ツアーが始まる前に、頻りに「今度のツアーは自信がある。是非見にきてほしい」と各媒体でシャウトしていたHikki。どういう心境でこの発言を繰り返していたのだろうか。その真意を(私にしては短めに)推測する。
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単刀直入にいう。「自らの退路を断った」のだと思う僕は。やっぱり彼女は今までのコンサート同様、ステージに上がることに対する不安と恐怖は持っているのではないか。静岡初日を見た時点で僕は、今まで以上に彼女が「精神的に戦っている」という印象をもった。年齢を重ねるとともに確かに逞しさもついてきた一方で、なぜか(通常と違い)その繊細な神経と感性はより玄妙になり、儚さも増してすらいるように思う。ヘンな話だが、10代のころにくらべ、更に傷つきやすく敏感になってきているように感じるのだ。でなくば、『「言い訳だ」って言われるとすごくさみしい。部屋に閉じこもって出られなくなっちゃいそうになる。』なんてセリフ、いまさら出てくるはずがない。 そんな発想すらないだろう、本当に感性が鈍くなっていたとすれば。
なのに、自信満々な発言を繰り返す。その原因は、自らのファンが「優し過ぎる」ことにあったとみる。どうしても宇多田ヒカルのコンサートとなると、観れるだけで価値があって、それで満足してしまうところすらあった。しかし、今度ばかりは、中身を見てちゃんと評価してほしいと彼女は考えてわざと「見に来い」を繰り返したのではないか。「ファンのためにライヴを」となると、どうしてもこちら側は「やってくれてありがとう」という気持ちになるが、「見に来い」などといわれたらこちらも「それなら見に行ってやる。なんぼのもんじゃい。」てな“横柄な”態度にもなれる。もし内容に不満があった場合、遠慮なく「来いっつったから行ってやったのにこの程度か。」と文句のひとつも言い易くなる。そういう「内容が芳しくなかったら遠慮なく、そして容赦なく叩かれる」状況に、彼女は自らを追いやったのではないか。いうほど自信があるわけでもなく、うまくいかなかったらどうしようと不安に苛まれつつも。やっぱり、自分に厳しいひとなのだ。だから、あなたもライヴに不平不満があれば、どんどん言ってやればよい。それが彼女の望むところなのだから。
そして、それと同時に、彼女が昔と変わらず、いやそれ以上に今「すっげー切ない」心持ちでいることも、覚えておいてほしい。自信満々な態度の裏にそういう「決意と覚悟」があったことを知れば、同じ不満の表明をするのでも、言い方を変える気にも少しはなってくれないかなぁ、とちょっと淡い(甘い)期待をする筆者でした。まる。
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ただ、静岡2では、感心しましたよ。
あれだけの傍観者をのせて、最後に一体感をもたせたってのに。成長を感じましたよ。
観客の1員にすぎないわたしが、いつも周りの人に「もっとたて~」「もっとのれよ~」と念じてもできないことが、彼女の鼓舞や腕ふりひとつで、みんなが動くのだもの。
MCもよかったよね。客の反応みながら。
さいたまは、緊張って言うか、自信なくてっていうか苦しかったのかな。むかしながらのどぎまぎしたぎこちないMCで、どう応えていいか困るようなものが多かった。
で、自分にもひとにも嘘をつかない直球のヒッキーは、あのバラード3曲を歌わないって言う手もあったと思うのだが、あえて挑戦したんだよね。
私だったら、たぶん今日はこの歌は歌えないとやめるとか、もう少し音数を入れてごまかしたと思うのだけれど。
それは、誰にでも公平に届けたいという気持ちが許さなかったのだろうし。そんな選択し自身がなかったのだろう。
わたしは彼女には厳しい言葉を投げるつもりはありません。
今日、サッポロで元気な姿を見せてくれたようで一安心です。
「10代のころにくらべ、更に傷つきやすく敏感になってきている」…。年や経験を重ねると良くも悪くもいろんなものが見えてくるから、行動や発言にも慎重になるよね。10代のころにはなかった今のHikkiの「繊細さ」はもしかするとHikkiなりの成長の表れかもしれない。(かつての元気いっぱい☆怖いもの知らずHikkiが好きだった人にはちょっと寂しい成長かも??でも大人の階段登るとはこういうことなのかもしれないぃ~)
波紋を呼んでますなー。
件のライブ中、「声が出なくてごめんね!」って
言わなかったのは彼女のプライドでしょうな。。
悔しかったろうし、悲しかったと思う。
(↑行ってもないくせに・・)
批判よりも、批判を批判する輩のほうが
タチ悪く感じる、UBUB。
彼女の言うパフォーマンスにはMCが入っていないのかも。
確かに、歌うという行為、煽っていこうっていう行為はかなりグッドでしたよね。
で後半でMCが下手でぐだぐだで・・・っていうようになってきたわけですが、
そうか、MC抜きのパフォーマンスなら
まったく損はさせられていないですね。
損どころじゃない。
あの気迫、一生懸命に歌う姿に感動した人はたくさんいるわけで。
でも、あのぐだぐだのMCも結構気に入っている人もいるんですがね。
(うるみちゃん「もったいなくないよ~!」はグッドジョブでしたね~)
私もぐだぐだは大好きなんですが、
煽るところは
「おー」とか客がリアクションしやすいように
はっきりしてくれってところはあります。
しっかし、文句なしにファイナルはよかったな~。
(ファーストラブで転調後、高音が全然出てなかったのはご愛嬌で)
おかげで、余韻で中毒増しちゃって、仕事に精が出ません・・・。
いつでも「Late Than Never」の精神でっ
往生際悪く返事など致したくっ(T∇T)
> おた りま さん
静岡2日目は、最初始まったときはどうなることかと思いましたが、
終盤に行くにしたがって、どんどん盛り上がっていきましたよね~。
あのアーティスト・パワー、内容のよさももちろんですが、
それに気をよくしたHikkiの気分の高揚ぶりが、
それを助長したんだと思ってます。前日の内容が然程芳しくなかったので
出だしは彼女も緊張してたと思うし、そんな中でベストに近い
歌を聞かせられたことが、余計に自分を興奮させていったんじゃないかな。
そんなわけで、観客の皆さんの反応の変化は、
彼女の2時間の中での心境の変化の写し鏡だったように思いました。
僕は、断然ぐだぐだMC大好きなんですが、どうしましょう。(笑)
スタジアムクラスでのMCが、どういうのがいいのか、っていうのは
結構ノウハウがあるのはわかってるんですが、
そんなの、他のアーティストの公演にいけばいくらでも聞けるので、
宇多田ヒカルには宇多田ヒカルにしかできないMCを
してくれれば、と思ってしまいます。エンターテイナーとしては、
それは失格なんですが、いちファンとしては、そっちのが嬉しい。
痛し痒しですw
代々木ファイナルは、たまらんかったですなぁ。思い出すだけでもう・・・。
レポ、ありがとうございました♪ 管理人特権で先に読ませてもろてます~(^m^)
> ちゃきっこ@あだち充?
オイラが「自分で自分を追い込んでる」と思ったのは、静岡初日を見て、
のことなんよ。そうなるとな~まだツアー3日目だというのに、
なんでそこまで緊張してるん?なんでそこまで心細そうなの??っていうのが
どうにもこうにも引っ掛かってな。真意は結局わからへんのやけどね。
あ~んど、「20代になって逆に繊細になった」っていうのは、
インタビューで「10代の頃って、オトナになったら気にしなくなるようなことまで
気にするものだから」って彼女が(UtaDAが、だな)答えてたから、
「をいをい、逆じゃん」って思った、というのもあったわぃ。
彼女、自分のことをわかってるようでいてわかってないようでいてでも実は
やっぱりわかっているような、、、変わった子だわ(^_^;;
・・・てか、さりげなく徳永混ぜ込むとは、やるな☆(キラーン)
> SKYHIGHさん
なんといっても、本人が一番悔しかったでしょうね~もし
自分でも満足できないライヴをやったとするのなら。
でも、長くツアーをやっていれば、声の出ない夜だってあるわけで、
そこらへん、マジメな性格が(ひさしぶりに?w)出てしまうあたり、
どうにもいとおしいというかなんというか・・・だから彼女の応援を
したくなる、っていうのもあるので。歌だけよければそれでいいか、というと
またそれも違いますし。観客の方は、何で満足するか、って
それこそ千差万別なので、百家争鳴になるのは、仕方ないことであり、
また有難いことでもあります。