eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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本体大きく膨らみ内部で短絡、爆発した高圧ガス負荷開閉器(PGS)の悲惨な中身。

2022年12月27日 | eつれづれ

全溶接SUS外箱なのでカットも2時間程度要した。

碍子も破損、零相変流器(ZCT)が奥に見える。

上には過電流ロック蓄勢検知用のリング変流器(CT)が見える。

高圧ガス負荷開閉器(PGS)全体写真。

撤去した本体、上下とも大きく膨らんだがSOG制御線の引き出しベークは無傷で、この様になった。

メーカー支社は高圧絶縁抵抗測定云々ばかり...要するにガス抜けて湿気混入して経年劣化で絶縁低下、地絡から最悪短絡に移行は、素人でもわかる。

SF6ガスは経年劣化で内部圧上昇して致命的な現象で爆発するのかを聞きたかった...これを知れば、年数くれば直ぐ交換するのが常、以外はそのままが現実。

本来の高圧ガス負荷開閉器(PGS)で過電流ロック蓄勢用の電流検出リング変流器(CT)。右より可動接点が入る。

零相変流器(ZCT)と上の端子がSOG制御装置へ行くケーブル線。爆発したものは碍子等バラバラ既存、一瞬の熱エネルギーで溶けた。

左は可動接点でボッチに白いプラのリンク棒で前進、後退させるが、このプラ棒が1相でも折れた場合は、開路されてない相があり、短絡接地取付前には必ず、各相検電器で印加電圧確認しないと感電事故となる。本体ターゲット切表示を信用してはならない。他人の言葉を信用しない自己の安全管理を徹底する事。

右が固定接点。

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固定接点に可動接点が入る。開路ギャップは40ミリ程度...これでは区分開閉器としてはおっかないゾ。

この様な爆発、短絡では変電所の遮断器をトリップさせるのも理解出来る。

原因は単なる経年劣化で起きたのか、それともSF6ガスの経年劣化で内部圧上昇、爆発したのかは判らない。

メーカー支店に問い合わせしているが、明確な回答は、まだ無い...判らないのも当然か。

高圧気中負荷開閉器(VT.LA内蔵PAS)の過電流ロック蓄勢が働き波及事故扱いにはならずセーフの事故。

その後、これを含め2台の高圧ガス負荷開閉器(PGS)はVT.LA内蔵PASに交換した。

今年も色々、あったが令和4年(2022年)も今週でENDとなる。

 

 


25日、午前中に受電設備の新旧切替、停電工事予定通り終了する。

2022年12月25日 | eつれづれ

電力による計量器等確認。

 

左は新規受電柱。

最終、高圧ケーブル.受電キュービクルの高圧絶縁抵抗測定、何れも4000MΩ。

PAS投入にて受電。

新旧接続、ハンドホールの接続点。

一連の切替もクリスマス寒波到来で、多くの倒木、鉄塔倒壊で何日も停電続く悲惨な状況だったが、ここで波及事故はOUT、慎重に確認して無事何事も無く完了する。

各種の試験は計算値と一致しているが、後は現場の単純な忘れ物など要注意...複数人、施工者と共にチェックする事だ。