フチゲオオバキスミレ(スミレ科)
ヤマブキの花と競うかのごとく、林床に点々と黄色いスミレが咲き誇っています。
北海道南部から東北の太平洋側に見られる地方変種で、葉の縁に毛があり根茎で増えないので群生はしません。蕾は赤紫色、茎も赤みを帯びています。
ユリワサビ(アブラナ科)
ユリワサビの名は、秋から冬に葉柄の付け根付近が紫黒色にふくらみ、小さなユリ根に似ることに由来。ハート型の葉に包まれ十字形の清楚な花が茎を伸ばし、薄暗い山の斜面で地を這っています。
食べられる野草で、おひたしやあえ物、刺身のつまや薬味になり、生で食べても辛味はありませんがワサビに似た味がします。
エイザンスミレ(スミレ科)
エイザンスミレは比叡山に生えていることから名がついたそうです。笹刈りをした林地のいたるところに顔を出しました。葉は付け根から3つに分かれ、切れ込みが入っていて他のスミレと区別がつきやすく個性的です。
エイザンスミレの花は、淡紅色で側弁は有毛、唇弁は紫色の筋が目立ちます
エンレイソウ(ユリ科)
春の陽射しをいっぱいに浴び、林内で花をほころばせています。
漢字では延齢草「延ばす齢の草」と書き、中国では根茎を胃腸薬や催吐剤などの薬草とされているようですがサポニンなどの成分を含む有毒植物です。
エンレイソウは、輪生する大きな3枚の葉を広げ、花弁はなく紫褐色のがく片を持つ地味な花です。
シロバナエンレイソウ(ユリ科)
エンレイソウより少し遅れてシロバナエンレイソウも咲きだしました。輪生する葉の中心に花柄をだし、緑色の3枚のがく片と3枚の白い花弁をつけ、うす暗い樹林下でひときわ目立っています。
薄いピンク色のシロバナエンレイソウも咲いていました。先端のとがった長いがく片ですね。
エンレイソウは有毒と認識していましたが、ここ三陸地方ではエンレイソウの実を子どものころによく食べていたという話を聞き、「毒草なのに大丈夫なの」と疑問に思っていましたが、「秋に黒く熟した実は、ヤマソバと言って昔から食用した」との記述を見つけました。
エンレイソウ自体はサポニンを含む有毒植物だが、熟した実は食べられ、地下茎は食あたりの薬になる、まさに”毒と薬は紙一重”のことわざの象徴ですね。今年の秋にはぜひエンレイソウの実を食してみたいと思います。