eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

電気用保護防護具の耐圧試験

2019年03月22日 | eつれづれ

電気用保護具(ヘルメット)の耐圧試験を事業所へ出向き実施する。

高圧ゴム手袋。

他、デスコン棒。

10,000V.1分間印加。





定期自主検査の試験電圧は10,000V以上、1分間とある。

メーカー出荷時は20,000V.1分間記載。
乾燥させてからタルク粉末(ソロバンの滑りよくするのにも使用)を内部に振りかけて保管。

本日、午後より開業の実務経験を踏まえてスタッフ2名同席する。


耐圧試験でのVT焼損事例

2019年03月22日 | eつれづれ

高圧気中負荷開閉器(VT内蔵PAS)+高圧ケーブルの交流耐圧試験でVTパンクさせる事故例のメーカー取説。
一般的にはPASの耐圧試験と高圧ケーブルの耐圧試験は別々におこなう。
高圧ケーブル耐圧試験を終わってから接続してもらう...接続なっていたら一旦、外してもらう。この回路図では1線から10,350V印加した場合、R.T相の高圧ケーブル静電容量を介して流れるがR相に流れるIc(対地静電容量成分電流)は関係なくT相に流れるIc(対地静電容量成分電流)でVT負担電流をオーバーした場合、焼損パンクする。

高圧気中負荷開閉器(VT.LA内蔵PAS)の本体にある回路図。

PAS中にあるVT本体。

VT銘板には負担25VAとありSOG制御装置に電源を供給している負担だけで良いので25VA(250mA)程度の容量しか無い。
よってVT電源よりSOG制御試験器にとるのは絶対NG、VTに外部から電流ループを作るのもNGが鉄則となる。
結局、PAS単品の三相一括の耐圧試験が常識となるが1本ずつ耐圧試験する意味も無い。

これを見ると38sq2本で70m、程度でIc(対地静電容量成分電流)166mA流れる...他の漏れは無視。

PASと高圧ケーブルはリスク管理上、別々に交流耐圧試験をやること。
パンクしても多分、何も気づかず試験OK、装柱して受電時にSOG制御装置100Vランプ点灯せず、即ドカーンと短絡波及事故、投入して電源点灯せずは直ぐ切りヒモを操作する事だ。

2016年3月7日のUP記事でVT焼損アクセスユーザーよりコメントあり。
ご指摘通りS-T間一括短絡は間違いでR-T間の一括短絡でした。
VT搭載PASは高圧ケーブル長さに関係なくリスク管理上、PAS、高圧ケーブル単独で交流耐圧試験を...。





PAS内部の刀可動側が電源側

2019年03月22日 | eつれづれ

今月末に交換する7.2kV,200AのAS。

電源、負荷側の記載は無し。

以前に交換した第1柱高圧気中負荷開閉器(無方向性SOG制御装置)。電源、負荷側の記載は無いのか、それとも消えたのか不明だがSOG制御線が出ている手前側が負荷側の様だ。

バラしたPASの内部...常識的に可動する刀側が負荷側だろう!...ところが零相変流器(ZCT)は電源側、OC検知は負荷側なので刀側は電源側となる。
断路器(DS)と異なり中は見えないので製作上の何かがあるものやら?。
刀側にあるベークライト板が折れた場合、切りでも中に入ったままとなるので検電器で印加電圧確認は1相ずつしないとNG、接地器具かけた途端、感電バーンとなるので要注意。
接地器具、取り付ける時も高圧ゴム手袋は必定の訳。

今回の新規AS取説をみてもどちら側が電源側なのか記載されていない。
これに関しては特にどちら側でもOKか。

PAS逆取付の不具合など余り考えてもいなかった問題提起、勉強にナリマシタ。