湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

写生句のポイント

2022-06-06 10:37:09 | 文学
第1回まちなみデザイン逗子賞条例部門で表彰された池子の共同住宅、ソラーレ逗子。
評価のポイントは大谷石の外構や樹木を以前のまま残したところだそうです。

さて、昨日オンエアされたNHK俳句では芭蕉の句を例に、選者の髙柳克弘さんがこんなことを言ってましたね。
草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな
魂とか恋心とか抽象化されて詠まれてきた蛍の実像に迫り、現実的な力強い蛍が描かれています。
俳句を詠む時には写生が大事とされるのですが、どうしても説明的・報告的になりやすいとも言われています。
この芭蕉の句は読者が予想するのとは違う展開で詠んでいます。
草の葉から落ちたら水に落ちてしまうと思うのだけれど、さにあらず、またフーっと舞い上がって飛んで行った。
読者の予想を裏切る言葉づかいができると、報告や説明ではなくなり、非常にインパクトを与える句ができるのです。

読み手を裏切る。一句一章の写生句を作る時に覚えておくべきポイントですね!
コメント
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