今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

ギロチンの日

2005-04-25 | 記念日
今日(4月25日)は「ギロチンの日」
1792年4月25日、フランスでギロチンが正式に処刑道具として実用化された。
このギロチンが採用された当時はフランス革命後であり、多くの王族などの処刑者がいた時で、毎日何百人もの人が処刑されていた。又、従来死刑執行の方法が王族、貴族などは斬首、庶民は絞首刑であった。
そこで、内科医で国民議会議員だったジョゼフ・ギヨタンが、受刑者に無駄な苦痛を与えず、しかも全ての身分が同じ方法で執行出来るような「単なる機械装置の作用」により行うよう議会で提言し、その案が採択された。その後、外科医のアントワヌ・ルイが設計の依頼を受けて、各地の断頭台を研究し、刃を斜めにする等の改良を加えた。このため当初は、ルイの名前をとって「ルイゼット(Louisette)」とか「ルイゾン(Louison)」と呼ばれていたが、この装置の人間性と平等性を大いに喧伝したギヨタンの方が有名になり、ギヨタンから名前をとった「ギヨチーヌ(Guillotine)」(ドイツ語読みで「ギロチン」)という呼び名が定着したそうだ。しかし、当初は「受刑者の痛みを軽減させる」という人道上の理由でギヨタンが提案したものであるが、結果として大量に簡単に処刑できるということで、恐怖政治のシンボル的に扱われるようになってしまった。その為、自分の名前が付けられてしまったギロチンを提案したギヨタン博士は、断頭台をギロチンと呼ぶことに再三異議を申し立てたが結局聞き届けられず死ぬときまで心を痛め憤慨していたという。そして、ギヨタン医師の死後、子孫たちは忌まわしい家名を変えたと言われている。その後、フランスでは、1981年9月に死刑制度自体が廃止されるまで、ギロチンが使用されていた。
このギロチンを議会で採択したときの国王はルイ16世であり、その王妃はマリー・アントワネットであったが、両名ともに、半年後には、自分達がこの切れ味の良いギロチンで処刑されることになろうとは夢にも思わなかっただろうね~。従来の「斬首」であれば、死刑執行人が剣や斧を力任せに振り下ろすという原始的な方法であり、時には、執行人の手元が狂ったり、一度でスパッと切り落とせなかったりと、切られる側にとっては「災難?」が多かったようだ。 どうせ処刑されるのなら、斬首などで苦痛を味あわずに死ねたことは幸いだったのだろうか・・・・?
今、世界中で、又、日本国内でも、凶悪な犯罪が増えてきた。殺した人間を証拠隠滅の為に切り刻んで土に埋めるなどと言うおぞましい犯罪が頻繁に報道されている。又、小さな子供や女子への性的虐待や暴力などの犯罪も多い。オウムのような大量殺人を計画するカルト集団もある。一昔前なら、猟奇殺人とか言って、小説や映画の題材になったような事件が、今では、毎日のように起っており、目面しくもなくなった。小さい何の罪もない子供を無残に殺されたご両親などは、殆どの人たちが、できれば自分で犯罪者を殺してやりたいと言っている。しかし、このような凶悪犯罪者に対しても、死刑制度を維持すべきか否かについては、それぞれの個人の世界観、宗教観と密接に関連し、それこそ何十何百という理由があるだろう。死刑廃止論者が挙げる理由としては、以下の参考に揚げているアムネスティの「死刑廃止に関する質問と回答 」他を読んでいただきたい。
もともと、死刑廃止論を支えていた典型的な論拠として,「死刑は残酷だ」というものがあった。しかし、この問題については、斬首からギロチンへの改革を始め、アメリカなどでは、 麻酔による安楽死の導入など、死刑執行方法の技術的改善によって満足させられ、1977年には死刑が復活したという。
今、死刑廃止論者が挙げる第1の理由には、死刑は、万一誤判であった場合には、取り返しがつかないというものがある。だが、誤判の場合に、取り返しがつかないのは、死刑の場合ばかりではない。死刑廃止か存続かの論点は数多くあっても、誤判問題が最大の論点であることは確かであるが、誤判論を突き詰めれば裁判制度自体の否定に繋(つな)がりかねない。結局、この社会を維持するために、誤判を前提にしても、死刑制度を維持する理由があるのかということに帰する。そのためにこそ、「疑わしきは被告人の利益に」という法諺(ほうげん)があるのだというが・・・。
私は、死刑廃止か存続かについての、自分の考えを言うことは出来ないが、少なくとも、感情論としては、もし、自分の可愛い孫娘を性的虐待をした上で殺されたりしたとなると、法が許すのであれば、犯罪者を生かしておく気にはなれないだろう。
テレビで、必殺仕事人などのドラマが人気あるのも、そんな気持ちの人が多いからではないだろうか・・・。
(画像は、マイコレクションより梅田コマ劇場「必殺仕事人」チラシ)
参考:
フランス革命 ギロチン 処刑 ルイ16世 世界遺産 歴史
http://www1.kcn.ne.jp/~a7627/VHv2/koneta77.htm
見学に行ってきた。:刑事博物館(明治大学博物館)展示のギロチンなどが大きな画像で見れます。
http://kengaku.exblog.jp/745501/
日本財団図書館(電子図書館) 私はこう考える【死刑廃止について】
2003/06/23 毎日新聞朝刊:[論点]死刑制度、存続か廃止か 被害者の無念を償う。
1991/07/20 毎日新聞朝刊:世界の86カ国で死刑廃止 92カ国では存続、日本は80年以降14人執行。
死刑廃止info!(アムネスティ・インターナショナル日本死刑廃止ネットワークセンター)
http://homepage2.nifty.com/shihai/index.html
死刑廃止に関する質問と回答 1
死刑廃止に関する質問と回答 2
死刑廃止と死刑存置の考察
基本的法制度に関する世論調査
2. 死刑制度の存廃