わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

粘土の種類と特徴( 信楽2ー白色系)

2009-09-05 21:39:51 | 陶芸入門(初級、中級編)
引き続き、粘土の種類と特徴について、述べたいと思います。

1) 信楽(滋賀県)の土

  ③ 耐急熱急冷性粘土 (A-1)

    楽焼などの、急激な温度変化にも、壊れる(はじける)事も無く、安心して使える土です。

    成形が容易で、扱い易い土です。広範囲に使え、「手捻り」にも向いています。

  ④ 古信楽(古陶) 焼成温度:1230~1280度 収縮率:12.5%程度

    (他の土より率が、やや少ない=焼き締りが、弱い)

    珪長石粒(ハゼ石)を、篩に掛け、その大きさによって、微細、細目、粗目と分類されています。

    土に5~10%程度加えて有ります。土の色は、生、焼成後伴、並漉より格段に白いです。

    石が入っているからよ言って、作品は、重くなりません。むしろ、軽く成ります。

    (焼きしまりが、やや弱い為)

    ) 微細 

       古信楽のベースに成る土で、成形性も良く、幅広く使われています。

       小物~中物の作品用で、細工も容易に、出来ます。

    ) 細目

       ハゼ石の細かい粒が、入っています。轆轤作業もし易く、手が痛いと言う事有りません。

       底削り作業で、石が表面に出て、「ざらざら」感が有ります。

    ) 粗目

       ハゼ石の、やや大きな粒が、入っています。

       それ故、作品も、荒々しく、豪快な感じが、出せます。

     ・ 焼成後には、石が熔けて、半透明になり、表面より外に、吹き出てきます。

     ・ 轆轤作業では、手が痛く、成り易いです。(石で傷付く場合も有ります。)

       土殺しの際には、手に布を巻きつけて、使用した方が、安全です。

     ・ 又、直径を拡げようとすると、石の為に、縁が割れて来ます。

       土を締め、縁を厚くし、除々に拡げます。又は、口縁近くの、石を取り除いてから、

       口径を、拡げます。

     ・ 底削りなど、削り作業では、石が取れて、穴が開き易いです。「ドベ」等を塗り込み、

       穴を塞ぎます。又削り作業で、石が回転方向に、移動し線状に、浅い溝が出来たりします。

     尚、ハゼ石は、単体でも市販されています。土により多く、混ぜ込みたい場合には、

       好みの量を入れる事が出来ます。

       逆に、量を減らしたい場合や、轆轤作業をし易くする為、他の土を混ぜて使う事も

       多いです。

    ⑤ 蛙目 粘土 (粉末の場合が多い)

      耐火度が高く、白さが際立つ粘土です。

     単味よりも、耐火度を上げる為の、混ぜ土として。幅広く使われます。

土の種類 信楽粘土
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