活元運動をお勧めする、整体師のブログです

体は自然の一部であり、季節ごとに特徴があり、調整点が異なります。

言ってはいけない事

2007-07-31 21:41:06 | 日記・エッセイ・コラム
 田舎に常盤トキワの海岸というのがあって、私が小学校4年生の
とき海水浴に行くと、砂浜の奥の波が来ない処に洞穴が幾つもあっ
て、夫々に家族が住んでいたので吃驚したのを覚えているが、そん
な時代だったのでやはり小学校5・6年生の時、同じクラスのA君は
M川のほとりの所謂“掘っ立て小屋”に住んでいて、そこから通学し
ていた。

 A君は明るくひょうきんな性格で、大抵の場合クラスの誰とも仲良
くしていたが、そこはやはり子供のことで、たまに誰かと喧嘩になっ
た。

 子供同士の喧嘩であるから,取っ組み合いの前には互いに相手の
悪口を言い合うのだが、その時A君の喧嘩相手が絶対に口にしない
言葉があった。
 それは例えば「おまえの家はM川の側の掘っ立て小屋じゃないか
!」とか、「貧乏人のくせに…」とかいった、A君の住まいや経済的な
苦境を指摘したり揶揄したりする言葉である。

 誰も口にこそ出さないが、相手のそういった“本人の努力では如何
ともしがたい”苦境を指摘して相手を攻撃することは、許されない“卑
怯”なことであり、そのような事を言う者は、丁度素手で戦っていると
きに、形勢不利になったからといって武器を取って戦うようなもので、
皆から軽蔑され相手にされなくなるのである。

 今の時代の“いじめ”の世界・感覚からは想像すら出来ない様な
そんな不文律が、少なくとも我々のクラスの中には存在した。

 よく「昔も陰湿ないじめはありましたよ」とか「時代が変わっても同
じですよ」とか云われるが、とんでもない! 我々のその頃には、“
けじめ”があり又節度が確かにあったのである。

 “人”としてのそういった“わきまえるべきコト”だけは、どんな時代・
どんな家庭に於いても躾けられるべきではないか?

先ず、大人である我々が範を示さねばならない。


焦点は、L5

2007-07-28 10:00:24 | 体の変化
 今年は思いの他梅雨が長かったのと、それと前後して気温が結
構低かった所為か、本来一年で一番緩んでいる筈のL5(腰椎五番
)が、逆に硬直している人を何人も見かける。
 季節外れもいいところで、こんな状態では日々快適に過ごせる
わけがない。

 そのL5との関連で、C6.7と下頚の硬直・張りも目立つ。

 D9.10(胸椎9番、10番)の問題等あるが、先ず上記の二点をきち
んとしないと、体はしゃんとしない。


梅雨明け

2007-07-24 02:05:40 | 体の変化
 昨日迄の曇り空が一転して、眩しい青空になった。
 案の定、“梅雨明け宣言”が出された。

 一番(体が)喜んでいるのは、六種体癖の人達だ。
色白で肩が(衣文賭けの様に)張り、呼吸器が弱点である人達で
ある。

 事実、昨日迄は「辛くて仕事も滞り勝ち、時間があれば横になっ
て休んでいる」と云っていた人が、急に元気になっていたりする。

 これから捻れ体勢になっていくが、暑い季節は“暑い夏だからこ
そ出来ること=蝉取り、水泳、高所登山etc.”をして、大いに汗もか
き、暑さに感謝できる様な過ごし方をする工夫が必要だ。

 その工夫の仕方に体癖が反映されるから、それでその人の体癖
を推し測るのが又楽しい。


やっと今頃…

2007-07-15 02:58:56 | 体の変化
 台風の所為で、日本列島は殆ど雨、雨、あめ…である。
 空梅雨気味で、恨めしく空を見上げていたのはつい最近の話
だ。

 元々梅雨時は湿度によるD7(胸椎七番)の変化や、それに伴
う左大腿部後側の硬直に気を付けるべきだし、D9.10や足裏も
しっかり観察すべきは当然である。
 又右大腿部の調整は、即ち目の調整になることは、知る人も
多いだろう。
 肝臓・腎臓は働きが落ちるので、飲食は控えめにして、特に
冷たいものの摂取には注意を!
 細かいことは兎も角、大いに汗をかいてこの時期を快適に
過ごそう!
(そして折角汗をかいたら、濡れた儘クーラーで冷やさない様
御注意!


“ひきこもり”から抜け出したA君

2007-07-15 01:57:19 | 体の変化
 「整体」と云うと“体の調整”とだけ考えてしまいがちであるが、
高野先生も仰っていたことは、「体自体のことは、たいていの場
合ある程度は何とかなる。 然し難しいのは“心”の問題で、心が
読めなければ(或いは、見えなければ)結局その人は(根本的には
)変えられない」ということである。
 要するに、心が変わらなければ、その人は大きく変わることはな
いのである。

 最近そのことを痛感させられる或る“喜ばしいこと”があった!

 私には(決して密とは云えないが)、付き合い始めて4年程にな
る“A君”という若者がいる。

 A君は高校卒業後所謂“ひきこもり”になってしまったが、2年位
経った頃或ることがきっかけで、東京にある専門学校を受験し、
アパートから通いだした。
 ご両親が喜ばれたのはむろんのことである。
 然しもともと“ひきこもり”である為、些細なことで学校へ行くこと
が大きなストレスになったり、為に欠席をすることもしばしばで
あった。
 なんとか進級してあと少しで卒業というとき、(これまでも度々あっ
たことではあるが)学校へ行くことが出来なくなり、大事な試験を受
けなかった為にA君は卒業出来なかった!

 然し学校は彼に温かかった。
 先生が態々遠い彼の郷里に足を運び、復学する様説得した。

 復学が決まったものの、周囲の人には『又同じことの繰り返しに
なるのでは…』と思われた。

 然し実はA君の心の中では、大きな変化が起きていたのだ!
 そもそも彼が専門学校に通うきっかけとなったその学校の先輩B
氏が、「生き方を教わった」と云うD氏の著書をA君が借りて読んだ
のだが、A君曰く「この本を一度読むことは、お寺でお坊さんの説
法を10回聞くよりも価値があります」
 その感性と反応に、B氏は驚き又大いに喜んだ。
 A君はD氏のその本を「10回(位)読みました」とのこと。
 よほど琴線に触れるものがあったのであろう。

 A君は休みがちだったその専門学校に(夜明け前に起きて雑事を
こなし)いつも一番で登校し、人を募集もしていない近所のスーパー
に「何か仕事はありませんか?」と自ら尋ねて得たアルバイトの仕
事をきちんとこなし、学校の時間との関係で無理なスケジュールに
なりがちなその仕事を辞して、別のスーパーに再び仕事を求めて
採用され、就寝が0時を過ぎる様になったにも拘わらず、相変わら
ず(夜明け前に起きて)一番で登校することを続けている!

 『人は、こんなにも変わり得るのか!?』とB氏が(そして私も)驚い
たことは云うまでも無い。

 B氏がA君に尋ねて、「君は何故自分を変えることが出来たと思う
?」と問うた。
 A君は「整体を受けて体を整えて貰ったり…」と答えたが、B氏が
「いや、そうじゃないだろう。 D氏の本を読んだことが大きいんじゃ
ないかな?」と言うと、A君は確答とはいえないまでも、想いを巡ら
せながら「そうですね! それは確かに大きいですね…」と答えた。

 B氏によれば、A君の“劇的な変身”は、「D氏の著作を読んだこと
に起因するとしか考えられない」とのことである。

 実は私もD氏のファンである。
 書道家D氏の“書”の魅力もさることながら、その著書にも大いに
感銘を受けた。
 A君の読んだ「天の光」は、確かD氏の最初の著作である。

 私と話すときも常に伏目勝ちだったA君は、今目を輝かせて顔を起
こして話をすることが多くなった。
 私は、(むろん色々な問題はあるにせよ)彼はもう大丈夫だと思う。
 なぜなら“芯”が変わったからである。
 おどおどして破れなかった“殻”を破り、A君は大きく息をする“チャ
レンジャー”になった。

(興味のある方の為に、D氏とは「大徳寺 昭輝」氏のことです)