世田谷美術館で、「白洲正子 神と仏、自然への祈り」の展示が開催されていたので、観にいってきた。日本文化に造詣が深く、様々な紀行文を執筆し名作として語り継がれている白洲正子の生誕100年を記念した展覧会となっている。同館の開館25周年記念展でもある。『かくれ里』、『十一面観音巡礼』、『近江山河抄』、『明恵上人』など自身の著作の中で触れた神像や仏像、屏風、絵巻、工芸品(国宝・重要文化財を含む)などの名品を、正子が訪ねた寺社などから集め、彼女の著作と関連づけながらの展示である。つまり、展示エリアが著作の本のタイトルごとに分かれていて、正子自身が旅先で出会った神や仏、自然が紹介されている。白洲正子の目を通す作品は素朴さを感じさせるのが多かったし、白山信仰の開祖である奈良時代の泰澄にも興味を魅かれた。
「泰澄大師は山岳信仰の創始者で、神仏習合の元祖であるといっていい。私はこの思想が日本のすべての文化にわたる母体だと思っているが、(略)」『かくれ里』
隣接している砧公園は桜が咲き始めていた。
「泰澄大師は山岳信仰の創始者で、神仏習合の元祖であるといっていい。私はこの思想が日本のすべての文化にわたる母体だと思っているが、(略)」『かくれ里』
隣接している砧公園は桜が咲き始めていた。