活元運動をお勧めする、整体師のブログです

体は自然の一部であり、季節ごとに特徴があり、調整点が異なります。

体量配分と風邪の効用

2017-08-15 01:48:16 | 体の変化
4日ほど前に風邪をひき、次の日に少しの熱と、上胸部左側の張りを感じたので、それが原因らしいと分かった。
自転車をこぐ時は(特に胸部に)風を受けない工夫をして、温かくして大人しく過ごしていたが、今日はほとんど抜けてしまった。

「公益社団法人・整体協会」、通称“野口整体”の活動の一つに、“体癖”(たいへき)の研究がある。

身体の中で、偏り疲労の現れ方、あるいは現れる部位によって、十二のタイプに分類したものであるが、ベクトルと同じで、一種類だけでは方向性というものができず、身体がある程度整った状態で、二種類ないし三種類の体癖を併せ持つ。
例えば、「誰それは、“二種九種(の身体)”だ」というように。
そしてそのタイプごとに、身体的また感受性の特性がある。
頭のよく働く一種や二種。
一種は想像力豊かで、自分で文章を作れるが、二種は人の書いたものを参考にする。
消化器が丈夫で、根アカの三種、逆に消化器が弱く根クラの四種であるが、どちらも、彼らを突き動かすものは感情である。
呼吸器が丈夫で、身体のよく動く五種、逆に呼吸器が弱い六種であるが、損得勘定に影響されやすい、等々。

これらの体癖を知る方法の一つが、大量配分の測定である。
2つの台の上に、左右それぞれの足を乗せて立つが、1つの足の前方親趾側と、残りの4趾側、さらに後方の踵側と、3箇所それぞれにかかる力が測定できる。
左右6箇所の合計は、当然その人の体重になる。

この台の上で吸息(緊張)、吐息(弛緩)、挙手や捻り、又しゃがみやお辞儀など、色々な動作をして、その動作ごとに、足の裏にかかる力を測定する。

表示された数字をグラフ化すると、その人の特徴がよくわかる。
例えば五種体癖の人は、いろんな動作で前の方が重くなるが、お辞儀をした時だけ後ろ(踵側)の方が重くなる。
普段から前方に重心があるので、身体がよく動く行動派タイプであるが、そのままお辞儀をすると前につんのめってしまうので、無意識にお尻を大きく後に突出してバランスをとる。
それで、お辞儀のときだけ、後の方が重くなるのである。

動作ごとにできるグラフの形に、その人の個性が現れるので、何度も計ると、ほぼ同じ形が積み重なっていくが、大病を患ったときなどは、普段とは全然別の形になる。
つまり、大量配分が本来のその人のものではなくなるのである。

又子供は計るごとに、徐々に変化していき、まさに“成長”を感じることができる。

沢山の人を計っていく中で、少数ではあるが、左右差の大きい人たちがいるのが分かる。
例えば体重60Kgの人が、本人はバランスをとって、左右に等しく体重をかけているつもりでいるのに、左足にかかる力が34Kgで、右足にかかる力が26Kgとなっている場合がある。
左右差は、34 - 26 = 8Kgで、体重の1割(6Kg)を超えている。
こういう場合、糖尿病や癌である可能性がある。

つまり、例えば癌のできた部位は身体のどこか一部であっても、それ以前に身体全体のバランスが崩れているらしいのである。

実際、恩師の高野先生のところに通っていた中年の男性で、(本人も自分が癌であることを知っていたが)大量配分測定で左右差が大きかったのが、整体を受けて、だんだん左右差が小さくなってきた頃には、癌も寛解していた。

以前のブログでも書いたが、左右差がある程度大きくなったときに風邪をひくことが多い。
そして熱が出たり咳が出たりの辛い症状の裏で、身体のバランスを取る働きが起こるので、温かくして安静にしていれば、そして薬や解熱剤などで、風邪の経過に干渉しなければ、風邪が抜けたときには、左右差が小さくなっている。
これが風邪の効用、つまり身体のバランスを整える作用であり、長引かせなければ、決して悪いものではない。
なので風邪は、時々ひいて、そして短時日に抜けるというのが理想である。

本来身体が整っていれば、風邪はそれほど長引かず、数日で抜けてしまうものである。
それが、経過に数週間も要するというのは、身体の鈍りか、あるいは何か大病が隠れている可能性がある。

又よく「元気です! ぜんぜん風邪もひきません」などとテレビなどで言っているが、『本当かしら?』と思ってしまう。
実際は時々、短期間で抜ける風邪をひいているのではないか?
“風邪をひかない”ということが、元気で健康であることの証のように思われているので、ついそんな言葉が口から出てしまうのではなかろうか。

風邪に対する“常識”が、変わって欲しいものである。

※ liNE@ 始めました!
“友達登録”してくださった方、整体や活元運動の誘導など、(1度だけですが) 500円値引きさせていただきます。
初めての方はもちろん、そうでない方もお使いいただけます。
※ 宇部での整体や、活元運動の誘導にも使えます。
是非ご利用ください。

https://line.me/R/ti/p/%40xfz8218g

「井の頭整体」http://sukoyaka.jimdo.com
「整体・宇部」http://sukoyaka2.jimdo.com

8月になって

2017-08-05 21:13:02 | 体の変化
抗菌・除菌の行き過ぎが問題になっていますが、一時期、人間はいろいろな微生物を排除することで健康になれると考えていましたが、その後の世界中の研究で、むしろ微生物のお陰で生きていられるということが分かり、“何か悪いものがあるから、病気になる”のではなく、“何か良いものが欠けているから、病気になる”場合も、結構多いのだということが分かってきました。

例えば胃潰瘍や胃がんの原因と考えられているピロリ菌ですが、発展途上国では、ピロリ菌がいるのに胃潰瘍になる人は殆んどいません。
調査の結果、それらの人のお腹には寄生虫がいて、寄生虫がいるときには、ピロリ菌は胃潰瘍を引き起こさないということが分かってきたのです。
寄生虫が駆除されて欠けると、全体のバランスが崩れてしまうのです。
欧米では、抗生物質によってピロリ菌を排除した結果、喘息やアレルギーが増えています。

また、クローン病や多発性硬化症のような難病に、鉤虫等ある種の寄生虫が有効なことも分かってきました。
鉤虫が吐き出す唾液の中に、免疫反応を抑制するタンパク質が含まれているのです。

便内微生物の事は、時々記事になるのでご存知の方も多いでしょうが、いくつかの癌が完治した例も報告されています。

人の身体も1つの生態系であり、バランスが崩れることによって、不調になったり病気になったりすることが分かってきたのです。

新しいアプローチとしての微生物医療に期待したいものです。

今朝、この夏初めてつくつく法師の啼き声が聞こえました。
明後日7日は立秋で、台風5号は列島を縦断しそうな進路で、何だか秋の気配ですが、まだまだ暑い日が続きそうです。

高い外気温と冷房の室内との温度差や、汗をかいたまま冷やすことで体調を崩したり、風邪をひいている人が多いように見受けれます。
肋間神経痛やリュウマチの元を作らないよう、汗の処理には特に注意が必要です。
首の汗を引っ込めた場合は、蒸しタオルで温めるのが一番ですが、内攻した汗が出るまでには少し時間がかかります。

今の時期は、頭部の後ろのH5(頭部第五)の拡がりや、頭部の高さの左右差があると、集中できなくなるので、揃うように調整します。
高さの左右差は、秋~冬のように低い側を寄せて上げるのではなく、高い方を外側に愉気しながら押し拡げて、下げるようにします。
H2(頭部第二)からH3(頭部第三)の左右差を観察すると、分かりやすいです。

夏に食欲があるのは正常で、むしろ秋になると、身体の引き締まりを妨げないよう、また肝臓や腎臓に余分な負担をかけないよう、食べ過ぎに注意が必要です。
ただ、いま食欲があるのは正常といっても、左右の側腹部が、弾力があって薄いのは良いのですが、つまんでみて、右側が厚いのは食べ過ぎです(左が厚いのは肝臓障害)。

熱中症にならぬよう、できれば短時間でもお昼寝などして、この夏を乗り切って下さい。

http://sukoyaka.jimdo.com
http://sukoyaka2.jimdo.com