活元運動をお勧めする、整体師のブログです

体は自然の一部であり、季節ごとに特徴があり、調整点が異なります。

整体メルマガH28,4月号

2016-04-05 20:04:48 | 体の変化
井の頭公園の桜も見頃は過ぎましたが、昨日の朝踏切の近くで、珍しくウグイスがホーホケキョと一と声啼きました。

秋から冬にかけては引き締まっていたL4 (腰椎4番)の二側が、今度は緩んできたのは、身体が春になった証です。
ただ二側の左右の緩み度合いが揃っていないと、下痢をすべき時にうまく下痢できず、からだが季節に乗れない因になりますが、左右合う様に角度をつけて愉気をすれば、揃ってきます。

すでにスタートを切った新社会人も、もうすぐスタートを切る新入生も、これから張り切って頭をフル回転させることになりますが、H5 (頭部第五)が下がっていると、頭がうまく働いてくれません。
外踝が下がっている場合はまずこれを上げて、それからH5を上げると上手くいきます。

ところで最近街を歩いていて気になるのは、乳幼児を(固定して)抱っこしているお母さんたちが、子供の頭を支えるように或いは包むようにしている姿を、とても多く見かけることです。
以前テレビ等で、小さな子の頭を強く揺さぶると脳がやられる、ということで警告していましたが、あんな番組の影響もあるのでしょうか、子供を抱っこしたままジョギングするわけでもないのに、今は逆に過剰になっているようです。
恩師高野先生も、「あれ(頭を支える様にする事)は良くないよ。頭を垂れるように脱力しているのが良いので、その柔らかさが、大脳や呼吸器や色んな機能を上手く発達させるのに…」と仰っていたのを思い出します。
母親は我が子を大事に、可愛がっているつもりでしょうが、実際は逆のことを行っているのです。

脱力と言えば、少し話は脱線しますが、20数年前、スピードが遅くて無名だった、スピードスケートの選手Mさんが、先輩に連れられて、初めて高野先生のもとを訪ねて来た時、(整体操法の前、話の時にあら方身体を“読んで”はいるのですが)お辞儀をしてうつ伏せになったMさんの背中を、脊椎に沿って腰まで素早く指で確認した後、「君の身体はメダルが狙えるよ。ただ今のこの身体は本来の君の身体じゃないから、これから作り変えるからな」と言って操法を始められましたが、Mさんは帰るとき、廊下の壁に手をつきながら、ヨロヨロして玄関まで歩きました。
Mさんは、不安だったかもしれません。
しかし私は無論、連れてきた人たちも、高野先生の実力を知っているので、誰も不安は感じなかったと思います。
(半年後のアルベールビルオリンピックで、Mさんは銅メダルを取りましたが)皆が帰ったあと、私は恩師に「(Mさんの)何が良かったのですか?」と尋ねました。
「筋肉の質が良いこともあるが、脱力が素晴らしいんだよ」という言葉が返ってきました。
別の冬季オリンピックで、期待されながらメダルに届かなかったある選手も、大会の1年位(?)前から盛んに筋トレをするようになりましたが、「あんなことをしたら身体が硬くなって、スピードは出ないよ」と仰っていましたし、何度か来たことのあるあの清原選手も、「あんな鍛え方をしていたら、体が硬くなって怪我ばかりだ…」と仰っていましたが、多くのスポーツ選手が“緊張”ばかり追いかけ、“緩む(脱力)”ことの重要性を理解しないのは残念なことですが、幸い「活元運動」という、誰の中にも潜在能力としてある、素晴らしい脱力体操があるのですから、これをしない手はありません。