扇子と手拭い

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

そろった腕っこき(落語2―65)

2011-11-04 17:51:11 | 日記
▼腕っこきが勢ぞろい
 文化の日の11月3日、東京・銀座で東日本大震災復興支援チャリティー落語会「銀座文七迷人会」を開いた。私を除き、腕っこきの社会人落語家がそろったことで、客席の反応は上々。次回開催は11月27日を予定している。

 銀座と言っても日本橋から新橋に限りなく近い場所まで範囲は広い。落語会の会場は、数寄屋橋交差点から目と鼻の先。ソニービルの筋向いにある銀座TSビル。旧東芝ビルである。銀座の中心地。そんな場所で、なぜ、落語会をやることになったかと言えば、実はこうである。

▼銀座文七迷人会
 現在、ビルを所有する東急不動産は来年8月、建て替えのためビルを取り壊すが、それまでの間、ビルの一部を復興支援に無償提供。「東日本復興応援プラザ」と銘打ったビルの1、2階には、被災地の特産品を販売する「銀座いきなり市場」や、東北の食材を使った「銀座つながる食堂」がオープンした。

 私たち文七迷人会が、首都圏各地で復興支援のチャリティー落語会を続けていたことから、「こけら落しを兼ねて、愉快な笑いを発信してほしい」(主催者の話)との要望を受け、「銀座文七迷人会」を開くことになった。木戸銭は今回も無料だ。

▼次回の課題は集客力
 ただ、日本一の発信力と集客力のある銀座といえども、チラシを張り出しただけでは、人は集まらない。開演30分前から外に向けて景気づけの出囃子を流したらと、提案したが無理と分かった。新宿や渋谷と異なり銀座は音の規制が厳しく、ビルから外路に向けての発信は禁止されているそうだ。

 銀座のど真ん中、場所に不足はない。問題は集客力である。この点が次回以降の課題だ。「落語会開催」の張り紙だけでなく、「第一部は何時から何時まで」などと、より詳しく公演時間を書いた看板を出してはどうかと、さっそく提案があった。ブログの読者も、いいアイディアがあれば聞かせてほしい。

▼つらい1日3回公演
 客席のイスの並べ方もライブショーのように、弓型にサイドまで並べるのではなく、高座に向かって正面側を手厚く設営してもらうよう主催者に頼んだ。マイクに時折、金属音が入る。この点の音量調整も必要だ。高座も私が当初、設定した位置はやや低かった。「仲入り」の休憩時間を利用して、一段高くしてもらった。

 それにしても1日3回通しはきつかった。午後1時の開演から、終演を迎えたのは5時半近かった。演目は全部で12。出演者は6人。他の出演者は時間の関係で1席しかできないと言う。そこで円塾さんとせん公さん、それに私は3席づつ高座にかけた。終演後にビールを飲みながら、誰言うとなしに「この次は2回にしよう」。酔いの回るのも早く、ドッと疲れが出た感じ。ともあれ銀座文七迷人会は第1回目。実際にやってみて初めていろんな不具合が分かる。何ごとも経験だ。ドンマイ、ドンマイである。

▼長旅道中の客に感謝
 この日の落語街道は、長旅であったにもかかわらず、最後までお付き合いくださったお客さまが何人もいた。「楽しませてもらったよ」の声に、ただ感謝である。