猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

旅する遺伝子。

2013年11月17日 10時09分48秒 | つぶやき

 

 

今日は、我々をイタリアへ誘ってくれた、Tのお話。
彼女のアルバムにある、古いご先祖様の写真は...
飛行機も、溢れる情報もない昔々。
未知の国への旅が、どんなものだったのかと、
遠い思いにも、また誘ってくれる。

 

 彼らにとって、世界は狭いのだと思う。

昔々、ご先祖様が、
遠く海を渡って、
この、未知の国に来た時から。

その遺伝子は、旅をし続けて。

欧州向けに、日本の陶器などを商っていたという、Tのご先祖様は、
ユダヤ系のフランス人なのだそうで、
そこから果たして、何年何代を経ているのか、
イタリアへのルーツが、どこでどう入ってくるのか、
聞いてみたことはないけれど。

彼女の、アルバムの中には、
古い古い、ご先祖様の写真があり、
さらには彼女とそっくりな、
まるで本人かと見まごうような誰かが、
当時の着物を着て、微笑んでいる写真もある。

今も、旧居留地内にある、彼女の自宅には、
ご先祖様が商っていた、陶器のいくつかが飾られて。

「こーゆーのを、海外向けに売ってたんだって」
と、Tは説明してくれる。

別の壁には、彼女のバートナーであるHさんの、
お母様がスイスで手に入れたという、古い古い世界地図も飾られて。

子供の頃から、訪ねる『祖国』や、
友人やパートナー。

そうして行き交う国は、さらに拡がり、
いくつかの言語を操る彼らはの中には。

あまり国境というのは、
もしかしたら、ないのかもしれない。

または、だからこそ。

ルーツを大切に、辿る旅をも、彼らはずっと、続けてゆくのだろう。

ここ数年で、Tの弟はイギリス、中東と、赴任先を変え、
時々日本へ、妻子と共に『帰って』くる。

彼らは今も、世界を飛び回り、
仕事に、遊びに、
これからも、旅する遺伝子は、
脈々と続いてゆくのだろう。


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