「ランドリーリングは、本当に洗浄力があるのか!?」
( 実証実験をしました。 興味のある方は、お読み下さい )
暑くて洗濯物の量が増えるこの頃ですが、毎月帰省する田舎では、もう十数年ランドリーリングを使ってきました。
ワイシャツや靴下は手洗いですが、タオルや下着などはL(ランドリー)リングで洗ってきました。
※ Lリングは、直径12 ~13センチほどのドーナツ型のリングです。 プラスチック製で、中に水の様な(←見えないので)ものが入っています。
このリングを洗濯機の中に入れると、洗濯槽の中の水が洗浄力のある水に変わり、(洗剤には、やや劣るものの)洗濯物がきれいになるというものです。
理屈では信じられないのですが、醤油やワイン又ケチャップなど、洗剤との洗浄力の比較表があり、私はこれに“説得”されて、ずっと使ってきました。
洗剤の使用量が減るので、“環境に良いことをしたい”という心がくすぐられる商品です。
先月、『東京でも、リングを使ってみようか』と思い、ネットで検索すると、以前と同じ様な値段(6~7 千円)で売っていました。
洗浄力を比較した表など、調べているうちに、色んなコメントが目に留まりました。
「とても綺麗になり、助かっています」から「綺麗になんかなりません。捨てました」まで様々で、リング入りと水だけとの、比較写真を載せている人もいますが、不鮮明でよく分かりません。
数時間あれやこれやのコメントを読みましたが、判断はつきません。
『こうなったら、自分でやるしかない』と思いました。
“りんごの木村さん”の実証実験( 1.有機肥料 2.化学肥料 3.無肥料で育てたお米や野菜など、同じ素材を放置して、腐り方を比較する実験 )を思い出し、ユニクロの3枚で990円の白いTシャツそれぞれに、マヨネーズや醤油など、8種類の“汚れ”を着けて、
1.水だけで洗う
2.L.リングを入れて洗う
3.洗剤で洗う
の3通りの洗い方をして、比較することにしました。
まず、3枚のTシャツの同じ位置に、横3列 縦2段の、10センチ四方の枠を青のボールペンで描き、左上から右にケチャップ、マヨネーズ、醤油と付け、下段左から、ごま油、珈琲、ワインを着けました。
同量の“汚れ”が着くよう、透明なメジャースプーンを用いました。
Tシャツを見ると同系色ばかりなので、右下枠外に緑茶を、さらに落ちにくい汚れとして、左下枠外に、水と混ぜたカレー粉を着けました。
作業は、汚れても良いように風呂場で、Tシャツの下にキッチンペーパーを敷いて、余分な水気を吸い取るようにしました。
3枚のTシャツに、ほぼ同等の“汚れ”が着いていることを確認しました。
作業は、ちょうど日曜日の夜中24時頃終わり、翌月曜日の朝9時から、洗濯を始めました。
まず最初に水のみの洗いです。すすぎが2回の標準洗いで、水量は20リットルにして、約40分で終わりました。
次に、Lリングを入れて洗いました。同じ20リットルの水で、やはり40分程で終わりました。
最後に洗剤(サンダーレッド20g)を入れて、やはり水量を20リットルにして洗いました。同じく40分程で終わりました。
時計を見ると、ほぼ11時でした。
室内に干して乾かし、最後に5分ほど、Tシャツの裏から日光に当てると、完全に乾きました。時計は、午後3時を少し回っていました。
さぁ、結果は!?
一目瞭然でした! !
洗剤で洗ったTシャツが一番白く仕上がり、他の2枚とはっきり区別がつきました。
“個別”に見ると、特に左上のケチャップが、差がはっきり分かり、又下段中央の珈琲、すぐ右のワインが、他の2枚より脱色しており、カレーも1/2~2/3の濃さに見えます。
さて水のみとL.リングの比較ですが、殆んど区別がつきません。私の目には、珈琲の色が、Lリングの方がやや薄いように見えますが…他は区別がつきません。
その日のうちに5人、翌火曜日にも、5人の人に見て貰いました。
枠外左の「みず(水)」「らん(ランドリーリング)」「せん(洗剤)」の文字が見えないよう、ガムテープで被ったり、後に折ったりして見て貰いましたが、結果は10人共すべて同じでした。
洗剤で洗ったものは、「これが1番きれい」と直ぐに分かり、他の2枚は、「こっちかな? いや、こっちの方が…」と、意見が分かれたり、区別がつかなかったりでした。
(私の)結論
ランドリーリングには、洗浄力があるの“かも”知れません。
でもそれは、(比較表にあるように)「洗剤と比べて(やや劣るが)遜色ない」のではなく、「目に見える効果は確認できない」という程度のものです。
この実験の後、洗濯は洗剤を入れて行っています。
※ もうL.リングを使うことはありませんが、“見たい”という人の為に、Tシャツと一緒にとってあります。