湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

昨日の合評から

2017-04-03 15:47:26 | オリジナル
自由題でXが書いた詩と、それについて昨日の合評会で話し合ったことを投稿します。

もらった言葉

かずかずの場面の
……
繋ぎとめる偽りの沈黙
惑わされてはいけない
たゆみなく
よどみなく
待ちわびる決別のあかし

口ずさんでみるよ
失くしてしまった平和の国のしらべ
終らない歌を
たおやかな妄想によって
あたえられた欺瞞だから
忘れられない過去のできごと
数え

めくるめく坩堝のよう…

やがてまた朝がくれば
鴇色の羽つけて
螺旋する
言葉の階段おりていく
ステップを踏んで
ポーズをきめて
悲しみの旋律を

まわって、ねじれて
何処にいく

:作者の弁 :評者の弁
虚無感がありますね。
言葉を受け止めているけれど発せられないということを表現しました。
後半の降りていく描写に特にそれを感じます。言葉にできないもどかしさを言葉で書いているのがユニーク。
作者の本質なのかもしれないけれど「たゆみなく」「よどみなく」「たおやかな」「めくるめく」などといった形容の仕方がきれい過ぎる気がします。この作品のテーマからするともっとネガティブな、あるいは激しい形容をした方がいいのでは? 
題名も「痛い」「冷ややかな」「伝わらない」など、否定的な形容を「言葉」に付けた方がしっくりくるし深くなるんじゃないかな。
コメント
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