4月7日、連合石川「非正規フォーラム」で「新たな縁づくり 社会的排除とイノベーション」と題する湯浅 誠さん(社会運動家)の講演を聞きました。以前の講演や著書におけるテーマ「貧困」とはまた違った、山崎 亮さんの「コミュニティデザイン」とも共通する人がつながるしくみ、まちづくりといった新たな視点を提示されました。
最初は、「新たな縁づくり」「社会的排除」「イノベーション」の3つのキーワードがどのように関連するのか見当がつきませんでした。
具体的なデータやご自身の家族状況をも例に挙げながら、介護虐待、待機児問題と児童虐待、自殺問題などのリスクは、程度の違いこそあれ、誰の身にも起こりうる「社会的排除」であると述べられました。これらの問題は、かつての日本の社会の仕組みが回らなくなってきているからであり、これらを解決するには、知恵、工夫、ノウハウといったイノベーションによる新しい縁づくりをする必要がある。介護、子育て支援、自殺対策といった人々が求めている対人社会サービスは従来負担に思われていたが、実は地域の活性化やまちづくりへとつなげることができる。これらのサービスは実は、費用対効果が非常に大きいのである。また、これらの動きは、和歌山駅前「みその商店街」のように、自分たちでやるしかないと腹をくくって試行錯誤している地方で起きている。
以下、講演のメモを掲載します。
連合石川「非正規フォーラム」 2013.4.7(日)13:30~ 教育会館3Fホール
第1部 記念講演「新たな縁づくり 社会的排除とイノベーション」
湯浅 誠さん(社会運動家)
★介護虐待(4/7朝日)高齢の家族に虐待
7割が男性、息子が4割強
介護者6割:協力してくれる人がいなかった
3割:協力者、相談する人もいなかった
介護の疲れや悩み:4人に3人
半数に経済的困窮(生活保護:1割 住民税非課税:2割 保険料滞納:2割)
介護殺人:21件(昨年) 介護虐待:16,600件/年 介護退職:14万人
このようなリスクや生活不安は、極めてありふれている 社会的排除プロセス
★待機児問題…子育てうつ、虐待
公式:2.6万人 実際:85万人
誰でも排除する側→排除される側へと転換する可能性あり
(加害サイド)(被害サイド)
介護報酬1%アップ=500億円
*自分の中の縦割り問題
(介護報酬を上げて安心できる介護制度を確立してほしい、しかし、税金が高くなるのは困る)
それを解決するには、すり合わせや対話が必要(イノベーション、新しい縁づくり)
かつての日本の社会の仕組みが回らなくなってきている
★自殺対策
昨年15年ぶりに3万人を切る(09年:3200人)
社会的排除では、加害者が○○と言えない、損害賠償できない
3万人自殺=2.7兆円の社会的損失(政府試算)
TPPにより10年間で3.2兆円の利益、GDP(500兆円)の0.9%の利益:年4.5兆円
自殺対策:ボランティア5万~8万/月(隠れた稼ぎ頭)
東京都足立区:自殺者2割減・・・中小零細企業経営者(中高年)SOS出せない
→家族に研修、気づく力を高める
知恵、工夫、ノウハウが必要(イノベーション)
★縁づくり
かつての縁→新たな縁づくり
家族:血縁
地域:地縁 自治会に入らない人とどういう関係をつくるか
会社:社縁 労組に入らない人とどういう関係をつくるか
イノベーティブな力が問われる
・和歌山駅前「みその商店街」とNPO
6割が閉店しシャッター通り化していた商店街で続々と13のNPO関連の事務所を開設し、開業率を6割までに・・・「生活課題解決の“専門店街”」という商店街の位置づけ
「集いたい、出会いたい」というニーズ
「何か作業したい」というニーズ
障害者の「表現したい」「外食したい」というニーズ
高齢者の「配食」ニーズ
子どもの「たまれる場」ニーズ
人々が飢えている
対人社会サービス・・・介護、待機児:子育て支援
自殺対策(137億円―リターン3000億円)
↓
負担に思われていた
↓
地域の活性化 費用対効果大
まちづくり 地方で起きている(自分たちでやるしかないと腹をくくり、試行錯誤)
=イノベーション
東北被災地ではノウハウを蓄積している阪神淡路大震災被災者が活躍
最初は、「新たな縁づくり」「社会的排除」「イノベーション」の3つのキーワードがどのように関連するのか見当がつきませんでした。
具体的なデータやご自身の家族状況をも例に挙げながら、介護虐待、待機児問題と児童虐待、自殺問題などのリスクは、程度の違いこそあれ、誰の身にも起こりうる「社会的排除」であると述べられました。これらの問題は、かつての日本の社会の仕組みが回らなくなってきているからであり、これらを解決するには、知恵、工夫、ノウハウといったイノベーションによる新しい縁づくりをする必要がある。介護、子育て支援、自殺対策といった人々が求めている対人社会サービスは従来負担に思われていたが、実は地域の活性化やまちづくりへとつなげることができる。これらのサービスは実は、費用対効果が非常に大きいのである。また、これらの動きは、和歌山駅前「みその商店街」のように、自分たちでやるしかないと腹をくくって試行錯誤している地方で起きている。
以下、講演のメモを掲載します。
連合石川「非正規フォーラム」 2013.4.7(日)13:30~ 教育会館3Fホール
第1部 記念講演「新たな縁づくり 社会的排除とイノベーション」
湯浅 誠さん(社会運動家)
★介護虐待(4/7朝日)高齢の家族に虐待
7割が男性、息子が4割強
介護者6割:協力してくれる人がいなかった
3割:協力者、相談する人もいなかった
介護の疲れや悩み:4人に3人
半数に経済的困窮(生活保護:1割 住民税非課税:2割 保険料滞納:2割)
介護殺人:21件(昨年) 介護虐待:16,600件/年 介護退職:14万人
このようなリスクや生活不安は、極めてありふれている 社会的排除プロセス
★待機児問題…子育てうつ、虐待
公式:2.6万人 実際:85万人
誰でも排除する側→排除される側へと転換する可能性あり
(加害サイド)(被害サイド)
介護報酬1%アップ=500億円
*自分の中の縦割り問題
(介護報酬を上げて安心できる介護制度を確立してほしい、しかし、税金が高くなるのは困る)
それを解決するには、すり合わせや対話が必要(イノベーション、新しい縁づくり)
かつての日本の社会の仕組みが回らなくなってきている
★自殺対策
昨年15年ぶりに3万人を切る(09年:3200人)
社会的排除では、加害者が○○と言えない、損害賠償できない
3万人自殺=2.7兆円の社会的損失(政府試算)
TPPにより10年間で3.2兆円の利益、GDP(500兆円)の0.9%の利益:年4.5兆円
自殺対策:ボランティア5万~8万/月(隠れた稼ぎ頭)
東京都足立区:自殺者2割減・・・中小零細企業経営者(中高年)SOS出せない
→家族に研修、気づく力を高める
知恵、工夫、ノウハウが必要(イノベーション)
★縁づくり
かつての縁→新たな縁づくり
家族:血縁
地域:地縁 自治会に入らない人とどういう関係をつくるか
会社:社縁 労組に入らない人とどういう関係をつくるか
イノベーティブな力が問われる
・和歌山駅前「みその商店街」とNPO
6割が閉店しシャッター通り化していた商店街で続々と13のNPO関連の事務所を開設し、開業率を6割までに・・・「生活課題解決の“専門店街”」という商店街の位置づけ
「集いたい、出会いたい」というニーズ
「何か作業したい」というニーズ
障害者の「表現したい」「外食したい」というニーズ
高齢者の「配食」ニーズ
子どもの「たまれる場」ニーズ
人々が飢えている
対人社会サービス・・・介護、待機児:子育て支援
自殺対策(137億円―リターン3000億円)
↓
負担に思われていた
↓
地域の活性化 費用対効果大
まちづくり 地方で起きている(自分たちでやるしかないと腹をくくり、試行錯誤)
=イノベーション
東北被災地ではノウハウを蓄積している阪神淡路大震災被災者が活躍
本当に、人間関係そのものが価値を形成するという発想は素晴らしいと思います。本来価値というのは感情とか感覚ですし、それらは人間関係の中から形成されるものですから。
私も子育てをしながら子供達から教えてもらっている感じです。
体調が可能でしたら11日参加しますのでよろしくです~。