロ』
《2011年6月28日(火)、MBS(毎日放送)ラジオの
「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所
助教)が出演されました。…
私たちはそれをリラッキングと呼んでいる。元々は使用済燃料を
安全に保管するためにはこの程度の感覚で詰めたほうが良い
とプールに入れてきたが、スペースがなくなってきたので密に
詰め始めている。ビールやワインを箱に詰めるときには間に
緩衝材を置いて、触れないように割れないようにする。
その緩衝材を(使用済燃料プールでは)とっぱらって詰める
ようにしている。冷却ということをもっと考えなくてはいけない。
核分裂の連鎖反応がまた始まってしまうかもしれない。
ギリギリという限度という余裕を切り落とそうとしている》
『●女川核発電所2号機を再稼働したい…《辛うじて難を逃れたにすぎません》、
そのような幸運に次回も恵まれると思っているオメデタさ…』
『●原発マネーに群がる核発電「麻薬」中毒者の意地汚さ…《辛うじて難を
逃れたにすぎ》ない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働』
『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…
核燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ』
《各電力会社は使用済み核燃料を再処理工場に搬出できず、急場しのぎの
対応に追われている。使用済み核燃料を保管する原子炉建屋内の
貯蔵プールが満杯になると、原発を運転できなくなるためだ。
東北電力は2月、女川原発(宮城県)の敷地内に新たな保管先
とする「乾式貯蔵施設」を設けると発表した。乾式貯蔵施設は、
プールで十分に冷やされた核燃料を金属製の容器に密封し、空冷
保管する。水がなくなれば重大事故になりかねないプール保管より
も、リスクが低い。東北電によると、今年9月に再稼働予定の
2号機のプールは貯蔵率75%で、運転再開から4年ほどで満杯になる。
乾式貯蔵施設を28年に稼働させるという余裕のない計画を示した。》
『●“日本一避難しにくい原発”伊方原発…大島堅一さん「エネルギー政策で、
インフラが不十分で逃げにくい場所を選び、差別的にリスクを押し付け」』
「志賀原発、女川原発、柏崎刈羽、そして伊方原発…稼働させたいという
核発電「麻薬」中毒者に好き勝手やらせていると、日本中が迷惑し、
世界にも事故の影響が及ぶ恐れ。」
『●もう一度、「幸運に恵まれる」とでも思っているのかね? 《辛うじて難を
逃れた》にすぎない、《辛うじて事なきを得たにすぎない》女川原発を再稼働』
『●《周辺住民には地震と津波、その後の大事故の衝撃がなお生々しい》女川核
発電所再稼働…周辺住民はあのような「幸運」に、再度、恵まれるだろうか?』
『●小出裕章さんは《国が福島県に約束した廃炉へのロードマップはただの県民を
ごまかすだけのパフォーマンスであり、…悪質な時間稼ぎであると見ています》』
『●核発電バンザイなホシュという矛盾…《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》(樋口英明さん)というのにね』
『●樋口英明元裁判官《地震大国の日本には、北海道から沖縄まで原発を動かせる
場所はどこにもない》はずなのに、仙台高裁ときたら住民側の控訴を棄却』
『●核発電賛成派の周辺住民の皆さん、いいんですね? 経産省や電力会社、原子力
「推進」委員会は「事故時、避難できませんよ」と言っているのに等しい』
『●樋口英明元裁判官《地震大国の日本には、北海道から沖縄まで原発を動かせる
場所はどこにもない》はずなのに、仙台高裁ときたら住民側の控訴を棄却』
『●いまごろ《あきれる》って…さっさと中止するよう声を上げて下さい、
いくらドブガネしても《「核燃料サイクルの肝」再処理工場》は完成を見ない』
『●東京電力核発電所人災の教訓も能登半島地震の警告も無視してオンボロ核発電
所を稼働させたいとはね…ところで、福島は「原状回復」したのですね?』
『●ホントにオメデタイ国だ…14年前の「教訓」やわずか1年前の「警告」を
無視する、経産省や原子力「推進」委員会委員ら核発電〝麻薬〟中毒者たち』
『●《エネルギー基本計画…原発依存度「可能な限り低減」の文言削除》…原発
依存症、核発電〝麻薬〟中毒な皆さん…もうどうかしてしまっているニッポン』
『●「教訓」も「警告」も無視して暴走…《原発活用は政府と同じ方向》な
玉木雄一郎コミ代表(3カ月役職停止処分中)が《原発復権》を大きく後押し』
『●《原発回帰》《原発復権》《原発を最大限活用》核発電全開…《「脱原発依存」
の看板を下ろすのは、福島の教訓を忘れ去るということだ》(東京新聞)』
『●2011年3月11日「震災も原発事故もまだ終わっていない」…「教訓」や
「警告」はどこに? 原発復権・原発回帰して原発依存度を上げていいのか?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用
「粉じんが飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》』
『●2011年3月11日「震災も原発事故もまだ終わっていない」…「教訓」や
「警告」はどこに? 原発復権・原発回帰して原発依存度を上げていいのか?』
『●《除染土》という名の汚染土を全国に拡散する気満々…《除染土の再利用
「粉じんが飛び、内部被ばくする可能性」指摘 公共事業などに活用する国方針》』
『●(東京新聞)【こりずに原発回帰...「福島事故を忘れたのか」…】《◆被災者
の生活や仕事は事故前の状況に戻っていない》…核発電全開という愚行』
山下葉月記者による、東京新聞の記事【行き場がないよ「核のごみ」…汚染土だけじゃない「中間貯蔵問題」 使用済み核燃料、原発での保管は逼迫】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/380119)によると、《原発が動けば発生する使用済み核燃料。原子炉建屋内のプールで保管するが、容量が逼迫(ひっぱく)する原発も。満杯になれば稼働できなくなるため、電力各社は対応を迫られる。そんな中、東京電力は昨年9月、柏崎刈羽原発(新潟県)の使用済みを中間貯蔵施設(青森県むつ市)に搬出した。原発構外に設置された全国初の施設だ。とはいえ、核燃料サイクルや最終処分場の先行きが見えず、中ぶらりんに変わりはない。東電福島第1原発事故の除染土を保管する中間貯蔵施設だけでなく、もうひとつの中間貯蔵施設も問題が山積みだ。(山下葉月)》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/380119】
行き場がないよ「核のごみ」…汚染土だけじゃない「中間貯蔵問題」 使用済み核燃料、原発での保管は逼迫
2025年1月20日 06時00分
原発が動けば発生する使用済み核燃料。原子炉建屋内のプールで保管するが、容量が逼迫(ひっぱく)する原発も。満杯になれば稼働できなくなるため、電力各社は対応を迫られる。そんな中、東京電力は昨年9月、柏崎刈羽原発(新潟県)の使用済みを中間貯蔵施設(青森県むつ市)に搬出した。原発構外に設置された全国初の施設だ。とはいえ、核燃料サイクルや最終処分場の先行きが見えず、中ぶらりんに変わりはない。東電福島第1原発事故の除染土を保管する中間貯蔵施設だけでなく、もうひとつの中間貯蔵施設も問題が山積みだ。(山下葉月)
◆新潟・柏崎刈羽原発から青森・中間貯蔵施設へ
(金属キャスクの陸送作業
(リサイクル燃料貯蔵株式会社のHPより))
柏崎刈羽原発の使用済み核燃料を運び込んだ中間貯蔵施設は、東京電力と日本原子力発電が共同出資した会社「リサイクル燃料貯蔵」が運営。施設(縦約62メートル横約131メートル高さ約28メートル)では、使用済み核燃料を収納する金属製の専用容器(キャスク)で保管し、空気の循環で冷やした状態を維持する。キャスク288基分を保管でき、2棟目も建設する予定だ。
柏崎刈羽では核燃料69体をキャスク1基に入れ、昨年9月24日に原発構内の港から専用船で運搬し、26日に中間貯蔵施設に到着した。ただ、施設を使用できるのは、地元自治体との協定で最長50年間となり、その前に運び出さなければならない。
◆最終処分場化の懸念
(東京電力と日本原子力発電が出資して造った
使用済み核燃料の中間貯蔵施設=青森県)
搬出先は、使用済み核燃料を再利用するための再処理工場(青森県六ケ所村)を想定。だが、工場は………
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『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
『●核のごみの最終処分… 北海道《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセス
から外れる》、鈴木直道知事は《NUMO…に「反対は変わらない」と伝えた》』
(2024年12月01日[日])
《次段階は知事の同意が必要》《知事が翻意しなければ両町村は選定プロセスから外れる》…そうなることを切に願います。
東京新聞の記事【核ごみ文献調査報告書、地元提出 北海道2町村と道に、次の段階へ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/368722)。《原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は22日、北海道の2町村で実施した全国初の文献調査の報告書を北海道知事らに提出した。両町村で次の概要調査に進めるとした。開始から4年で新たな局面を迎えたが、鈴木直道知事は同日、機構に「反対は変わらない」と伝えた。次段階は知事の同意が必要で実現まで難航しそうだ》。
いつも思うのですが、足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、カネにものをいわせて底なし沼に引きずり込まれるのでは? 鈴木直道知事が翻意するのではないかということを大変に懸念しています。
(こちら特報部)《上田文雄さん…は「…すきを見せた瞬間に全てをなし崩しにするのが国の常とう手段」と語る》。さらに、《「非常に姑息(こそく)と感じるのは選定地を選ぶ道筋。地域振興のアメを見せて小さな自治体に手を上げさせ、自治体の意思に従ってやっているように見せる。いったん手を挙げると抜け出せない悪徳商法の手法に似ている。経済的に困窮する地域を札束でひっぱたくやり方があらわになっている」》。さらにさらに、《「そもそも2000年制定の最終処分法は、10万年の管理が必要という最終処分を『地質条件に対応した人工障壁を設計すれば安全』という根拠のないことを前提にした欠陥法。多くの地質学者が指摘するように、寿都と神恵内の地層からみても適地であるはずがない」と憤る》。また、《「核のごみと対馬を考える会」の上原正行代表…「文献調査の鍵をひとたび開けてしまえば、国側はお金を使い、ごり押しで進めてくる」とし「原発を止めることもせず、何本を地層に埋めるか全体像も分からないまま進めれば、あまりに未来に示しがつかない」と語気を強めた》。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
『●これは《対話》か? NUMO…《双方向的なコミュニケーション…
「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象…」》操作』
古賀茂明さん《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、と社長に聞く。社長が頷いたら、「では、1カ月以内に最終処分までの計画を出してください」と言う。それは無理だというだろうから、では1年待つと言って、議論を終わる。これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる。国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ。新政権には、是非そうした議論をして欲しい》。
空虚な《地域振興》ではないのか? トイレなきマンションの、まずはトイレからの垂れ流しを止めてからの議論開始を。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/368722】
核ごみ文献調査報告書、地元提出 北海道2町村と道に、次の段階へ
2024年11月22日 20時28分 (共同通信)
(北海道寿都町の片岡春雄町長(左)に文献調査報告書を手渡す
原子力発電環境整備機構の山口彰理事長
=22日午前、寿都町(同機構提供))
(北海道の寿都町役場=22日午前)
原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は22日、北海道の2町村で実施した全国初の文献調査の報告書を北海道知事らに提出した。両町村で次の概要調査に進めるとした。開始から4年で新たな局面を迎えたが、鈴木直道知事は同日、機構に「反対は変わらない」と伝えた。次段階は知事の同意が必要で実現まで難航しそうだ。
文献調査は3段階ある最終処分場選定の第1段階で、20年11月に北海道寿都町と神恵内村で始まった。報告書は寿都の全域と神恵内の南端の一部、両町村の沿岸海底を概要調査候補地とした。知事が翻意しなければ両町村は選定プロセスから外れる。全国で他に文献調査に応じたのは佐賀県玄海町だけだ。
機構は来年2月19日まで報告書の縦覧を実施。道内外で説明会を開く。3月5日まで住民らの意見を受け付け、概要調査の実施計画を申請。経済産業相の承認後、概要調査に移る。
鈴木知事は機構の山口彰理事長に「国民的議論が深まっていない」などとして概要調査に反対すると伝えた。
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年8月5日[月])
いったん手を上げたが最後、NUMOにからめとられて…。これは《対話》か? NUMOによる印象操作…《双方向的なコミュニケーション…「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象を与えている」》(こちら特報部)。《道内の市民でつくる「核のごみに関する対話を考える市民プロジェクト」…代表の宮崎汐里さん…「町民が抱える葛藤は、最終処分場を受け入れるか否かへの意見の対立以上に複雑なものだ。そうした状況で、対話と言いながら、事業者の説明を理解してもらうことに注力し、地域の不和には手を付けない。これを対話と言っていいのか」と問う》。
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
再掲。木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「核のごみ」を困窮する自治体に…まるで「悪徳商法」 脱原発依存を貫く元札幌市長、「国のやり方」に警鐘】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/326855?rct=tokuhou)によると、《原発が出す高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」を巡り、佐賀県玄海町が第1段階の「文献調査」を受け入れる考えを表明するなど、フェーズが変わりつつある。地域の問題にとどまらない命題をどう捉えたらいいか。他地域に先駆けて調査が進む北海道で「脱原発依存」の旗印となってきた元札幌市長の上田文雄さん(75)に話を聞いた。(木原育子)》。
いつも思うのですが、足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、カネにものをいわせて底なし沼に引きずり込まれるのでは? (こちら特報部)《上田文雄さん…は「…すきを見せた瞬間に全てをなし崩しにするのが国の常とう手段」と語る》。さらに、《「非常に姑息(こそく)と感じるのは選定地を選ぶ道筋。地域振興のアメを見せて小さな自治体に手を上げさせ、自治体の意思に従ってやっているように見せる。いったん手を挙げると抜け出せない悪徳商法の手法に似ている。経済的に困窮する地域を札束でひっぱたくやり方があらわになっている」》。さらにさらに、《「そもそも2000年制定の最終処分法は、10万年の管理が必要という最終処分を『地質条件に対応した人工障壁を設計すれば安全』という根拠のないことを前提にした欠陥法。多くの地質学者が指摘するように、寿都と神恵内の地層からみても適地であるはずがない」と憤る》。また、《「核のごみと対馬を考える会」の上原正行代表…「文献調査の鍵をひとたび開けてしまえば、国側はお金を使い、ごり押しで進めてくる」とし「原発を止めることもせず、何本を地層に埋めるか全体像も分からないまま進めれば、あまりに未来に示しがつかない」と語気を強めた》。
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「核のごみ」問題、住民は「誘導質問には一切答えなかった」 事業者側は対話の場の「手落ち」認める】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/344808?rct=tokuhou)。《原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は1日、全国で初めて北海道寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で行った文献調査の報告書の修正案を経済産業省の審議会に示した。異論は出なかったが、地元との「対話」を巡りNUMOが陳謝する一幕も。市民団体も「対話」のあり方に疑義を訴える報告書を作成した。このまま話を進めていいのか。(木原育子)》。
申し訳ないのだが、愚かな選択だと思わざるを得ない。(こちら特報部)《核のごみを巡る文献調査を受け入れた北海道寿都町と神恵内村はそれぞれ、2021年度と22年度に10億円ずつ、計20億円の交付金を得たが、すでに多くを使い果たした》、《概要調査に入ると最大70億円が交付される》。佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長は交付金については関係ない、と嘯きます。関係が無いのなら、交付金など貰わなければいい。
投票しない、または、自公お維に投票してしまうと… ➙ 空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)。
《フィンランドで処分場が建設中だが、硬く安定した地層という》…我が国では、無理。地震大国・地震列島に「10,0000年」「100,0000年」に渡り地殻変動が無く、地下水と遮断できる「オンカロ」は存在しないし、存在し得ない。もともとこんな愚かな技術に頼ってはいけなかった。能登半島地震の前、2023年《昨年10月、地球科学の専門家有志約300人が処分地の選定を巡り「(国内で)地震の影響を受けない安定した場所を選ぶのは不可能」との声明を出した》(東京新聞)。ここでも、能登半島地震の「警告」を無視しようとしている。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
『●《「核のごみ」を困窮する自治体に》…上田文雄さん《世代間の倫理とし
ても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしている》』
古賀茂明さん《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、と社長に聞く。社長が頷いたら、「では、1カ月以内に最終処分までの計画を出してください」と言う。それは無理だというだろうから、では1年待つと言って、議論を終わる。これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる。国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ。新政権には、是非そうした議論をして欲しい》。
空虚な《地域振興》ではないのか? トイレなきマンションの、まずはトイレからの垂れ流しを止めてからの議論開始を。
=====================================================
【https://www.tokyo-np.co.jp/article/344808?rct=tokuhou】
こちら特報部
「核のごみ」問題、住民は「誘導質問には一切答えなかった」 事業者側は対話の場の「手落ち」認める
2024年8月3日 12時00分
原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は1日、全国で初めて北海道寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で行った文献調査の報告書の修正案を経済産業省の審議会に示した。異論は出なかったが、地元との「対話」を巡りNUMOが陳謝する一幕も。市民団体も「対話」のあり方に疑義を訴える報告書を作成した。このまま話を進めていいのか。(木原育子)
(寿都町役場(右奥)の近くに立てられた看板=2020年撮影)
◆「不誠実で不十分…」とNUMO職員が謝罪
「非常に手落ちであった。後付けになってしまい、申し訳ない」。1日の経産省の審議会でNUMO職員が深く頭を下げた。
文献調査は処分場選定の第1段階の調査に当たる。NUMOは文献調査に関し、一部の住民が参加する「対話の場」を両町村で計36回開催。他地域の参考にする名目で、NUMOは両町村の計51人に「振り返り」と称したインタビューをするなどしてきた。
そのインタビューで、NUMO以外の所属不明の同席者がいたり、NUMO職員が回答を誘導していたことなどが発覚。6月の審議会では「介入的な発言は一切ない」と言っていた回答を全面撤回し、「不誠実で不十分な面があった」と異例の謝罪につながった。
◆北海道・寿都町民は厳戒態勢
インタビューを受けた一人で、寿都町民らによる「町民の会」共同代表の三木信香さん(52)は「インタビューをNUMO側か調査会社か選ぶことができ、調査会社にお願いしたが、当日はなぜかNUMO職員もしっかり来ていた。肝心の調査会社も寿都の現状を全く知らず、何のためにいるのかと不思議だった。結局、実質的にはNUMO職員に聞き取りされる形になった」と振り返る。
同じくインタビューを受けた槌谷和幸さん(75)も「自分の回答がどう解釈され、どう使われるかわからない。回答が誘導されそうな質問は一切答えなかった」と厳戒態勢だった。
審議会でも委員から苦言が飛び交った。NUMOは会合の意見を参考に、対話の場の評価報告書を作成する。文献調査の報告書自体も地元自治体への提出は今秋以降になる見通しだ。
◆「このまま進めていいのか」と後押しする団体も登場
だが、その作成に「待った」をかける団体が現れた。道内の市民でつくる「核のごみに関する対話を考える市民プロジェクト」だ。
7月中旬には全30ページの報告書をまとめた。地層処分事業のリスクに関する情報提供のあり方や双方向的なコミュニケーションなどに触れ、「『対話』という表現の使用で、常に公平な対話が行われている印象を与えている」と切り込む。「最終処分事業に内包されるさまざまな葛藤や混乱を、地域社会に引き受けさせる方法でこのまま進めていいのか」と投げかける。
プロジェクト代表の宮崎汐里さん(31)は2019年に道内に移り住み、20年8月に寿都町が文献調査への応募を検討していると分かって以降、町の人々の動向を見つめてきた。「町民が抱える葛藤は、最終処分場を受け入れるか否かへの意見の対立以上に複雑なものだ。そうした状況で、対話と言いながら、事業者の説明を理解してもらうことに注力し、地域の不和には手を付けない。これを対話と言っていいのか」と問う。
(北海道寿都町の中心部=2020年撮影)
◆「専門家が教えてあげるという立場で、市民取り込む」
町外からの後押しを町民も歓迎する。前出の三木さんは「自分事のように考えてくれる」、槌谷さんも「寿都だけの話ではない。核のごみの問題に関する本来の運動の姿だ」と続く。
問題をはらむ「対話」だけで、次の段階に進んでいいのか。
北海道大農学研究院の吉田省子客員准教授(科学技術史)は「専門家と市民の対話は、市民の『知りたい』という思いに対し、専門家が『教えてあげる』という立場で情報を流し、不均衡な形で市民を取り込む場になりがち」とする。「NUMOがこの形で話を進めても、地域に生まれた分断の溝は埋まらず、むしろ拍車がかかる。対話とはともに作り上げていくもの。対話を続けなければ分断もまた埋まらない」と訴える。
【関連記事】核のごみ最終処分は「国の責任」っていうけど…大丈夫? 文献調査が進む北海道の町村で起きていること
【関連記事】「核のごみ」を困窮する自治体に…まるで「悪徳商法」 脱原発依存を貫く元札幌市長、「国のやり方」に警鐘
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年05月16日[木])
いつも思うのですが、足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、カネにものをいわせて底なし沼に引きずり込まれるのでは? (こちら特報部)《上田文雄さん…は「…すきを見せた瞬間に全てをなし崩しにするのが国の常とう手段」と語る》。さらに、《「非常に姑息(こそく)と感じるのは選定地を選ぶ道筋。地域振興のアメを見せて小さな自治体に手を上げさせ、自治体の意思に従ってやっているように見せる。いったん手を挙げると抜け出せない悪徳商法の手法に似ている。経済的に困窮する地域を札束でひっぱたくやり方があらわになっている」》。さらにさらに、《「そもそも2000年制定の最終処分法は、10万年の管理が必要という最終処分を『地質条件に対応した人工障壁を設計すれば安全』という根拠のないことを前提にした欠陥法。多くの地質学者が指摘するように、寿都と神恵内の地層からみても適地であるはずがない」と憤る》。また、《「核のごみと対馬を考える会」の上原正行代表…「文献調査の鍵をひとたび開けてしまえば、国側はお金を使い、ごり押しで進めてくる」とし「原発を止めることもせず、何本を地層に埋めるか全体像も分からないまま進めれば、あまりに未来に示しがつかない」と語気を強めた》。
木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「核のごみ」を困窮する自治体に…まるで「悪徳商法」 脱原発依存を貫く元札幌市長、「国のやり方」に警鐘】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/326855?rct=tokuhou)によると、《原発が出す高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」を巡り、佐賀県玄海町が第1段階の「文献調査」を受け入れる考えを表明するなど、フェーズが変わりつつある。地域の問題にとどまらない命題をどう捉えたらいいか。他地域に先駆けて調査が進む北海道で「脱原発依存」の旗印となってきた元札幌市長の上田文雄さん(75)に話を聞いた。(木原育子)》
『●原発を動かすということ: 一握りが儲かり、日本・世界中が迷惑する話』
《核のごみ 権益守る? 最終処分場 町の一握り誘致推進
…二〇一一年秋、北海道北部にある人口約二千六百人の小さな町・
幌延町(ほろのべちょう)の飲食店で、町議の佐々木忠光(62)が
突然、「原発の事故があったばかりだぞ。何を考えているんだ」
と声を荒らげた。町には、核のごみの最終処分技術の研究をする
日本原子力研究開発機構の深地層研究センターがある。佐々木は、
センターの「今後を考える」会に誘われたのだった。
「今後を考える」とは、最終処分場の誘致も視野に話そうとの意味だ》
申し訳ないのだが、愚かな選択だと思わざるを得ない。(こちら特報部)《核のごみを巡る文献調査を受け入れた北海道寿都町と神恵内村はそれぞれ、2021年度と22年度に10億円ずつ、計20億円の交付金を得たが、すでに多くを使い果たした》、《概要調査に入ると最大70億円が交付される》。佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長は交付金については関係ない、と嘯きます。関係が無いのなら、交付金など貰わなければいい。
投票しない、または、自公お維に投票してしまうと… ➙ 空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)。
《フィンランドで処分場が建設中だが、硬く安定した地層という》…我が国では、無理。地震大国・地震列島に「10,0000年」「100,0000年」に渡り地殻変動が無く、地下水と遮断できる「オンカロ」は存在しないし、存在し得ない。もともとこんな愚かな技術に頼ってはいけなかった。能登半島地震の前、2023年《昨年10月、地球科学の専門家有志約300人が処分地の選定を巡り「(国内で)地震の影響を受けない安定した場所を選ぶのは不可能」との声明を出した》(東京新聞)。ここでも、能登半島地震の「警告」を無視しようとしている。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
『●NUMO「文献調査」の巨額な《原発マネー》に蝟集しても、空虚な《地域
振興》に終わるだけで、何の解決策にもならずに地域が分断されるだけ』
古賀茂明さん《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、と社長に聞く。社長が頷いたら、「では、1カ月以内に最終処分までの計画を出してください」と言う。それは無理だというだろうから、では1年待つと言って、議論を終わる。これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる。国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ。新政権には、是非そうした議論をして欲しい》。
空虚な《地域振興》ではないのか? トイレなきマンションの、まずはトイレからの垂れ流しを止めてからの議論開始ではないのか?
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/326855?rct=tokuhou】
こちら特報部
「核のごみ」を困窮する自治体に…まるで「悪徳商法」 脱原発依存を貫く元札幌市長、「国のやり方」に警鐘
2024年5月14日 12時00分
原発が出す高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」を巡り、佐賀県玄海町が第1段階の「文献調査」を受け入れる考えを表明するなど、フェーズが変わりつつある。地域の問題にとどまらない命題をどう捉えたらいいか。他地域に先駆けて調査が進む北海道で「脱原発依存」の旗印となってきた元札幌市長の上田文雄さん(75)に話を聞いた。(木原育子)
◆「非対等性」を見せつける社会問題
(北海道電力泊原発(2020年撮影))
「利益を受ける人と、そうではない人。非対等性をこれほど見せつけられる社会問題はない」。上田さんが語気を強めた。もちろん原発のことだ。
上田さんは2003年から12年間札幌市長を務めた一方、非正規労働者を対象にした労働訴訟などを扱う人権派弁護士の顔も持つ。
原発問題との関わりも、労働問題の延長線上にあった。弁護士になりたてだった1978年、北海道電力が発電所位置を内陸部から泊海岸(泊村)へと変更。労働者らが反原発運動に傾倒する中、上田さんが関わるのも必然の流れだった。
◆高レベル廃棄物施設「押しつけ」に反対
(「核のごみ」の向き合い方について話す上田さん
=札幌市内で)
1980年代には高レベル放射性廃棄物の関連施設を巡る国の建設計画が活発化。北海道北部の幌延(ほろのべ)町は84年、貯蔵工学センター計画の誘致に手を挙げた。
危機感を抱いた上田さんは86年、長崎に投下された原爆のプルトニウムが製造された米ワシントン州ハンフォードの核廃棄物処分研究施設などを歴訪。こう考えるに至った。「簡単なポンチ絵を描き、お金をどんどんつぎ込んで、過疎の村に押しつけようという企(たくら)みだとはっきり分かった」。以後は幌延問題で誘致反対運動を率いた。
◆「すきを見せた瞬間、国は全てなし崩しにする」
潮目が変わったのが2000年。核廃棄物の持ち込みは「受け入れ難い」と明記した北海道特定放射性廃棄物条例が制定された。
幌延はといえば、中間貯蔵施設などで構成する貯蔵工学センター計画は撤回されたが、地層処分の技術開発を担う深地層研究センターができた。「放射性廃棄物は持ち込まない」と強調される中、上田さんは「警戒感を持って静観するしかない。すきを見せた瞬間に全てをなし崩しにするのが国の常とう手段」と語る。
◆「寿都や神恵内が適地であるはずがない」
そんな中、道内で動きがあった。20年に寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村が「核のごみ」の文献調査の受け入れを表明。全国で初めて着手され、現在も続いている。
「非常に姑息(こそく)と感じるのは選定地を選ぶ道筋。地域振興のアメを見せて小さな自治体に手を上げさせ、自治体の意思に従ってやっているように見せる。いったん手を挙げると抜け出せない悪徳商法の手法に似ている。経済的に困窮する地域を札束でひっぱたくやり方があらわになっている」
そう断じる上田さんは「そもそも2000年制定の最終処分法は、10万年の管理が必要という最終処分を『地質条件に対応した人工障壁を設計すれば安全』という根拠のないことを前提にした欠陥法。多くの地質学者が指摘するように、寿都と神恵内の地層からみても適地であるはずがない」と憤る。
◆がれき受け入れ拒否でバッシングも経験
上田さんがバッシングにさらされた時期もあった。
札幌市長在任時の2011年に東京電力福島第1原発事故が起きると、放射性物質が付着したがれきの受け入れ拒否を決めた。この判断を巡り、市には全国から4000通超のメールが届くなど、非難にさらされた。
「受け入れないと判断したことが、後日に歴史的に誤りだったとしても、市民の安全が守られるから、私が批判されれば済む話。逆に、受け入れが間違いだったと分かる時にはもう遅く、市民に被害が出ている。それは私にとって堪え難いことだった」
◆「北海道会議」立ち上げ「市民自身が判断を」
(寿都町役場(右奥)の近くに立てられた看板
=2020年撮影)
文献調査も同じだ。全国で最も進む寿都、神恵内の2町村の次段階は概要調査だ。その可否は知事が判断する。鈴木直道知事は反対の立場だが、上田さんは「『受け入れ難い』と明記する条例が後ろ盾になっているものの、相手(国側)は非常に巧妙。理論的にも現実的にも『受け入れ難い』と言えるように知事自身で諸外国の処分計画地を実際に見聞し、正確な知識を身に付けてほしい。選定地をどう前に進めさせるか、国は北海道を試金石としてみているだろう」と語る。
2町村が文献調査の受け入れを表明した約半年後の2021年3月には、核のごみについて多様な立場や意見を持つ人らが参加し学び合う「核ゴミ問題を考える北海道会議」を立ち上げた上田さん。「脱原発依存社会を創っていくのは、政治家ではなく市民自身。市民が自立的に判断し、自分たちの生活は自分たちの考えで守る行動ができないと簡単に壊される。自治の力を上げていくことがそれぞれの生活を守ることにつながる」と説く。
「北海道だけではない。文献調査に名乗り出た地域の問題ではなく、原発を持たない地域ももっと主体的に考えなくてはならない。世代間の倫理としても未来に対して弁明できないほど、とてつもないことをしようとしているのだから」
核のごみ 原発の使用済み核燃料から再利用できるプルトニウムなどを取り出した後の廃液を、溶かしたガラスと混ぜ合わせて固めたもの。「ガラス固化体」とも呼ばれる。極めて強い放射線を長期間出し続けるため、国の計画では金属の容器に入れ、地下300メートルより深い岩盤に埋めて地層処分する。ただ日本の地層は軟らかく水を通しやすい上、地震や火山活動も活発で、深い地層に埋めて安全か懸念が消えないのが現状。海外ではフィンランドで処分場が建設中だが、硬く安定した地層という。
◇ ◇
◆20億円を使い果たし、次は「概要調査」も
核のごみを巡る文献調査を受け入れた北海道寿都町と神恵内村はそれぞれ、2021年度と22年度に10億円ずつ、計20億円の交付金を得たが、すでに多くを使い果たした。注目されるのが今後の動向だ。
(新型転換炉ふげんの使用済み核燃料が保管されている
プール=茨城県東海村の東海再処理施設で)
寿都町では21年3月、次段階に当たる概要調査の移行可否については住民投票をすることを定めた条例が制定された。町企画課の担当者は「町民の意思を反映させていくよう仕組み化した」と話す。神恵内村は移行可否を判断する住民投票を検討中だ。村企画振興課の担当者は「投票時期は分からないが、村長は『一つの手法としてある』と話している」と明かす。概要調査に入ると最大70億円が交付されるが、移行には知事の同意が必要とされる。
2町村に続いて今月、文献調査を受け入れたのは佐賀県玄海町だ。原発立地自治体としては初めて。4月に町議会が請願を採択し、脇山伸太郎町長が「熟考した結果」と表明した。
◆事業者が市議の「視察」旅費を負担
同じ九州でも違った道を選択した自治体もある。長崎県対馬市だ。昨年9月に市議会が請願採択したが、比田勝尚喜市長は反対の方針を貫いた。
(佐賀県玄海町に立地する九州電力玄海原発(2011年撮影))
同市は昨年末、核のごみを巡る「政治とカネ」の問題でも揺れた。市議13人が21年以降に北海道の最終処分関連施設などを視察した際、最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)が旅費を負担したことが市の政治倫理条例に反すると市の審査会が判断したのだ。
市民団体「核のごみと対馬を考える会」の上原正行代表(79)は「条例違反で済むのか」と憤る。
そして「文献調査の鍵をひとたび開けてしまえば、国側はお金を使い、ごり押しで進めてくる」とし「原発を止めることもせず、何本を地層に埋めるか全体像も分からないまま進めれば、あまりに未来に示しがつかない」と語気を強めた。
◆デスクメモ
核のごみは地下に埋める地層処分が想定されるが、本当にできるか。断層をくまなく把握する難しさ。断層が起こすのは揺れに地盤の動きも。ズレて漏れるとなれば取り返しがつかない。能登でも浮かんだ自然の脅威。処分地選定ばかりに躍起になり、尽くすべき議論から逃げては困る(榊)
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[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)] (2024年02月24日[土])
足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、カネにものをいわせて底なし沼に引きずり込まれるのでは? 申し訳ないのだが、愚かな選択だと思わざるを得ない。
投票しない、または、自公お維に投票してしまうと… ➙ 空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)。
地震大国・地震列島に「10,0000年」「100,0000年」に渡り地殻変動が無く、地下水と遮断できる「オンカロ」は存在しない。もともとこんな愚かな技術に頼ってはいけなかった。能登半島地震の前、2023年《昨年10月、地球科学の専門家有志約300人が処分地の選定を巡り「(国内で)地震の影響を受けない安定した場所を選ぶのは不可能」との声明を出した》(東京新聞)。ここでも、能登半島地震の「警告」を無視しようとしている。
しかも、「核の平和利用」などと云う甘言に騙され…被爆国があまりに愚かな選択をしてしまった。(烏賀陽弘道さん)《兵器としてアメリカで生まれ、ヒロシマに落とされた「核」。その双子の兄弟「原発」……》。そう両者は双子の兄弟。《アメリカは、臨界状態をつくり出して自然の中に眠っていた核エネルギーを引っ張りだすところから始まって、原爆をつくり、爆発させ、原子炉に閉じ込め、それを発電所に設置しそれが全国や世界に普及していくところまで、全部ひとつながり》。核分裂のエネルギーを放出させるか、原子炉の中に閉じ込めるかの違いであり、原理的には全く同じ。
《核兵器をタブーの領域に押し込めた。双子の兄弟の一人を「いないこと」にしてしまった。原発と核兵器の「血のつながり」を論ずることはタブーになった》。
『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了』
東京新聞の【<社説>核のごみ 地層処分は安全なのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310760?rct=editorial)によると、《原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場用地選定に向けた初めての「文献調査」の報告書案がまとまった。北海道の寿都(すっつ)町の全域と神恵内(かもえない)村の一部で、候補地として次段階の調査を進めることが可能だとしているが、海底活断層のリスクなど能登半島地震の知見は反映されておらず、不安が募る》。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放出
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
『●トイレなきマンション問題を放置し、「原発復権」「原発回帰」する
キシダメ政権…早晩、核燃料の交換ができず核発電は動かせなくなる』
《町民の皆さんがその道を選んだ》…なんでそうなるのだろうか??
『●《理性と良識》で判断…核発電は《「被害が大きくて」かつ「事故発生
確率も高い」という2つが揃ったパーフェクトな危険》(樋口英明さん)』
『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を』
古賀茂明さん《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、と社長に聞く。社長が頷いたら、「では、1カ月以内に最終処分までの計画を出してください」と言う。それは無理だというだろうから、では1年待つと言って、議論を終わる。 これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる。 国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ。新政権には、是非そうした議論をして欲しい》。
空虚な《地域振興》ではないのか? トイレなきマンションの、まずはトイレからの垂れ流しを止めてからの議論開始ではないのか?
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/310760?rct=editorial】
<社説>核のごみ 地層処分は安全なのか
2024年2月22日 07時18分
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場用地選定に向けた初めての「文献調査」の報告書案がまとまった。
北海道の寿都(すっつ)町の全域と神恵内(かもえない)村の一部で、候補地として次段階の調査を進めることが可能だとしているが、海底活断層のリスクなど能登半島地震の知見は反映されておらず、不安が募る。
使用済み核燃料からリサイクル可能なプルトニウムなどを抽出した後の廃液が「核のごみ」。ガラス状に固めてステンレス製の容器に収め、地下300メートルより深い岩盤層に閉じ込める「地層処分」が法律で定められている。放射能が衰えるまでには、数万年単位の厳重な管理が必要とされる。
候補地選定に向けた調査は、論文やデータに基づく文献調査▽地面を掘って地層を調べる「概要調査」▽地下に施設を造って行う「精密調査」-の3段階。
事業主体の原子力発電環境整備機構(NUMO)は2002年から巨額の交付金と引き換えに調査を受け入れる自治体の公募を続けるが、20年になって初めて寿都町と神恵内村が名乗りを上げた。
NUMOは地震や噴火、隆起、浸食などの評価項目に基づいて約1500点の論文などを分析し、概要調査が可能との結論に至ったとする。しかし、両自治体が同意するかどうかは未知数だ。
例えば神恵内沖には、南北約70キロの海底活断層が存在するとの指摘がある。しかし、NUMOは「候補地からの除外基準に当たるかどうかは、文献からは判断できない」と調査の進行を急ぐ。
活断層は複雑に連動して動く。能登半島地震の教訓だ。日本活断層学会の鈴木康弘会長は地震災害全般に関して「活断層リスクの考え方を見直した方がいい」と警鐘を鳴らす。
昨年10月、地球科学の専門家有志約300人が処分地の選定を巡り「(国内で)地震の影響を受けない安定した場所を選ぶのは不可能」との声明を出した。
調査を次に進めることに固執せず、地中深くに埋める最終処分の在り方自体を根本的に見直すことも考えるべきではないか。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年10月25日[水])
《使用済み核燃料は各原発のプールにたまり続け…。プールが満杯になると、核燃料の交換ができず原発は動かせなくなる》。まずは、核発電を止めてからの話。マンションを建てる前に、トイレの場所や処理の方法、〝処理水〟の放流先を決めときなさいよ。余剰汚泥という〝廃棄物〟も出てきます。(東京新聞社説)《政府の姿勢は無責任というほかない。返すあてもないのに借金を重ねるようなものだ。その場しのぎのツケは結局、国民に回ってくる》。
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
まずは、核発電を止め、1 mgでも廃棄物の発生を抑制すべき。(東京新聞)《使用済み核燃料は各原発のプールにたまり続け、2023年3月時点で原発を保有する電力10社のプール容量の74%が埋まっている。プールが満杯になると、核燃料の交換ができず原発は動かせなくなる》まずは核発電を止め、廃炉作業に着手。議論はそれから。「原発復権」「原発回帰」?? 福島を「原状回復」して見せてからのお話でしょ? 元の姿に戻して見せて下さい。
長崎県対馬市・比田勝尚喜対馬市長、(東京新聞)《文献調査…応募しない意向を表明…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場について「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》。北海道の寿都町や神恵内村だけでなく、《まるで反社以下の関電》から核のゴミの中間貯蔵を押し付けられようとしている山口県上関町も同様だ。だって、核燃料サイクルは破綻して〝閉じない環〟となっており、中間貯蔵は現実的には最終処分場を意味するから。
東京新聞の【<社説>増える核のごみ 排出を止めるしかない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/285812?rct=editorial)によると、《原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場。候補地選定の第一歩となる「文献調査」を受け入れるか否か。地域を二分する議論の末に、長崎県対馬市が出した結論は「ノー」だった。処分場のメドもつかぬのに、「原発復権」で核のごみを増やし続ける岸田政権の矛盾が改めて浮き彫りになった形だ》
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/285812?rct=editorial】
<社説>増える核のごみ 排出を止めるしかない
2023年10月25日 07時11分
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場。候補地選定の第一歩となる「文献調査」を受け入れるか否か。地域を二分する議論の末に、長崎県対馬市が出した結論は「ノー」だった。処分場のメドもつかぬのに、「原発復権」で核のごみを増やし続ける岸田政権の矛盾が改めて浮き彫りになった形だ。
国の核のごみ処分の計画は、今なお拘泥する「核燃料サイクル」が前提。使用済み核燃料からプルトニウムやウランを取り出して再利用する構想だが、ウランなどの抽出後に残る廃液が高レベル放射性廃棄物だ。放射能レベルが極めて高く、当然、危険度も高い。
廃液はガラスで固め、金属製の特殊な容器に納めて地下300メートル以深に埋設し、放射能減衰まで実に数万年にわたり、生活環境から隔離することが決まっている。
国は最終処分の適地かどうかの調査に名乗りを上げる自治体を募っている。過去の地震などを記録の上で確かめる文献調査を受け入れるだけで、国から最大20億円の交付金が出るが、応じたのは北海道南部の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村のみ。文献調査の後、ボーリングなどによる「概要調査」、地下トンネルを掘って行う「精密調査」を経て適否が判断される。
対馬は漁業と観光のまち。核のごみによる風評被害などの損失は交付金ではあがなえないというのが市長の判断だ。福島第1原発事故を経た今、「交付金」というアメで誘って核のリスクを過疎地に押しつけるようなやり方はもう通用しないということだろう。
一方、使用済み核燃料は全国の原発内にある保管プールにたまり続けている。このまま原発を稼働させれば、例えば関西電力では、4~7年であふれ出すという。フランスへ搬出する計画もあるが、蓄積量のごく一部にすぎない。
そもそも、処分の前提である「核燃料サイクル」の破綻は明らかだ。プルトニウムなどを取り出す再処理工場はトラブル続きで、着工以来30年を経ても完成はおぼつかない。リサイクル燃料の受け皿になる高速増殖炉計画はすでに頓挫した。そうした現実に目を背け、「原発の最大限活用」を掲げて再稼働や新増設を急ぐ政府の姿勢は無責任というほかない。返すあてもないのに借金を重ねるようなものだ。その場しのぎのツケは結局、国民に回ってくる。
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[元福井県高浜町助役から関西電力側への資金提供のイメージ (東京新聞2019年9月27日)↑] (2023年10月10日[火])
この勢いでどんどんと関西電力の核のごみを受け入れる方向に暴走する気満々。狂気を感じる。
関電で思い出すのはやはりこのこと ―――――― やっぱり金のなる巨大木に蝟集し、金を還流、政治家 (閣僚、しかも行政府の長・首相) に濁流。(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れていたとは──》《公共性が高い企業から、よりにもよって現役の総理大臣が事実上の献金を受け取っていたという事実は、極めて重大な問題がある。いや、それどころか「口利き」さえ疑われかねない問題だ》った。さしずめ、いまは、《吹田愰の娘婿》西村康稔経産相あたりか。
『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?
関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!』
《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです』
『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●(リテラ)《まさか、現役の総理大臣にも直接、原発マネーが流れて
いたとは──》《それどころか「口利き」さえ疑われかねない問題》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
そんな「まるで反社以下の関電」の核のごみを、なぜに山口県上関町に〝捨てる〟のか?
関電の核のごみをなぜに山口県上関町に中間貯蔵(という名の最終処分)を? 中電や経産省、国が散々市民を分断してきた山口県上関町、《問われる町衰退の責任》(長周新聞)。そして、何より、祝島の皆さんがお気の毒で仕方ない。絶対にコンナモノを受け入れてはいけない。(長周新聞)《「なぜ山口県が関電の原発のゴミ捨て場にされないといけないのか」と山口県中で驚きを持って話題にされている。中電の必要性というより、客観的に見ると関電の必要性のために上関を差し出すような格好》、《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》、《「なぜ関電の原発のゴミをわたしたち上関が引き受けなければいけないのか」と疑問を口にしていた。40年以上も原発騒動でもめてきて、上関原発建設計画については実質的に破綻して建設のメドもないなかで、今度は中間貯蔵施設というわけで、要するに上関をゴミ捨て場にする…》。
長周新聞の記事【吹田愰の娘婿が持って来た? “核の便所”扱いされる山口県 西村康稔経産大臣面会後に一気呵成 兵庫9区に持って行け】(https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/27414)によると、《山口県熊毛郡上関町に原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が突如浮上したことを巡り、山口県内では波紋が広がっている。地元自治体である上関町では、例の如く調査受け入れの是非について町議会で採決に諮るでもなく、盆明けの8月18日には西哲夫町長が調査受け入れを表明。計画が降ってわいた8月初旬から僅か2週間足らずの期間に、電力会社や自治体上層部の幾人かの勝手な決断によって、トントン拍子で事を前に動かしていく様に山口県中で反発が強まっている》
『●祝島…《調停を申し立てた側の中電が「法律論争をするつもりはない」
といって議論を避け、調停は不成立…法律論争は不利と判断したから》』
『●《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、
町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》』
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
『●破綻した核燃サイクル、中間貯蔵施設は最終処分場と化す…使用済み核燃料
プールの現状は? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることは?』
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【https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/27414】
吹田愰の娘婿が持って来た? “核の便所”扱いされる山口県 西村康稔経産大臣面会後に一気呵成 兵庫9区に持って行け
山口県 2023年8月27日
(登庁前に西町長(中央奥)の車を取り囲む住民たち
(18日、上関町役場前))
山口県熊毛郡上関町に原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が突如浮上したことを巡り、山口県内では波紋が広がっている。地元自治体である上関町では、例の如く調査受け入れの是非について町議会で採決に諮るでもなく、盆明けの8月18日には西哲夫町長が調査受け入れを表明。計画が降ってわいた8月初旬から僅か2週間足らずの期間に、電力会社や自治体上層部の幾人かの勝手な決断によって、トントン拍子で事を前に動かしていく様に山口県中で反発が強まっている。山口県内における反応や現地の様子について、取材にあたる記者たちで状況を集中してみた。
衆院山口2区でケリつけよう
A 盆休みを挟んで上関町では町議会の全員協議会で町長が説明し、調査受け入れを巡る議決をとるとみられていたが、14日に予定していた中電による議会への説明会は祝島をはじめとした原発反対派の住民たちが役場を取り囲んで抗議行動をくり広げ、開催には至らなかった。そして、盆明けの18日に臨時議会を開催し、使用済み核燃料の中間貯蔵施設設置にかかわる立地可能性調査の実施について議論した。議長を含む10人の町議がそれぞれ意見をのべたうえで、採決はおこなわず、最終的に町長が調査受け入れを表明した。
庁舎前には反対派住民が押しかけ、西町長を車から出られないように取り囲み、一時周辺は騒然として警察まで出動する事態となった。また、傍聴を希望する人が多数いたため、抽選となった。さらに庁舎ロビーでも議会中継がおこなわれた。
西町長は「議員の皆様の意見を聞いて総合的に判断したい」とのべていたが、臨時議会が開かれる前からメディア関係者には「議員が意見をのべ、町長が調査受け入れを表明し、中電にFAXを流して会見をおこなう。FAXした内容はマスコミにも配布する」とすべての段取りが明かされており、事態はその通りに進行した。有り体にいえば茶番だ。
原発41年間のすべてにいえることだが、初めからすべてが出来レースで、こうした「抗議行動にあってしばらく揉める」の演出と物撮りまで含めてセレモニーと化している一面は否めない。“上関仕草”といったらアレだが、ガス抜きしつつ押し切っていったり、あるいは「反対が強く(着工その他)できません…」の理由付けになったりもする。そんなことに毎度エネルギーを費やさなければならない住民の苦労はそれとしてある。
B 18日の臨時議会は午前9時からの予定だったが、8時前からマスコミ各社が押し寄せていた。大手新聞やテレビ取材班が各社複数人体制で乗り込み、福井県や愛媛県、島根県など他県からも地方紙記者が来ていて、全国的な注目度の高さを物語っていた。議場に入ることができるのは各社一人ずつに制限されたが、それでも取材ブースは身動きがとれないほど記者やテレビカメラなどでごった返していた。
上関あるいは山口県だけのローカルな問題などではないのだ。むつ市に続く、国内2番目の大型中間貯蔵施設の建設、すなわち使用済み核燃料のゴミ溜め候補に名乗りを上げている訳で、世界的にも忌諱(きい)されている迷惑施設をこのご時世に喜んで誘致したがる地方自治体というのは上関町を除いてほかにはない。それだけ存在としては特異ではあるが、世間の常識が通用しない中電支配の町でそれらがくり広げられているのだ。
A 9時の開会にあわせて町議たちは議場入りしていたが、町長は町役場の駐車場で反対派住民が取り囲んで抗議をおこなったため、しばらく車から出られない状態が続いた。最終的に警察が介入して、力ずくでドアを開けてもみ合いになりながら、西町長は9時ギリギリに議場に姿をあらわした。
(上関町議会が開いた臨時議会の様子(18日))
臨時議会は「議員の意見を聞く」とはいいつつ、実際には出来レースだった。そもそも中電が申し入れたこの立地可能性調査に対しては議会の採決など必要ない「行政報告」とし、形だけ議員の意見を聞いて、あとは町長判断で受け入れを表明するというものだった。
議会では、原発反対を標榜する3人の議員が調査受け入れに反対。推進の立場の7人(議長・岩木を含む)が賛成を表明した。反対したのは秋山、清水、山戸の3人。賛成したのは柏田、古泉、右田、海下、山村、山谷、岩木。ちなみに、上関町議会も定数が10まで減っているなかで、表向きこれらの議員が「議会制民主主義」の建前のもとでは住民代表という格好にはなっているものの、前回の町議選は無投票で、投票行動によって選ばれた面々ではないことははっきりさせておく。
(西哲夫・上関町長)
B 行政報告や囲み取材の過程で西町長が何度も強調していたのは「これは調査の受け入れであって、中間貯蔵施設の設置を認めるというものではない」「調査と建設は別物」ということだった。そして、「人口が年間約100人減少し、高齢化率は約59%と中国5県でもっとも高い状況」「若い人がこの町で生活し、お子さんを育て、“持続可能な上関”を次世代に繋げることが使命」だとし、そのための地域振興策につながる選択肢の一つになりうるとりくみとして調査を受け入れる考えをのべた。調査受け入れにともなって町に入る関連の交付金は年間1・4億円。10月までに申請すれば間に合うのだそうだ。それならふるさと納税を頑張ればすぐに稼げる金額ではないかとも思うが、とどのつまり、そのカネが欲しいのだろう。地獄の沙汰もカネ次第とはいうが、地獄を見るにしてはあまりにも端金ではないかと思えてならない。
囲み取材のなかで西町長は、記者から「40年間ずっと原発を待っていて中間貯蔵施設というのはどうなのかという話もあるが、町民に対して中間貯蔵施設に切り替わることについてどう説明するのか」と聞かれ、「国が原発の新増設についてまったく触れていないなかで、いつまでも待っていては町は疲弊する一方だ。今、中間貯蔵施設をやらなければ財政的にも厳しくなるし、町内の商工業者も経営が厳しくなるので、まずはやれることからやる」といっていた。原発新設を諦めるのかという問いには、「私の口からやめる、やめないということは、これは大きな問題だからいえない」というものだった。
C 原発については、まったくメドがないことは推進派が一番よくわかっている。新増設が動きもすごきもしないし、そのなかで一部上層部のなかに、中間貯蔵施設ならいけるんじゃない? が動いているわけだ。その他の山口県民や周辺自治体の住民からすると「上関は本当にいい加減にしろよ!」の声も強いが、核のゴミでも何でも食ってやろうというのだろう。
4年前の柏原前町長の時から水面下では中間貯蔵施設誘致の話が動いており、そのさいは1人でも反対する議員がいるなら前には進めないという態度を柏原はとっていた。その後も議会として視察に行っているくらいで、反対派議員が水面下の動きをまるで知らなかったというのもまたあり得ない。柏原が病気を理由に町長を退いた後、西哲夫が町長になってから中間貯蔵施設の誘致に本格的に身を乗り出した。
西村経産相と関電の取引 山口・上関は生け贄か
推進派の面々に事情を聞いてみると、この間、町長の西と議長の岩木が西村康稔経産大臣に呼ばれて東京に出向き、そこから中間貯蔵施設建設の話が一気呵成で動き始めたという。ほとんどの町民は寝耳に水だ。これは要するに西村すなわち経産省が国策として動かしている話ということだ。
上関側が願望したからできるという代物ではなく、中央政府をしてダボハゼみたくカネを欲しがっている上関町のような過疎自治体を飴と鞭で釣り上げていくという構図だ。原発計画を巡って41年にもわたってすったもんださせた挙げ句に、最後は使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」という名の最終処分場にするというものだ。
(西村康稔・経済産業相)
A 西村康稔といえば、自民党山口県連の関係者のなかでは「吹田愰(ふきだ・あきら)の娘婿」として誰もが知っている。吹田愰(2017年に90歳で没)は代議士引退後も土改連(全国土地改良事業団体連合会)のボスとして隠然として力をふるっていたが、現役時代には自治大臣や国家公安委員長をしていた山口県選出の清和会所属代議士だ。岸信介が引退した後に代議士ポストを引き継ぎ、県東部を中心に吹田派をまとめていた言わずと知れた自民党山口県連のボスだ。
20年近く前だったか、経済産業省のエリート官僚を吹田が娘の婿にしているのだが、コイツをどこの選挙区から国会議員にさせようか…と岸派の御大たちが話題にしていたのを思い出す。まだ西村康稔が国会議員になる前の話だ。やれ、無所属で挑んだが落選したとかの話ではあった。その後、兵庫県を地盤に自民党代議士となり、清和会のなかで登用されて現在に至る。安倍内閣で出世したのも、安倍家を支える側近だったからにほかならない。そして、清和会の重鎮として、安倍晋三亡き後の派閥の跡目争いにまで名前が取り沙汰されるまでになった。
B この男が経産大臣として、吹田愰の地盤であった山口2区、そのなかでも原発建設計画に揺れる上関町に中間貯蔵施設建設を持ち込んだ格好になっている。本人の選挙区の兵庫県は関西電力の管内だが、福井で困っている関電のゴミを山口県に持ってきて恩を売ろうとでもいうのだろうか。関西電力からするとそれはもう万々歳で、西村の選挙については統一教会以上に応援に熱が入るかもしれない。山口県は吹田愰のおかげで娘婿に郷土を差し出されたかのようだ。とんでもない話だ。
そのように、見ようによっては山口県民にとっては吹田愰繋がりでとんだとばっちりを食らっているようにも見えるのだが、「西村経産大臣が直々に町長と議長を呼び出して以後、一気呵成で動き始めた」と推進派が話題にしており、事は国レベルで動いているのだ。
従って関電と中電が主体となって動いているというより、どうも経産省の存在感、なかでも西村康稔の存在感が大きいようだ。40年かけて山口県に原発1基作れない中電があろうことか「中間貯蔵施設を作ります」などと大きく出たものだから、どの口がいっているのだろうか? オマイら正気か? と一般的には思うが、カルテル問題で700億円の追徴課税をくらったりして経営トップの首が飛び、監督官庁には逆らえないなかで、恐らく無理難題を押しつけられているのだろう。中電にとってのメリットが何も見えないし、要するに誰がどう見ても「関電のゴミを押しつけられる中電・上関」なのだ。
西村自身が経産省の官僚出身で、大臣としても原子力政策の中心にいる。得点を稼いでさらに中央政界でのし上がるというなら、その生け贄にされるのが上関という関係にほかならない。人の見方にもよるが、そのように見なされたっておかしくないのだ。
身売りを迫る自民党 未来永劫核政策で翻弄
C だから山口県民としては是非とも2区で決着をつけなければならない話になってくる。清和会のヒヨコである岸信千世も無関係ではいられない関係だ。これまたとばっちりではあるが、岸派―吹田派の後継者として2区に君臨する以上、西村康稔の弾よけになるほかない。自民党山口県連としては被弾して倒れた場合、恨むなら「吹田愰の娘婿」を恨めということだ。その引きずり引っ張りが郷土山口県を使用済み核燃料のゴミ捨て場にするというのなら、山口県中で「やめろ!」の大運動を展開していくほかない。
2区の保守層も怒っているし、「どうして関西のゴミを山口県に受け入れるのか」「山口県はゴミ捨て場なのか?」「上関は毎度身勝手に暴走して、いい加減にしろ!」と大半の人が憤りつつ疑問に感じている。当たり前に考えて、到底受け入れられない筋の通っていない計画なのだ。
原発も建っていないのに、原発から出て行き場のない何万年と厳重に冷却管理しなければならない核のゴミをもらって、「トイレなきマンション」のトイレになるというものだ。山口県や上関町は公衆便所ではない!と山口県民が怒るのは当然だ。上関町民ももっと怒らないといけない。日本中の原発の便所にされかねないという屈辱的な話に、「おカネになる!」などと有頂天になっているわけにはいかない。そんなものを誘致したらますます人は住めない町になるし、核の墓場との共生などあり得ない。町は決して豊かにはならない。上関出身者は郷土には帰ってこなくなるだろうし、移住したがるような人間もいない。わかりきった話だ。
A 役場前に抗議行動に来ていた祝島の住民とも話したが、「原発で出た核のゴミの処分場もなく、核燃サイクルも破綻しているにもかかわらず、無謀にも原発を続けていること自体がおかしい。そもそも電気も余っている状況で、日本中の原発を止めれば核のゴミも出ない。簡単なことじゃないか」と話していた。原発を止めれば使用済み核燃料は増えないのだ。
あと、「これまで原発の話がストップしてきたなかで、祝島では移住者が少しずつ増え、島内の人口ピラミッドの形も少しずつ変わっている。子どもも増え、閉まっていた小学校も復活した。別に大きなお金を産み出さなくても、自分たちに必要なお金を稼ぎ、自然とともに共生して生活していけば、それこそ持続可能なまちづくりができるということを祝島は背中で示していると思う。それだけのポテンシャルがあるのだ。こんなことをしていては、外からの移住者は上関に来なくなる」と話していた。
あと、抗議行動に参加していた祝島の住民に対して、本土側の推進派住民が「今回ばっかりはあんたらと同じ意見だ」といって激励の言葉をかけていったという。
C 上関町内で推進派、反対派にかかわりなく話を聞いて回ってみたところ、従来の推進派に属していた人々のなかでも、「どうして関電のゴミを上関に持ってくるのか」という素朴な疑問を口にする人は多かった。「ゴミはいらん!」と吐き捨てるように口にする人もいた。
中電は約1000軒の住民を訪ねて説明したというが、これは説明が目的ではなく、住民のファーストインプレッションをリサーチしているに過ぎない。アドバルーンを上げて、面通しにて反応を伺っているのだ。中電のいつもの手口だ。とはいえ、近年は尾熊毛の立地事務所も体制としてやる気がなく、上関については投げ出している様を実感してきたし、いまさら中電がなにを驕(おご)り高ぶっているのか、という感情は推進派住民のなかにもある。福浦地区にある立地事務所職員たちの社宅なんてガラガラのもぬけの殻で、立地マンたちもかつてのような精鋭揃いとは訳が違う。上関原発のメドはないとわかっていながら撤回するとはいえず、かといって経産省や電力業界の睨みもあるなかで生殺しにしてきたのだ。
A 住民のなかでは、41年間も原発で揉めに揉め、地域コミュニティのなかで疑心暗鬼になったり、圧力をくらったり、物言えぬ生活を余儀なくされてきた経緯もあるだけに、今度は中間貯蔵施設の計画が持ち込まれて引き続き国の原子力政策に翻弄されるという事態について、そろそろ堪忍袋の緒が切れるというか、「いい加減にしろよ!」という思いが鬱積している。要はカネでやりたいように町を乗っとり、中電支配の構造だけは温存して、西哲夫なり飼い慣らしてきた町議連中を動員して、最終的に上関を核のゴミ捨て場にするというのだ。
なぜ町が寂れたか 意図的に芽摘んだ40年
B 西哲夫が何度も「人口は年間100人の減少が続き、高齢化率も約59%と中国五県で一番高い状況」と口にするように、確かに町は惨憺たる状況に直面している。これはこの間、取材に入ってみても痛感する。とりわけ長島奥地の四代、白井田の廃屋だらけの現実には愕然とするものがある。
室津や上関地区も同じで、廃れ方が尋常ではない。かつて推進、反対の旗を振っていた御大たちも多くが鬼籍に入り、よく取材で話を伺っていた住民たちも次々と亡くなってしまい、「あのおっちゃんによく怒鳴られていたっけな…」とか、二度三度会いに行くうちに仲良くなって、毎回漁でとってきた魚をくれてたよな…とか、色んな顔を思い出して寂しさすら感じるほどだ。新聞社としても計画浮上からの40年で記者たちは世代をまたいで追いかけてきたし、小さな町が国策に翻弄される様をこの目で見てきた。原子力政策の罪作りな実態を広く世間に訴える責任があると思う。
C 原発騒動の40年で人口は4分の1まで減少し、2000人そこらにまで激減してしまった。これは偶然そうなったのではなくて、「原発ができれば」ばかりを唱え、町の産業振興策をまるで実行してこなかったことの弊害だ。
原発建設が行き詰まってダメなので、「ならば中間貯蔵施設を」ではなく、まずは原子力政策で翻弄したこの40年に対して、国や電力会社に責任をとらせなければ話にならない。国策によって町の発展を阻害されたわけで、戦後賠償を求めるべき性質のものだ。それだけ住民の暮らしは蹂躙されたのだ。そして、なるべくして廃れた。これは偶然の代物などではない。
国そのものが衰退の道をたどっているなかで、バラ色の未来などどこにもないが、せめて住民が安心して暮らせる環境、衣食住が保たれる生活環境や地域にすることは必要だ。
人口激減のなかで上関では食料品を買える店もなくなり、医療機関は柳井や周辺地域まで出向かなければならず、介護は受けたくても受けられず、極端な話が上関全体を姥(うば)捨て地域かと思うほど寂れさせ、人がますますいなくなったところで中間貯蔵施設の話が湧いている。これまた偶然の代物などではない。
人口が減る=抵抗要素が減る=管理しやすいを意味しており、原発なり原子力関連施設を持ち込む側からすると、むしろ好都合なのだ。従って豊かな町に発展させるわけがないことを念頭に考えなければならない。郷土を差し出させる側の都合からすると、住民が豊かに暮らす必要などないし、「いなくなればいいのに…」が本音だろう。生殺し状態からの町の衰退はその過程に過ぎないことを物語っている。ここからの転換が上関にとっては喫緊の課題であるし、これ以上国策に振り回されることはない。
A すんなりこの中間貯蔵施設の話が動くとは思えないほど、住民の反発は強い。中電支配の町で大きい声ではいえないが、電力会社の驕りに対する憤りでもある。同時に、山口県内では「上関だけで勝手に進めるな!」という世論が高まっているし、周辺住民の反発はそれどころではない。
まずは山口2区で岸信千世が洗礼を受けるべきだろうし、「吹田愰の娘婿」は何をしてくれてんだ! の世論を形にしていくことが重要だ。中間貯蔵施設を作るなら兵庫9区に作りやがれ! といったら兵庫9区の住民に叱られるが、経産大臣が嫁の親元を過疎地だからといって生け贄に差し出すというのだから、山口県民が西村康稔に抱く感情はわかってもらわないといけない。山口県を核のゴミ捨て場・便所にするな! ということだ。山口県でダメなものはどこでもダメで、ゴミ捨て場がないならゴミを出すな、だいたいゴミ(使用済み核燃料)を生み出す原発をやめてしまえ! ということだ。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年10月08日[日])
蛇足だけれど、《「一時的」欠落》…「経済的実害」をさらに煽る結果に。
『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない』
『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水』
『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄』
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/水産物輸入禁止の表現「一時的」欠落に見る日中外交ゲームの失敗】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202309090000066.html)によると、《政治キャンペーンや経済制裁なのはわかっているが、日本政府はこの発表を意図的に改ざんした。中国税関は「一時的に」という一言をつけて発表したが、なぜかそこが抜け落ちていて、反中感情をあおった節がある。別の政界関係者は「自公の親中派も寄せ付けないので、年内は軟化の兆しはない」。両国にとって政治・外交ゲームの失敗とみるべきだろう》。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
『●長崎県対馬市長、《文献調査…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場に
ついて「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》』
さて、「閉じない環」、破綻した核燃サイクル。中間貯蔵施設は最終処分場と化す。なぜ関電の核のごみを山口県上関町に廃棄するのか、意味不明だ。使用済み核燃料プールの現状を理解できているのか? どこを最終処分場にするかの議論の前にやることがあるでしょうに? 《核のごみ問題を解決すらせず、国が「原発回帰」を進めるのは無責任というしかない。少なくとも最終処分のめどが立つまで、原発を動かして、ごみを増やすべきではない。貯蔵プールがあふれるのを防ぐには、それしかない》(東京新聞)。それに、福島の原状回復さえできないではないか。無責任過ぎ。(こちら特報部)《◆デスクメモ タンクがもう満杯でどうしようもない、だから薄めて海に捨てさせてくれという話。使用済み核燃料プールがもう満杯で燃料入れ替えができないと原発が停止、だからちょっと置かせてくれという話。どちらも同じ、ごみ捨て場がないのに開き直って、弱い地方に押しつけている話だ》。
東京新聞の【<社説>中間貯蔵施設 その場しのぎに過ぎぬ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271723?rct=editorial)。《中国電力と関西電力が共同開発を目指す使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡り、山口県上関町が建設に向けた調査を受け入れた。推進派と反対派。町を二分する争いの中で浮き彫りにされるのは、核のごみの後始末を深く考えず「原発の最大限活用」にひた走る「国策」の危うさだ。中間貯蔵施設とは、使用済み核燃料のリサイクルが可能になるまでの間、核のごみを一時保管する施設のことである。その後の搬出先として青森県六ケ所村に建設中の再処理工場すなわち、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再び燃料にするリサイクル工場は一九九三年の着工以来、完成延期を二十六回繰り返し、操業開始はおぼつかない。リサイクル燃料を消費する高速増殖炉計画もトラブル続きで中止になった。最終処分場の建設予定地も決まっておらず、一時保管された核のごみに行き場はない》。
関西電力はどこまで傲慢なのかね? 醜悪な「原発マネー」のアノ関電としては《福井県外に保管場所の候補地を確定させ、30年ごろに2000トン規模で操業》だそうです。
西田直晃記者による、同紙の記事【こちら特報部/「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に」 中間貯蔵施設の調査容認で揺れる上関町民が語る歴史的背景】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/271894?rct=tokuhou)。《粘り強い反対運動で原発建設を防ぎ続けたのに、今度は遠く離れた関西からの「核のごみ」受け入れ―。山口県上関町が大きく揺れている。同町長が、使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設に事実上のゴーサインを出したからだ。中間貯蔵と言いつつ、本来その先にあるはずの再処理、核燃料サイクルの夢物語はとっくに破綻しており、「中間」が「半永久」になる恐れも十分ある。原発推進の国策に翻弄され続ける町を訪ねた。(西田直晃)》
さらに、同記者による記事【こちら特報部/核燃料の中間貯蔵施設計画に揺れる山口・祝島 自然との共生求めてきた移住者の思いは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/276345?rct=tokuhou)。《瀬戸内海に浮かぶ祝島(山口県上関町)。船着き場近くに一軒の喫茶店がある。マスターの堀田圭介さん(57)は11年前の春、自然と共生する暮らしに憧れて妻子と移り住んだ。この夏、町に原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が浮上し、40年近く原発に反対してきた島は揺れた。「分断の構図を作り出し、物事を先に進める手法だ」。島民と心を寄せた歳月の重みが憤りを生む。(西田直晃)》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/271723?rct=editorial】
<社説>中間貯蔵施設 その場しのぎに過ぎぬ
2023年8月22日 06時56分
中国電力と関西電力が共同開発を目指す使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡り、山口県上関町が建設に向けた調査を受け入れた。推進派と反対派。町を二分する争いの中で浮き彫りにされるのは、核のごみの後始末を深く考えず「原発の最大限活用」にひた走る「国策」の危うさだ。
中間貯蔵施設とは、使用済み核燃料のリサイクルが可能になるまでの間、核のごみを一時保管する施設のことである。
その後の搬出先として青森県六ケ所村に建設中の再処理工場すなわち、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再び燃料にするリサイクル工場は一九九三年の着工以来、完成延期を二十六回繰り返し、操業開始はおぼつかない。リサイクル燃料を消費する高速増殖炉計画もトラブル続きで中止になった。最終処分場の建設予定地も決まっておらず、一時保管された核のごみに行き場はない。
「国策」に従って原発を動かせば動かすほど、危険な核のごみがたまり続けるというのが現実だ。
使用済み核燃料は今、各原発内のプールで冷却保存されている。
原発依存度の高い関電は、容量の八割以上が埋まっており、あと数年であふれ出すという状態だ。
来月には「日本最古」の高浜原発1号機など現有七基がフル稼働する予定だが、その分、核のごみの排出も加速するばかりで、立地する福井県からは県外搬出を強く迫られている。中国電との共同事業は「渡りに船」である。
調査の受け入れに伴って、国からは多額の交付金が出る。財政難に悩む過疎地に原発施設を押しつけて地域を分断させてきた、「国策」の在り方は相変わらずだ。
上関町には中国電の原発誘致を巡り、推進派と反対派が四十年以上にわたり、争ってきた歴史がある。受け入れたのは「調査」であり、このまますんなり施設の建設が進むとは限らない。「原発のごみ」にはこれまで以上に強い反発も出よう。よしんば建設に進むとしても、あくまでも「その先」が見えない中間貯蔵であり、搬入量にも保管期間にも限度がある。
核のごみ問題を解決すらせず、国が「原発回帰」を進めるのは無責任というしかない。少なくとも最終処分のめどが立つまで、原発を動かして、ごみを増やすべきではない。貯蔵プールがあふれるのを防ぐには、それしかない。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/271894?rct=tokuhou】
こちら特報部
「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に」 中間貯蔵施設の調査容認で揺れる上関町民が語る歴史的背景
2023年8月23日 12時00分
粘り強い反対運動で原発建設を防ぎ続けたのに、今度は遠く離れた関西からの「核のごみ」受け入れ―。山口県上関(かみのせき)町が大きく揺れている。同町長が、使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設に事実上のゴーサインを出したからだ。中間貯蔵と言いつつ、本来その先にあるはずの再処理、核燃料サイクルの夢物語はとっくに破綻しており、「中間」が「半永久」になる恐れも十分ある。原発推進の国策に翻弄され続ける町を訪ねた。(西田直晃)
◆原発反対デモが1300回以上続いた
「また来たか、という気持ちじゃ」
21日、瀬戸内海に浮かぶ上関町祝島。漁港近くで旅館を営む田尾久子さん(82)は静かに語った。
(2005年6月、「きれいな海を守ろう、エイエイオー」
と声を出しながら、デモをする人々。長年に渡り原発反対の
声は続いてきた=山口県上関町祝島で)
島民の7割超が高齢者で、新型コロナ禍以降は中止しているが、中国電力による原発計画が浮上した1982年から島内で1300回以上続いた「月曜デモ」の列に加わってきた。「だから(原発は)できていないっていうことですよ」と胸を張る。現時点で再開するかどうかは未定だが、「右足が痛いけど、また始まれば行きますよ」と続けた。
原発予定地は島のちょうど対岸。漁港近くには、原子力関連施設を活用した町づくりは「イメージダウンにつながる」と警鐘を鳴らすポスターが貼られ、「ふるさとを守りましょう!」と殴り書きされた画用紙が添えられていた。
◆「なんで、そんなに急ぐんか」
東京電力福島第1原発事故後、上関原発の計画が停滞する中、代替の地域振興策を望んでいた町に対し、中国電は今月初旬、使用済み核燃料を数十年間貯蔵する「中間貯蔵施設」を、関西電力と共同建設するための調査を申し入れてきた。福島原発事故後も続々と再稼働をさせてきた関電は、立地県の福井県から使用済み核燃料の県外搬出を求められ、窮地に立っている。
18日、臨時議会の場で、西哲夫町長が建設に向けた調査容認を表明した。中間貯蔵施設の建設に向けた調査に議決は必要ないが、10人の町議が意見を表明する機会があり、3人が反対を表明。当日は庁舎入りする西町長の車を反対派が取り囲み、30分ほど動けなくなる事態に発展した。
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」代表の清水敏保さん(67)は「なんで、そんなに急ぐんか」と語気を強める。「なぜ、他の地域の核のごみをこの島に運んでしまうのか。関電の原発の再稼働を念頭に置いた出来レースじゃないか」。26日に急きょ、中間貯蔵施設に関する学習会を開くという。
◆「レッテル貼り」に懸念も
22日朝、町中心部で学習会のチラシのポスティングをしていた大谷利夫さん(72)は「動揺している人が多いためか、頑張れよと励ましてくれる人も多い。原発ほど金が入らんから、というのもあるかもしれない」と語った。
祝島は、上関町中心部と1日3往復の定期便で結ばれている。だが、町民同士の行き来は少ない。観光地としての知名度もそれほど高くないため、分断や風評被害を懸念する声は多い。
祝島で育った町議の山戸孝さん(46)は「原子力施設に依存した経済振興は継続性がない。自然を生かした町づくりが必要だ」と表明しているものの、「過激な抗議活動がテレビで報じられると、『政治的な島』だとレッテルを貼られてしまうかも」と揺れる胸の内を明かす。反対運動の中核を担ったかつての青年層は60〜70代になった。
もともと、中間貯蔵施設の話が持ち上がったのは、前任の柏原重海町長時代の2019年だった。複数の町政関係者によると、前町長は施設による分断を懸念し、「議員の全員一致でなければ公にしない」と非公式に約束していたという。
◆町長は取材に「決めるのが首長の仕事」
(中間貯蔵施設の受け入れに反対するポスターを示す
島民の会の清水会長=21日、山口県上関町祝島で)
前出の清水さんは「話はそこで終わっていたと思っていた」と顔をしかめる。町議会では、昨年から非公開の全員協議会が5回開催されていたが、水面下での動きが町民に伝わることはなかった。だが、昨年10月に前任町長は病気を理由に辞職し、現在の西町長が初当選した。
原発の代わりに核のごみ。今月になって急転直下した話に、多くの町民が戸惑いを感じている。原発計画自体には賛成してきた漁師歴45年の小浜鉄也さん(64)は「いきなり中間貯蔵施設と言われても、何じゃそれはという話だ」とし、「知り合いの町議でさえそんなことは口にしなかった。視察や意見交換を続けてきたなら、中国電ではなく、町として主体性を持って発表するのが筋だった」と語る。
22日、「こちら特報部」の取材に応じた西町長は、受け入れの検討を表明した理由を「過疎化などで、今のままではこの町が5年、10年先には存続できない。拙速だという気持ちは分かるが、長引かせるほど、分断は深まっていく」と説明した。
「10のうち10が賛成することはない。決めるのが首長の仕事だ」と強調。「あくまで検討で建設ではない。上関のことは上関の町民で決める。建設を決める際には議会で採決することになる」と話した。今後、予定される町主催の説明会では出席者を町民に限定する意向も示した。
◇
◆「中間」は「最終」にならないのか…他地域での懸念は
「中間貯蔵施設」は、原発から発生する使用済み核燃料を再処理工場に運び込むまでに一時的に置いておく施設で、既に青森県むつ市で建設が進み、原子力規制委員会による認可審査が最終段階を迎えている。計画では、貯蔵期間は最長50年で、事業開始後、40年目までに使用済み燃料の発生元の東京電力や日本原子力発電(原電)と搬出について協議することになっている。(山田祐一郎)
「これまで下北半島は国の原子力政策に翻弄され続けてきた。核燃料サイクルの先が見通せないことが住民の一番の不安だ。中間貯蔵と言いながら、実質的には永久貯蔵の場になるのでは」。こう懸念を口にするのは、市民団体「核の中間貯蔵施設はいらない!下北の会」の栗橋伸夫事務局長(72)。2000年8月、財政難に苦しむむつ市は中間貯蔵施設調査の受け入れを発表した。下北の会は、住民投票条例の制定を目指して必要数を超える署名を集めたが、市議会で否決された。「施設受け入れを巡っては住民同士の対立を生んだ。上関でも同じことを繰り返すことになる」
(汚染土の中間貯蔵施設=2020年8月、福島県大熊町で)
中間貯蔵は、東電福島第1原発事故で汚染された土壌でも実施されており、福島県双葉町、大熊町の施設には15年から汚染土の搬入が始まった。大熊町出身で「30年中間貯蔵施設地権者会」の門馬好春会長(66)は「広い意味では、汚染土も使用済み燃料も原発によって生まれたごみ。国は、経済的に困る自治体に押し付けてきた」と国の原子力政策を批判する。その上で「受け入れによって一時的に地元が潤っても、リスクは子孫の代まで続く。上関町の住民はよく考えてほしい」と訴える。
福井県内の原発の使用済み核燃料について関西電力は、中間貯蔵の県外候補地を23年末までに示すと約束しており、上関町での受け入れによって実現することになる。だが、市民団体「サヨナラ原発福井ネットワーク」の若泉政人さん(56)は「核燃料サイクルが破綻する中で中間貯蔵施設をつくれば問題を複雑化するだけだ。福井で出たごみを上関に押しつける形で、関係がこじれてしまう」と危ぶむ。「一番の解決策は、使用済み燃料を生み出さないことだ」と原発に頼らないエネルギー政策の必要性を強調した。
◆デスクメモ
タンクがもう満杯でどうしようもない、だから薄めて海に捨てさせてくれという話。使用済み核燃料プールがもう満杯で燃料入れ替えができないと原発が停止、だからちょっと置かせてくれという話。どちらも同じ、ごみ捨て場がないのに開き直って、弱い地方に押しつけている話だ。(歩)
【関連記事】原発を積極活用したい政府…「原発マネー」に頼らざるを得ない自治体は山口・上関町だけではない
【関連記事】核燃料の中間貯蔵施設 山口・上関町長「受け入れたい」 全国2例目、調査容認へ 臨時議会で表明
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/276345?rct=tokuhou】
こちら特報部
核燃料の中間貯蔵施設計画に揺れる山口・祝島 自然との共生求めてきた移住者の思いは
2023年9月10日 12時00分
瀬戸内海に浮かぶ祝島(山口県上関町)。船着き場近くに一軒の喫茶店がある。マスターの堀田圭介さん(57)は11年前の春、自然と共生する暮らしに憧れて妻子と移り住んだ。この夏、町に原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が浮上し、40年近く原発に反対してきた島は揺れた。「分断の構図を作り出し、物事を先に進める手法だ」。島民と心を寄せた歳月の重みが憤りを生む。(西田直晃)
◆有機豆を自家焙煎しながら…島民に溶け込んで11年
白塗りの壁に無造作に手書きされた「岩田珈琲コーヒー店」の文字。引き戸を開くと、鼻をくすぐる潮の香りが生豆の香りに変わる。8月下旬の昼下がり、店に堀田さんを訪ねた。
フェアトレードや有機栽培の豆を用い、自家焙煎(ばいせん)のコーヒーで客をもてなし、島の人々に「珈琲屋」と親しまれている。年配者や他の移住者、観光客がひっきりなしに訪れる。「ホッタくん、ネットのことはよく分からん」と年配の男性が堀田さんに声をかけ、計画に反対する情報発信のために助言を求めていた。日が沈みかけたころ、漁師が取れ立てのタイと生ガキを持ってきた。「コーヒー1杯と交換でいいね」。物々交換も珍しくない。
(11年前に祝島に移住し、喫茶店を営む
堀田さん=山口県上関町で)
札幌市内で喫茶店を営んでいた堀田さんが移住したのは福島第1原発事故後の2012年4月のこと。祝島の対岸で進む上関原発計画への島民の反対運動を追ったドキュメンタリーを見て、山や海とともに生きる人々の姿に心を引かれた。
もともと、原発に「おかしいだろう」という義憤があった。酪農学園大(北海道江別市)に在学中、チェルノブイリ原発事故に心を痛めた。にもかかわらず、泊原発(泊村)の新規稼働を進める政治に不信感を募らせた。抗議活動に赴き、稼働後も友人らと協力し、風力発電や太陽光発電の資料をトラックに乗せ、全国各地を周回する「脱原発移動資料館」を企画した。
◆賛成=悪、じゃない 町思う気持ちは双方に
そんな堀田さんも、移住直後には「受け入れてもらえるか不安だった」と振り返る。島民280人(9月現在)、その8割が高齢者の別世界で、店をオープンさせたのは引っ越しから2年後。仕事は少なく、移住者の定着率は「半々程度」にとどまるという。船着き場の荷物運び、冬場のヒジキの収穫、水産物の加工、ごみの収集…。何でもやってきた。島民との信頼関係を育み、現在は町の教育委員を務めている。
降って湧いた中間貯蔵施設の建設計画。「原発に反対してきた人も高齢化し、心労や肉体の衰えもある。コロナ禍が終わり、穏やかな暮らしに戻れると思ったのに」と嘆く。
先月18日の臨時議会で、町長が建設に向けた調査容認を表明した際には、反対派に車を取り囲まれた町長が30分ほど立ち往生した。ただ、堀田さんは「計画に賛成する人=悪だとは思わない」という。「財政難で疲弊したこの町を何とかしたいという気持ちは賛否双方にある」と語り、語気を強めて続けた。
◆「お金、ないんでしょ」と近づき、食い物にする
「原子力関連施設はいつだって、つながりが豊かな過疎地に建てられる。疲れ果てた地域に『お金がないんでしょ』と近づき、施設を受け入れざるを得ない状況をこしらえ、分断させて食い物にしてしまう。地域のコミュニティーを壊す存在としか思えない」
祝島への移住は「反原発運動のためではない」とも強調する。店から目と鼻の先にある漁港を眺め、さばいたタイの刺し身と生ガキをほおばりながら言った。
「海で採れたカキを食べ、殻をそのまま海に放り返しても大丈夫。そんなぜいたくな生活があったっていいし、大事にしたい。自然に囲まれた暮らしを守る気持ちが先にあって、原発関係のハコに反対するんです」
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【関連記事】「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の中間貯蔵施設を上関町に
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年09月29日[金])
本当に良かった! 正しい判断だと思う。ただ、まだ、予断を許さないようだ。
長崎県対馬市・比田勝尚喜対馬市長、(東京新聞)《文献調査…応募しない意向を表明…「市民の合意形成が不十分だ」…処分場について「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った》。
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、
最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》
…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
『●山口県上関町…《さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ
捨て場…正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている》』
『●《「まるで反社以下の関電」…今も経済産業省と岸田政権に守られてぬく
ぬくと生き延びている》《関電と経産省、岸田総理は「亡国トリオ」》』
《そもそも選定基準の議論が十分と思えない》って、廃炉終了の定義が無いのと同じでは? ブログ主の主張は、まずは、核発電を止めませんか?、ということ。核のごみをたれ流しながら、選定基準も無い中で、最終処分場をどこにするのかなんていう議論は馬鹿げている。使用済み核燃料プールも限界に近付いている。(東京新聞)《使用済み核燃料は各原発のプールにたまり続け、2023年3月時点で原発を保有する電力10社のプール容量の74%が埋まっている。プールが満杯になると、核燃料の交換ができず原発は動かせなくなる》。まずは核発電を止め、廃炉作業に着手。議論はそれから。
東京新聞の記事【長崎対馬、核ごみ調査応募せず 市長「合意形成が不十分」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280025)。《原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた第1段階の文献調査に関し、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長は27日、国側に応募しない意向を表明した。市議会の議場で「市民の合意形成が不十分だ」と述べた。1次産業や観光業に風評被害をもたらすとの懸念が強く、市民の分断が深まるのを回避した。対馬市議会は12日、地元の建設業団体が提出した調査受け入れを促進する請願を賛成10人、反対8人の僅差で採択。漁協の一部や市民団体が出した反対請願6件は一括して不採択とした。議会と市長の判断が割れた形となった。比田勝氏は処分場について「将来的な想定外の要因による危険性が排除できない」とも語った。27日午後に記者会見し、自身の決断理由を詳しく説明する。松野博一官房長官は27日の記者会見で、対馬市の方針を受け「文献調査の実施地域拡大を目指し、全国で必要な情報提供に取り組む」と述べた。文献調査に応募した自治体には最大20億円の交付金が支給される》。
鎌田慧さん「隠された公害」、たしか読んでいたはずだが、完全に内容を失念している。《「核のごみ」拒否した対馬》…かつて、《イタイイタイ病の発生も疑われた》そうだ。そして、《被爆地の長崎》という背景も忘れてはいけない。
木原育子、西田直晃両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「核のごみ」拒否した対馬 実はカドミウム鉱害に苦しんだ歴史 それでも廃棄物の苦労をかけるのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/280161?rct=tokuhou)。《原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分の受け入れを巡って揺れる長崎県対馬市。27日、比田勝(ひたかつ)尚喜市長は調査に応募しない意向を表明した。ただ市議会は推進派が多数を占めるほか、来春に市長選があり、予断を許さない。その対馬は昭和の時代、鉱山が操業され、カドミウム汚染に翻弄(ほんろう)された。イタイイタイ病の発生も疑われた。過去に苦労した地に「核のごみ」を委ねていいものか。(木原育子、西田直晃)》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/280161?rct=tokuhou】
こちら特報部
「核のごみ」拒否した対馬 実はカドミウム鉱害に苦しんだ歴史 それでも廃棄物の苦労をかけるのか
2023年9月28日 12時00分
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分の受け入れを巡って揺れる長崎県対馬市。27日、比田勝(ひたかつ)尚喜市長は調査に応募しない意向を表明した。ただ市議会は推進派が多数を占めるほか、来春に市長選があり、予断を許さない。その対馬は昭和の時代、鉱山が操業され、カドミウム汚染に翻弄(ほんろう)された。イタイイタイ病の発生も疑われた。過去に苦労した地に「核のごみ」を委ねていいものか。(木原育子、西田直晃)
◆大きな組織に依存する構図
(鎌田慧さん(資料写真))
対馬市長の方針が示された27日。安堵(あんど)せず、嘆息交じりで話す人がいた。
「(受け入れに伴う交付金に)群がらざるを得ない自治体は対馬だけでなく、もっと出てくるはずだ」
「本音のコラム」でおなじみのルポライター、鎌田慧さん(85)。1969年にジャーナリストとして初めて踏んだ現場が対馬だった。カドミウム汚染が取り沙汰された状況を取材し、初の著書「隠された公害」を70年に上梓(じょうし)した。
あれから半世紀以上。同じ地が「核のごみ」に揺れる。先行きが不透明な状況も残る。
「歴史が繰り返されている。鉱山会社から、国や電力会社へ変わっただけ。生活が行き詰まると、どこか大きな組織に依存してしまう構図は変わっていない」
◆高度成長期には亜鉛や鉛を採掘
過去に汚染をもたらしたのが対州鉱山だ。所在するのが旧厳原(いづはら)町。同町は、2004年に6町合併で誕生した対馬市の中でも、中心的な存在になる。市の玄関口のフェリー乗り場から西に数キロに位置する。
市観光商工課の糸瀬富喜主任は「対州鉱山は厳原町の佐須という地域にあったので、地元の人は『佐須鉱山』と呼んだ」と話す。
「同じ旧厳原でも市庁舎がある島の東側と違って、西側の佐須は農村地域。トンネルを抜けると、ぱっと日本の田舎の原風景が広がる感じだ」と続ける一方、「コロナ前までは韓国の観光客でにぎわったこともあったが、今は…」とも。
対馬と鉱山は縁深い。古代から銀を産出し、地域を繁栄させた。1939年には日本亜鉛が買収。流れをくむ東邦亜鉛は高度成長期にかけ、対州鉱業所を置いて亜鉛や鉛を掘り出した。
(東邦亜鉛の2017年環境報告書。
対州鉱山の管理状況を伝える)
その一方、地元はカドミウム汚染に見舞われた。亜鉛族元素に区分されるカドミウムが原因で骨がもろくなる「イタイイタイ病」を疑う報道もあり、69年に要観察地域に指定された。
鎌田さんが取材を始めたのがこのころだ。「ほとんどの住民は無言を貫き、逃げるばかり。町にとって大切な産業。住民は企業に完全に支配されていた」
先の著書を出版した3年後の73年、「この資料は正確で聊(いささか)の誇張もない真実の記録です」との書き出しで企業内部から告発文が届いた。会社が組織ぐるみでごまかした資料を厚生省(現厚生労働省)に提出したと裏付ける文書だった。
鎌田さんは「1人の人間が勇気を奮い、苦難を覚悟し、いわば身をていして訴え出てくれた。対馬は国境の島、要塞(ようさい)の島だが、企業に牛耳られた島でもあった。そんな三重苦を背負っていた」と回想する。
◆坑廃水処理水の調査、今も続く
(カドミウムの汚染調査で偽装工作があった
ことを報じた当時の東京新聞)
対州鉱山は73年に閉山。翌年、告発文にあった不正の記事が世に出て騒動に。東京新聞も、汚染調査で偽装工作があったと報じた。
現地では長崎大が約30年にわたり、住民の健康被害の追跡調査を続けた。イタイイタイ病と同じ症状の住民が確認されていたが、原因は断定できなかった。
一方で余波は今も続く。
東邦亜鉛は鉱山保安法などに基づき、発生源対策や坑廃水処理を実施する。対州鉱山管理事務所の杉村智律所長代理は「処理水に重金属が含まれていないか調査を続け、毎月経済産業省に報告している」と語る。
閉山後、一度も基準値を超えていないという。市環境政策課の阿比留正臣課長は「問題の値は出ていないが、負担が続く面もある。国と県、市で毎年補助金も出している」と話す。
環境問題に見舞われた対馬。「核のごみ」の最終処分とも長い関わりを持つ。
80年代には動力炉・核燃料開発事業団の地質調査で島の一部地域が「処分地として良好」と評価された。最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は2006年ごろから説明会を複数回開いた。
なぜ対馬で説明会を開いたのか。過去の環境汚染に思いを巡らせたのか。
NUMO広報部の副部長は「(動燃の調査は)参考にしていない。説明会をいつから何度開いたか、どちらが働きかけたかは、個別のケースはお答えしていない」と繰り返した。
◆24年春に市長選、予断許さず
対馬は揺れてきた。07年に市議会は受け入れ反対を決議した一方、今月には調査受け入れを促す請願を採択。市長は反対を表明したが、来春には市長選を控えており、不透明さが残る。
万一、調査の応募に動いた場合、NUMOは対馬の過去に配慮するのか。
手を挙げた場合、3段階ある調査のうち、第1段階の文献調査が始まる。先の副部長は「不適地を除くための調査。次の段階の調査でさまざまな要件が設けられ、そこで判断する可能性はある」とした。
とはいえ、最終処分場の選定基準は曖昧さが残る。
(経済産業省が入る庁舎=東京・霞が関で)
文献調査を踏まえた選定基準については、経産省資源エネルギー庁が7月に案を公表した。景観や文化財、国土防災を考慮し、土地の利用規制が起きるというが、それ以上の記載はなく、地域事情が深く考慮されるかは不明瞭だ。担当者は「対馬で文献調査を開始しておらず、予断を持って答えられない」と話す。
選定基準はどうあるべきか。過去の苦労を無視して構わないのか。
信州大の茅野恒秀准教授(環境社会学)は「地域の歴史的経験に正面から向き合うべきだ。住民は長い時間軸の中で暮らす。その経験に寄り添わずに信頼は得られない」と訴える。
◆対馬市、寿都町、神恵内村…共通するのは
対馬市のほか、既に文献調査を受け入れた北海道寿都町、神恵内村にも共通するのは、高齢化や過疎化で疲弊した地元の活性化が叫ばれる点だ。
明治学院大の藤川賢教授(地域環境論)は「困窮地域ほど新たな苦労を迎えやすい」と語る。「調査を受け入れると、観光業などにデメリットがあり、賛否の対立が疲弊を招く。小規模自治体の財政に貢献するというが、予算を長期にわたって執行できるわけではない。交付金が終了すれば困窮はより厳しくなる」
そもそも選定基準の議論が十分と思えない。現状は文献調査の基準をまとめただけ。候補地を先に募り、基準は調査と並行して決められる。
先の茅野氏は「『後出しじゃんけん』のように判断基準を決める進め方。最終処分場の選定は手順を含めたゼロベースでの見直しが必要だ」と話す。
◆デスクメモ
対馬の過去を知るほど、対馬に迷惑施設を委ねていいかと感じた。ただ万一、応募に傾いたら「善意」に甘えていいか。苦労に苦労を重ねる危惧。善意というより、交付金を頼らざるを得ない「苦渋」の面も。各地に通じる問題。公平な最適解をどう考える。その議論こそ必要では。 (榊)
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年08月20日[日])
《原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分先》…NUMOにからめとられて、泥沼に足を突っ込み…。百万歩譲って、せめて核発電所を止めてからにしませんか? 全ての核発電所の廃炉作業に着手してからにしませんか? マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放流先どこにするのか、なんて考えるのは変でしょ?
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
『●マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放流
先どこにするのかなんてナンセンス…しかも、《被爆地の長崎》で…』
「「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を
突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地の
ナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する
人口減少、最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」
があるという》…意味が分からない?
そんな理由で死の灰を受け入れるの?」
対馬市の続報…。あぁ~あ、やっちゃったよ…。
東京新聞の記事【対馬、核ごみ調査促進の請願採択 市議会特別委、業界団体が提出】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/270606)。《原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査について、長崎県対馬市議会は16日、特別委員会を開き、地元の建設業団体が提出した調査受け入れを促進する請願を賛成多数で採択した。9月12日の本会議でも採択される見通し。文献調査に慎重な姿勢を示してきた比田勝尚喜市長は採択を受け「さらに熟慮する」とのコメントを発表し、今後の対応に注目が集まる。文献調査を巡っては、市内の建設業団体が人口減少や経済衰退を理由に受け入れを要請していた。請願の議決は賛成9人、反対7人、欠席が1人。一方、漁協の一部や市民団体が出した反対の請願6件は一括して不採択となった》。
『●SLAPPと祝島』
『●SLAPPと原発、沖縄』
『●祝島の人たちは海を売っていない(1/2)』
『●祝島の人たちは海を売っていない(2/2)』
『●上関原発反対! ~祝い島島民の会blog~』
『●立ち止まるなら今…「原発政策を福島第一原発
事故以前に先祖返りさせたのが自民党安倍政権」』
《■祝島の閧いは終わらない一政府、中国電力の非道》
《ところで人口3300人の上関町は原発誘致に熱心なようだが、
巨大な原発2基から入ってくる莫大(ばくだい)な金(上関町には
1984年度以降原発関連交付金として約70億円が支払われている)を、
何に使おうとしているのだろうか。財政需要額の小さな町に多額の金が
入ってきて町政が、いや町全体が狂うことはないだろうか。
老婆心ながら心配になる》
『●「お金はいらない、この海の恵みを受けて暮らしたい」:
大間原発のあさこハウスと上関原発の祝島』
『●アタマオカシイの? 《東京電力の柏崎刈羽原発を原子力規制委員会の
最終承認や地元新潟県の同意がなくても、国が前面に出て再稼働させる》!』
『●祝島…《調停を申し立てた側の中電が「法律論争をするつもりはない」
といって議論を避け、調停は不成立…法律論争は不利と判断したから》』
『●《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、
町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》』
そして……はぁ? 《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》したというのに、またしても驚愕の大愚。核燃料サイクルは破綻し、サイクルの「環」は閉じないまま。使用済み核燃料の中間貯蔵施設は、すなわち、《原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分》場ということ。(東京新聞)《◆核燃料サイクルが破綻しているのに活用に前のめり 日本国内で原発で貯蔵している使用済み核燃料は、膨大な量だ。およそ2万トンに上り、多くは貯蔵プールで保管する。政府は「核燃料サイクル」を掲げて再利用をもくろむが、青森県六ケ所村で建設中の再処理工場は完成が延期され続けている。再利用で減らそうにも、要の施設が機能せず、思うようにいかずにいる》。使用済み核燃料の中間貯蔵施設なので、上関町から、「六ケ所村の再処理工場が完成したら、搬出してね」って、そんなことは無理でしょ!? しかも、《「なぜ山口県が関電の原発のゴミ捨て場にされないといけないのか」と山口県中で驚きを持って話題にされている。中電の必要性というより、客観的に見ると関電の必要性のために上関を差し出すような格好》…。
『●はぁ? 東京新聞【「原発マネー」で生まれた奇策 使用済み核燃料の
中間貯蔵施設を上関町に 中国電力と関西電力で苦肉の共同開発案】』
中電や経産省、国が散々市民を分断してきた山口県上関町、《問われる町衰退の責任》(長周新聞)。そして、何より、祝島の皆さんがお気の毒で仕方ない。絶対にコンナモノを受け入れてはいけない。
長周新聞の記事【上関を核のゴミ捨て場にするな 関電からゴミもらう中電の卑屈 降って湧いた中間貯蔵施設建設計画 県民の総力でたたかおう!】(https://www.chosyu-journal.jp/shakai/27390)。《中国電力が山口県上関町に対して使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設を提案したことが、上関町内のみならず山口県内で物議を醸している。1982年の原発建設計画の浮上から41年を経て、原発については町内外の根強い反対世論に包囲されて建設には至っていないものの、さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ捨て場にする、正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている。この間、上関町内に乗り込んで取材にあたってきた記者たちで、状況について分析、論議してみた》。
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【https://www.chosyu-journal.jp/shakai/27390】
上関を核のゴミ捨て場にするな 関電からゴミもらう中電の卑屈 降って湧いた中間貯蔵施設建設計画 県民の総力でたたかおう!
社会 2023年8月13日
(原発建設に反対し中電のボーリング調査を阻止する
漁業者たち(2005年6月、上関町))
中国電力が山口県上関町に対して使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設を提案したことが、上関町内のみならず山口県内で物議を醸している。1982年の原発建設計画の浮上から41年を経て、原発については町内外の根強い反対世論に包囲されて建設には至っていないものの、さんざん町民を分断してきた挙げ句に郷土を核のゴミ捨て場にする、正真正銘の原発の墓場にするという動きに反発が高まっている。この間、上関町内に乗り込んで取材にあたってきた記者たちで、状況について分析、論議してみた。
心してかかってこいよ!関電
A 降って湧いたような中間貯蔵施設の誘致話で、「どうして上関なのか」「なぜ山口県が関電の原発のゴミ捨て場にされないといけないのか」と山口県中で驚きを持って話題にされている。中電の必要性というより、客観的に見ると関電の必要性のために上関を差し出すような格好だ。中電の必要性からすると、島根原発の施設内に建設するのが妥当で、わざわざ上関まで使用済み核燃料を運んでくるというのは非効率でしかない。費用からしても非効率なのだ。中間貯蔵施設の必要性に迫られているのは誰がどう見ても関電で、原発銀座でもある福井県内の美浜、高浜、大飯の7基の原発施設内の核燃料プールにため込んだ使用済み核燃料が容量上限に近づいており、これを福井県外に持って行けということで、福井県ともめていた。
B 核燃料プールの貯蔵容量の上限に対して関電は8割に上り、島根原発のみの中電は68%(約7割)で比較的余裕があるというが、実際のトン数を見たらわかるように、関電の美浜原発が抱えている使用済み核燃料の貯蔵量が480㌧(容量上限620㌧)、高浜原発が1380㌧(同1730㌧)、大飯原発が1820㌧(同2100㌧)で、あわせて3680㌧にものぼる。島根原発で中電が抱えているのは460㌧(同680㌧)とその差は歴然としている。上関に建設しようとしている中間貯蔵施設がどれだけの規模なのかははっきりしていないが、要するに関電の使用済み核燃料のゴミ捨て場にされるということだ。3000㌧クラスの規模になってもおかしくない。
美浜原発は1、2号機が廃炉作業中で、3号機は40年以上稼働した老朽原発でありながら、これが再稼働している。高浜原発も1号機、2号機はもうじき50年になろうかという老朽原発で、3号機、4号機とて40年近く稼働している老朽原発だ。大飯原発も1号機、2号機は40年ごえ、3号機、4号機は40年ごえしているような原発だ。そこに溜め込んできた使用済み核燃料を福井県外に持ち出さないといけないため、関電が場所を求めている関係だ。なぜに山口県が関電のゴミ捨て場にされないといけないのかだ。
C 福井県が「県外に持ち出せ」といっているものを喜んで受け入れるのが山口県・村岡知事なのだろうか。バカではあるまいか? と思うが、日本中どこを探しても「中間貯蔵施設をうちに建設して下さい」というような自治体は珍しい。地獄の沙汰もカネ次第で長年にわたって原発や米軍基地に郷土を売り飛ばす政治をやってきたとはいえ、山口県政界の態度も問われている。県民としては見過ごせない重大な問題で、「上関町の政策選択なのでコメントする立場にはない」では済まされない。当事者は立地自治体の上関町民のみとはならない。山口県東部の住民のみならず、山口県民全体が当事者として考えなければならない重大な問題なのだ。何か事が起これば無関係では済まないのだから。
A 中間貯蔵施設などといっているが、核燃料サイクルそのものは破綻しており、実質的には最終処分場にされかねない。原発は建っていないのに、まさに「原発の墓場」にしようというのだ。核燃料サイクルでいうと、青森県六ヶ所村に30年前から建設している再処理工場がトラブル続きでメドがたたず、完成時期をずらしにずらして今日に至っている。総事業費として14兆7000億円を注ぎ込んで行き詰まっている。そのために全国の原発で敷地内なり貯蔵プールに使用済み核燃料を抱え続け、福島原発事故でもまさかあれほど大量の使用済み核燃料を原発内に抱えていたとは誰も思っていなかった。あの事故によって、使用済み核燃料をとり出すだけでも少々でない労力だったことはニュースでも報じられてきた。厳重に冷やし続けないといけないのだ。
斯くして行き場のない使用済み核燃料が増え続けているのに原発は再稼働してさらに使用済み核燃料を増やし、かといって再処理工場がないために、急場凌ぎで中間貯蔵施設をつくろうといっている。原発を止めてしまえば使用済み核燃料は増えないのだから止めればよいのに、それはやらずに「たいへんだー!」「満杯になったら原発が止まるー!」と騒いでいる。本末転倒も甚だしい。
使用済み核燃料は仮に再処理されても高レベルの放射性廃棄物となり、地下深くに埋めて数万年から10万年かけて安全に管理して、ようやく天然ウラン並みの放射能になるという。この建設場所も決まっていないのが現状だ。原発はよく「トイレなきマンション」とも揶揄されるが、そのように後先のことを何も考えていない政策なのだ。
核燃料サイクルという実現できもしない建前を掲げることで原発政策を正当化し、無責任に使用済み核燃料だけが増え続けている。
これらを推進しているのは経済産業省であり、上関に中間貯蔵施設を作れと背後で糸を引いているのも国にほかならない。福井に断られたからといって山口県をゴミ捨て場にしようとする関電も厚かましいが、国の存在抜きに動くような話ではない。
原発推進40年の挙げ句 町民の反発は必至
B 上関町内で住民に意見を聞いて回ったが、誰もが一様に驚いている。寝耳に水で、テレビのニュースで初めて聞かされて仰天した人がほとんどだ。事前に何らの話もなく、全国版ニュースでいきなり「上関町に中間貯蔵施設」が報じられた。これには推進派の住民も「えっ?」と戸惑っていたし、「なぜ関電の原発のゴミをわたしたち上関が引き受けなければいけないのか」と疑問を口にしていた。40年以上も原発騒動でもめてきて、上関原発建設計画については実質的に破綻して建設のメドもないなかで、今度は中間貯蔵施設というわけで、要するに上関をゴミ捨て場にするのだから「ふざけるな!」という感情になるのは当然だ。
候補地として中電が示しているのは、90年代に入ってもともと原発用地として買い占めてきた土地で、より四代地区(予定地に最も近い集落)に近い。この土地を別目的である「中間貯蔵施設としてどうぞ」といって利用しようとしている。地権者からすると「話が違うではないか」という思いもあって、「こんなことが許されるのだろうか」「いまになって詐欺みたいな話だ」と話す住民もいた。いくら中電の所有地になっているからといって、こんな勝手な真似が許されるのか? と――。
A 上関については長年取材にもあたってきて、推進派住民ともよく話はするのだが、さすがに今回のやり方については憤っている人が少なくない。頭越しですべてが勝手に動いており、住民そっちのけなのだ。一言の説明もなくいきなり報道で知らされ、住民感情としては穏やかでないものがある。中電の驕りというか、上関を好きなようにできるという思い上がりを感じとっている。
それで町長と議会が飼い慣らされた賛成マシンとして同意したとしても、ちょっと単純にはいかないだろうな…という感触だ。住民同意がまるでない。現状では中電が町の上層部を例の如く丸め込んで、好き勝手に計画を持ち込んでいるだけなのだ。40年かかって原発1基建てられずにきた中電が、何をいい出すのかと思ったら「中間貯蔵施設をつくります」などといい始め、しかも上関に持ち込まれるのはその原発でできた行き場のない核のゴミ。傍から見ると、上関を公衆便所か何かのように扱っているし、「中電いい加減にしろよ!」という感情になるのも当たり前だ。
ただこれは、中電の都合で動いているというよりも、関電と国の意向で動いている要素の方が強い。中電としてはカルテル問題でやり玉に挙がって社長の首が吹っ飛んでおり、監督官庁の経産省や電力業界のなかで首根っこを抑えられている。上関については原発計画もお手上げ状態なのは一番わかっているはずだ。近年は上関へのかかわりもどこか引き気味できていたが、そんな矢先に「中間貯蔵施設をつくります」などといい出しており、推進派住民からしても「なにをいまさら」という思いを口にする人は少なくない。長年にわたって踊らされてきたが、興ざめしている人々が大半だ。もう40年かけて今度は中間貯蔵施設を巡って大騒ぎが続くのかと思うとうんざりするのも当然で、「あいだ(飽きた)」という。
次期衆院選の重要争点 計画背後に自民岸派
(漁業権を守るため中国電力の上陸を阻止する
上関町祝島の島民や漁民たち(2010年))
A 2011年以後は工事もストップして、上関原発建設計画については建設のメドがまるでない。これは福島事故を受けて国の原子力政策が揺らいだことも関係しているが、上関については福島事故以前からメドなどない。原発用地も虫食いで売却に応じていない地権者も複数いるし、極めつけは祝島が受けとりを拒否しているために漁業補償が成立していない。だから「着工」パフォーマンスはできても、実際に埋め立て工事などやれば漁業権侵害で訴えられるのは中電であり、手を付けられない関係だ。漁業補償が成立していない海域の公有水面埋立免許を出したのが村岡知事であり、これまた全国でも例がないことをやっている。
漁業補償については2000年代に126億円が関係8漁協にばらまかれたが、すでに20年以上が経過しており、その間に漁業者もずいぶんと入れ替わった。民法上も債権は10年といわれるが、20年も前の契約と補償金をもって「漁業補償は成立している」といって現在の海に手を付けるというのも無理がある。漁業補償交渉は一からやり直さなければ、現在の漁業者の権利を侵害することになる。一銭も補償金をもらっていない現在の若手漁師にとっては容認し難いものだ。つまり、振り出しに戻っているということだ。ただ、振り出しに戻っているとはいえ、買い占めた広大な土地だけは擁している。そこに、ならば「中間貯蔵施設を作ります」というのだ。
C 山口県では、1979年の豊北原発建設計画の断念から上関町に舞台を移して原発計画とのたたかいがくり広げられてきた。この間、山口県では1基も原発を建てさせていない。この最大の原動力は県民の反対世論の強さにある。自民党が牛耳る県政は中国電力の最大株主でもあり、中電とタッグを組んで推進してきたが、町内外の反対世論が圧倒している状況は変わらない。
JCO東海村臨界事故が起きた後、佐藤栄作の息子である信二が「わたししか上関原発を建設できない」と原発建設の巻き返しを叫んで衆院山口2区で落選したこともあった。佐藤信二としては新規立地の突破口である上関を前に動かすことで中央政界において得点稼ぎをしようとしたのだろうが、逆に2区の有権者から総スカンを食らって、以後は国政に返り咲くことなどできなかった。それほど反対世論は根強いものがあるし、2区は米軍岩国基地と上関は重要な争点になる。
A この時期に中間貯蔵施設が降って湧いて思うのは、次の衆院山口2区が大注目されるということだ。補欠選では岸信千世がかつがつ当選したものの、無所属で挑んだ平岡との差は僅かだった。中間貯蔵施設への態度如何によっては「岸家の命脈」は絶たれることになるに違いない。西村経産大臣は岸信介の後継者として地元岸派を引き継いだ吹田の娘婿で、これが上関をゴミ捨て場にしようと画策しているというのなら信千世も無関係では済まない。平岡が再度2区で挑もうとしているが、「上関への中間貯蔵施設建設は認めない」とはっきり態度を打ち出せば、残り数千票の差など恐らくひっくり返る。保守層も含めてこの地域では国策に対してギリギリとした思いが鬱積しているのだから。逆に立憲民主党が日和った場合は自爆だろう。
C 上関への原発建設なり中間貯蔵施設の建設というのは、前段でも論議になったように上関町内、2300人の町民だけの問題ではない。仮に上関町長と議会が「作っていいですよ」といったからといって、「はい、そうですか。仕方ないですね」では済まない。広く山口県民全体の問題として考えなければならない性質のものだ。住民同意は上関だけで良いとはならない。周辺自治体の首長たちも態度が迫られることになる。
中央構造線断層帯が走っている目と鼻の先に中間貯蔵施設を建設して、仮に巨大地震に見舞われたらどうなるのか、あるいは台湾有事などを叫んでいる折に、ミサイル攻撃の格好の標的になることも歴然としている。何千㌧という使用済み核燃料を抱えた施設にもしかの事態が起こった時にどうなってしまうのか、何が起こりうるのか現実的に想定しなければ話にならない。上関以外の人には無関係という性質の話ではないのだ。いずれは県知事の同意も必要になるだろうし、そのときは村岡も態度が迫られることになる。山口県民としては選挙において厳正に審判を下さなければならない時がくる。
地域振興どころか衰退 中電による飼い殺し
A 中電としては40年かけて狭い上関町は買収し尽くした。町長や町議は頭が上がるヤツなど一人もいないし、おかげで好き放題ができる関係だ。町は計画が浮上した頃には7000人以上いた人口が、いまや2300人と激減している。高齢者が多く、現役世代は都会に出て帰ってこない。それもこれも、40年間も原発騒動に時間を費やし、「原発ができれば町が発展する」とバカの一つ覚えの如く旗を振ってきたことと無関係ではない。
「原発ができれば町財政が豊かになる」「原発ができればそこで働けて人口が増える」「原発ができれば…原発ができれば…」の夢追いをしてきて、産業振興に無関心なものだからますます人口が減少して人が住めない町になってきた。
この間、町内に取材に行ってみても、ずいぶんとこれまでに知り合ってきた町民の皆さんが亡くなられていて、空き屋の多さも尋常ではなかった。40年も経てば無理もない話ではあるが、「原発ができれば…」の罪深さを感じさせる。
産業としては漁業が主力なのだが、その振興には不真面目で、投機的に電源交付金に飛びついて箱物をこしらえたりするのだけは大好きなのが特徴だ。2000年代にかけて巨額の原発関連の交付金も下りたが、温泉を掘ったり、学校を新しくしたり、道の駅を作っても、身にならないから人口はますます減少する。町財政が厳しいというが、カネがいくらあってもこれではどうにもならない。
北海道の小さな町がふるさと納税で年間100億円をこえる金額を集めたとかが話題になっているが、地方の魅力を発信して農産物を返礼品として掲げるだけでも、ずいぶんなことができるものだと感心する一方で、そんな努力もせずに口を開けて餌を与えられるまで待っているようなのが上関町政だ。「原発ができれば…」の投機的な姿勢が転換されないまま、ずるずると40年も経過してしまった。
C もっとも罪作りなのは中電で、買収し尽くして町全体をコントロール下に置いてしまった。7000人を買収するより2300人を買収するほうが楽で済むし、人口など減れば減るほど楽に町全体をコントロールできる関係にほかならない。選挙をコントロールするのも、少なければ少ないほど対象が小さくて済む。買収選挙など当たり前で、町民の就職先や縁故関係から切り込んだり、住民間の矛盾であったりを調べ尽くして、それらすべてを原発推進に利用してきた。弱みを突いて反対派だった住民を転向させたり、反対派に手先を潜り込ませたり、実は裏でつながって飼い慣らしていたり、何でもありだ。
上関の反対派といったとき、一般の住民たちは一生懸命に反対を貫いてきた一方で、インチキな輩、実は中電とつながっている鵺(ぬえ)みたいな輩とかさまざまいるわけで、決して単純ではない。長周新聞としてはインチキな反対派幹部が運動を敗北に誘っていくことについては公然と批判を加えてきたし、裏切りについては記事にもしてきた。そういった連中は結局のところ住民のなかで正体が暴露されて力を失ってきた。そのことも上関原発が建設できなかった大きな要素になっている。
今回の中間貯蔵施設についても柏原前町政の時期から町議会の全員協議会には話が振られていたというのに、いわゆる反対派といわれる町議たちはなぜダンマリをしていたのか? という疑問がある。盆明けには町議会で判断するといっており、8月中に全議員の態度が迫られる。郷土上関を核のゴミ捨て場にするのかどうかが問われている。
関電から核のゴミ捨て場扱いをされているのに、「やったー! カネが入ってくる」「これで人口が増えます」みたいなことをいっているならどうかしている。福井県すら「県外に持ち出せ!」と激怒している代物を大喜びで「上関に持ってきて!」といっているに等しいからだ。
A いずれにしても上関だけの問題ではないし、広く山口県民の世論を結集して対峙しないことにはどうにもならない。原発にせよ、米軍基地にせよ、郷土を売り飛ばして中央政界で大きい顔をしているのが山口県の政治家たちで、これらも一緒になって中間貯蔵施設を山口県に持ち込むというのなら、上関原発闘争40年ではないが、本腰入れてやり合わないといけないということだ。最も手っ取り早い初めの一手としては、岸信千世を大差で落選させることになる。2区の有権者が激怒した選挙がどうなるのか、計画を持ち込んだ自民党岸派は補欠選挙以上に痺れたら良い。
B 佐藤信二が落選した選挙では長周新聞も選挙区に乗り込んで号外を何万枚と戸別配布したが、大いにやりあったら良いのではないか。県民世論に火を付けていくほかない。現状では「中間貯蔵施設を作ります」と勝手にいっているだけで、作らせるも作らせないもすべて世論との力関係で決まる。原発を一基も建てさせていない山口県民相手に関電が豪腕を振るうというなら、なおさら県民感情としては燃えるものがある。
普通に考えて、関西の電力供給のために溜め込んだ核のゴミを持ってこられて喜ぶ県民などいないし、「どうして山口県が受け入れないといけないのか?」と思うのが一般的だ。山口県は核の肥だめではないし、ふざけるな! と思っている人が大半だ。それらの世論をつなげて全県と現地がつながっていくことが大切だ。上関現地の問題に切り縮めたがっているのに対して、上関だけの問題では済まないことをはっきりさせて、運動を作っていくことが重要だ。この40年もそうやって対抗してきたのだ。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年05月30日[火])
《原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分先》…NUMOにからめとられて、泥沼に足を突っ込み…。百万歩譲って、せめて核発電所を止めてからにしませんか? 全ての核発電所の廃炉作業に着手してからにしませんか? マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放流先どこにするのか、なんて考えるのは変でしょ?
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地のナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?
西田直晃・中山岳両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/核のごみ 被爆地の長崎県、しかも日韓国境近くの「防人の島」に埋めてもよいのか…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/252197?rct=tokuhou)によると、《1週間後の19日には、対馬市商工会も請願の提出を決めた。商工会によると、処分地選定を担当する「原子力発電環境整備機構(NUMO、ニューモ)」から昨秋までに、会員向けの説明会を主催したいと打診を受けた。昨年のうちに理事らがこの説明会に参加。商工会は4月、市民も含めた説明会を開いた》。
この地震大国に、厄介なものを抱え込んでしまい、しかも、日々、それを増やし続けている愚行。《経済産業省が最終処分の適地を公表した「科学的特性マップ」には、対馬を火山や活断層が近くにないとして「好ましい」とした。ただ政府の地震調査委員会は昨年3月、対馬近海に活断層があると発表した。壱岐・対馬付近では1700年、マグニチュード(M)7.0の地震も起きたとされる》。
《◆デスクメモ 最終処分の誘致話が出る自治体は日本の端の方にある。典型的な「地方」だ。迷惑施設を受け入れてでも経済的な潤いを求めようとする。そうせねばならぬ困窮ぶりこそ直視が必要だ。地方創生を掲げてきた自公政権。看板に見合う責務を果たすべきでは。あのムラの救済より先に。(榊)》
『●原子力発電環境整備機構(NUMO)の担う役割と実績』
『●なぜ反核の元長崎市長が長崎に核燃料廃棄物の最終処分場誘致…?』
『●1000000年間「死の灰」を管理、「国が科学的に
有望な候補地を絞り込」むと云う「科学的」とは?』
『●核発電所からの「死の灰」最終処分場をどうするのか?、
を今ごろ考えている「麻薬」中毒患者たちの無責任』
『●ニッポン科学の勝利!! 10,0000年間管理可能な
地域が「科学的特性マップ」上に30~65%も』
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/252197?rct=tokuhou】
こちら特報部
核のごみ 被爆地の長崎県、しかも日韓国境近くの「防人の島」に埋めてもよいのか…
2023年5月25日 17時00分
(かつては韓国人観光客でにぎわった比田勝港。
最近は人影がまばらに=長崎県対馬市で)
原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分先が決まらずに久しい中、被爆地の長崎県で新たな動きが出た。処分場の誘致に向け、対馬市の複数の経済団体が市議会に請願を出す方針を決めた。ただ対馬は国境に近く「防人(さきもり)の島」とも称された。安全保障上、重要な地域に埋めていいか。近隣国の反発を買わないか。(西田直晃、中山岳)
◆誘致請願の背景に人口減少、観光需要の落ち込み
福岡空港からジェット機で約30分。玄界灘に浮かぶ島にあるのが対馬市だ。
人口約2万8000人。漁業や観光業が盛んだ。市北部の高台に行くと、朝鮮半島が視界に飛び込むことも。距離は約50キロ。「冬場が一番ですが、空気が澄んだ日に山や展望所に登れば、この季節でも韓国の街並みがまれに見えます」。市職員の男性が教えてくれた。
朝鮮半島と長く交易を持ち、心理的な距離も近いだけに、韓国との関係がしばしば取り沙汰されてきた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の創設者・文鮮明氏が提唱したとされるのが「日韓トンネル」だが、市議会は2013年、「日韓トンネルの早期建設を求める意見書」を可決した。
安全保障政策でも重きが置かれる。重要な施設周辺などが対象となる土地利用規制法の特別注視区域に指定された地域がある。陸上自衛隊対馬駐屯地を抱えるためだ。一定の面積以上の土地や建物の売買時に氏名や国籍の届け出を求める。
その対馬で今月浮上したのが「核のごみ」の最終処分場の誘致に向けた動き。具体的には、複数の経済団体が市議会に請願を提出する方針を決めた。
「核のごみ」は使用済み核燃料を再利用する際に出る。放射能レベルが非常に強く、危険度が下がるのに長時間を要する。国が目指す最終処分法は地層処分。地下深くの岩盤に隔離する。
選定過程の第1段階に当たるのが文献調査だ。応募して受け入れると、国から自治体に約20億円が交付される。過去には、07年に高知県東洋町が応募したが、町民の反対で取り下げに。20年11月からは北海道寿都町と神恵内村で行われている。
今月12日、文献調査に応募するよう求める請願を提出する方針を固めたのが「対馬建設業協同組合」。会員数は25年前のピーク時に比べて4割減に。組合員の男性は「公共工事が減り、市内の建設業には打開策が必要だ」と語る。
(レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の文献調査を巡り、
長崎県対馬市商工会の理事会が開かれたホテル
=19日午後、対馬市で)
1週間後の19日には、対馬市商工会も請願の提出を決めた。商工会によると、処分地選定を担当する「原子力発電環境整備機構(NUMO、ニューモ)」から昨秋までに、会員向けの説明会を主催したいと打診を受けた。昨年のうちに理事らがこの説明会に参加。商工会は4月、市民も含めた説明会を開いた。
こちらは「文献調査」という文言を請願に明記しない。商工会の山田審司事務局長は「請願は文献調査ありきではなく、まずは市議会で再度の議論を、という体裁にする。段階を踏むことが重要」と話す。
市内では07年にも一部の市議に誘致の動きがあり、最終的に市議会が「誘致反対」を決議した。改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという。特に打撃だったのが、コロナ禍による韓国・釜山との航路停止。ピーク時の18年に約40万人いた訪日客が消え、比田勝港周辺に林立していた商店や飲食店の撤退も相次いだ。
◆文献調査への応募阻止へ署名で対抗
対馬では今も「核のごみ」の最終処分の誘致に反発が強い。市民有志の「核のごみと対馬を考える会」は、文献調査に市が応募しないよう求める請願の提出に向けて準備しており、応募反対の署名も集めている。
水産加工会社を長年営んだ上原正行代表(78)は「核のごみ捨て場というレッテルを貼られたら魚価低迷につながる。核のうば捨て山を造るような国策にだまされたらいかん」と息巻く。
危機感を強めるのは、2011年の東京電力福島第一原発事故直後、海外の消費者から海産物やシイタケの安全性に厳しい目が向けられたからだ。「原発事故後に香港で海産加工品などの物産展を開いたが、ツシマから来たと言ってもフクシマと誤解された。予定していたマグロの解体ショーも中止になった」
懸念は、まだある。
経済産業省が最終処分の適地を公表した「科学的特性マップ」には、対馬を火山や活断層が近くにないとして「好ましい」とした。
ただ政府の地震調査委員会は昨年3月、対馬近海に活断層があると発表した。壱岐・対馬付近では1700年、マグニチュード(M)7.0の地震も起きたとされる。「政府が核のごみを安全に管理できるといくら言っても信用できない」(上原さん)
漁業会社役員の久保嘉代さん(50)は、最終処分に関する情報が市民に広く伝わっていないとし「子育て世代や若者もよく知らないまま誘致の話が進んでしまうようで心配だ」と危ぶむ。
朝鮮半島に近い対馬は1300年以上前に「防人」が置かれ、歴史的に国防の要衝にもなってきた。現在も陸自の対馬駐屯地があり、隊員は地元住民から「やまねこ軍団」と呼ばれる。そんな国境の島に最終処分場を誘致して、安全保障上の問題はないのか。
元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さん(53)は「ウクライナで原発がロシア軍に占拠されたように、原発や核物質の関連施設は攻撃対象になるリスクをはらむ」と述べた上、「政府が九州以南で防衛強化を図ってきたのは中国や北朝鮮の脅威を念頭に置いてきたから。その前提に立てば、攻撃を受けやすい国境近くで『核のごみ』を処分していいのかと疑問が湧く」と語る。
万が一、放射能漏れがあれば九州や本州に運ばれる恐れもある。「安全保障の観点からは対馬を最終処分場の候補地から切り離したほうがいいのではないか」
国境近くで最終処分すれば、韓国はじめ近隣国の反発を買う恐れもある。先の上原さんは「処分場を誘致すれば韓国などから観光客も来なくなるだろう。そうなれば、政府が防人の島を見捨てることと同じではないのか」と語気を強める。
どこであれ、住民の合意を得るのは簡単ではない最終処分場を巡る問題に、どう向き合えばいいのか。
新潟国際情報大の佐々木寛教授(政治学)は、そもそも政府が最終処分をはっきりさせないまま、原発の再稼働や活用を進める点を「無責任だ」と批判する。
さらに「文献調査に手を挙げた自治体が数十億円単位の交付を受けたとしても、その後に地元合意がまとまらない可能性がある。その場合に首長が誘致を断れるのかも疑問だ」と述べ、こう強調する。
「最終処分場の誘致は今生きている世代だけでなく、将来にわたる世代たちにも影響が及ぶ、いわば『世代間民主主義』の問題だ。自治体は補助金との引き換えに『核のごみ』を引き受けることが子々孫々にも本当に合意を得られるのか、慎重に考える必要がある。さもないと将来にわたり禍根を残すことになるだろう」
◆デスクメモ
最終処分の誘致話が出る自治体は日本の端の方にある。典型的な「地方」だ。迷惑施設を受け入れてでも経済的な潤いを求めようとする。そうせねばならぬ困窮ぶりこそ直視が必要だ。地方創生を掲げてきた自公政権。看板に見合う責務を果たすべきでは。あのムラの救済より先に。(榊)
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