趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

「泣き虫ハァちゃん」河合隼雄

2008年02月15日 | 河合隼雄
河合隼雄さんのご遺作となりました。
ご自身の子ども時代を雑誌に連載中に倒れられ
未完のまま出版されました。

「泣き虫ハァちゃん」とは
ご自身のことだそうです。
読んでみると昭和初期の子どもたちの様子が
生き生き描かれていて
思わず父や母の子ども時代に
思いを馳せました。

優しいご両親、ご兄弟のもと
本当に健やかにお育ちになったことが
うかがえます。
そのことが
河合先生の
人間をみつめる暖かさの源なのだと感じられました。

私自身は、仕事をやめて
子育てに専念したことを
善かったな、と思っていますし
子育てに後悔はないですが
この本を読んで
一つ後悔したことがあります。
河合先生のお母様のように
‘優しい言葉’を子どもたちに
もっとかけてやればよかったと思いました。
‘優しい言葉’は何より
子どもの心に残ります。
今からでも遅くはないかな。

岡田知子さんのイラストも
とてもとてもステキです。。