湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

断つの詩パート4

2017-08-24 00:04:25 | オリジナル
共通テーマ「断つ」でEが書いた詩を投稿します。

寂寞

活字を追う
気がつくと 呆然と庭に目をやっている
庭木に目をやる時がのびてゆく
回復が思うにまかせない
鉄は熱いうちに打て…
熱いうちは熱いことに気づかない
冷めてきてはじめて気づく
放散された熱は回収がきかない
冷めてゆくさまにあせりあがくだけ
冷えて冷えて
器を均衡するに至って
放散は止む
同時に動きも停止する
ありとあるすみずみに均衡が立至ったとき
しべては断絶する
静寂からも断ち切られた
鼓膜を焼く寂寞 焦燥
コメント
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