心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

臨書の捉え方

2013-01-21 | 書の話
                    「氷壺玉鑑」 (半紙)


杜甫の句。心が氷のように極めて漂白な形容。鑑は鏡。
(新修墨場必携(上) 法政大学出版局より)

羊毛・長鋒の沙月で。
何子貞(何紹基)の張遷碑臨書↓を臨書するときに、この筆を使っていて。



同じ古典の臨書でも、会派や師によって、捉え方、表現の仕方は様々。
私の師は、上田桑鳩の流れを汲んでいるから、粘っこく腕力を使って書く臨書でして。
それゆえ、素直なまっすぐな線ではなく、くっくっくとひっかかりのある揺らぎのある線で。

初めの頃は、その「ひっかかり」の感覚がわからず、ただゆらゆらと曲線にしていたら、
「波線を書くんじゃないんだから・・」と 

何度か師が臨書されている姿を拝見していると、その線には
静かに溜めながら吐く息(呼吸)を感じ、あぁ、そういうことか、と 

他の会の方が臨書されているのを拝見したこともあるけれど、
感じ方、表現の仕方は色々あるのだなぁと思いつつ、
蛙の子は蛙じゃないけど、刷り込みみたいなもので、
やっぱりいいなぁと思うのは、師の書かれる臨書なり 

今日のは墨が乾いて硬くなった筆で書いたとはいえ、
私のは、まだまだ波線の域でございますねぇ 
息が短い・・! 
コメント (4)
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