無意識日記
宇多田光 word:i_
 



日清カップヌードルでこの度新発売になったテイストは和風をテーマにしているそうで。抹茶シーフード。食べてみた。なかなか美味しかった。他ブランドでもUFOは梅昆布茶、どん兵衛はすき焼きが新発売になったが、興味を惹いたのはどん兵衛が「大豆ビーフ」を使用していた事だ。今迄ソイミートと言われていたヤツね。ソイミートは私も愛用しているが、昔と較べ、味付けの濃いメニューなら本物の肉と区別がつきづらくなってきている。肉の風味を出すのは無理だが見た目と食感はかなり近づいてきた。ソイミートの何が便利って基本的に乾物だから冷凍保存する必要がない所だ。このままクォリティーを上げつつコストダウンしていければいずれはかなりの領域で食肉を駆逐するのではないか。牛肉タイプのみならず、豚肉タイプ、鶏肉タイプも出揃っているから、佃煮やショウガ焼き、唐揚げといったメニューに於いては今後逐一原材料を気にした方がいいかもしれない。大豆アレルギーの方はくれぐれも気をつけてくださいな。

ほいで日清カップヌードルといえば我々にとっては『Kiss & Cry』と『This Is Love』だ。テレビで流れていたのが10年前という事で普通なら「若いファンの皆さんは御存知無いかもしれないが」という枕詞をつけたくなる所なんだが、なんせ『Kiss & Cry』にはそのものズバリの『今日は日清カップヌードル・カップヌードル・カップヌードル♪』という歌詞が出てくる。どれだけ後から若いファンが押し寄せてきてもこの歌をひとたび聴けば「あぁ、宇多田ヒカルは日清カップヌードルのタイアップをしたのかな? それとも好きなだけかな?」という印象をもつのだからいやはやこれは10年経とうが20年経とうが人々の記憶の片隅に残り続けるタイアップになるのかもしれない。

ただ、やはり世間的にはヒカルのイメージと商品が結びついているのはヒカル自身がコマーシャルに出演したケースである。サントリー天然水(2017)にPepsiNEX(2010)、NINTENDO DS(2004,5)などがあったが、やはりSONYのMD(1999)が忘れられない、というオールドファンは多い。何しろ飛ぶ鳥を落とす如き勢いがつきすぎて当時は「え、Hikkiって東芝EMIでしょ? 親会社の東芝のライバル会社のSONYのCMなんかに出ていいの?」という当然の疑問が浮かぶ中でも「今の宇多田ヒカルなら何でもありか」と妙な納得を生むような、そんな状況だったのだ。ほんに、恐ろしい時代じゃった(遠い目)。

それも今や昔。ヒカルはSONY系列のソニー・ミュージック・レーベルズの中のいちレーベルであるEPICに移籍が決まった(3月1日付らしいからまだ移籍はしてませんよ)。こうなればもう我が物顔でSONY系列のCMに出られる。だからってSONY損保のCMに出られたらガッカリなんだけどね。だって『いきあたりばったり』が信条のミュージシャンが損害保険て…いや、ギャグとしては確かに面白いな。まぁそれはいいとして。

現実味があるのは、やはりコラボレーション・ウォークマンだ。昨年は狼少年ことMan With A Missionが起用されていたが、今年はヒカルにも可能性が出てきた訳だ。例年通りだと9月新作発表の11月前後発売になるのがウォークマンのサイクルだから、EPICが既に強気に「年内に新作を発表する」と宣ってるのもこのコラボが既に決定しているからと考えれば合点がいく。かなり可能性は高いとみる。

ただ、ひとつ懸念がある。通常であればヒカルの新曲なり新作なりのハイレゾ音源をプリ・インストールしたコラボ・ウォークマンが発売になる。見た目は別に普通のウォークマンと変わらないヤツだ。しかし、だ。ひとから指摘されたのだが、「Hikkiなら“うぉーくまん”にしたがるはずだ。」と。ん? どういうこと? 「だから、うぉー"くま"んなんだってば!」

! そうか、そんなところにくまが居たのか…確かに、それを見つけてしまってはヤツも後には引き下がれまい…必ずやWALKMANをウォー"くま"ンにしてしまおうとするだろう…。

しかし、SONYがそれを許すか。かなり難しいと思われる。かといってヒカルが折れる未来も見えない。斯くして交渉は決裂、コラボ・ウォークマン企画は泡と消えたのではないかと…先程「かなり可能性は高い」と書いたが、斯様な理由により発言を撤回するのが妥当ではないかと思い悩んでいる所なのです…。

どうせくまパワーで泡になっちゃうんなら『Kuma Power Hour』をSONY Presentsで復活さしちゃくれませんかね…いや何でもないデス…。


まぁ自分で書いててどこまでが本気でどこまでが冗談なのかわからなくなってきましたが、取り敢えずSONY系列のCMにHikkiが出演してタイアップ・ソングが流れる日を心待ちにしておくと致しましょう。それ位なら罰は当たるまい…。

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今回の移籍の肝は、やはり沖田梶ご両人も「お引っ越し」する点だ。ある意味、今回の一連の流れでヒカルが唯一犯した失敗は、最初のメッセでこの点に触れなかった所だろう。しかし、すかさずファンの人(すーさんだな)が@hikki_staffにツイを飛ばしそれにリプライする形で梶さんが己らの「お引っ越し」を吐露した。ファンの人(だからすーさんだなっ)のファインプレーといったところか。

何故彼が心配そうにそんなツイートをしたかといえば、たむらさんちのりかちゃん、本名ミラクルひかるさんが(逆、逆ッ)事務所を移籍した際にどれだけ苦労していたかを間近に見ていたからだ。周囲のスタッフが入れ替わる事の影響は、我々一般人の想像よりずっと大きい。再デビューする覚悟くらいはないと厳しいのだろう。

故に沖田梶ご両人の移籍は、非常に大きい。これがなければ、いやこれの発表が早期になければ自分も今回の移籍にネガティブな推測を加えざるを得なかっただろう事は想像に難くない。よかったよかった。

音楽ディレクターとA&Rがミュージシャンの移籍に引っ張られる形で共に移籍する例は、私個人は寡聞にして聞いた事がない。照實さんの存在がなければ、もしかしたらご両人のどちらかがヘッドハンティングを受けて移籍が決まり、ヒカルがそれについていく形になったのではとも考えられたケースである。

こういったA&R主体の考え方は、英語圏のレコードカンパニーでは珍しくない。単純に、ミュージシャン側が「レコード会社と契約したというより、この人の熱意に打たれて契約した」から、とかそういう理由がある。或いはヒカルのように、仕事を通して「この人がA&Rでなければならない」と痛感して、というのも勿論ある。いずれにせよ会社という枠より個人と個人の信頼関係である。

それにしても、レーベル(今の場合はEMI/Virgin)のトップがまるごと移籍というのは異例中の異例である。なにしろ現在進行形の稼ぎ頭なのだから。レーベルの稼ぎ頭というのは想像以上に大きく、例えばMr.Childrenが解散すれば幾つもの企業が潰れるだろう。ヒカルはそこまでではないにせよ、今Virginは存続の危機であり。或いはあっさり解散するかもしれない。ユニバーサルには他にも沢山レーベルあるからね。

となると、次に考えられるのは次から次へとVirginからEPICへの移籍が連なる事である。特に、梶さんの担当だったミュージシャンやグループは移籍する可能性がかなりある。それぞれにまだ未了の契約があったりでタイミング的にヒカルと足並みを揃えるのは難しいとしても、各々の契約満了に合わせてEPICへの転身は大いに考えられる。

無論、Virginには梶さんが率いる以外にも幾つかA&Rチームがあるから即という訳にはいかないが、これはつまり「SONYによる緩慢なVirginレーベルの買収・移籍」に近い格好になる。早くもRADWIMPSの中の人などは暗に「うちらはEMIから移籍しないからね」と仄めかすツイートをしていたが、確かにこの流れは黙ってるとすぐ疑われて危ないので対処としては正解である。今回のヒカルの移籍がキッカケでまた「レコード会社再編」の新しい動きが起こるかもしれない。まだまだ時間はかかるだろうが、その影響はやはり想像以上に大きいものになっていくだろうですよ。

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