eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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感電で全身やけどICUへ搬送

2011年05月02日 | eつれづれ
JR駅構内の交流電車線20kVに近接感電した記事。足が余りにも電線に近づき過ぎた為アークが飛んだか。地絡継電器は動作した様で全停電となった。

対地電圧20,000Vで入力してみると体に流れた電流は10Aで、この時のアーク発熱電力は200kWのパワーが発生した計算になる。

高校生のヨッパライなのだが幾ら気が大きくなったからとは言え余りにも無謀な行動だ。
アークが飛んだ瞬間は全身、火だるま状態で有っただろう。継電器の時限は何秒かシランが遮断も含め人間にとっては、とんでも無く長い時間だ。
人間のIc(対地静電容量成分電流)は無視でIgr(対地抵抗分電流)だけの電流となる。
エクセル計算値は◯or×か判りませんケド。

下のエクセル計算は仮にコンデンサに直流20,000Vが溜まっていた時に人間(2kΩ)が感電し大地へ流れた場合を想定した通電時間。コンデンサの電荷が空になるまでの時間はE-12の0.00000.....秒の一瞬で、よって継電器が検知、動作し遮断器が電源開放するまでの時間は、とんでも無く長いのが判る。但し継電器は人間の感電保護をカバーする為のものでは無いか?!。

人間抵抗2,000Ωは感覚的に0Ωと同じ事でズック靴、軍手等の手袋も高電圧になれば関係なし。