おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

ジャンゴ 繋がれざる者

2023-11-18 08:23:38 | 映画
「ジャンゴ 繋がれざる者」 2012年 アメリカ                                               

監督 クエンティン・タランティーノ                                       
出演 ジェイミー・フォックス   クリストフ・ヴァルツ
   レオナルド・ディカプリオ  ケリー・ワシントン
   サミュエル・L・ジャクソン ドン・ジョンソン
   ジョナ・ヒル  ウォルトン・ゴギンズ

ストーリー
奴隷制度をめぐる対立が色濃くなる南北戦争勃発前夜のアメリカ南部。
賞金稼ぎのドイツ人歯科医キング・シュルツは、お尋ね者三兄弟の顔を知る黒人奴隷ジャンゴを見つけると、黒人奴隷として売りに出された彼の鎖を解き放ち、三兄弟の追跡に繰り出す。
その後、ジャンゴの腕を見込んだシュルツは、彼を賞金稼ぎの相棒にして2人で旅を続けることに。
しかし、そんなジャンゴが真に目指す先は、奴隷市場で生き別れた最愛の妻ブルームヒルダのもと。
やがて、彼女が極悪非道な農園領主カルビン・キャンディに売り飛ばされたことを突き止めたジャンゴとシュルツ。
カルビン・キャンディは奴隷を鍛えあげ、奴隷同士を闘わせては楽しんでいる男だ。
2人は、ヒルダ奪回のためにある周到な作戦を準備してキャンディに近づくのだったが・・・。


寸評
撃って、撃って、撃ちまくり、血、肉飛ぶ映像は少しどぎついが爽快も感じられる。
白いものに飛び散る血しぶきは美しくさえある。
悪い奴らを撃ちまくる痛快さだけかと思いきや、案外とラブストーリー的でもあることがいい。
そして元歯科医のドイツ人と元奴隷のコンビがどこかユーモラス的に描かれ、ドイツ人であることも重要ファクターにしているところは設定の妙と言える。
さあこれから始まるぞと思ったら、それがメインではなくあっさりと片付けてられてしまい、次の展開へと導くのも脚本の妙と言えた。
初悪役のデカプリオも見どころの一つだが、黒人差別主義者の黒人執事に育てられて下剋上が起きているような描かれ方も面白い。
悪役デカプリオよりもサミュエル・L・ジャクソンの執事のほうが悪い奴だと思わせるストーリーも中々のもの。
シンプルな脚本で有りながら一工夫が随所に見られたものとなっていた。
主要人物のくたばりかたのあっさりしているところが新鮮だ。
マカロニ・ウェスタンへのオマージュ作品なのだろが、オマージュ作品らしくタイトルと言い音楽と言い懐かしかったし、ハッピー・エンドで終わる痛快な作品だった。