曇るの詩パート8

共通テーマ「曇る」でSが書いた詩を投稿します。

犬を残して

首輪を嵌められた太陽よ
行方不明になってみないか
きみをぼくはハグしたい

きみともあろう者を
群れから離れた一羽の蝶にはしたくない
くもった声がきこえるか
ぼくの声だよ
ダイヤル式の黒電話できみと語り合いたいんだ
どうだろう
二人で行方不明にならないか

くもった声で
つぶやこうではないか
裸一貫でここまでにした
きみの生涯をぼくのソレを
星や人間と　手なづけられて暮らす
犬を残して