転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



BBCが刊行している月刊誌「BBC MUSIC MAGAZINE」に
『ピアニスト100人が選ぶ「ピアニストBest3」』という記事が出ている
ということと、その内容とを、昨日ツイッターを読んでいて知った。
選ぶ側の100人が誰か、そして彼らが選んだのは誰なのか、
両面から、なかなかに興味深い企画だった。

しかし何より、ポゴレリチ・ファンとして、最初に考えることは決まっている。
ポゴ氏本人はそこに参加しているのか、また、彼を選ぶピアニストは居るのか。

まず、イーヴォ・ポゴレリチは「選ぶ側」には居なかった。
選者の掲載はアルファベット順なので、アンスネス、アシュケナージ、ブレンデル、
等々と進んでいきPの項に来たが、ピリス、プレトニョフ、プレスラー、
……「ポ」の人は、載っていなかった(苦笑)。

一方、ポゴレリチを「三傑」の一人として選んでくれた(笑)ピアニストは
なんと、三人もいた。
ここだけの話、私は彼を選ぶ人なんか居ないんじゃないかと思っていたのだが(逃)。

ジェイムズ・ローズ(James Rhodes): グールド ポゴレリチ ソコロフ
サー·チェン(Sa Chen): ポゴレリチ ソコロフ アルゲリッチ
ユジャ・ワン(Yuja Wang): ホロヴィッツ ラフマニノフ ポゴレリチ

なかなか個性あふれる三人から指名を受け、ポゴ・ファンとして嬉しい(涙)。
しかも、そうそうたる顔ぶれの中に入れて貰っている!
ありがとう、ありがとう皆さん!
……あ、いや、私のコレは、なんだかもう、ほとんど身内か何かのような喜び方だ。
こういうことで礼を言う立場じゃないだろうが私は。イタ過ぎるぞ。

チェン・サー(という呼び方のほうが私は馴染みだ)は、いつだったかYouTubeで、
フー・ツォンのレッスンを受けている動画を観たが、
今回はまた意外なところで彼女の名を見ることになったものだ。
また、ジェイムズ・ローズとチェン・サーの二人共が揃って、
ポゴレリチと同時にソコロフを挙げているのが、私は大変興味深く思われた
(ソコロフは多分、世界最高のピアニストのひとりだろうと私も思っているのだが、
彼はもうずっと長い間来日していなくて、私は彼の実演を聴いたことがない)。
その一方で、ユジャ・ワンの並べ方はあまりにも強烈だった。
ポゴレリチ以外の二人は超のつく大御所で、しかも、もう、死んでいる(爆)。

そういえば、以前デヴィッド・デュバルの『ホロヴィッツの夕べ』という本に、
当時ポゴレリチ夫人だった故アリス・ケジュラッゼの発言に関する逸話が載っていて、
何かのコンクールの審査員としてデュバルと同席したとき彼女は、
「20世紀には偉大なピアニストは三人しかいません。
ラフマニノフ、ホロヴィッツ、そしてポゴレリチ」
と言ってのけていたということだった。
いや~、こりゃ女史に褒められるな、ユジャ・ワン(爆)。
お姉さん、あなたはこのように書いて、まったく百点です!

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