わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

森住 卓写真集「福島第一原発 風下の村」(2)

2012-03-21 22:45:28 | 食の安全・農業
 惜別
「分娩して1か月以上も乳を捨てられて、この牛も悔しかったろうね。私ら以上に。餌を抑えているのに、乳を出して、どんどん痩せちゃったのよ」と語る中島洋子さん。親の代から牛を飼って、60年以上になる。
「誰がこんなことをしたの?本当に申し訳ない。許してね。まだ働けるのにごめんね」と、トラックに乗せられた牛たち謝り続けた。
「『これはおまえたちの運命なんだよ』とは言いたくない。命は動物だってみな同じなんだ。まだまだ酪農をやりたかった。私は1日もやめたいと思ったことはない。何処にぶつければいいの?この気持ち。原発は人災。絶対に許さない。(5月9日、飯舘村比曽)

森住 卓写真集「福島第一原発 風下の村」(1)

2012-03-21 22:22:32 | 食の安全・農業
この写真集を見ると、言葉以上に1枚の写真が発するメッセージの強さを感じます。

まえがきより
 飯舘村・・・人のきずなを大切にし、ゆったりとした田舎暮らしを楽しむという意味の「までいな村」づくりでは、村民の意見を採り上げて次々と村独自の施策を実施し、村には活気が溢れていた。
 しかし、3月11日の大地震とその後発生した福島第一原発事故により、村は一変してしまった。そこには高汚染に曝されながら暮らし続ける人々の苦悩する日常があった。・・・
 暮らしとふるさと、愛する家族をバラバラに引き裂かれ、全てのものをい旬にして奪ってしまった原発事故。飯舘村の暮らしを知れば知るほど、「奪われたものが惜しい」という思いが強くなっていく。そして、当の「奪われた」村民の悲しみと怒りは、どれだけ深く強いことだろうか。

この手で自慢の牛を処分
 志賀正次さんが大切に育てていた自慢の牛がとうとう死んでしまった。原乳の出荷停止で収入の途絶えた志賀さんは、やむを得ず餌を半分に抑えていた。栄養不足の牛は弱って死んだ。牛は家畜保健所に運んで処分することになっていたが、放射性物質で汚染された牛は持ち込み禁止に。酪農家が自分で処分することとされた。(4月16日、飯舘村蕨平)

フォトジャーナリスト・森住 卓(たかし)さんの講演会

2012-03-20 18:42:05 | 平和・人権
 3月20日(火)、県教育会館で、「ピースウオーク金沢実行委員会」主催のフォトジャーナリスト森住 卓さんによる「子どもを放射能から守れ チェルノブイリ、イラク、福島」と題する講演会がありました。
 
 森住さんは、フォトジャーナリストとして、チェルノブイリ、イラク、ウズベキスタンなど、世界各地の核汚染を取材。福島第一原発事故発生直後から原発付近に入り、その後も飯舘村などで取材を続ける。ドキュメント写真大賞・日本ジャーナリスト会議特別賞など多数受賞。

 森住さんは、世界各地で撮影した写真をもとに講演されました。「フォトジャーナリスト」という肩書通り、1枚の写真をして多くのことを語らせ、映像のもつ圧倒的な力をまざまざと感じさせました。そして、その1枚の写真を撮影するに至るまでの鋭い問題意識、そして、被写体に徹底的に寄り添う姿勢がひしひしと伝わりました。

 福島第一原発事故直後の昨年3月13日、ジャーナリスト仲間と原発近くで取材した映像が紹介されました。原発から3~4キロ離れた場所で放射線を測ると、線量計の針が振り切れるほどの高線量でした。

 世界の核被害に共通することは、「加害者は隠す」ということ。

 旧ソ連カザフスタン・セミパラチンスク核実験場では40年間に467回の核実験が行われ、放出された放射性物質はチェルノブイリの実に5000倍。6本足の牛が生まれたように、生まれてくる子どもや家畜にさまざまな障害が発生した。

 講演終了後の会場からの質問で、地元の大学の薬学部教授とおっしゃる方が、原発事故によるがんのリスクは大変低く、たばこと同程度であるという旨の発言をされました。これに対して、会場からさまざまな反論が出ました。
 疫学調査というものは長い年月を要することもあり、低線量被ばくの影響はまだ不明な部分があります。また、発症リスクは確率論だけでは片づけられないはずです。喫煙するか否かは、本人の意思によるものですが、放射線の被害は個人が防ぎようのないものであり、同じ扱いをするものではないと思います。

石川で初の飯田哲也さんの講演会実現!

2012-03-20 18:21:52 | 環境・エネルギー
 再生可能エネルギーの第一人者であるNPO法人環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也さんが、再生可能エネルギーへの世界中の取り組みを描いたドキュメンタリー映画『第4の革命』の金沢での上映を記念して講演をされます。

4月14日(土)
◆第1部「再生可能エネルギーと世界の動向」
 9:30~11:30 地場産業センター新館コンベンションホール

◆第2部「幸福に暮らすエネルギー」
 13:40~15:40 県女性センターホール

講演会料金(「第4の革命」鑑賞券付)
●前売券2000円(当日券2500円) 
●2回通し前売券2500円(当日券3000円)(1部と2部の講演に両方参加できます)
*前売り券の必要な方は山本までご連絡ください。

主催:シネモンド、「第4の革命」上映実行委員会 共催」石川県中小企業家同友会

「第4の革命」4・14(土)~4/27(金)シネモンドにて上映

写真は、昨年4月27日、富山で開催されたときの講演会でのものです。

こどものたべもの基金・畠山 浄さんの講演

2012-03-20 17:06:10 | 食の安全・農業
 3月17日(土)、県教育会館で「瑞穂と一緒に国会へ行こう会・石川」定期総会の記念講演として、「子どもたちの健康を守るために、私たちができること」と題する講演をしていただきました。
 畠山さんは真宗大谷派・常福寺(七尾市)候補宗徒であり、こどものたべもの基金代表を務めていらっしゃいます。

 畠山さんは、昨年6月から福島県・二本松市へ足を運ぶ中で、東電からも行政からも何の補償もない中、避難することもできずに被ばくし続ける子どもたちの姿、そして、そんな現実に対して立ちあがり、子どもたちの生活環境の放射線量を少しでも減らすために除染活動に取り組む大人たちの姿を目の当たりにしました。また、食品品汚染により子どもたちがどんどん内部被ばくしていく現実がありました。
 そんな現実を目の当たりにする中で、具体的な支援方法として食品の放射能測定機を購入するための基金を立ち上げ、募金を呼び掛けることを決心されたのでした。
 8月初旬には当初の目標額500万円に到達することができ、10月にはNPO法人TEAM二本松が設立され、食品の放射能測定活動が始まりました。

 11月上旬には、この自主測定活動の中で、明治ステップという粉ミルクからセシウムが検出されました。明治に40万缶回収、測定頻度・情報公開の改善などの対応をさせることができました。
 NPO法人TEAM二本松の活動は①放射能測定活動 ②子どもたちの生活環境の除染活動 ③子どもたちの遠隔地での保養活動
 今後、ホールボディカウンターによる内部被ばく検査体制の構築、さらなる食品測定体制の充実などをめざしていきます。

 畠山さんは、住職であるご自身のお父様が反原発運動をする中で、原発が地元の人を分断してきたことをつぶさに経験されてきたそうです。そして、今、福島では人々が分断されている。福島の子どもが孤立している。こんな状況では、外からの支援が必要だとおっしゃっています。一人一人に寄り添うことの大切さも強調されました。

<お問い合わせ先>
こどものたべもの基金
926-0044 七尾市相生町90 常福寺内 電話:0767-53-1392
e-mail:shiminsokuteijo@nanaoarchive.com

<募金の振込先>
ゆうちょ銀行 記号番号 00730-0-76803 こどものたべもの基金
他行からの振込の場合 店名:〇七九店 預金種目:当座 口座番号:0076803

子育て支援は母親支援ーNPO「はぐはぐ」発足記念講演

2012-03-10 22:23:18 | 子育て支援
 3月3日(土)、教育プラザ富樫で、NPO法人「子育て支援はぐはぐ そのままでいいよ」が設立記念行事を開催しました。このNPOの代表は、元県議の広岡立美さん(写真左端)で、子育て支援や親の子育て能力「親力」向上を目指すとしています。

 第1部は、社会福祉法人新生会(横浜市)の子育て支援スーパーバイザー・菅井正彦さん(写真左から二人目)による「子育て支援は母親支援」と題する記念講演でした。
・孤独、閉そく感の中での子育て
 「マザーズ」(金原ひとみ著 新潮社):「母であることの幸福と凄まじい孤独」
  密室(周囲からの孤立)+密着(母子一体)から逃れられない状態
・人は、自分が心身ともに”いい状態”にあってはじめてほかの人(子ども)にゆとりある気持ちで向き合える。
・お母さんたちの心の安定は、子育てによって自分らしい生活が失われたり、損なわれたりしなければよい。人の毎日の生活には、一色(ひといろ)より二色(ふたいろ)三色(みいろ)あった方が人生として充実感があり、楽しい。
・今は、仕事と子育てを両立させている人より、結婚・出産によって仕事をやめて家にいる専業主婦(母親)の人のほうが追い込まれているのかもしれない。
 「私は仕事をしていなければ、ノイローゼになっていたかもしれない」
 仕事で子どもを預けていると気が引ける、それで、子どもといるときはいい母親であろうとする。
・今必要なのは、
①気軽に確実に預けられるレスパイト保育の実施。
 専業主婦のリフレッシュ、美容院や通院のために サービスは「あること」が重要
 息抜きのためのサポート:地域に、いつでも訪れられるフリースペースを創り、そこで自由な語らい、情報交流、相談が気軽にできるよう運営する。
②育休を気兼ねなく取得できる企業・職場環境づくり。

第2部はパネルディスカッション(写真)

国際女性デー石川県集会でDV,こども支援について考える

2012-03-09 01:10:41 | 平和・人権
 3月8日、18:00~、労済会館大ホールで国際女性デー石川県集会が役250人の参加で開催されました。
 私は実行委員で、荒牧 仁さん(NPO法人パパジャングル理事長)に講師をお願いしました。11月の金沢市主催の講演会でお聞きしたお話とは別の新たな内容が多かったです。前回はDV体験が中心でしたが、今回は現在行っている子ども支援の内容も多く、絵本の読み聞かせや3人のお子さんとともに歌を歌うということも織り込まれていました。

 2月中旬に完成したオリジナルの父子手帳「父子笑伝~絆~」(父と子の絆を育てる子育てノート)も紹介されました。
そのコンセプトは「ママの孤育ては虐待を招く。子育てはみんなでやるから楽しい」
なかなかおもしろい内容です。その中に次のような子育て川柳があります。
「子育ては 期間限定 楽しもう」「子育ては楽じゃないけど楽しいよ」

 前回、こんな子ども好きのパパが、あんな壮絶なDVを見て育ったということが不思議でなりませんでした。
 今回、「今でも自分の中の別人格とも思える部分が思わず暴力をふるうことと闘っている、パパジャングルの活動やDV体験のカミングアウトがDVの連鎖を止めている」ということをお聞きし、なるほどと思いました。

 子育てに関する何冊もの楽しい絵本の紹介がありました。
 「ヤカンのおかんとフトンのおとん」サトシン・作(佼成出版社)
 やかんのように湯気を立てておこってばかりいるお母さん
 休みの日はふとんにくるまって寝てばかりいるお父さん。
 ヤカンじゃない おかんと、フトンじゃない おとん。
 それが、ぼくの ホントに だいすきな、おかんと おとん!

 相馬市の子ども15人を1週間招待しのびのび遊ぶ場を提供されたこと。
 冒険遊び場をもつ学童保育を始めて2年目だそうです。荒牧さんの住んでいる福井県坂井市の学童保育は公設公営で保育料は4千円だそうです。金沢が民設民営で平均保育料が8千円なのに比べるとうらやましい限りです。でも、その中で民間が参入するとなると、いろいろ難しいこともあるそうです。

 脱サラしてNPO活動に飛び込むには、当然経済的な面で不安があったそうです。そして、それは今も変わらないとのことです。でも、「助成金に頼らずNPOで飯の食える事業にする」ために日々奮闘を続けていらっしゃるとのことです。せっかくの志を活かせる行政にしなくてはならないと思いました。

こどものたべもの基金代表・畠山 浄さんの講演

2012-03-02 23:40:52 | お知らせ
 3月17日(土)14:15~15:30 教育会館2F 第1会議室(無料)
 「子どもの健康を守るため、私たちには何ができるか」
  講師 こどものたべもの基金代表 畠山 浄さん
 <プロフィール>
 1974年生まれ。真宗大谷派常福寺(七尾市)候補宗徒。
 3.11福島原発事故を機に、福島県二本松市へ放射線測定機を送る活動を始め、「市民放射能測定室」が開設される。昨年7月には、さまざまな立場の人々に呼びかけ、「こどものたべもの基金」を設立。子どもたちの内部被ばくを減らす活動に力を注いでいる。

 写真は、12月10日(土)七尾市で行われた「さよなら志賀原発」集会で活動を報告されたときのものです。できるだけ多くの方のご参加をお待ちしています。

これが金沢市役所所有の電気自動車

2012-03-02 23:25:40 | 環境・エネルギー
 2月28日、末浄水場で小水力発電設備完成式に参加した際に見つけた市役所所有の電気自動車です。市長の公用車も電気自動車です。

 私が乗っているムーヴは、10年以上たちました。次は何に買い替えようか、迷っているところです。電気自動車はまだ早いかな・・・走行距離がもう少し伸びてからにするかな、我が家のような傾斜地では雪に強くないと・・・などなど

末浄水場で、市内第一号となる小水力発電設備完成!

2012-03-02 22:53:28 | 環境・エネルギー
 2月28日(火)、末浄水場の小水力発電設備の完成式があり、参加してきました。
 浄水場の2キロ上流にある犀川取水口から引き込む水路を活用したものです。末浄水場内にある導水管内にプロペラ式の水車を設置し、高低差15メートルの落差を利用して発電します。出力は42キロワット、年間発電量は36万キロワット時(一般家庭100戸分)となり、末浄水場で使う年間電力量の約35%を賄えるものです。この発電機は、コンパクトで振動が少ないことも特徴です。写真の濃い青い部分に水車発電機のプロペラがあります。1秒間にドラム缶2本分の水を使用するそうです。

 昨年の福島原発事故を受け、6月議会から小水力発電の導入を求めていたので、少しずつ形になり、うれしいです。 
 新年度予算案では、小水力発電の導入に向け、辰巳用水が流れる本多公園と戸室新保埋め立て場の2か所で本格的な調査に乗り出すとしています。景観への配慮や水利権が課題といいますが、課題をクリアしてどんどん推進してほしいものです。