中津止め

大阪市営地下鉄御堂筋線は北大阪急行とつながって、
その営業範囲の南北をずぼーっと貫いています。

どの電車も端から端まで走っているのではなく、
途中の駅でお終い、みんな降りてくださいという場合もあります。

南から北へ向かう方は、
終点の『千里中央』行きのものと、
昔は梅田の次の『中津』までというのがありました。
今はこれが『新大阪』までになっています。
なんと言っても新幹線に乗り換える新大阪ですから、
当然、利用者にはこのほうが便利でしょう。
昔、なんで中津みたいな中途半端なとこで終りだったのか。

ところが今日、
北から南方向に乗っていたところ、
中津に止まった時、
反対側の乗り場に『中津止め』の表示が出ていました。

今でもあるんや。

変なところで懐かしく思ったついでにあることを思い出しました。
もう、２５,６年前になります。
専門学校に通っていて、グループ課題の作業のために、
堺の方の友達の家に集合したことがありました。
方向が同じ男子学生の一人と一緒に帰ることになったのですが、
地下鉄御堂筋線に乗るに当って、
彼は梅田乗換えなのでどの電車に乗ってもOK
ところが私は終点まで行く電車を選ばなくてはなりませんでした。
私たちの前にまず現れたのは例の『中津』行き。
私に合せて１本くらい見送ってくれるだろうと思っていたのですが、
「お疲れ」という言葉を残し、そして私も残し、
彼は、中津止めに乗り込み帰って行きました。

なんて薄情なヤツ！

それが今、なんの間違いか、
私はヤツと同じ姓を名乗り、ひと処で寝食を共にしています。

ひとつ言えることは、
間違いが必ずしも失敗ではないということかな？
少なくとも今のところは。