今日(4月9日)は「反核燃の日」。青森県労働組合が制定。
1985(昭和60)年、北村青森県知事(当時)が県議会の全員協議会で核燃料サイクル施設の推進を表明した。これにより議会の承認を得たとして、それ以後核燃施設の建設が進められて行った。
「青森県六ヶ所村に「核燃料サイクル施設」がある。「核燃料サイクル施設」の中には、再処理工場、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センターがある。全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料は、再処理工場の中の使用済み核燃料貯蔵プールに送られる。「サイクル」「再処理」という名前を使っているが、使用済み核燃料からプルトニュームを取り出す施設で、プルトニウム生産工場であるともいえる。そのプルトニウムを再度原子力発電所の燃料として使う、というのが日本政府の計画で、使用済み核燃料を棄てさせてくれる場所がないので、とりあえずの置き場所を確保したいというのが政府・電力会社の本音でしょう。」・・・「」書き内は、以下参考の「Greenpeace Japan 六ヶ所村核燃料再処理施設とは」より抜書きしたものであるが、私もその通りだと思っている。
1950年代半ばより、わが国も原子力の平和利用に積極的に参入することになり、動力利用として、始めての実用発電炉の東海1号炉が1966年、営業開始。このときは、天然ウラン燃料ガス冷却炉であったが、以降は軽水炉が採用され定着した。そして、1970年代に入り逐次 BWR(沸騰水型原子炉)、PWR(加圧水型原子炉)が各電力会社により建設・運開され、単基容量が百万kWを超えるものも現れるようになった。これら発電炉から排出される使用済燃料は、どこへも廃棄する場所がない。
1986年の春、ソ連のチェルノブイリ原発事故以降、原発からの「撤退」が世界で一般的になっているがその、例外は仏・英両国と日本だけになったとも言われている。日本政府は、原子力は安全と言い、日本は資源に乏しい国であるから、使用済み核燃料を「有効利用」するため再処理をするのが目的ということになっている。しかし、プルトニウム入り燃料を使う高速増殖炉計画は、相次ぐ動燃事故とその事故処理の実態から、プルトニウム利用の危険性と不合理性を示したにとどまらず、責任の所在が欠如したまま迷走をしており、原発・核燃サイクルの「安全神話」が揺らいでいる。
核兵器の材料ともなるプルトニウムは、使う以上に溜め込んではならないのが、国際的な約束ともなっている。しかしもんじゅで使えず、プルサーマルでも使えていないのに、プルトニウムを取り出し続けているのは、核のゴミ捨て場問題から逃げるためのもので、使用済み核燃料の捨て場が無く、プルトニウムを取り出すまでの間、青森に預かってもらっているだけのもので、これは問題の先送りに過ぎないのではないか。
日本は、戦後、急速に経済発展を遂げ、ものすごいエネルギーを消費する国となった。その中でも、特に、電力エネルギーは、原子力に頼っているのが実情であろう。ただ、物質的繁栄のみを優先させ、命の大切さが軽んじられ、破滅への道を歩いていることだけは確かだろう。
「科学技術が進歩し過ぎた社会では、技術を作る専門家とそれを使うだけの消費者という関係の中では安全は確保出来ない。両者が一体になって、真剣に、今後の、あり方を、模索すべきだと思う。
(画像は「下北半島六ヶ所村・核燃料サイクル批判」高木仁三郎 著1991年刊)
参考:
原子力百科事典 ATOMICA
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/04010102_1.html
グリーンピース・核・原子力問題
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/
Greenpeace Japan「核燃料リサイクルって何よ?」
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/factsheet/hatan_html
用語一覧
http://www.ieaj.co.jp/plutonium/yogo/Default.htm
用語:FBR・・・もんじゅ
http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/c0654520.html
書評 核燃料サイクル批判
http://www.pen.co.jp/syohyou/s-datugen/syohyou9108.html
1985(昭和60)年、北村青森県知事(当時)が県議会の全員協議会で核燃料サイクル施設の推進を表明した。これにより議会の承認を得たとして、それ以後核燃施設の建設が進められて行った。
「青森県六ヶ所村に「核燃料サイクル施設」がある。「核燃料サイクル施設」の中には、再処理工場、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センターがある。全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料は、再処理工場の中の使用済み核燃料貯蔵プールに送られる。「サイクル」「再処理」という名前を使っているが、使用済み核燃料からプルトニュームを取り出す施設で、プルトニウム生産工場であるともいえる。そのプルトニウムを再度原子力発電所の燃料として使う、というのが日本政府の計画で、使用済み核燃料を棄てさせてくれる場所がないので、とりあえずの置き場所を確保したいというのが政府・電力会社の本音でしょう。」・・・「」書き内は、以下参考の「Greenpeace Japan 六ヶ所村核燃料再処理施設とは」より抜書きしたものであるが、私もその通りだと思っている。
1950年代半ばより、わが国も原子力の平和利用に積極的に参入することになり、動力利用として、始めての実用発電炉の東海1号炉が1966年、営業開始。このときは、天然ウラン燃料ガス冷却炉であったが、以降は軽水炉が採用され定着した。そして、1970年代に入り逐次 BWR(沸騰水型原子炉)、PWR(加圧水型原子炉)が各電力会社により建設・運開され、単基容量が百万kWを超えるものも現れるようになった。これら発電炉から排出される使用済燃料は、どこへも廃棄する場所がない。
1986年の春、ソ連のチェルノブイリ原発事故以降、原発からの「撤退」が世界で一般的になっているがその、例外は仏・英両国と日本だけになったとも言われている。日本政府は、原子力は安全と言い、日本は資源に乏しい国であるから、使用済み核燃料を「有効利用」するため再処理をするのが目的ということになっている。しかし、プルトニウム入り燃料を使う高速増殖炉計画は、相次ぐ動燃事故とその事故処理の実態から、プルトニウム利用の危険性と不合理性を示したにとどまらず、責任の所在が欠如したまま迷走をしており、原発・核燃サイクルの「安全神話」が揺らいでいる。
核兵器の材料ともなるプルトニウムは、使う以上に溜め込んではならないのが、国際的な約束ともなっている。しかしもんじゅで使えず、プルサーマルでも使えていないのに、プルトニウムを取り出し続けているのは、核のゴミ捨て場問題から逃げるためのもので、使用済み核燃料の捨て場が無く、プルトニウムを取り出すまでの間、青森に預かってもらっているだけのもので、これは問題の先送りに過ぎないのではないか。
日本は、戦後、急速に経済発展を遂げ、ものすごいエネルギーを消費する国となった。その中でも、特に、電力エネルギーは、原子力に頼っているのが実情であろう。ただ、物質的繁栄のみを優先させ、命の大切さが軽んじられ、破滅への道を歩いていることだけは確かだろう。
「科学技術が進歩し過ぎた社会では、技術を作る専門家とそれを使うだけの消費者という関係の中では安全は確保出来ない。両者が一体になって、真剣に、今後の、あり方を、模索すべきだと思う。
(画像は「下北半島六ヶ所村・核燃料サイクル批判」高木仁三郎 著1991年刊)
参考:
原子力百科事典 ATOMICA
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/04010102_1.html
グリーンピース・核・原子力問題
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/
Greenpeace Japan「核燃料リサイクルって何よ?」
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/factsheet/hatan_html
用語一覧
http://www.ieaj.co.jp/plutonium/yogo/Default.htm
用語:FBR・・・もんじゅ
http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/c0654520.html
書評 核燃料サイクル批判
http://www.pen.co.jp/syohyou/s-datugen/syohyou9108.html