何を今更

　昨日つけたＴＶで、民放がコレステロールの基準値の見直しか何
かのことで、まるで最近新しい発見があったかの様な報道をしてい
たが、『またか！』という思いである。

　従来のコレステロールの基準値が実態にそぐわないことは、数年
以上前から色んな書物やネットでさんざん云われていることである。

　然しいつもの事ながら、マスコミの報道は旧態依然であった。
　本当に、何故こんなに鈍いのか！？

　今もインフルエンザの事で大騒ぎしているが、インフルエンザワ
クチンの効かないことは専門化が一般の読者向けに本も出してい
るし、マスコミ人の目に付かないことも無かろうに、何故そういう事
実を積極的に報道しないのか？

　タミフルにしても、いかに日本人が薬好きとはいえ、世界の消費
量の７５％を消費しているという事実をもっと真面目に考えるべき
ではないか？

　最近は医師がＴＶに出ることが多くなり、最新の技術や最先端の
医療現場の様子が紹介されるようになり、命がけで仕事に打ち込む
多くの尊い医師の姿が映される様になったのは良いことだと思うが、
製薬会社の利益や銭儲け第一の医師の都合ばかり考えず、もっと
国民のサイドに立った報道をして貰いたいものである。

ミュージシャンの感性

　最近「野口整体を知っています」というミュージシャンが二人
見えた。

　一人の男性は、野口春哉先生の本を何冊か読んだとのこと
で、活元運動に興味があっての来訪であり、もう一人の女性は
世田谷の整体協会本部での（初心者向けの）活元会に２度参
加した経験があり、野口先生の著書に共感を覚えて何冊か読
んだとのことであった。

　整体の独特の視点や活元運動に対する“反応”が違うナ！と
思った。

　自分も初めて“体が勝手に動いて、体自身を調整する体操が
ある”という話を友人に聞かされたとき、驚きもし又直ぐにその“
不思議な体操”について知りたいと思った。

　約一年後にその機会が訪れ、活元運動の“不思議”に感動し、
又野口先生の著書を読んで、“整体独特の体と心の捉え方”を
知って心を躍らされたものだ。

　事実会う人ごとに活元運動について語り、その数は数百人に達
した筈であるが、やがて分かったのは、人々の関心の薄さであり、
『問題意識の無い人に話しても無駄だ』と考える様になって、活元
運動について語るのをやめてしまった。

　ここ数年は状況が変わり、活元運動に関心を示す人が増え、「
今日は不思議な体験をしました…」等と云う人も何人か現れる様
にはなったが、“体が勝手に動いて、体自身を調整する”という“不
思議”に、『何故人々は、こうも感動が薄いのだろう！？』と、それ
こそ不思議でならないし、もどかしくもあり、又歯痒い思いもして
きたのである。

　最近は整体の前に活元運動の誘導を受けてくれる、積極的で“理
解ある”嬉しい人が増えてきたが、そんな今日この頃訪ねてくれた
二人の反応は、又新たな知己を得た様で嬉しくなった！

　『やはり、ミュージシャンは違うナ！』と思ってしまうのである。

子供の吐き気

　新学期が始まって間もなく、「子供が吐き気で大変で…」との相
談を受けた。

　「上胸部（背中の上の部分）が硬くないですか？」と尋ねると、そ
の通りだとのことで、多分頚もかちかちだろう。

　吐き気と云えば、悪いものを食べたか、頭の緊張過度か、或いは
腕の極端な使い過ぎか…と考えるが、聞くと食べ物が原因ではな
さそうだし、小学生が“腕の使い過ぎ”というのも考えられない。

　考えてみれば丁度新学期が始まったばかりで、おそらくあれやこ
れやで頭が緊張過度でなった症状だろうと考えられる。

　母親の話では、受験のこともあり、春休みも連日塾に通っていた
そうで、おまけにクラス替えもあって、本人は新しい環境に慣れる
のに大変だったことが分かる。

　性格的に几帳面で、物事をきちんと済ませないと落ち着かない
子供なら、尚更である。

　リラックスできる様に明るい話題を取り上げ、気持ちを楽にするの
が大事であるが、「頑張って」は禁物である。

　然しそういう“壁”も成長の一つのステップであり、芯の強いその子
は程なく乗り切った。

「骨盤体操」が流行りだが…

　吉祥寺の書店を覘いてみると、「骨盤体操…」とか「骨盤ダイエッ
ト…」等の本がたくさん置いてあり、[今週のベストセラー」のコーナ
ーにもその類の本が陳列されている。
　然し今のこの時期、骨盤を調整すると称してあれこれ操作したり、
又強い刺激を与えるのは大変危険である。

　今の時期は骨盤が、季節に乗って自然に緩みの変化を起こして
いるので、他動的に力を加えることはその変化を邪魔し、意図とは
逆に骨盤を毀すことになってしまう。

　今出来ることは、自然の変化を邪魔しつっかえさせているものを
取り除き、スムーズな変動が出来るよう手助けすることだけである。

　骨盤調整と称して色々操作するのは、する方も受ける方も『度胸
がいいものだ』としか言いようが無い。

　知らないということは、怖いことである。

　いや決して人事ではない。　自らも戒めねば、と思う。