[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]
(2023年05月27日[土])
「核なき世界」どころか「核兵器なき世界」さえも目指さない哀しい国ニッポン…。ヒロシマの地でヒロシマ〝出身〟の首相が戦争を煽る愚かさ。《「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。…ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく、友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる》(狙撃兵)。
そうそう、アメリカの大統領が番犬様・横田基地や岩国基地といった裏口からニッポンに勝手に押し入ることについて、マスコミはなぜ騒がないのだろう? 不思議だ…。ホシュやウヨクの皆さんはそれでいいの? (狙撃兵)《その他の国々の首脳が広島空港に飛来したなかで、米国の大統領だけが正規の空の玄関口ではなく、属国に配置した自国軍隊の基地に直接舞い降りていく光景について、生中継しているメディアはどこも問題にすることなくスルー。というか、むしろ嬉々として実況生中継している有り様だった。そして、あろうことか広島平和公園に「核のボタン」》を持ち込むかぁ…。《こうした当たり前ではない振る舞い、被爆地・広島への侮蔑的な振る舞いについて屈辱とも感じずに許容していく様は異様》。さらに、《…奴隷根性丸出しとはこのことかと思わせるには十分であった。この先、台湾有事でも起ころうものなら「日本の有事」なんていって、米軍の鉄砲玉になって万歳突撃しかねない勢いがすでに垣間見えるのである。米軍需産業のカモにされて、国家財政までたかられて、しまいには米国本土防衛の盾として駆り出されていくのが日本社会の行き着く先であるなら、それは悲劇以外のなにものでもない》。
《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない「対外有償軍事援助(FMS)」は現代の不平等条約》なのに、ホシュを自称する皆さんは平気なのね。増税してまで軍事費倍増…《米国の覇権を維持…。まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》(斎藤貴男さん)なニッポン、哀れ過ぎはしまいか? ホシュを自称する皆さん、それでいいの? ニッポンに「主権」は本当に在るのかね?
『●柳沢協二氏「日本は…食料やエネルギーなどを全て自給できず、海外と
つながらなければ生きていけない。…戦争を得意とする国ではない」』
『●食料と農業を守らないニッポン『乳牛をしぼればしぼるほど赤字になる。
まったく希望が持てない』…《兵糧攻め》に対して、兵器でも喰うのかね?』
《まず弾よけ、いずれは鉄砲玉の運命》《安全保障というより、米国の覇権を維持…》(斎藤貴男さん)。
『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止
条約の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン』
『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》』
『●広島サミット…サーロー節子さん「自国の核兵器は肯定し、対立する国の
核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と批判』
琉球新報のコラム【<金口木舌>G7サミットへの失望】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1715826.html)によると、《▼G7は、核で威嚇するロシアに対し核抑止の重要性を見せつけ、核なき世界を実現する具体的な方策を示せなかった。被爆者は失望し、サーロー節子さん(91)はG7広島サミットを「大きな失敗だった。広島で開いた意味がない」と語った》、《戦争をあおり、対立を深めることが大国の役割ではない。戦争のない、核のない世界を主導する主要7カ国首脳会議であってほしかった》。
長周新聞のコラム【G7サミットが浮き彫りにしたこと/コラム狙撃兵】(https://www.chosyu-journal.jp/column/26637)によると、《厳戒態勢下の広島では、全国から動員された万単位の警察官が兵馬俑のように市街地をふさぎ、G7のおかげで市民生活は麻痺して巷では非難囂々(ごうごう)である。「東京でやりやがれ!」といったところで東京とて警備で大混乱になるのはわかりきっており、本当にどこか人のいない山奥でやりやがれ! が広島市民の思いであろう。学校も休校、企業とて市内では身動きがつかず仕事にならない。なにもかもが規制され、通りを歩けば職質の嵐で、100万都市が数日間の辛抱を強いられたのだった。「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然なのである》、《ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく、友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる》。
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1715826.html】
<金口木舌>G7サミットへの失望
2023年5月24日 05:00
F16戦闘機の供与、米国による3億7500万ドルの追加支援…。G7広島サミットは、ウクライナへの軍事支援が話題を独占した
▼電撃的に広島入りしたゼレンスキー大統領。「焼け野原になった我々の街の廃虚と似ている」との言葉にハッとさせられた人も多かっただろう
▼G7は、核で威嚇するロシアに対し核抑止の重要性を見せつけ、核なき世界を実現する具体的な方策を示せなかった。被爆者は失望し、サーロー節子さん(91)はG7広島サミットを「大きな失敗だった。広島で開いた意味がない」と語った
▼ウクライナの廃虚と自らが目にした戦場を重ねるのは、沖縄戦体験者も同じだ。太平洋戦争末期、昭和天皇や大本営が戦争終結を急いでいれば、沖縄戦や原爆の惨禍は回避できた。国体護持が優先され、住民の命は軽んじられた
▼ウクライナでいたずらに戦争を引き延ばせば民間人の犠牲を増やすだけだ。戦争をあおり、対立を深めることが大国の役割ではない。戦争のない、核のない世界を主導する主要7カ国首脳会議であってほしかった。
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【https://www.chosyu-journal.jp/column/26637】
G7サミットが浮き彫りにしたこと
コラム狙撃兵 2023年5月22日
主要7カ国首脳会議(G7サミット)が広島を舞台にして開かれ、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、カナダ、イタリア、そしてEUの首脳らが集い、さらにグローバルサウスと呼ばれるインドやブラジル、インドネシア、ベトナムといった国々の代表たちも招待されて首脳会談や討議をくり広げた。この「主要7カ国」と呼ばれる国々が果たして現在の世界で主要な国々なのか、それ以外の国々が主要でないのか、現在の世界のパワーバランスから見てどれだけの影響力を有しているのか疑問もあるものの、戦後からこの方のパクスアメリカーナ(米国一極支配)、すなわち世界の覇権を握ってきた資本主義陣営の「主要国」による集いである。
厳戒態勢下の広島では、全国から動員された万単位の警察官が兵馬俑のように市街地をふさぎ、G7のおかげで市民生活は麻痺して巷では非難囂々(ごうごう)である。「東京でやりやがれ!」といったところで東京とて警備で大混乱になるのはわかりきっており、本当にどこか人のいない山奥でやりやがれ! が広島市民の思いであろう。学校も休校、企業とて市内では身動きがつかず仕事にならない。なにもかもが規制され、通りを歩けば職質の嵐で、100万都市が数日間の辛抱を強いられたのだった。「被爆地・広島」の政治利用のためだけに――。こうなると、広島弁でいうところの「わりゃー、大概にせえよ!」の声が溢れるのも当然なのである。
このG7にあたって、ふざけているのがアメリカで、オバマに続いてバイデンも大統領専用機であるエア・フォース・ワンで米軍岩国基地(トランプは横田基地に飛来)に飛来して、そこから目的地の広島まで米軍ヘリで移動するという振る舞いであった。その他の国々の首脳が広島空港に飛来したなかで、米国の大統領だけが正規の空の玄関口ではなく、属国に配置した自国軍隊の基地に直接舞い降りていく光景について、生中継しているメディアはどこも問題にすることなくスルー。というか、むしろ嬉々として実況生中継している有り様だった。そして、あろうことか広島平和公園に「核のボタン」こと米国大統領が常に持ち歩く黒色の鞄「フット・ボール」を持ち込むことについても問題にするところなどなかった。
隷属国家に対して傍若無人な振る舞いをする側に問題があるとはいえ、こうした当たり前ではない振る舞い、被爆地・広島への侮蔑的な振る舞いについて屈辱とも感じずに許容していく様は異様であり、いわんや天皇陛下万歳以上の熱量でもって大歓迎しているあたりは「昔天皇、いまアメリカ」を感じさせ、奴隷根性丸出しとはこのことかと思わせるには十分であった。この先、台湾有事でも起ころうものなら「日本の有事」なんていって、米軍の鉄砲玉になって万歳突撃しかねない勢いがすでに垣間見えるのである。米軍需産業のカモにされて、国家財政までたかられて、しまいには米国本土防衛の盾として駆り出されていくのが日本社会の行き着く先であるなら、それは悲劇以外のなにものでもない。
今回のG7とは、要するにロシアと中国を敵国として対抗する軍事同盟の強化を確認したというだけである。被爆地・広島をダシにして「核なき世界」などと嘯(うそぶ)きながらこれらの資本主義各国が軍事的な連携を深め、そこに主役のような顔をしてゼレンスキーまであらわれ、ウクライナ紛争の当事者である米国やNATOの結束を固めると同時に、距離感の微妙なグローバルサウスの取り込みを図ったというだけである。中国やロシアの猛反発があらわしているように、それはより世界の分断を深め、緊張を激化させるものでしかない。この過程でNATOの東京事務所開設も決まり、まさにロシアが反発していた「NATOの東方進出」がおこなわれることにもなった。
一連のG7騒動を俯瞰して見た時、浮き彫りになるのは現在の世界情勢のなかで「主要7カ国」の影響力が必然的に衰えていくことである。それは各国首脳といっても岸田文雄を筆頭に「オマエ、誰だよ!」と思うようなメンツ揃いであることとも併せて感じることである。資本主義の不均衡発展の法則には抗えず、いわば旧社会主義国が資本主義の次男坊のように存在感を増している世界において、一周回って腐朽衰退していくだけのいわゆる先進国と、そうではなくまだまだ資本主義的な発展の余地を残している新興国との世界覇権を巡る力関係にも変化が生まれており、落ちぶれていく側と凌駕していく側との軋轢は深まるばかりである。それは経済的な側面のみならず軍事的な緊張をともないながら進行しており、奪うか奪われるかの死闘でもある。ウクライナ紛争、台湾有事などはその火種にほかならず、まさに世界は核を握りしめた睨み合いの緊張の渦に放り込まれているのである。そして、背後でほくそ笑んでいるのが他人の血で銭を稼ぐ軍産複合体である。
こうした世界的な矛盾のなかで日本社会はどこに向かうのか――。あっちかこっちかの二元的選択でアメリカの側に媚びへつらい、終いには台湾有事の先兵として駆り出される道ではなく、東アジアのなかで近隣諸国と友好平和の関係を切り結び、まさに「アジアの世紀」といわれる時代に経済的にも繋がりを深め、没落ではなく繁栄の道を進むことが求められている。ミサイルで睨み合った軍事的対立関係ではなく、友好平和の安定した関係を切り結ぶことこそが最大の安全保障といえる。
武蔵坊五郎
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
(2021年12月12日[日])
長周新聞のコラム【狙撃兵/安倍晋三が呼び込む存立危機事態】(https://www.chosyu-journal.jp/column/22264)。
《またぞろ首相でもない安倍晋三が「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」なんてオラついて日中関係がぎくしゃくしている。首相ポストを放っぽり投げた者が黙っておればいいものを「外交の安倍」の本領発揮なのかなんなのか、あえて首を突っ込んで岸田政権としての衣替えも可能だったろうアジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊しているではないか》。
害交・害遊のアベ様…《アジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊している》。さすが無茶苦茶。「ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」――― アベ様の害交・害遊のとっても大きな成果だ。まだ破壊行為を続けるつもりらしい。《黙っておればいいものを》…。
『●麻生太郎財務相・副首相の口にチャックをしてほしい。野中広務氏の
ように《麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたまま》の様に』
「「(台湾で)大きな問題が起きると、存立危機事態に関係してきても
全くおかしくない。そうなると、日米で一緒に台湾を防衛しなければ
いけない」「北朝鮮がこのまま核開発を進めていくなら、日本でも
核武装しなければならない」「…そういう意味では『やっぱり俺の
ところは、核で武装する以外、手がない』と思う北朝鮮の感覚の方が、
少なくとも戦略外交とかいうことを言う時は正しいですよ」…
閣僚が発していい言葉だろうか?」
『●アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、
二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」』
「琉球新報のコラム【<金口木舌>日本外交の病】…。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/安倍前首相が
ぶち壊し 北方領土の返還可能性はほぼゼロだ】」
『●「ゴールまで…駆けて、駆け…」…害交のアベ様はよくもこんなクッサイ
科白が言えたものだ、ウラジーミルもドッチラケだったことだろう』
(政界地獄耳)《政治家の仕事は外交を尽くし、戦争を回避させるためにあらゆることに努力することにある》。(狙撃兵)《日本が東アジアのなかで存在するためには、アメリカ一国に与するのではなく、アジア近隣諸国と平等互恵かつ平和的な関係を築くほかになく、そのために必要なのはまさに外交である》《「アジアの世紀」ともいわれているなかで、国力を豊かにするうえでもアジア近隣諸国とともに歩むことこそが最も現実的な選択である》。
再度引用します。週刊朝日のコラム【日本国民の台湾への好意を戦争につなげる策略 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2021071600063.html)によると、《しかし、その純朴な心情が、台湾有事と結びつくと非常に危険だ。台湾を助けるために同盟国アメリカが武力行使に踏み込むのなら、「当然」日本も米軍と協力して台湾防衛のために戦うべきだとなる可能性があるからだ。現に、麻生太郎財務相は、「台湾で大きな問題が起きれば『(集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法の)存立危機事態に関係する』と言ってもおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と発言した。菅総理は、4月のバイデン米大統領との首脳会談で、台湾海峡という言葉を共同声明に入れた。これで、台湾有事の際に「自衛隊を出すことまでは考えてませんでした」などとは言えるはずもない》。
《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》。
『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを
繰り返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》』
《安倍さんには『外交センス』がある》!? アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」
これまた再度。アサヒコムの記事【安倍外交「センスある」と評価 だが戦略には米も苦言】(https://www.asahi.com/articles/ASP5H5WS1P4NUTFK00C.html?iref=comtop_7_04)によると、《安倍晋三の外交舞台を間近で見てきた首相官邸幹部や外交官は、安倍外交をこう評価する。「安倍さんには『外交センス』がある」》。
『●同感…《「安倍政権7年8カ月の功罪」…考えてみると、ぼくに
とっては「罪」ばっかりで「功」はちっとも浮かばない》(鈴木耕さん)』
適菜収さん《それでもバカとは戦え/…安倍は「自分の任期内に領土問題の決着をつける」「新しいアプローチ」「未来像を描く作業の道筋が見えてきた」「アタクチの手で解決」などと繰り返し、結局、上納金と一緒に国土をプーチンに献上した》。
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【https://www.chosyu-journal.jp/column/22264】
安倍晋三が呼び込む存立危機事態
狙撃兵
2021年12月9日
またぞろ首相でもない安倍晋三が「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」なんてオラついて日中関係がぎくしゃくしている。首相ポストを放っぽり投げた者が黙っておればいいものを「外交の安倍」の本領発揮なのかなんなのか、あえて首を突っ込んで岸田政権としての衣替えも可能だったろうアジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊しているではないか。中国政府の抗議に対して日本の大使は既に公職にない個人の発言として扱い、岸信夫防衛大臣ともども「日本国内にこのような考え方があることを理解しなければならない」などといっていたが、中国側の抗議に反応した安倍晋三はむしろ「一国会議員の発言を注目していただき、大変光栄」とさらにオラオラして見せる始末で、こうなったらもはや外交云々を語る以前に子どもの喧嘩レベルが国家間の関係に火をつけているような光景である。
台湾有事は日本有事ではない。それは中国と台湾という存在が出来上がった第二次世界大戦からこの方に至る歴史的な経緯をたどった問題であり、緊張関係の中心にあるのは中国とアメリカの矛盾にほかならない。近年はパクスアメリカーナも陰りが見え始め、覇権争いが激化するなかで、アメリカの対中包囲網の最前線に位置しているのが台湾であり、だからこそバチバチと緊張が走っているのである。そこに台湾人でも中国人でもない部外者が首を突っ込んで「台湾有事は日本有事」であるなどと主張すること自体がバカげているが、安倍晋三曰く、いざとなったときには武力参戦すら辞さないという意味での「日本有事」という言葉の選択なのだろう。しかし疑問なのは、なぜ当事者でもない日本が、ましてや安倍晋三が台湾を自分の国みたく勘違いしているのか? なのである。
米国にはどこまでもひれ伏すくせに、アジア近隣諸国に対してはいきがる――。このような振る舞いを恥とも思っていないところに、よく吠えるポチ感が滲み出ているように思えてならない。少し引いたところから冷めた眼差しで見るに、「なんだか、ご主人様の機嫌をチラ見しつつ、一生懸命吠えてるよね…」とは思うのである。中国に対して圧力をかけたり、敵対的な振る舞いをすればアメリカが喜ぶことをわかっているからこそ、対米従属の鎖につながれながら「ボクはここにいるよ!」「アメリカの仲間だぜ!」をアピールしているのだろうか――。あるいは、自分で放り投げたとはいえ首相ポストを追われ、満たされない権勢欲が暴れているというか、構ってもらえないと暴れちゃうタイプなのだろうか――と。
自衛隊は米軍の二軍として対中包囲網の主力として軍事的に組み込まれている。岩国、九州地方や沖縄にある軍事拠点の最新化や、南沙諸島をはじめとした軍事力の展開はそのためのもので、アメリカは太平洋の向こうから眺めている関係だ。米軍需産業が日本に武器を売りつけてカモにするだけでなく、攻撃拠点の最前線を日本列島に置くことで戦場を肩代わりさせ、対中の軍事的緊張の前面に駆り出そうとしている。いざ台湾有事なり対中戦争となれば、動員されるのは自衛隊員であり、戦場になるのは誰がどう見ても日本列島なのである。
しかし、冷静に考えて中国とミサイルを向け合って戦争をするとは自殺行為であり、原発を54基も腹(日本列島)に巻いてミサイル攻撃の標的に名乗りを上げるというのは、よほどのバカか売国奴しか考えないような行為といえる。それは国民の生命と安全を脅かす存立危機事態をみずから呼び込むものでもある。日本が東アジアのなかで存在するためには、アメリカ一国に与するのではなく、アジア近隣諸国と平等互恵かつ平和的な関係を築くほかになく、そのために必要なのはまさに外交である。「アジアの世紀」ともいわれているなかで、国力を豊かにするうえでもアジア近隣諸国とともに歩むことこそが最も現実的な選択である。
12月8日に太平洋戦争の開戦から80年を迎えた。真珠湾攻撃を皮切りに敗戦をわかっていながら無謀なる戦争へと突き進み、日中戦争からの撤退(敗北)とランディング(着地)を対米戦争への敗北と戦後の単独占領にすり替え、戦後からこの方の対米従属構造が敷かれてきた。首をつないだ戦犯の孫が76年たった今日も日本列島を戦場に晒して構わぬと主張するのであれば、アメリカの盾になる道へと誘って日本人の生命や安全を脅かすというのであれば、黙ってはおれない問題なのである。
武蔵坊五郎
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