こ と の 端

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知 の 劣 化 ③

2020-07-12 05:28:50 | Weblog
地下資源を燃やしさえしなければ

温室効果ガスの双璧

となっている大量のCO2

と熱水蒸気は共に

発生する機会

を失ったままとなる


炭素系地下資源は一般に

メタンCH4を主成分

とするエネルギー資源からできており

燃焼時の酸化作用で

炭素化合物となったものがCO2となり

水素化合物となったものがH2Oとなる

両者は共に温室効果ガスと呼ばれている


気体の水である水蒸気の温室効果は

湿度の高い日の蒸し暑さを思い出せば

誰もが経験から

すぐに納得する筈だ

冬の放射冷却を抑えているのが

上空を覆っている厚い雲

の層であることは

天気予報などでおなじみの情報だ

雲がないときの冬の寒さは

一入だ

水蒸気を生みだす熱の発生をなくせば

遠くの景色を

くっきりと映し出す

遠くの山の稜線をシャープに見せているのは

大気が充分に冷えている冬の朝晩

春になると気温はあがり

水蒸気が霞となって遠景をぼかす


気温の上昇は温室効果ガスの一つ

となっている気体の水

つまり水蒸気の発生を促す

気温が高くなればなる程

蒸発する気体の水の量は

一定の比率で増加する


気温が上昇したことで立ち昇る

蒸気はやがて

上昇気流へと変わってゆき

空高くへと昇っては

まとまった雲となる

この雲が雨を降らせることになる


古典的な温室効果ガス

であるCO2は空気より重いため

大気圏内に放出された段階で

海へと落ちて水和し

保持していた熱を海へと移し

海水を温める

そこで生じた海水の蒸発が

上昇気流を生みだすこととなる


CO2の温室効果は

水蒸気が直接的であるのとは反対で

間接的なものに留まる

広域で海水を温めることにより

低気圧となったあと

上昇気流を発生させる

メカニズム

の動因となって作用する


海水の温度が高くなっているとき

低気圧は発達して

台風へと変化する

海水を温めたのは重いCO2の方であり

軽い温室効果ガスである気体の水

つまり水蒸気となったH2Oは

発電所の燃焼炉やボイラーなどで熱を生み

排煙筒から大気中へと吐き出された後

上空へと昇ってまとまった雲となる

相対的に重いCO2が

海や地平に落下するのとは

大違い


正反対の方向へと動いて消えるCO2は

そのとき抱え込んでいた熱を手放し

大気をあたためたり

海水を温めたりする

ことに使われる


地下資源を燃やしている

火力発電所の燃焼炉と

核分裂反応で熱を生みだしている

原子力発電所の核反応炉とでは

蒸気発電という方法をとっている

このため

百度で気化した水を更に圧縮することで

高温の水蒸気を作り出す

高い圧力をそこにかけることで

発電するための重いタービン翼を

高速で回転させる必要

があるからだ


強い圧力を掛けられた蒸気は

圧縮熱をその身に帯びる

冷却水が必要となっているのは

このためだ

蒸気発電を行っている電源のすべて

は水辺の関与を絶対的に

必要とする


高圧のガスとなった水蒸気

の熱を更に高める圧縮工程が

発電装置の回転運動を一定に保たせ

交流周波数を安定化するために

必要不可欠の要素

となって目立つことなく働いている


地下資源の絶えざる燃焼

が世界中で求められているのは

この周波数の安定化

という措置が

必要となっているからに他ならない


こうして火力発電所と原子力発電所とでは

日夜大量の蒸気が

大気圏内へと放出されることとなっている

大気中に放出されている

蒸気の比率は極めて高く

400ppm程度しかないCO2より

遥かに多いのは当然のこと

大まかな比率で概算した

水蒸気の平均の値は

概ね65%程度と見積もられている


CO2はというと

たった0,0004%(400ppm)

であるに過ぎない

これだけの大差で存在する

複合体と化した温室効果ガスを

CO2だけに限定したのは

IPCCの罪

その結果が気候変動となって世に酬い

失われたイノチの数を増やした

という点で罪科の規模は

きわめて大きい


このIPCCが犯した判断の過ちによって

気候変動は止まらなくなり

京都議定書をパリ協定へと

変容させた

そこにあるのは

認識能力の瑕疵


的を外した対策が

有効化することは決してなく

そのために世界が失った投資のすべて

が無駄となって消え失せた


これによって生じた損失

がなかったら

国際経済は

不遇となることはなく

その期間を利用して

大きく飛躍成長することが

遥か昔にできていた


投資の失敗が有効需要を

創出ではなく喪失させ

獲得できていた筈の

世界に豊かさをもたらしていた巨額の富を

跡形もなく人知れず消え去らせた

その罪の大きさは

判断の誤りを錯誤としたところで

抹消することを許さない


世界中の指導体制が導いた判断の過ちと

それらを是認してきた知識階級に属する

すべての当事者一同

が本来負うべき

巨大な咎は決して消えない


気候変動で奪われたイノチの数は

実に計り知れないものがある


温室効果ガスはCO2だけではなく

より身近な存在

となっている気体の水

つまり水蒸気こそが

気候変動要因の最たるもの

であったのだ


生活に欠かすことのできない

ガスを燃やせば

CO2ができると同時に

その倍の気体の水

即ち水蒸気を生みださざるを得なくなる

メタンの組成であるCH4と

大気中の酸素O2とが

そうなるように仕向けている


メタンガスを主成分とする地下資源

を燃やしたとき

二酸化炭素のみならず

気体の水である水蒸気が

二倍の量で増え続ける

事実を誰も理解していなかった


ガス化した水のもつ温室効果が

温暖化の原因なのであり

CO2はその重さの故に

大気圏内に留まることができず

海面に着水して

海水温を温め

蒸発蒸散を促し

低気圧を発生させては

そこに多くの雲をつくりだす

そのプロセスが

降水量の増加となって

洪水とそれによる水害の

間接的な原因となっている

ことを

誰も問題としてこなかった


火力発電所と原子力発電所とは

共に蒸気発電を行っているため

高温となった水蒸気を

大気圏内に放出するたびに

大気に高温の熱を加えては

温室効果をより高めることとなる


これこそが温暖化の原因だったのだ

とりわけ今年

九州地方で線状降水帯

が連鎖状態で発生するようになったのは

梅雨前線が揚子江の中流域

から下流域にかけて

長期間停滞していたということが

原因となって引き起こした事態

ここで指摘しておく必要があるとする


長江(揚子江)に蔽いかぶさっていた

梅雨前線が長期停滞したことにより

そこに積乱雲を積みあげて列となし

前線の移動に伴って

それが線上に分布したものが

九州地方を繰り返し襲っていた

ことを

天気予報の梅雨前線の移動情報から

集中豪雨の原因が南シナ海で

生じた低気圧にあるのではなく

長江流域を挟んだ地域全体

に広く分布している

火力発電所と原子力発電所などから

大気圏内へと四六時中放出されている

大量の水蒸気が原因となったことにより

線状降水帯を直列に並べ

梅雨前線の移動に伴って

日本列島へと上陸させた

ということが大量の雨を降らせた

その理由


災害を生みだした最大の原因は

インドを含む東南アジアと

中国大陸の沿岸部

および

河川の流域全体で

稼働し続けている

蒸気発電を行っている

すべての発電所が

自然災害を日本へと齎すこととなり

巨大な損失を発生させた

ということになる


長江には三峡ダムがあるにせよ

水力発電だけで広大な中国大陸全域



大量の電力を供給するのは不十分

長江流域以外の沿岸部には

冷却水を必要とする

火力発電所などの電源が

数多く設けられている

巨大都市である上海の電力需要を

水力発電だけで賄うことは

固よりできない


中国の電力需要を満たすための

蒸気発電システムが

東南アジア全域に配置され

その排気ガスに相当する

高温の温室効果ガスである

圧縮されて熱を更に高めた水蒸気

が列をなした雲の塊となったことにより

南シナ海を北東方向へと移動し

中国内陸部に洪水を発生させたあと

最終的に日本列島全域へと

その影響を及ぼした


インドを含む西方で必要となっている

電力需要の増大が

巡り巡って

東南アジアを経て

中国大陸へと大量の水蒸気

の移動を強制し

その最終段階となったのが

この日本列島だったということなのだ


地球規模の災害の原因は

地球規模のスケールで

判断しなければならない


気候変動を止めるためには

世界中の蒸気発電方式を

別の動力源に切り替える

ことが必須条件となっている

目下の急務は

これひとつ
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