裏山の砂防ダムにできた止水域に、水ぬるむ春がやってきました。
浅い湿地ですが、この時期は最も水量が多く、鏡のように周りの風景を映し出しています。
湿地の中に目を移すと、落葉落枝に隠れるようにへばりついたトウホクサンショウウオの卵がありました。
毎年、確認はしていたのですが、これまでにない多くの卵塊を見ることができました。
卵が産み付けられていたスギ枝を持ち上げて見ると、半透明のゼラチン質に包まれたトウホクサンショウウオの卵が芋ズルのように連なっていました。
持ち上げた杉枝の下には、息をのむほど美しい色合いのトウホクサンショウウオが、姿を見せてくれました。
一方、水辺の片隅には、ヤマアカガエルとは違った雰囲気の卵塊を見つけました。
手にとってみると真っ黒だった卵が白く見えるではありませんか。なんとトノサマガエルの卵塊でした。
トノサマガエルの卵は、外見はヤマアカガエルの卵と変わりませんが、卵の裏側の半分は白い色をしています。ツートンカラーの神秘的な色合いです。
トノサマガエルは、日本の伝統的稲作文化とともに繁栄してきたなじみの深いカエルですが、農薬や水田の乾田化、用水路のコンクリート化など、米作り環境の変化が大きく影響し、今では全国的に減少し、環境省の準絶滅危惧種に指定されています。
トノサマガエルの卵塊は、里山暮らし5年目にして初めて出会いました。
多種多様な生き物たちで賑わう里山環境は、昔ながらの伝統的米作りや森林整備の大切さを実感させてくれました。
青色のトウホクサンショウウオは水神様の使いのようです。
トノサマガエルの卵塊の発見は、大ニュースですね。つむぎの家の田んぼは、農薬が使われず、稲刈り後も水を張っているからなのですね。
堂々としたトノサマガエルを見たいものです。ブログを楽しみにしています。
「人が自然とどのように関わっていくか」により生き物たちの生存が左右されると思うと、自然に寄り添う暮らしが求められますね。
いろんな生き物との新たな出会いを楽しみに、これからも自然と共に歩んでいきます。
「ワクワク ドキドキ」するような出会いや感動を発信できることを願って!。