えき美術館で木村伊兵衛展/パリ群像が開催されているのを、京都に着いたときに知ったので、帰りの新幹線待ちの間にみようと決めていた。ぼくの京都での写真展鑑賞は二度目で、どういうわけか、いずれも木村伊兵衛展である。前回は2013年、祇園の何必館(京都現代美術館)で”秋田おばこ”を観ている。今回は”パリジェンヌ”である(笑)。
でも、パリジェンヌが出てくるのは、写真展の後半で、はじめは、”パリの街角”である。それも、戦後10年にもならない1954年(昭和29年)のパリである。当時は海外渡航がままならないときだったが、木村伊兵衛(1901-1974)は、写真家としてはじめて、愛用のライカと国産のフィルムを携えて渡欧したのだった。そのとき撮った写真ばかりである。1955年にも再訪しているので、それも含まれる。
章立ては、1)パリの街角、2)パリの人々、3)安らぐパリ、4)華やぐパリ、の四本立てである。パリの街角では、まるで佐伯祐三の描いたパリのように撮られていた。裏通りのうらぶれた風情。でも、人々は明るい。1954~55年頃のパリ散歩をするような気分でみさせてもらった。”安らぐパリ”の中でリュクサンブール公園の人々の写真が3枚。マロニエの落葉がいっぱいだった。そうだ、仕事で来た頃(1990年代だったけど)も晩秋だったな、と、ふと、昔のことを思い出したりして。
以下、ちらしの写真を載せて、記録しておこう。
パリの街角、猫も撮っている。
夕暮れのコンコルド広場。エッフェル塔がみえる。
パリの人々
ファッションショーに出掛ける前のモデルさん
ミラボー橋
130点もの作品が展示されている。とても楽しい展覧会であった。二度あることは三度ある、また、京都で木村伊兵衛展がみられるかも。
(京都桜旅 #7)