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   猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

焼けたトタン屋根の上の猫   * 注 虫画像アリ

2007年08月03日 01時32分41秒 | ぶ~すか言ってやる!
夏の暑さも本格化してくるこの時期。


     
            畑の周囲に広がる水田は爽快な緑で涼しげ


あなたは.....
雨の上がった翌日に、アスファルトの上で干からびているミミズを見たことがないだろうか?

安全な土の中から、なぜか這い出て、強烈な陽光で照らされ、命を落とす多くのミミズたち。


     
               こちらは畑に現れた大きなカマキリ


私はかねてよりこの現象を不思議に思っては疑問をそのままにしていたのだが.....

ここのところの激しい雨や、その後に訪れる真夏日のくり返しに、畑への途上にも、サイクリングロードでこの現象をしばしば見かけるようになり、ついには昨日、白昼アスファルトの上でのたうつミミズを目にするに至ったのを機に、その原因を調べてみる気になった。


     
    このカマキリを「師匠!」と呼んで、しばらく仲良くしていたこの人物は...
  なにやら拳法を伝授してもらったらしい。決めポーズで共にカメラに向かう師匠と弟子


いまや疑問に思ったことは何でもインターネットに打ち込めば、多くの答えが出てくる時代。

私は、『ミミズ 雨 アスファルト』と、三つのキーワードで答えを探し、予想以上に多くの答えと巡りあった。


     
         こちらはカミキリの一種だと思うのだが、斑点が黄色
        補足:後日調べたところ、こいつはキボシカミキリと判明。
         この写真はイチジクの葉の上にいるのを撮ったものだが、
         コイツはイチジクの害虫として嫌われているのだそうだ。         


なんでもミミズは種類によって、どの程度の深さの地中に棲むかが決まっているのだそうだが、一説によると大雨の後などは地中の二酸化炭素分圧が高くなるためにミミズが苦しがって逃げ出し、そのまま晴れた場合など、移動中に干からびて命を落とす、
ということらしい。

だが、調べてみれば調べてみるほど、他にも『月齢に関係がある』『季節ごとの集団移動』など、諸説あって.....
今ひとつはっきりはしない。

ただ、私が見ていた限りでは、アスファルトの上でのたうつミミズは、まるで焼けた鉄板の上で焼かれたかのように苦しんでいる風に見え、それは移動中の速度による逃げ遅れの悲劇というよりは、すでにアスファルトの上へ出た時点で、そのミミズの運命が決まってしまうのではないかという印象だった。


     
                   こいつはアブの一種かな
                     (アオメアブ?)


なんでも、真夏のアスファルトの表面温度は最高60度に達するというから、薄い皮膚(?)を持ったミミズでなくとも、体を防護するもの何もなしにその上に1分でもとどまれば、誰しも酷いヤケドを負ってしまうに違いない。


     
  カラス避けのネットを張ったため、完熟まで成らせたままに出来るようになったトマト♪
   しかし最近、畑周辺のカラスが私の顔を見ると文句を言うようになった(実話)


熱くて熱くて耐えられない夏。

あちこちアスファルトで固められて、居心地の悪い夏。

私は自転車を漕ぎながら、いつか見た、テネシー・ウィリアムズの戯曲を映画化した作品『焼けたトタン屋根の上の猫』を思い出した。

画面の前で味わった、あの居心地の悪い思い。

人間が生み出す、欲望と愚かさと、それらが残す後味の悪さ。


     
         先だっての大雨以降、増水した川にはサギ類が大集合
            (真ん中がアオサギ、白い点々がコサギ)


しかし、あの居心地の悪さは、自分の中にもそんな要素があるのを、確かに見ている人が認識するからで、実際私も例外ではない。

第一、アスファルトで固められたサイクリングロードの恩恵を受け、スムースに自転車が漕げることに喜びを感じていたのは自分ではないか。

私はテネシー・ウィリアムズの戯曲を元にした作品を、他には『欲望という名の電車』
(あの若い頃のマーロン・ブランドの野卑な感じを見ただけで、
 私は画面から顔を背けたくなったが.....
 当時の映画ノートを見ると「ブランチ・デュボア(ヴィヴィアン・リー演ずる)
 は確かに誰の中にもいる」などと書いてある)
くらいしか見たことがないが、彼は精神障害を持つ実の姉が、両親の許可によりロボトミー手術を施されたことで彼らを一生許さず、自身の作品に家族への抗議を反映させ続けたという。

私が見た、焼けたアスファルトの上でのたうつミミズは.....

いったい何を象徴しているのだろうか?

声にならない叫びをあげて、じりじりと体の水分を奪われてゆく苦しみ。

これはもしかすると、未来の人間達の姿なのかもしれない。


          
           つい一日前○○回目の誕生日を迎えたこの方は
           運転中に突然「ウ○チがしたい~!もれるぅ~!」
          などと叫びだしたりする、まだまだ永遠の3歳児(笑)