先日陽だまりで、小豆の選別作業をしていると、豆粒のような小さな体に糸のように細くて長い脚をしたザトウムシが、体を揺らしながら竹かごに上ってきました。
ザトウムシ(座頭虫)は、盲目に近く、明暗しか認識できないために長い脚で探りながら歩く様子から、この名があり、メクラグモの仲間だそうです。
4対の脚のうち第2節が最も長くその先端は触覚のような働きがあり、しきりに長い脚を左右に動かしていました。この脚は、音や味、匂いも感知できるそうです。
体を拡大して見ると、頭胸部と腹部の境がはっきりせず全体的には楕円形をしていて、頭胸部の真ん中に左右一対の目があります。雑食性で、通常は昆虫やミミズなどの小動物を食べているようです。
これまでも、野山を歩いていてよく見かけたのですが、素早い歩きでじっくり観察できませんでしたが、この時期は動きが鈍く、手のひらに乗ってくれました。歩き回る姿は、少々不気味な感じでしたが目線を変えると、しなやかで美しい脚線美に感動。
どうして、体に似合わずこんなにも長い脚を備えているのか疑問に思いますが、外敵より高い位置から獲物を捕ることができる利点や足はとれやすく、敵に捕まえられた時には足を離し、その足がしばらく動いていて、その間に逃げるという作戦のようで、とれた足は、その後再生するそうです。
一見クモのようでクモではない、小さな体にしなやかな長い脚をしたザトウムシの知られざる世界を覗くことができました。
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