ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

もっと詳細な説明を

2024-08-01 09:34:22 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「指導力って何?」7月22日
 『教員の指導力アップ NIE実施で効果』という見出しの記事が掲載されました。『日本新聞協会は11日、教育現場で新聞を活用する「NIE」に取り組む学校を対象にした学習効果調査の結果を発表した』ことを報じる記事です。
 その中に、『教員の指導力が「大幅に伸びた」と答えた学校は4%。「伸びた」が39%、「少し伸びた」が48%だった』という記述がありました。もどかしい思いがしました。ここで言っている「指導力」とはどのような力のことなのかが、全く分からなかったからです。
 私は、NIEの活動を高く評価しています。ですから、「指導力アップ」ということを嬉しく読みました。ただ、NIEを取り入れると教員の指導力がアップしますよ、あなたの学校でも取り入れてはいかがですか、とアピールするためには、指導力について詳しく解説し、説得力を高めてほしかったと思っているのです。
 一般的に言って、教員の指導力というとき、授業力、学級経営力、部活や特別活動における指導力、生活指導や教育相談等における指導力など、「場」による違いが考えられます。また、授業力だけに限ってみても、教材の発見・開発力、学習展開の構想力、子供の発言や行動・作品に対する評価力、学習の場の構成力、的確な指導助言力などが考えられます。さらに、個別の子供への対応力と学習集団全体への働きかける力といった分類も意味があります。
 記事では、『子どもの能力への影響も調査』しており、そちらは『「聞く力・話す力」「読む力」「書く力」「理解力・考えを深める力」「主体性」の5項目』について調べています。子供への影響をいくつかの項目から調べているのであれば、教員の指導力についてももっと細かな分析ができたのではないでしょうか。その点が少しだけ残念でなりません。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする