長屋の縁の下に置いてあったパイプの中を出入りするハチを何度か見かけ、気が付くと、入り口がコケでふさがっていました。
パイプの中のものを引き出し、ちょっと覗いてみました。たくさんのコケと10個の蛹、昆虫の死骸が出てきました。
アルマンアナバチ(アルマンモモアカアナバチ)でした。
ササキリやツユムシなどを狩り、毒針で仮死状態にして巣に運び、昆虫に卵を産み付けます。卵から孵化した幼虫は昆虫の体液を吸って大きくなり、まゆをつむぐという特異な習性を持つアナバチだそうです。
入り口に栓をするためにコケを運ぶ姿を何度か目撃し、モモの赤いハチという認識にとどまっていましたが、コケを素材にする特徴を持つのはアルマンモモアカアナバチであることが分かりました。
命をつなぐための、アルマンアナバチの生態に触れることができ、嬉しくなりました。育室を乱してしまい、心痛みますが、無事に成虫になることを願っています。