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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ビニールハウスに来訪 「トモエガ」

2014年08月18日 | 昆虫

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トモエガ(ヤガ科)

ハウスの中で作業をしていると、オレンジ色をしたチョウらしき昆虫がひらひらと目の前を通り過ぎ、姿を追うと枝豆の葉上に止まりました。飛び方がぎこちなく、チョウではなくヒトリガの仲間かと思いましたが・・・・。

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正面から観察すると、今にも飛び出しそうな大きな目玉で睨まれ、ドキッとしました。右と左の斑紋が右巻きと左巻きにうずまき、まるで目玉が動いているように見えたのです。

このうずまきが名前の由来で、「左一つ巴」と「右一つ巴」の美しい斑紋をもつトモエガ(ヤガ科)でした。

幼虫の食草は、ネムの葉だそうですが、つむぎの家の氏神様裏にあったネムの木は、3年前の台風で倒れてしまい、今は無いはずなのに、どこかその周辺で子孫を残しているのだろうか?

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我が家の家紋は、「左三つ巴」、トモエガの来訪に、何かご縁のようなものを感じました。

ビニールハウスの中には、思いがけないさまざまな生き物たちが訪れます。居心地がいいのか、すでに一か月(初見が7月11日)経ちますが、いまだにマムシの「マムちゃん」は、ハウスの中で暮らしています。


子ジカの死体にやって来た小動物

2014年08月17日 | 動物

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8月12日の朝、犬のヤマトと散歩していると山際にシカ防護ネットに絡まったシカがいました。よく見るとかわいい子ジカで、すでに息絶えていました。

今年ネットにかかったニホンジカの4頭目のシカです。これまではすべて角のあるオスジカがネットを潜ろうとして角を網に絡ませ、はずせなくなって暴れている状態でしたが、今回は、子ジカの右足がネットに絡まっていました。

発見時に死んでいたのは初めてで、台風11号の影響で荒れていた天候が体力を消耗させたのでしょう。

山際でしたので、子ジカの死体が今後どうなっていくのか、自然に任せることにし、センサーカメラで様子を見ることにしました。(13日にカメラを設置)


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設置後、最初にカメラに映っていたのはイタチでした。時間は、13日の20時過ぎでした。イタチは1時間半ほど居たようです。


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その後、13日の22時にはキツネが写っていました。

キツネは、明け方4時過ぎまて゜頻繁に映っており、途中何度か出入りしていました。

最初に現れたイタチは、その、後姿を見せていません。


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14日の日中は、カラスが2羽やってきて肉をついばんでいる様子が写っていました。

翌15日も日中はカラス、夜はキツネがシカをついばんでいます。


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16日までの間、タヌキが一度写っていましたが、食物連鎖(小型肉食動物)の頂点に立つキツネが、毎晩やってきてむさぼり、昨日(16日)の子ジカの死体は、僅かな皮と骨ばかりになっており、骨格の原型も分からないくらいになっていました。発見時から4日間で、小動物たちに食べつくされ、死体にはベッコウヒラタシデムシなどの土壌生物が最後の残骸に群がっていました。

まもなく子ジカの死体は、土に還り、養分として植物たちへと命のバトンをつないでくれることでしょう。身近な里山での食物連鎖の一コマでした。

全国的にそうですが、岩手県の気仙地方はニホンジカが増えすぎており、今年からシカの狩猟制限が無くなりましたが、ハンターが高齢化し鉄砲狩猟の人数が形成されず、ワナ猟での対応が、シカ対策の手段になりそうです。

でも、ワナ猟も免許・登録制ですので、勝手に仕掛けることはできません。つむぎの家の作物が、動物たちに荒らされないような、自衛手段を模索している昨今です。


トウモロコシを食べた犯人は誰?

2014年08月12日 | 動物

8月3日、つむぎの家の畑でトウモロコシを作っている方が、収穫期を迎えた「食べごろのトウモロコシがハクビシンにやられた!」とガッカリした様子で話されました。つむぎの家の裏山で、カラスに追いたてられたハクビシンを見たことはありましたが、これまで、農作物を荒らされた経験は一度もありません。

当初、周辺農家の方々の、ハクビシンによる農作物の被害を訴える話もよく耳にしていたので、4年前に被害を想定し、捕獲器を購入、里地にセッティングしたのですが一度も入ることなく、野ざらしになっていました。

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8月4日に、我が家のトウモロコシ畑を見に行くと、やはり動物に荒らされていました。


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ざっと十数本のトウモロコシが食べられ、食べかすが散乱、その食べ方を見て驚きました。人間が食べるのと同じように、上手に皮を剥き、一粒も残さず実をきれいに食べているではありませんか。こんな無駄のない食べ方をする動物はいったい何でしょうか?。

かつて、トウモロコシをカラスに食べられたことがありますが、とても雑な食べ方でしたが、こんなにもきれいる食べる動物は前足を器用に使える動物に違いありません。

とりあえず残っていたトウモロコシにネットをかけ、センサーカメラを設置しました。


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始めに、センサーカメラに映っていたのは、猫とアナグマでした。アナグマがトウモロコシを食べた??。

アナグマは、つむぎの家の里地ではよく目にする動物で、これまでの被害はミミズなどの土壌生物を食べるためにコゴミなどを根元から掘り起こしたことくらいで、大きな被害はありませんでした。

雑食性ですので何でも食べるとはいえ、トウモロコシの食べ方は、アナグマの仕業とは信じがたく、しばらくセンサーカメラを設置し、様子を見ていました。ところが、その後写っていたのもアナグマとネコの尻尾でした。


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昨日の3時、ついに真犯人と思られる動物が写っていました。

額から鼻にかけて白粉を塗ったような鼻筋の長いハクビシンです。ネコの尻尾と思っていた動物は、ハクビシンの尻尾であったことが判明しました。

シカ防護ネット網の穴を潜り抜け、木登りも上手なハクビシンに、トウモロコシの味を覚えられてしまっては、(木製の捕獲器は無用の長物になっていました)今のところ打つ手はなく、今後の対策を考えなければなりません。


アワブキを食べていた幼虫のその後

2014年08月10日 | 昆虫

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20140715 先月に紹介しまたアオバセセリの終齢幼虫は、その後どうなったか。蛹になっていることを期待して見に行ったところ、巣がありません。

もしや、野鳥にでも食べられた??。

            

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アワブキの木の下を見渡すと、破れたところもなくそのままの巣が地上に落ちていました。


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巣を拾い上げてのぞくと、巣の中はからっぽで、葉の主脈は刃物のようなもので切ったよう切り口でした。自ら巣を落とし、新たな場所で蛹になったのか?周辺を探して見たのですが、幼虫の姿も、蛹も見当たりません。

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幼虫を確認した日から10日後、庭に2頭のアオバセセリがやって来ました。観察していたアオバセセリかどうかは分かりませんが、成虫を見ることができほっとしました。

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しばらく、オカトラノオの蜜を吸いながら花から花へと飛び交っていました。羽化したばかりの鮮やかな色合いでしたが表翅を開くことはありませんでした。

アオバセセリの蛹は、赤と白のツートンカラーになり、その後、真っ白に変身するそうですが、今回は見ることができませんでした。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20140618 スミナガシの幼虫

6月18日に紹介した葉細工名人のスミナガシの幼虫は、この時点で4か所で確認できたのですが、その後観察に行っても、幼虫を一度も目にすることはありませんでした。

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左上の、アワブキの葉裏にワカバグモがいました。葉細工による隠れ術も、天敵に見つけられてしまうのでしょうか?

それにしても、その後、幼虫の成長過程を全く観察できずがっかりでした。

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スミナガシの幼虫観察から25日後、裏庭のイタドリの葉上で、ジッとしている成虫がいました。羽化したばかりのような、美しい色合いでした。

卵から成虫へと完全変態するチョウの成長過程を観察するのは、なかなか容易ではないようです。今回観察できなかったところは、またの機会に期待したいと思います。


大発生したコフキコガネの一斉交尾

2014年08月08日 | 昆虫

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コフキコガネの交尾

このところ本格的な猛暑日が続き、日中の暑さを避けて朝晩の涼しい時間に農作業をする日々です。

昨日、雨上りの夕刻時のこと、シカ食害防護ネットをしめて帰ろうとしました。すると突然、頭上で「ブーン ブーン」と羽音をたて、重々しく飛び交う虫たちがいました。ミツバチの大群??。

恐怖心におびえながら虫たちの姿を追っていると、あれよあれよと言う間に、近くの柵や杭に止まりました。パートナーを求めてあらわれたコフキコガネのようで、相手を見つけたコフキコガネは、すぐに交尾を始めました。


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コフキコガネ(コガネムシ科)

コフキコガネは、全身に生えた毛がまるで粉をふいたように見えることから命名。

杭に止まって交尾中のコフキコガネは、一様に同じ格好で静止し、オスのコフキコガネは前肢を前に振り上げ、直立姿勢でバランスをとっています。

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真上から見た交尾の様子。初めて目にした光景です。


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真横から見ると、メスとオスが直角の形になっています。



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オスのコフキコガネは、何とも滑稽な姿ですね。

せわしない羽音がやんだ後、いたるところの杭に静止し交尾、交尾後は三々五々と暗闇に吸い込まれるように消えていきました。

コフキコガネの大群が何処からともなく突然現れ、瞬く間に交尾、そして何もなかったかのように散っていった夕暮れ時の一瞬の出来事に、驚きと感動をおぼえました。