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【3月14日は「数学の日」】

2019年03月14日 | eつれづれ
数学者はどうやって地球の周囲を測った?【3月14日は「数学の日」】
3月14日は「円周率の日」でもあり「数学の日」でもあります。
直径に対する円周の比率である円周率は、3.1415926535……と続きます。
これをしばしば「3.14」と表すためアメリカなど、幾つかの国で、3月14日を円周率の日と定めているのです。
一方で日本数学検定協会では3月14日を数学の日と定めています。
これも、円周率の近似値である「3.14」にちなんでいます。
数学なんて、役に立たない?
「数学」と聞くと、拒絶反応を示す人もいそうです。
「数学なんて、なんの役にも立たない」
「小学校で習う算数ができれば十分」などと思っている人もいるでしょう。
でも数学がわかると、いろいろなことを解明することができます。
例えば、2200年以上の大昔に数学の知識と1本の棒を使って、地球の大きさをほぼ言い当てた人がいるというのだから、驚かされます。
その人の名は、数学者としても有名な、古代ギリシアの大学者、エラトステネス(紀元前275年-紀元前194年)です。
エラトステネスはどうやって地球の大きさを求めたのでしょうか。
夏至の日に影ができる町とできない町
シエネでは、夏至の日の正午に深い井戸の底まで光が届き、地上の影は消える。
当時のエジプトの都、アレクサンドリアの図書館長だったエラトステネスは、とある書物にこのような記述を見つけました。
シエネはエジプトの南部の都市で現在のアスワンです。
「影が消える」ということは、太陽が真上に来て、高度90°から光を降り注ぐから地上では影ができない、ということです。
シエネでは夏至の日の正午に太陽がまっすぐ頭上に来ることを知ったエラトステネスは、アレクサンドリアではどうだろう? と思い、自分の住むアレクサンドリアの地面に棒を垂直に立ててみました。
すると、影が少しできました。
太陽光線と棒がなす角度を測ってみると、7.2°であることがわかりました。
シエラはアレクサンドリアの南に位置しています。
2つの地点の距離は5,000スタジア(約925km)でした。
「スタジア」は古代ギリシアなどで用いられた距離の単位です。
数学を使えば、地球の周囲を求められる
エラトステネスは地球は球体であると考えていました。
地球全周は360°で、7.2°の50倍です(360÷7.2=50)。
ということは5,000スタジアを50倍すると地球の全周を導き出させるとエラトステネスは考えました。
どうしてでしょうか? それは、下の図を見ると、納得できると思います。

1スタジアは約185mなので、250,000スタジア=46,250,000m。キロメートルに直すと、46,250kmです。
これは、今わかっている、実際の地球の全周である約40,000kmにかなり近い数値です。
エラトステネスが数学と1本の棒を使って地球の全周を導き出したのは日本の弥生時代に当たる、紀元前230年ごろです。
エラトステネスの頭脳、恐るべし! そして、数学の力、恐るべし!
ということで、「数学の日」でもある3月14日は、数学に触れてみてはどうでしょうか。
思いがけない発見や楽しさに出合えるかもしれません。


古代ギリシヤ人は文化、芸術、科学とも皆すごかった様だ...日本は弥生時代、縄文の女神か。