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   猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

変わらないコト。

2020年05月07日 00時05分58秒 | つぶやき

 

色々あるけど花は咲き。

 

水辺の植物も動き出す。

 

雷が鳴ったり、雨が降ったり。

 

季節はいつも美しい。

 

 

 

自粛しつつもゴンザはせっせとパンを焼き...

 

お持ち帰りアンティパスト作りにも精を出す。

 

みんな初めてのことだから、異論渦巻き、不安はあっても。

 

出来ることをやる。

それは変わらず。

近頃はチーズケーキ作りにハマっている様です。

お酒に合うヤツね♪

 

 


あれから10年。

2020年03月22日 03時44分08秒 | つぶやき

 

 

 

「ここ。『何がやりたい店なんだかさっぱりわかんない」ってさ。みんな言ってるよ」

 

...店を始めたばかりの頃。

 

とあるお客様が鼻で笑いながら、そう言ってきたのを覚えている。

 

なぜ、その人が、

わざわざ客として金を払ってまで、

そんなことを言いに来たのかは、今でもわからないが。

 

とにかく、新参である我々に対して好意的でないのは、

明らかに伝わってきた。

 

飲み屋街として、

勢いが落ちつつはあっても、歴史のある町で。

 

新店が出来れば、

すぐに情報が伝わる頃であったのも、

そんな洗礼を受けた理由のひとつだったのかもしれないが...

 

対するゴンザの『答え』があまりに意外だったので、

相手もどうしていいのかわからない様子になった。

 

曰く、

「何がやりたいのかなんて、僕にだってわからないんだから、

他人にわかるわけがないじゃないですか」

 

と。

 

...あれから10年。

 

『何がやりたい店なんだかさっぱりわからない』

 

と我々を指して言っていた人々が、

今どうしているかはわからないが、

実は、我々自身も未だ、

ある意味、何がやりたいかわからずにいる。

 

やりたいことは毎日変わり、

新しい日々は勉強で、

その時々にやれること、やらなければならないこと、

求められることは違ってくると、

やればやるほど思うからだ。

 

もし、

「これです!」

「これでいい」

と、答えを出してしまったら、

我々はきっと、大切なものを失うだろう。

 

ただ、来て下さる皆様に楽しんで頂くための原動力と、

自分たち自身への疑問を。

 

一年。

 

また一年。

 

...そして十年。

 

店を守るために、ある意味図々しくなり、

時に敵を作ることもあるが。

 

これからも『やりたいこと』を追い求めて、

楽しく仕事が出来たらと思う。

 

ちなみにここ数日、

ゴンザが目指しているのは、

『自分で育てた天然酵母で完璧なカンパーニュを焼くこと』である様子。

 

...まあ頑張れ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


10周年。

2020年03月17日 05時27分50秒 | つぶやき

 

お花やお祝いを贈って下さった皆様。

お客様、そして応援して下さるすべての皆様に。

本当にありがとうございました!

 

 

「何で野毛なの!?」

「何で今なの!?」

 

10年前。

 

店を始める時には、色々な人からそう言われた。

 

東横線の桜木町駅が廃止され、

ちょうど、

『野毛の飲み客が減少しつつある』

と、言われていた頃だ。

 

ただ、若い経営者の店はチラホラ出てきていて。

 

それは前述した理由や、

時の流れによる世代交代から、

『家賃も安く、物件が借りやすかった』

という事情も関係したと思われるが、

とにかく、立ち飲みバルの先駆者ともいえる、ある店が、

連日、超満員であることは知られていた。

 

我々はといえば。

 

前の職場を辞めたゴンザの、独立を考えたはいいが、

はて、どうしていいか、右も左もわからず。

 

周囲の皆さんの力を借りながら、試行錯誤の状態であった。

 

そして、そんな中、不動産屋が見つけてくれたのが、

今の場所だったのであるが、

当時のそこは、

隣はビデオ屋、逆サイドはラーメン屋、

二階はマッサージ店...

 

さらに、その他の周囲も、

古く、営業しているかどうかもわからないような店舗が多数だった。

 

実際、我々が紹介を受けた物件も、

トイレは古く、客席は狭く。 

 

だが、逆にそれが、二人で始めるには、ちょうど良くも思えた。

 

何より資金も少なかったし、

時間もなかったし、で、

手の届く範囲であったその場所に、

ほぼ即決。

 

急ぎ開店することになり。

 

一度動き始めれば、あれよあれよと工事は進んで店は完成。

(これは、工事にあたってくれた友人知人のおかげに他ならないが)

 

『店に立つ』という意味で『ズブの素人』であった私も、

気持ちの準備もへったくれもないまま、

右往左往しつつ、

ひたすら、突き進むことになったのである。

 

ただ、

「こんなに助けて頂いたのだから、意地でも潰さないように頑張ろう」と。

 

...そして10年。

 

何で野毛だったか。

何であの時だったか。

 

今になってもわからないし、

ひとつ挙げるのなら、運命だったとしか言い様がない。

 

10年前には、

その数年後に『野毛ブーム』が起こる事も、

店が乱立することも、 

そのために家賃の高騰が起こることも、

我々は、まったく予想していなかったのだから。

 

...さらに今。

 

あと何年、この店を続けられるかもわからない。

 

これからどう進んでゆくかも。

 

ただ、10年続けられた事には、ひたすら感謝だけがあって、

それだけは大きく大きく、さらに確かになってゆく、と。

 

お世話になったたくさんの方。

 

足を運んで下さるお客様。

 

親切に接して下さる、ご近所の方々。

 

遠くで、近くで、見守って下さる方。

 

...初めは何もなく、

何も、わからないまま始めた店。

 

だが、『意地でも潰せない』のには、

その向こうに、

たくさんの方々の顔が見えるから、

という確かな理由があるのだけは、

揺るぎのない事実なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ぼくのふゆやすみ。

2020年02月24日 05時14分23秒 | つぶやき

 

かつては細身でロン毛だった少年たちも...(笑)

 

 

『人間本来の寿命はおよそ56年』

 

そんな、どこかのレポートを見て、

今回の京都行きを決めた。

 

かねてより、

「行かなきゃ...」

「行かなきゃ!」と思っていた、

友人の店に、「開店おめでとう!」を言うために。

 

すでに、水炊き屋とおばんざい屋を経営するDちゃんは、

恰幅はやや良過ぎながらも、フットワークの軽い男だが、

その交遊の広さから、日頃世界中を駆け回っており、

度々、我が店にも立ち寄ってくれていたのだ。

 

遡れば、ゴンザが10代の頃に新宿で知り合ったという、不思議なご縁。

 

だが、それは長く続く、有り難いご縁でもある。

 

さらに、今度の店舗は、Dちゃん自身がカウンターに立っている。

 

忙しさにかまけて不義理を重ねていては、

あまりに申し訳ない。

 

『人間本来の寿命が56年』なら、

私にとってはあと数年で終わりが来ることになるではないか!

 

今度の旅行をどこにするか?とゴンザに尋ねられた際に、

Dちゃんのところへ行こう!と提案したのには、

そういうワケがあったのである。

 

遅くなりましたが、おめでとう!

 

「おめでとう!」

 

「おおきに♪」

 

10代で知り合い、紆余曲折経た少年たちは、

片や60キロ太り、もう一方も40キロ増。

 

重ねた脂肪と共に色々身につけ、

もはや立派なおっさんになった(笑)

 

人の出会いは沢山あれど、長く続くものはなかなかに貴重である。

 

歩んで来た道のりほどには、もう進む道のりは長くないということに、

気づいた以上は即行動せねば!

 

Dちゃん始め、京都で幾人かの友人知人に会って目的を果たした我々は、

必然から生じる『ついで』により(?)

蟹を食ったり遊覧船に乗ったり火サスごっこをしたりして(笑)

横浜へと戻ったのである。

 

ここで再会したのはミラノでご縁を頂いたSさん。

Sさん、ご馳走さまでした!

 


去りゆく者に。

2020年02月08日 02時41分54秒 | つぶやき

 

 

この十年でなくなったもの。

スリーエフミニストップ、ドンキホーテ。

漢方薬局二軒、創業50年を超える靴屋、

三杯屋。

 

本屋が二軒、ネジ屋が一軒、板金屋一軒、

スナックたくさん、老舗の中華屋、

婦人服店、理容院。

 

布団屋お茶屋、ケーキ屋電器屋、八百屋に鰻屋、

暗くて汚い雑居ビル。

 

そこにそのあと建ったのは、

居酒屋居酒屋ホルモンホルモン、

客引き客引き、ガールズバー。

 

この先十年元気でいたら、

さらにたくさん失うだろう。

 

この先十年元気でいても、

喜びはあまり増えないだろう。

 

なぜならたとえ増えてはいても、

得られるものは少ないから。

 

心は固く古くなり、

新しいものに添えないから。

 

人が『去りたい』と思うのは、そんな時だ。

皆、同じようだったのだろうけど。

 

私たちもまた、

そうして来たのだろうけれど。