扇子と手拭い

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楽しい1日のスタート(落語2-20)

2010-11-24 01:30:04 | 日記
▼夕、夜席で80人近い観客
 ホテル5階の部屋から見下ろす海岸に、白波が音を立てて激しく打ち寄せる。近くでサーファーが波乗りの支度をしている。このホテルでの「つくも寄席」も恒例となり、夕席、夜席と合わせて客席を埋めた数は80人近くに上った。

 祝日(勤労感謝の日)の前日だったせいか、子ども連れの客が多かった。小学生の低学年に落語が分かるだろうか、と思ったが子どもたちはよく笑ってくれた。「落語の中身が分かって笑うのではなく、どうやら仕草が面白くて喜んでいるようだ」とぼて助さん。

▼1年半ぶりに「牛ほめ」
 午後4時開演の夕席に34人、午後8時からの夜席に43人の泊り客が足を運んでくれた。花伝亭の出演は3人。落語8席、いろ物2席の計10席を高座にかけた。このうち、ぼて助さんが「転失気」「居酒屋」を、笑龍さんが「長短」「短命」と、いろ物2席を熱演。私は「牛ほめ」「手紙無筆」「宿屋の富」と「蛙茶番」を受け持った。

 「牛ほめ」は落語の学校で最初に習った落語だが1年半以上、ご無沙汰していたので、改めて稽古し直した。この日も、電車内で小声で噺をさらっていた。すると4人掛けボックスシートの残る3人が、楽しそうに聴いてくれた。

▼奄美大島に出前寄席?
 出前寄席をやっていると言ったら、「ウチの方でもやってくれますか」。場所はどこかと聞くと、鹿児島。しかも奄美大島だという。どこでも行きますとは言ったが、これは遠すぎる。せめて関東周辺なら話は早いが・・・。

 そのあたりの事情を話し、無理だと返答したところ、「交通費はこっちで持つ」と旦那。これにはまた、ビックリ。冗談でしょう、と受け流していたら、旦那が「連絡先を教えてほしい」ときた。次の浅草で降りるというので、取りあえず一緒に降りた。

▼黒糖菓子を「食べてくれ」
 何でも、娘さんの顔を見に両親が上京、東京見物に行くところだという。私はこれから房総の出前寄席に行くと言ったら、カバンから土産用の黒糖菓子を取出し、「食べてくれ」と手渡した。突然の親切に恐縮しながら、落語の名刺を差し出し、次の電車に乗り込んだ。

 それにしても楽しい1日のスタートだった。