心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

母の書のルーツ  ~書海社

2008-01-20 | 書展・展覧会情報
              扇面 松本芳翠    ~書海社HPより 



母は高等学校1年から3年まで、選択科目は書を選んで学んでいたらしい。

結婚して、私が小学校3年生の頃、自分はこのまま専業主婦で子育てだけの
人生でいいのだろうかと悩んでいた時に、ちょうど祖父(母の父)が、書の
先生についていたので、「そうだ、書を始めよう」と思ったそう。

祖父はどこかの展覧会で観た 松本芳翠 の格調高く品のある作品に感銘を受け、
けれど当時既に他界されていたので、その門下でいらした櫛淵蓬山先生の門を叩いた。

そして母も、松本芳翠の書に魅せられ、櫛淵先生の教室に通うようになり、
その頃、書海会社展にも出品していた。

何度か出品しているうちに、書海社展会場で松本芳翠の一番弟子でいらした
中平南谿先生 と出会い、どうしてもこの先生に習いたいと強く思うようになり。

母は怖いもの知らずというか、世間知らずと言うか、そんな雲の上の先生に
臆することもなく、その場で教えを請い、しばらくは櫛淵先生にも通いつつ
その後、中平先生の門下にして頂いた・・・らしい。

改めて母に、書を始めるきっかけや、書に対する熱い思いを聞いて、つくづく思った。

書は元々は手習いと言って、先生の模倣から入り模倣で終わるみたいなところも
あるけれど、だからこそ、その教えを請う先生との出会いは、自分で求めて
探さなければ、途中で迷うこともある。道を諦めることもあるかもしれない。

出会いは待っていてもやって来ない。
自分の魂が響いて喜ぶものを、貪欲にいくつになっても探して、必ず見つけるんだ
という情熱を持っていたい。

その思いは、きっと良き出会いを連れてきてくれるはずだから。

今日はこれから、母とまた書展巡りに出かけます 
今日から始まる書海社展(石川芳雲先生も出品)と、今日までの独立書展。



   




書道教室の皆さまも、目習いも大事!お時間あったらお出かけくださいませね


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2 コメント

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我が母にまさる母なし (三軒家)
2011-10-09 02:51:37
おじゃま様です。
殿村進先生の作品で最高に好きな詩です。
「一億の人に一億の母あれど 我が母にまさる 母なし」
この詩に若い頃に出会っていたら親不孝はしなかったと悔やみました。
生かされた訳は、親孝行せずに死ぬとは不届き者ということだと解しています。
私は大馬鹿ばかりしてきました。猿の反省ばかりでした。後悔ばかりです。それでも助けてくれる超大馬鹿者が私の中に潜んで出番をまっているのです。
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三軒家さん (沙於里)
2011-10-11 00:52:25
そんな風に言われたお母様は、最高に幸せだったでしょうね。

皆、どこかで親不孝をしてしまうものだと思います。
それに気づくか気づかないか、そこからが人生の分かれ目だったりするような気がします。
返信する

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