中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

「山車」大吟醸

2024-03-09 23:59:00 | お酒の話(県外)
 時どき、息子が酒を送ってきてくれるようになりました。休日にどこか遠くに遊びび出かけると、そこの土地の良さそうな酒を。

 昨今の「働き方改革」のせいなのか、社会人1年目でもきちんと休みがあって、時間にも経済的にも、父親の私より余裕がある感じがするのは安心すると同時にちょっとだけ悔しい。

 そして、「まあ、ウチの親父には日本酒送っとけばいいか…」とでも思っているのでしょうが、まったくその通りなのも悔しいところ。

 息子はいっさい酒が飲めないので、そのセレクトは当てずっぽうなのでしょうが、ヒットするとすごく旨い。

 ということで、岐阜の飛騨高山の酒、「山車」です。「山車」などと言うと、地方の荒々しい祭りなんかを連想して、パンチが効いちゃってるヤツなのかと覚悟して開栓。

 飲んでみると、真逆でした。なんとも儚く消えてゆく。

 この季節、晴れていても小雪が舞っていることがあります。車のボンネットに落ちてきて、複雑に綺麗な形をしていますが、落ちたとたんに、目に留まる間もなく消えてゆく。もう一度見たくて、次に落ちてくるのを待って目を凝らしていると、信号が青に変わったのに気づかずに後ろからクラクションを鳴らされる。

 まさにそんな感じ。もう一度、ちゃんと味わいたくて、でもすぐに消えてしまうので、もう一口。…あっという間に四合瓶も空きました。

 ある意味で、この季節にぴったりの、美しい酒でした。

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