わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

全国教研「幼年期の教育と保育問題」分科会ー親も仲間が大切

2012-01-30 12:11:21 | 子育て支援
 1月28日午後1時から5時半まで全国教研の「幼年期の教育と保育問題」分科会に参加しました。レポートが16本と比較的小規模な分科会です。幼稚園からの報告が5本。以前参加した時に比べて、レポーターも一般参加者も男性が増え、いいことだなあと思いました。
 共同研究者のコメントが実に的を得ていて、討論を深める糸口になっていました。
 井上 寿美さん(関西福祉大学) 堀 正嗣さん(熊本学園大学、子ども情報研究センター副所長) 田口 康明さん(鹿児島県立短期大学)

 討論の柱は①福島の子どもたちの現状をどうとらえるのか ②子どもの育ちを支える ③子どもの育ちをつなげる ④子どもの育ちがつながる ⑤幼保一体化の動きをめぐって

 私は日帰りだったので、柱の①と②の途中までしか参加できませんでした。
 その範囲での印象として、学校研究と変わらないレポートが増えたことに意外な感じを受けました。教研はやはり、「子どもの姿が見える、子どもに寄り添った実践」がその存在意義だと思います。そのせいか、討論も残念ながらあまり深まったとは言えなかったように思います。石川でもそうですが、現場の多忙化の中で、じっくりレポートを作成する時間がなくなりました。でも、レポーターはそれぞれ問題意識をもち集まっているので、論議を経てるなかで討論が深まっていくことと思います。明日からの予定もあるので、全日程参加できないことが残念です。

①子どもの育ちを支える
<討議から>
・親が楽しく横のつながりが持てるように親同士のサークル活動を園が見守る
・保育園で父親で読み聞かせや劇をする
・親子レクで父親たちがやりたいことを任せる「楽しいこと、つなぐ、任せる」

<共同研究者のコメントから>
 井上さん・・・「家庭の力を高めよう」だけでは、しんどくなる。相談活動は幼児の育ちを共に支えるものでありたい。みんなで相談しよう。親も仲間が大切。
 堀さん・・・ア、子ども自身が持っている力を自ら発揮し伸ばす、主体性や育つ力を信じる「子育ち支援」が大切、イ、石川県のひまわり教室では1対1の面談を大切にすると同時に「つながりの会」でまわりが話をしっかり聞き支えている、「つながり」をどう育てていくのか、ウ、障がい児に対して、特別扱いしないことと合理的配慮との葛藤を変に整理してしまわないこと、障害児を含む集団を支援すること

②育ちをつなげる
 幼稚園からはもめごとの解決に実に丁寧に対応されていることが報告されていました。幼稚園では集団づくりそのものが目的であることに対して、小学校では一斉教育の限界もあり、教師がコントロールしてしまいがちである。幼稚園でせっかく育ってきた問題解決力を小学校ではつなげないでいるのではないか。
井上・・・幼稚園と小学校との交流では、違いを出し合い、折り合いをつけることによって新しいものが生まれる。完璧な交流をねらわず、子どもに返しながら、子どもの思いを大切にした交流を。
堀・・・障がい児との交流で、お世話をしてあげる上下関係や教育的になりすぎないことが大切。

 このあとの論議が楽しみですが、返す返す参加できないことが残念でした。
 分科会の閉会が5時半で、それからシャトルバスで駅に向かい、そこからバスで金沢へ帰りました。帰宅は10時ころでした。長い一日でしたが、久しぶりに全国教研に参加できた充実感がありました。

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