心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

それぞれに思いを込めた写経に

2013-06-17 | 禅語・般若心経
                       般若心経一節 顔彩・爪楊枝で (はがき)


先週、東京新聞ショッパー社主催の春秋恒例の写経会のお手伝いに。

もう顔なじみの方や初めての方、午前午後で52名。
60代以降の方が多い中、この日は珍しく20代の今風の青年が一人で参加されていて。

写経が終わると、一服のお茶と和菓子でお疲れさまでした、とご住職とひと時を。
私はその時に、美味しいお茶を入れて差し上げるのがお役目で、
その時さりげなく聞いてみたのでして 

「初めてのお写経はいかがでしたか?」
「気持ちよかったです。」
「そうでしたか  」

「あの、僕、去年の7月にバイクで事故って、一時植物人間だったんです。
 医者からはもうこのまま回復の見込みはないと言われていたんですが、
 奇跡的に回復をして、今ここにいるんです。
 
 それで、僕は何かに守られているんだ、生かされたんだと思って、
 高野山や恐山に行ったり、今回は記事を見て、お写経は
 高野山に納められると知り参加しました。」


坊主頭に口髭、美しい目が印象的で、既にお坊さんの様にも見えますねと申し上げたら、
よく言われます、って 

すると、物腰のやわらかい女性が、静かにお話を始められて。

お孫さんを抱いたままご主人が転んでしまい、小さなお孫さんは脳血栓で
回復の見込みがなく絶望の淵におられたと。
その後ご縁があって別の病院で、無事手術をして回復された、と。

それぞれに事情や思いを持って、お写経をされているんだということを知り、
改めて、お手伝いをさせて頂いていることに感謝の気持ちで一杯になりました

コメント (8)
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